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6月30日現在、6羽の雛たちは無事に巣立って行きました。巣立ってもしばらくは親鳥から餌をもらって生活します。雛たちが独り立ちできる目処がついたら、親鳥は2回目の繁殖を始めます。残念ですが、無事に巣立ったヒナの殆どが、渡りや越冬中に死んでしまいます。親でさえ帰還する確率が50%を切っているのですから、巣立ったばかりのヒナはもっと困難であることが容易に想像できます。「命の価値」の話は現代社会ではタブー視されますが、長年の生物学の進歩により繁殖価に基づいて行動してることが分かってきました。20歳を過ぎるまで死を意識することがあまりないヒトと違って、多くの生き物はそれほど簡単にはいきませんし、死ぬことが当たり前の中で生きています。それでも、なんとか一人でも子孫を残そうとして、燕の親は出来る限りの繁殖戦略(子孫繁栄)を採用しているそうです。(引用 長谷川 克 ツバメのひみつ)