テーマ『21歳の結婚』 作:ともみ 絵:ちーさん 友情出演・・・秋山くん[ジュニア](剛&准のクラスメイト) 女子高生・・・もえ[架空人物](17歳) 飛び入り・・・さんま(剛&准の担任) |
〔岡田家の前 〕 ⊂剛⊃「・・・。(どうして俺、何も言えなかったんだ?)」 剛はたった今起きた出来事がまだ信じられなくてぼーぜんと立ちつくしていた。冷たい雨がぱらぱらと降ってきた。 ******************健子の部屋******************⊂健子⊃「どうしよう?・・つらぃよぉ・・。ヒック年下なんか・・・。何かってに思い込んでたの?・・グスッあたし・・。やっぱりあたし、剛くんがすっごい好き・・・。なのに・・・。」 健子は自分が勝手に剛の特別な存在だと思い込んでいたことを悔やんで泣いていた。もちろん、失恋の予感でも泣いていたが。健子のお気に入りのクッションは涙で濡れていった。 ―――[一方外では]――― ⊂もえ⊃「・・・・。あの子、これでもう2度と剛に近づかないわね。」 ⊂剛⊃「!!ざけんなっ!!」 ――――――「パンッ」――――――剛は押さえ切れずにもえの顔をたたいた。この時剛は今までのいい加減な自分とこれから新しく生まれ変わろうとしている自分が対立し始めていることに気がついた。 ―――今までしてきたことは一体なんだったんだ? ―――俺はどういう人間だった?・・・たしか女を心から信用することはなかった。自分の親さえも。 ―――誰に嫌われようと俺はかまわないと思ってた。 ―――なのにこの気持は何だ?俺、健子ちゃんだけには絶対に嫌われたくないって思った。 ―――正直、今すげぇこわい・・。俺、健子ちゃんのことただ好きってだけじゃなくて、真剣に―――。 剛が眉間にしわをよせて苦痛に耐えようとしているのを見てもえは罪悪感を感じていた。 ⊂もえ⊃「・・・。ごめん・・。でも、あたしだって剛が好き!!本気で!中学の頃からよ?だから、渡したくないの!!・・・他の・・他の子達だってみんなそうなんだよ!!みんな剛に選ばれたいのよ??」 ⊂剛⊃「・・・・・。」 ⊂もえ⊃「・・今日は遅いし雨降ってきちゃったし、・・もう帰るね。・・・剛?」 ⊂剛⊃「・・・。あぁ。」 もえは、涙をふいて歩き出した。もえもその場を離れることが辛かったのだ。剛は、冷たい雨にうたれながらあることに気がついた。今まで誤解を解こうとしたことがないということに。今、こんな時どう動けばいいのかさえ分からない。嫌われても構わないなんて、本当はいつもそう自分に言い聞かせてこんな状態になるのを避けていたのだ。剛は、ゆっくりと駅に歩き出した。その頃誰かさんは――? ⊂准⊃「ふぇあ〜ぁ。良く寝た。ん?なんか腹へっとる。なんか食いもんあったっけ?」 准一は半分寝ぼけながら階段を降りて台所にいこうとした。なにげなく見た玄関には健子のローファーがあった。 ⊂准⊃「お?健子帰って来てたんか。じゃあ、健子になんか作ってもらおっかな♪」(ジュ、准x2・・。のんきなことを。^^;) ******************健子の部屋の前******************⊂准⊃「(コンコンッ)健子ー。おるん?なんか作ってや、俺腹減った。・・健子?寝てるん?」 ⊂健子⊃「グスッん〜?待って、ヒクッ今いくから。」 そう言って出てきた健子は目と鼻が真っ赤。本人はそれを気づかれないようにうつむいていたが半分シスコン(爆)な准一兄ちゃんにはすぐにそれが分かった。 ⊂准⊃「!!どうしたん!?おまえ、なんかあったんか?」 ⊂健子⊃「な、なんでもないよー。あたし花粉症じゃん!もう、鼻水止まらなくって・・。何食べる?おにぎりだったらすぐ作れるけど?」 健子はいっぱいいっぱいに笑っていた。その笑顔がよけいに辛そうに見えた准一はもう、これ以上何も聞かないようにしようと思った。それと同時に健子が泣いたわけを考えていた。 ――学校の友達とけんか?いや、それは違う。あいつ、モテルことでひがまれる事は良くあるけどあんなに泣かないし。あっ!映画に泣けたとか!?俺もよく泣かされるんだよぉ。(え゛ぇ〜違うと思うけど。^^;>とも) ・・・ん?そういえばさっき外で誰かが言い合ってたような・・。男かなぁ?お?・・・・・!!剛くんや!そーか、剛くんに泣かされたんや、きっとそうや! (これで違ってたらどうするんだろう?>とも) あいつ・・!あれだけ健子に手ぇだすなっていったのに!!許さへん!! そして心配性の准一はその日の夜は眠れなかった。 ******************次の日の学校******************⊂剛⊃「おーっす。岡田。・・・っておまえ!ぶっはっ!(笑)おま、おまえどーしたんだよ、その顔!くまひでぇーぞ。ふひやひやひやっ!(笑)・・・岡田?分かったよ、笑ったの謝るからそんな恐い顔すんなって!おい!くまだらけの顔で。(爆)」 その次の瞬間、准一は剛の胸座をつかんだ。いつも穏やかでやさしい准一のめずらしい行動にクラス全員が驚いている。もちろん、剛も。 ⊂剛⊃「!!はぁ?なんだよ、いきなり・・。」 ⊂准⊃「いきなり!!??分かってるんやろ!?おまえ、健子に何したん!!あいつは、あいつは俺の可愛い妹なんだよ!おまえみたいなたらしに傷つけられるなんて!ほんなにかわいそうや、あいつはおまえに惚れてるんや!簡単に傷つくっちゅうに!!」 ⊂剛⊃「!!」 剛はとてつもなく驚いている。・・・健子ちゃんが俺を好き? そして自分が思っている以上に健子を傷つけてしまったことも今知った剛は、どうすればいいのか余計に分からなくなっていた。 ⊂准⊃「なぁ、おまえ何したん!!??健子は今日なぁ、熱まで出したんやで!」 ⊂剛⊃「えっ!?」 ⊂准⊃「あいつ、昔っからなんか極度にショックな出来事があったりするといっつも、熱出しちまうんだ。って、俺が先に聞いてんだよぉ!おまえ何した!?」 ⊂剛⊃「・・・・・。健子ちゃんが見てる目の前で・・・他の女とキスした。」 ⊂准⊃「んなっ!!このやろう!!!」 ――――――「ガッ!!」「ガッターン!」――――――准一は剛のことを始めて本気で殴った。まわりの生徒が慌てて准一をとり抑える。 ⊂准⊃「ふざけんなよ!!?どうゆう神経してぇんだよ!今回だけは許さねぇ!今まで俺は、剛くんの一番の理解者だと思ってた。・・・でも、今の剛くんが俺には分からねぇ!」 准一は自分の友人を思いっきり殴ってしまったことの罪悪感と剛へのおさまらない怒りのせいで泣きそうになりながら話した。剛は、自分に言い聞かせるように准一に言った。(ここから剛くんのセリフが終わるまで、「愛なんだ」のピアノバージョンがゆっくりBGMとして流れる) ⊂剛⊃「・・・。俺、オレどうすればいい?俺。こんなときいつも逃げてた。だから、どうやって誤解を解けばいいのか分かんねぇんだ。・・・俺、誤り方ってもんを知らねぇから。(薄笑い)・・・(准一の顔を見て) なぁ、俺どうすればいい?」 あまりの剛の真剣さに、今まで燃やしていた怒りが消えていった准一は自分もどうすればいいのか分からなくなった。そんな時クラスメイトの秋山が間に入った。 ⊂秋⊃「ま、まぁまぁ。何があったか知らないけど、2人ともそろそろやめにしておけよ。な?」(秋ちゃんスマイルで!>爆) 准一はやりきれない気持でいっぱいになり教室から出ていった。クラスの中にはあれだけ仲のいい2人も森田剛の女使いの荒さで終わったんだな、と思うものもいた。そしてこの事件のことは、同学年だけではなく、年上にも年下にも人気のあった剛と准一のことだから一瞬にして校内中に広まった。もちろん、当の本人達はそんなことどうでも良かった。 ―[准一の頭の中の映像]――― 「なぁ、俺どうすればいい?」(剛が自分を見詰めて言っているシーン) ⊂准⊃「・・・・・。はぁー。(溜め息)俺もいきなり殴ったりして、大人げなかったよなぁ・・。剛くんなんか分けありだったし。なんの理由も無しに健子の前で他の女とキスしたりもしないだろうし・・。」 准一はあれから授業には出ないで剛といつもカルピスウォーターを飲んでいた草原(笑)に寝転んで剛と健子について考えていた。剛は、一日学校で考えた末、昼休みになる前に急に何かを思いついた表情で、慌てて教室を飛び出した。もちろん、クラスは騒ぎ出し、担任のさんま先生はかんかんに怒っていた。 ⊂さんま先生⊃「こらー!!森田ー!!まーた、おまえっていうやつは・・・っておい!またんかい!・・・俺、こんな役なの?(笑)」(さ、さんま!?>とも) そんなことはおかまいなしの剛は走ってバスに乗った。 ⊂剛⊃「やっべ!交通費足りるかなぁ?」
―――――約束のクリスマスまであと、3日―――――
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っていうかいきなりあと3日!?!?ごめんなさいねぇ。(^^;)さぁ、この後剛くんは何をする気なんでしょうかねぇ。それは次回のお楽しみvvvっていうか秋山くん、ほんのちょっとでゴメンネ。ちなみにこのストーリーにテーマソングが一応ありまして、悩みぬいた末「愛なんだ」に決定しました!!エンディングや、シリアスな部分のBGMに使ってvvv(爆) |
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