式根島探訪
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9/10/98 11:30am 式根島 唐人津城

 もう何千年かすればここは鳥取砂丘のようになるのではないだろうか。クモの巣いっぱいの林の中をくぐり抜け、ハッと視界が開けた。一瞬何年か前に行った鳥取砂丘を思い出した。

 でもここは山の上のはず。島の最西端、唐人津城(とうじんづしろ)は、白い岩がゴロゴロとしている。昔は火山口だったのだろうか、クレーターを作るような形で岩壁が周りを囲んでいた。村がカップルが落ちついたムードに浸れるように仕組もうとしているらしいこの岸壁にはだーれもいなかった。

 「ワーーッ」と叫んでみる。

 潮風に流される声はこだましなかった。野球場の何倍もあろうかこの場所を一人占めしている。砂か石か見分けの付かないような岸壁に登ってみる。

 絶壁の向こうに果てしなく海と空が広がった。行きに乗ってきた東海汽船の客船が左から右へ進んでいくのがただひとつ見えた。サンサンと照る陽を背に、前から吹いてくるそよ風のアンマッチングさが程良い気分にさせてくれる。左に向けば神津島が、おそらく船で一時間もしないだろう距離に見える。逆を見渡せば、向こうの丘のさらに向こうに丘があるかのようにして式根島の兄貴分、新島が見える。

 ここもまた島のどこそこと同じように混じり合わない音がいくつか聞こえてくるだけ。都会のような耳の周りでうなるような雑音ではない。目を閉じると、聞こえてくるのは、吹く度に耳元を通り過ぎるそよ風。岩を打つ度に音を立てる波音、山頂の低木の間から聞こえる鳥のさえずり。それと響くように、背中を覆うように抱きしめてくる陽の温かさだけが体の中に音を立てて入ってくる。

 ここにいると本当に一人になった気分になる。誰も来ない。空と海と山と鳥と虫たち、そして僕だけがここにいる。

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昨晩のメニュー
【ほうれん草マカロニのオリーブ油&にんにく風味】

1. ほうれん草マカロニを茹でる。乾燥ニンニクも入れておく。
2. 切ったピーマンとにんじん、混ぜたスパイス(バジル、オレガノ、タイム、こしょう)、塩など全部ひっくるめて混ぜて、オリーブ油で炒める。と、出来上がり。
それと即席の卵スープでした。

今朝のメニュー
【じゃがいもと玉ねぎのスパイス和えとスクランブルエッグ】

1. じゃがいもと玉ねぎは小さく切って少な目の水で茹でる。
2. スパイス(前述)を入れ水気がほぼなくなるまで茹でる。と、できあがり。
それとコーヒーを飲みました。

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