〜21歳の結婚〜


第七話




テーマ『21歳の結婚』 作:ともみ 絵:ちーさん
伊藤先生・・・伊藤家のパパ借りてきました〜vv
剛くんのお母さん・・・高島玲子(ネバーランド(健のドラマ)からお呼びしました!)
坂本昌行・・・坂本昌行さんちょっと出てきたかな??


〔12月24日〜12月25日(約束のクリスマス当日!)inV6病棟〕


⊂伊藤先生⊃「・・・ですので、打ち所が良かったため頭部を縫うだけですみました。本当に奇跡的ですよ。あと5cmいや、3cmずれていたら大変な事になっていたでしょう。」
⊂剛⊃「ありがとうございます!」(深々と頭を下げる剛)
⊂伊藤先生⊃「いやいや〜、医師として当然の事をしたまでですよ。われわれも力になれて光栄です。」(伊藤さん’sスマイル!)


昨日(24日)に手術をした剛の母親は個人用の病室で、眠っていた。剛は昨日は病院に泊り、後からきた二人は夜のうちに帰った。剛は母親と二人きりで病室にいた。剛は安心してベットの横の丸イスにすわって溜め息をついた。その時、眠っていたようにみえて実は起きていた剛の母親がいきなり話し始めた。

⊂剛の母⊃「・・剛?ごめんねぇ、お母さんまた助かっちゃった。本当はこんな親早く死ねばいいのにって思ってるでしょう?」
⊂剛⊃「!!ばっ、何言ってんだよ!俺がいつそんなこと言ったんだよ!そんなこと考える暇があるならたまには家に帰ってこいよ。」
⊂剛の母⊃「(微笑みながら)おかしいわねぇ〜。いつから剛とあたしの立場が逆になったのかしらね。剛が中1の時から高校に入学するまでまったく家になんか帰ってこなかったのに。・・・きっとあの時ダンスとめぐり合えてたからね。」
⊂剛⊃「・・・・。」


――――――「コンコンッ」「失礼します!!」――――――





准一と健子が入ってきた。剛は昔の事を黙って思い出していた。息を切らして入ってきた二人を剛の母親は心より歓迎してくれた。

⊂母⊃「あらぁ〜、准ちゃん久しぶりねぇ〜。昨日も来てくれたんだってね。ありがとう。・・・そちらは?」
⊂准⊃「あっ、俺の妹の健子です。」
⊂母⊃「あ、そうなの?やだ、可愛い〜!!剛の好きそうなタイプねー!」(母親の勘、的中!>とも)
⊂剛⊃「!!おい・・。(照)」
⊂母⊃「(笑いながら)良かった〜。こんなにいい友達がいてくれて。あたしのせいで剛の人生めちゃくちゃにしちゃったと思ってたから・・・。」
⊂准⊃「・・・・・。おばさん、体のほうは大丈夫なんですか??」
⊂母⊃「うん!なーんか久しぶりに気持ち良く眠ったからもう大丈夫よvvありがとう。」
⊂健子⊃「早く良くなって下さい!それじゃ、私達帰ります。」
⊂母⊃「あら、ごめんね!せっかく来てくれたのにこんな格好で。・・・これからも剛をよろしくね。(笑顔)」
⊂健&准⊃「はい!それじゃ、失礼します!」


――――――「バタンッ」――――――





准一と健子は廊下の長イスにすわった。剛と剛の母親に気を使ったのだ。一方、病室では剛の母親がさっそく剛を冷やかし始めた。

⊂母⊃「・・今の子、剛の彼女でしょう??」
⊂剛⊃「!?!?(照)は?なんで知ってんだよ!!」
⊂母⊃「馬鹿ねー。さっきの二人の表情見れば分かるわよ。しかも今回の子はまじでしょう?いつもなら適当に「あー。」とか言うだけなのにやたらと動揺しちゃって。(笑)・・・(剛の目を見て)大事にしなさいね。」
⊂剛⊃「・・あぁ、分かってる。」


剛と母親は軽く笑いあった。廊下の二人は――

⊂健子⊃「お兄ちゃん、あたし剛くんの家の事ぜんぜん知らないの。このまま聞かないほうがいいの??」
⊂准⊃「いや、剛くんから話してくれるよ。俺も詳しくはよう分からんけど、剛くんのお母さんは昔剛くんを連れて一緒に心中しようとしたんや。俺も深く追求したことなかったけど今なら剛くんから話してくれるような気がする。」
⊂健子⊃「どうして??」
⊂准⊃「親友の勘だよvv」(といって缶ジュースを飲む)

しばらくして剛が病室から出てきた。健子の隣に座り准一のもっていたジュースをもらい、少し飲んだ後剛は話し始めた。

⊂剛⊃「あいつ・・自分の事今でも責めてるんだ。そりゃあ、あいつのせいで俺は「女」ってものを信じなくなったけど。いつかは裏切るものなんだって。でも今は岡田と健子がいるし今、「もう平気だから」って言ってきた。そしたらあいつ泣き出しそうになってんの。ちょっとは親孝行できたかな?(微笑)」


そう言って剛はジュースを飲み干した。准一と健子は剛がいつ全てを話すのかと少し緊張していた。健子はその緊張の他にはじめて剛に名前で呼び捨てられたことへの喜びの気持ちもあった。そして剛は昔を思い出しながらゆっくりと話し始めた。

⊂剛⊃「昔、親父が出ていってから俺との二人の生活が始まったんだ。その頃が一番寂しかった。でも俺、子供心なりに自分のお母さんだけは絶対に守ろう!って思ってたんだ。っつても実際ぜんぜん役に立たなくていつもおばあちゃんちに預けられて、あいつは昼も夜も働いてた。・・・俺が8歳ぐらいの時かな?いきなり夜中にあいつが俺を起こして「剛、海にいこうか?」って何かに取り付かれたようにいうんだ。その時俺、寝ぼけてたけどあいつの目が泣きはらした後の目だったのははっきり覚えてる。で、そのまま手ひっぱられて俺は真冬の海に行ったんだ。もう、とにかく恐かった。たった一人信用してきた自分のお母さんが何度自分が嫌だ!って言っても俺を抱えたまま沖のほうに歩いていったんだ。恐くてずっとしがみついてた。俺とあいつの顔が水面すれすれのところまで行ってもうだめだ!って思った瞬間、当時の俺にはすごい背が高く見えたんだけど、一人の男が俺達を助けてくれたんだ。」
⊂准&健⊃「男??」
⊂剛⊃「そう。・・・名前は坂本昌行。後で知ったんだけど、その人当時15歳だったんだぜ?すっげぇ〜って思った。大人の女一人に当時8歳の俺を一人で真冬の海から自分までずぶぬれになりながら必死で引っ張ってくれて。「馬鹿な事するなよ!!もっとましなこと考えろ!」って。・・・で、俺とあいつは助かったってわけ。」
⊂准⊃「はぁ〜、知らんかったわ〜剛くんにそんな過去があったなんて。」
⊂剛⊃「あは!(笑)だからっていきなり同情するなよ!気持ち悪りーから!(爆)」
⊂准⊃「おい!気持ち悪いってなんや!(笑)」(そういって剛にちょっかいをだす准x2)
⊂健子⊃「(そんな二人を抑えながら)その坂本さんって言う人は今は何してるの??」
⊂剛⊃「ん?あー、その人はね今ブロードウェイの方でダンス教えてるんだよ。」
⊂健子⊃「えぇ!!そうなの?すごい!あっ剛くんがダンス始めたのってその人の影響でしょう??」
⊂剛⊃「そーゆーこと!俺、すっげぇー憧れたもん!その事件以来、ずーっと坂本君とこいって遊んでもらってて、したら「剛もダンスやるか?」って言ってくれて。もぉ〜はまったはまった!絶対坂本君を越えるダンサーになってやるって思ったよ。俺が中学入って荒れてた頃もダンスを止めそうになった時も坂本君が喝入れてくれたんだ。だから今の俺がいるんだ。」


剛はその話をしはじめると目が輝いていた。准一も健子もそれに気付いていた。

⊂剛⊃「・・・・あれ?岡田、おまえ学校は?」
⊂准⊃「あぁ、早退しまーす!って行ってきたから大丈夫やろ?」
⊂剛⊃「あ?でもおまえ、俺より単位やばくなかった?今ちょうど6時間目の英語が始まるんじゃねぇ?」
⊂准⊃「なに!?英語今日あったっけ??あかん!!英語だけはようさぼっとったから!お、俺もう行くわ!!!」(准x2ダーッシュ!)
⊂健子⊃「お兄ちゃん、そんなに授業サボってたの。。(^^;)しょうがないなぁ〜。」
⊂剛⊃「ぶはぁ!!(大爆笑)あいつ、、、馬鹿じゃねぇの??今日終業式だよ。ははは!!(爆笑)」
⊂健子⊃「あっ!そういえばそうじゃん!!えっ?じゃあ英語の授業は・・。」
⊂剛⊃「あるわけねぇーよ!(笑)あいつが英語の単位やばいことぐらい知ってるからちょっとおどかすつもりだったのに、まさか走って行くとはねー。(じゅ、准x2可哀相に・・(−−;)>とも)ま、じゃあ邪魔物が戻ってくる前に俺達も行こっか??」
⊂健子⊃「えっ??」
⊂剛⊃「あれ?忘れてないだろ??今日は何の日だよ!クリスマスだぜ?パスポートは買ってあるから!」

といって剛が手にしていた物は「ディズニーランド」のパスポート!

⊂剛⊃「行こう!」(八重歯を見せながら満面の笑みvvv>うっきゃぁ〜ともなら即死だぁ!(*ー*)>とも)
⊂健子⊃「剛くん!!(こっちも満面の笑み)嬉しい!ありがとう!お兄ちゃんには悪いけど・・行く!!」
⊂剛⊃「おっし!じゃあバイク乗って行こうぜ!」

もういいって!っていうぐらいにラブラブな二人。これから二人が幸せなひとときをおくったのは言うまでもない。その頃准一お兄ちゃんは―――?


⊂准⊃「はぁ、やっと着いた。・・・あれ?学校しまっとるで??え?あ!!しまった!剛くんにやられたー!」


なんと学校まで行ってしまった准一・・・・。でもね、准一にもこの後友達たちとの楽しいクリスマスがあったからちょっと可哀相だけど、剛くんのこと許してねvv



うお!准x2可哀相〜!!(^^;)でもでも剛くん&健子の幸せを願っている作者としてはこんなことにせざる終えなかったのだー!許せ!ちなみに番外編として剛くん&健子ちゃんのディズニーランドのラブストーリーはありますのでお楽しみに!んで、なにげに出てきた坂本さん!どうなるんでしょう??むふふっ!(変態だって!>うそっこ剛くん)


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