式根島探訪
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9/11/98 11:55am 式根島 泊ビーチ

 海の上を空たかーく、ユラユラーッと漂ってはスゥーッと舞い上がった。鷹だかトンビだか分からないけど、羽ばたきなど一度もせず、さも吊り下げている糸が引っ張り上げているかのように。上昇気流ってやつなんだろうか。ほんの少しの気流を体で感じては少し羽の位置や角度を変えるだけなんだろうか。それとも気流の先を読んで波乗りのように進んでいるのだろうか。いずれにせよ、彼女たちは空を飛ぶプロなんだ。僕に飛び方を教えてくれるかな。

 この港は風がよく吹く。またしても白砂の入り江になったこのビーチは遠浅になっている。とはいえ、2・30メートルも沖に出れば足が付いていない自分に気付く。

 海に向かって右側が岩場になっている。腰ぐらいまで水につかる岩場が一番たちが悪い。深ければ半分泳ぎながら進めるし、逆に浅ければしっかりと立って歩ける。ここはその中途半端なところで、やっかいだ。素潜りをしてみた。頑固にもスノーケルを買わずにちょっと潜っては水面にプハーッと出て、また潜る。そんなうちにこの右側の岩の間に小魚を見た。青空よりも青く、夜空よりも明るい青をしていた。亜熱帯の海によくいる蛍光色の魚。なぜかそこらを泳いでいて逃げない。顔を水に入れて覗くとなぜか見えない。水の上から見ると、ちょうど夜空の下で見る蛍の光のようにあちこちに光っている。それがどんな形をしているのかははっきり見えないまま、でもそこを泳いでいるのは見えているけど。

***

13:10

左側の方に入ってみた。結構魚がいた。鯵だかなんだか知らないけど、白い魚、黒い魚があちこちを泳いでた。それと何か紐みたいなのがあるなあと蹴ろうとすると、逃げた。どうだか分からないけど、海蛇だったのだろうか。穴子とかではなさそうだった。ほんと紐みたい。

 どうやらこの浜が一番居心地が良い。水も一番澄んで見えるのは、遠浅のせいだろうか。まるで水道水をこの浜に埋めたみたい。何とも現代的な側からの発想だが。。。こんな浅瀬でプレイベートで、穏やかなビーチがあるのに、どうして首都圏近郊にあるプールや人口の浜辺に行こうなんて思おうか。ラジオもテレビも新聞も、音楽もないこの数日。自然が織りなす音だけで充分楽しめる。

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