〜21歳の結婚〜


第八話




テーマ『21歳の結婚』 作:ともみ 絵:ちーさん
剛のダンスの友達・・・国分太一(友情出演?!)
生徒A.B.C.・・・バトルロワイアルより推薦!


〔12月28日 inマークンドナルド(笑)〕


⊂剛⊃「え〜っとぉ〜・・。」(気まずい)
⊂准⊃「(しかめっ面)ズビ〜。ゴクゴク。(ジュースを飲んでる)」
⊂剛⊃「この前の・・あのー、クリスマスの日のことなんだけど・・。(−−;)ごめん!!だって、おまえさー、まさかほんとにひっかかって学校まで行くと思わなかったしさー。」
⊂准⊃「・・・んで?(怒)」
⊂剛⊃「おい!どーすりゃ許してくれんだよっ!」
⊂准⊃「んなっ、逆ギレすんなやっ!(笑)・・分かった、もういいで。(笑顔で)それよりクリスマスのわびするっていうから来てみたら結局マークンドナルドかい!」
⊂剛⊃「仕方ねーじゃん!最近バイト入ってねーから金ないんだよ!」
⊂准⊃「うそつけ!この前健子に指輪買ってあげたからなくなったんやろ!?」
⊂剛⊃「はぁ?!おまえなんで知ってんだよ!」
⊂准⊃「当たり前や!俺は健子の実の兄なんだから。健子が家にいるときでもるんるんで指輪ばーっかりみてるんやから、わかんないはずないよ。しかもまた見栄張ってティ〇ァニーなんか買うから!(^^;)」
⊂剛⊃「別に見栄なんか張ってねーよ!・・・ただ、ずっと一緒にいようと思ったからちゃんとしたの買った方がいいかなって思ったんだよ。(照)」
⊂准⊃「あっはっは!(バカ笑い)そーゆーこと聞くとまだ信じられへんよなぁー。ほんとに昔に比べて変わったよな。今まで彼女に自分から何かプレゼントあげたけことあった?ないでしょ、貰うばっかりで。(笑)」
⊂剛⊃「岡田、お前そうゆーこと健子に言うなよっ!」


クリスマスに岡田をからかったことからの罪悪感で剛は地元のファーストフードに岡田を呼び出していた。もちろん、それでおごることが剛の精一杯のお詫びの印!(^^;)結局いつも通り心の優しい准一が許したことで仲直りをした二人はしばらく雑談したが、剛はこの後井ノ原レッスン場に行くことになっていた。

⊂剛⊃「あっじゃあ俺この後井ノ原先生んとこ行かなくちゃいけねーから。」
⊂准⊃「ん?あぁ、ダンスの先生やったっけ?何かあるの??」
⊂剛⊃「ん?あぁ、まぁ・・ちょっと、な。」
⊂准⊃「??ふ〜ん??」



『第六話の電話の回想シーン』



⊂井ノ原先生⊃「カトリーヌ先生がおまえを推薦したいそうだ。」





⊂剛⊃「・・・・・・」


実は昨日も井ノ原先生から剛に電話があった。1月4日までに決めるブロードウェイへの留学の話をできれば明日までに決めて欲しいと言われていたのだ。カトリーヌ先生の来日が早まったらしい。それに井ノ原先生も剛はもうとっくに決めていると思っていたのだ。ブロードウェイ。そこはダンサーの憧れの地。目標。夢。剛も同じだ。そしてそれだけではなくそこには坂本がいる。剛は夢のためにずっとダンスだけは続けてきた。昔、剛が荒れていたころケンカで足を怪我しドクターストップがかかっていたとしても次の日のダンスの進級テストに出席し、見事最年少でプライムクラスに進級したことがあった。それほど剛には熱い想いがある。留学なんて聞いたら即OKしたいはず。・・・でも今の剛にはそれを引き止めるものがあった。

⊂剛⊃「(左手の薬指にはめている指輪を触りながら)・・・・。決められねーよ・・。」


そう――もし剛が夢に向かうために留学を決心してしまったらそう簡単には戻ってこれない。初めは入学テストを受けに行くだけだからまたすぐに戻ってこれる。日本へ。・・健子のいる日本へ。だがカトリーヌからの推薦のためおそらく剛は受かるだろう。そうなれば3年、もしかしたらそれ以上帰って来れないかもしれない。



――――――「井ノ原レッスン場」――――――



⊂井ノ原先生⊃「こぉらー!!!腰がなってなーい!!」(メガホンを持ちながら何故か監督風。^^;)
⊂生徒A⊃「あっ!!森田だ!あいつまだ止めてなかったんだ!」
⊂生徒B⊃「えっ!?あいつ少年院入ってたんじゃねーの??もう出てきたの??」
⊂生徒C⊃「あいつうまいからそう簡単にはやめねーんじゃん?てかそれに年少入ってたって話しパチらしいぜ。」
⊂生徒D⊃「えー、だって俺となりの三宅高校のヘッドとタイマンはって勝ったって聞いたぜぇ?その後院に入ったって聞いたけど?」
⊂生徒A,B⊃「まじかよ!?!?」
⊂生徒C⊃「それにしては出てくるの早くねぇ?」


ただでさえ目立つ剛は他の生徒達にとって近寄りがたい存在であり、いろんな噂を流されていた。そんな生徒達のことなど気にもせずに井ノ原先生のところに向かって教室のど真ん中をズカズカと歩いていく剛。周りは余計に騒ぎ出した。「こえー!」「態度デカすぎだよなー」などなど口々に言っていた。井ノ原先生は剛がきていたことにはとっくに気が付いていた。

⊂井ノ原先生⊃「おっ、やっと来たか。」
⊂剛⊃「(少し笑って)はい。」
⊂井ノ原先生⊃「よし!取りあえず隅っこのほうでストレッチと基礎運動やってろ!何事も基礎が大事なんだよなー!!!」(大声で!^^;)
⊂剛⊃「(その声のデカさに)声でけぇよ!(爆笑)」
⊂井ノ原先生⊃「おい!(笑)笑うとこじゃねぇ!(爆)」


そんな剛と井ノ原先生のじゃれあいは他の生徒達の反感をくらってしまう。生徒達は誰もが「あいつがいくら上手くたってレッスンサボってる奴なんかとなんで仲良くしてんだよ、先生は!なんで俺は留学できねぇんだよ!」と思っていた。ところがそんな生徒達の中に 剛のことをただ普通に見つめている生徒がいた。彼の名は「国分太一」剛のレッスン場での唯一の理解者だ。国分も留学に推薦された生徒の一人だった。教室の隅でストレッチをしている剛の隣にいって話し掛けた。

⊂太一⊃「よぉ!やーっときたじゃん!てかおまえってホントいろんな噂流されるよなぁ。(^^;)それだけ流してる奴等もお前のダンスの才能に気付いてるからひがんでるんだろーけど☆」
⊂剛⊃「(ストレッチをしながら)あー?別に気にしてねーけど。・・・お前は違うのかよ。」
⊂太一⊃「おい!(笑)お前の唯一の理解者だぜ?第一俺だって才能あるからひがんだりしないんだよん♪ブロードウェイ推薦者の一人だぜ?(満面の笑みで)」
⊂剛⊃「・・・。」(ブロードウェイの一言で体がとまった)
⊂太一⊃「それにお前んちの都合でレッスンあんま来れないからいつもお前駅の近くの路地裏で一人でよく練習してるだろ?」
⊂剛⊃「はぁ!?なーんで知ってんだよ!(笑)」(驚きの余り笑いながら)
⊂太一⊃「バーカ!かっこつけて家の事情のことも話さなくても俺も井ノ原先生も知ってんだよ!ずっと前先生と二人で帰ってた時にHip Hop系の曲が路地裏から聞こえてきてそしたら先生がふざけて「俺らも参加しちゃう??(笑)」とかゆーから見て見たんだ。したらお前が超楽しそうに踊ってるからさぁ。」
⊂剛⊃「(照)ふざけんなよっ!早くいえよ、バカみてーじゃん俺!(笑)」
⊂太一⊃「ごーつんのことは何でも知ってるの♪(爆)」
⊂剛⊃「バカだろお前!!(笑)」


そしてレッスン終了後に二人は別室に井ノ原先生に呼ばれた。

⊂井ノ原先生⊃「二人に残ってもらったのは言うまでもない。なんと!あのカトリーヌモリタ先生からの推薦がきている!!!やったね!(笑顔で首を振りながら)」
⊂剛⊃「なんで首振るんだよ!!(爆笑)」
⊂太一⊃「今の笑顔いーなぁ。(笑)」
⊂井ノ原先生⊃「(笑)まぁふざけるのはこの辺にしておいて、で二人とも決心がついたからきたんだろう?予定していた推薦人数は4人だったんだが今回はおまえら二人だけが選ばれたんだ。相当凄いことだぞ、これは!」
⊂太一⊃「(満面の笑み)よっしゃー!ありがとうございます!!」
⊂剛⊃「・・・・・」
⊂井ノ原先生⊃「?剛、なんだよ。お前のその顔は!あんなに目指してたし夢だったブロードウェイだぞ!ここの卒業生の坂本くんもいるところだぞ?夢に近づいたんじゃないか。」
⊂剛⊃「坂本君・・・・・。(戸惑いの表情)」
⊂太一⊃「何?お前どーしたの??」
⊂剛⊃「・・俺・・・」


剛くんはなんて答えるんでしょう??そして踊ってるとこなんてみたことないんだけど(爆)国分くんに出演してもらいました!!この調子だとまだまだ続くよー!みんな気長に読んでくれぇ!(^^;)〔2002年6月4日〕


物語TOPへ