7つの封印 --- その1


いやぁ、とうとう第二部開始でげす。もし待ってた人がいたら大変お待たせしました。 ちょっと、他のページに追加したり、新企画を考えたりでこっちに手が回らなかったのでげす。
でもちゃんと完成させますよってに。ご期待を!!


長い長い、キリストのお話が終わると、ヨハネは一息着いた。
そして、「相変わらず、話が長いなぁ。」と思わずつぶやいたりしてしまうのである。
キリストはそれが聞こえたのか、キッと少しきつい目をしてヨハネを睨んだ。しかし、 そのままよろよろと何処かへ消えてしまった。

その時、まさにその時である。幻による預言ショーの始まりである。
空の一隅に、なんと、これまた非常識にも門が現れたのである。 まるで、どこでもドアーのようではないか。
そして、その門は開け放たれていたのである。ジャーン!!
それから、またチャルメラの音みたいな声がヨハネの耳に入ってきた。 どっかに行った筈のキリストがラッパの声でまたヨハネに告げたのだ。
「チャラララ、ララ、チャチャチャ、チャラーララ。」と。
これじゃ、なんと言ってるのか分からないでの、人間が分かる言葉に翻訳すると、 「その門まで、登って来いや。これから、見せたるで。未来にぜぇったいに起こることやで。掛け値なしや。 一点買いしたかてかめへんで。」と言ったのである。(うーん。そのうち刺されるかもしれんな?)
その声を聞いた瞬間にヨハネは全身の力がスーッと抜けてしまい、その場でグタァっと倒れてしまった。 もしかしたら、またもや、死んだ振りをしたのかも知れない。
本当のことを言うと、ヨハネの魂が体を離れて天の門へ登って行ったのである。

神の登場である(凄いですよ。これは一体どうやったら映像化が可能なんだろう)。
まず、天空に玉座(王様とかが座る豪華な椅子ですね。)が現れる。そして、そこに神が座っている。
その神の姿は、碧玉(つまり青い宝石)、赤縞メノウのようだというのである。
神様っていうのは、人間と同じ形をしている筈なんですよ。 何故かというと、元々、逆に人間が神の姿に似せて作られたことになってるんだもん。
だから、人の形をして青と赤の宝石のようなものが玉座に座っていることになる。
それだけじゃなくて、その玉座の周りにエメラルドのような虹が出ていたというのである。
これだけでも、神様の登場は結構派手だが、これだけではないのだ。
その玉座からは雷がドドーンと音を立てながら走っていた。
それから、この神の玉座をぐるりと囲むように24個の座(椅子)があって、 それぞれの椅子に頭に金色の冠をかぶって、白い服を着た老人が座っているというのである。
次に、玉座の前には水晶のように透き通った海が広がり、玉座の正面に7つの燃えるたいまつが燃えているといのである。多分、たいまつは海の上で燃えているのだと思われますよ。
さて、なんか物理的に位置関係の確認が不可能な状態になってきたが、まだ、登場してくるのもがある。
玉座の周りには、さらに、体中に目がある動物が4ついるといのである。
一匹目はライオンのような奴で、二匹目は若い雄牛のようであり、三匹目は人間のような顔をしており、 4匹目はわしのようだという。さらには、この4匹の動物は全て3対の翼を持っていて、 この翼は表も裏も目に覆われていた。

と言うわけで、この情景を絵にして現してみた訳です。
なんとも、時間がかかってしまいましたが、思ったほどいいものが出来なかった(クーッ)。 特に4匹の動物は目に覆われてはいないところなんか自分では気に入らないし、 雷もダサい。それに老人は椅子に座ってない(座布団にした)。
javaを使用して、アニメっぽくしたんだけど、なんかねぇ。
まぁ、いいや。


絵を見る

ここから下は話の続き。

4匹の動物達は、のべつ幕なしに口々に叫んでいる。
「神聖だ!神聖だ!神様は神聖なんだ!とんでもない昔からこの世にいて、今もいて、 それから未来まで、いつまでもいるんだぞぉ!!偉いんだぞ!なんでもできちゃんうんだぞぉぉぉぉ!」
4匹の動物達は雷の音にまけない大声で、神様を礼賛しているのである。
一方、24人の老人は玉座の神様に突然のようにひれ伏して、神様を拝んでしまうのである。
そして、金の冠をポイっと投げすてて言うのである。
「おお、我らが神よ!あなたこそが、栄光と名誉と力を持つのにふさわしいお方でちゅ。 それは何故かというと、あなたがこの世の全てのものを作ったからでちゅ。この世の全てが存在するのも、 郵便ポストが赤いのも、春のお空が青いのも、みぃんなあなたのお陰だからでちゅ。 でちゅう。」

さて、ヨハネはというとあまりと言えばあまりに唐突な展開に面を食らってボーッとしていたが、 正気を取り戻して、よく見てみると、神様が右手に何かを持っている。それは、表にも裏にも書き込みがしてある巻き物で、7つの封印がされてあった。封印がしてあるのに、中に書き込があるのがどうしてわかったのかは 研究者の間でも論議が別れている(ウソ!)。
そこへ天使が一人、ひょろひょろと降りてきて、叫んだ!! 「おらおらおらおら、おらぁぁぁ!!!だれか、この神様の巻き物の封印をぶっちぎって、巻き物を開ける奴はいねけのかぁ!!ああぁ!?」
ヨハネは、ひょっとして自分のことかとも思ったが、まさかそんなことはないと思い直して、 当たりを見回した。
上を見て、右を見て、左を見て、下を見て、後ろを見て、前をみた。 しかし、どこにも、巻き物を開けられるような奴はいなかった。
「なぜ、なぜ、なぜなの?」
ヨハネはその場にヨヨよ泣き崩れてしまった。巻き物の中身が見れないことがショックだったのである。 神様だけが中身を知っているのが悔しかったのかもしれない。
しかし、24人のじいさんの一人がヨハネに言ったのである。
「ヨハネちゃん。泣くとこはないでちゅよ。ユダ族のしし、ダビドのひこばえは勝った(*)でちゅ。 その人が7つの封印を解いて巻き物を開くでちゅ。」

そして、ヨハネは見たのである(こいつは見てばっかりだな)。
片方に玉座と動物、もう片方に24人のじいさん。 (本文のままなんだけど、いつの間にか24人のじいさんの位置が変わってます。)そして、 その間に7つの角と7つの目を持つ子羊が立っていた。
しかも、その子羊は何者かに食われたかのような傷を負っていて、血だらけだったのである。

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* : 要はキリストのことである。ユダ族の獅子であるところのダビド(ダビデ)のひこばえということ。 ひこばえとは「切り株や残った根から出る芽(角川国語辞典より)」のことなので、ダビデの生まれ変わりみたいな意味である。
ダビデは旧約聖書に出てくる古代イスラエルの第2番目の王様で、イスラエルを比類ない大国に統一した。 それと同様にキリストがメシア(救世主)としてこの世に現れて、 宗教をもってダビデのように大国を築くことを願って、キリストをダビデの子と呼んだのである。
勉強になるなぁ。


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