ティナ



 最初からこっちに好意持ってくれるし優しいし怒らないしこちらを立ててくれるしである意味非常に都合のいいキャラなんですが、単にそれだけで終わらないのが裏ティナの存在でしょう。「血への渇望と吸血行為への否定の間で苦しむ」彼女は、十分に深いキャラクターだと思います。

 「木漏れ日の約束」「ノクターン・ブルー」「Dark Blood」の一連の流れは見事ですね。(自分が全然関わってなかったから誉めるけど(^^;) 私は萌え系じゃないんで前の2つは比較的関心は薄いんですが、Dark Bloodのまとめ方は上手いです。主人公は「ティナの記憶を消す」か「ティナに血を吸われる」かを選ぶことになるわけですが、どちらでも今までのティナがいなくなるとあっては「どっちもごめんだ!」と言う以外ないでしょうね。それが成功したことには素直に拍手を送りたいです。

 ティナは誰かを好きになってみたかったんじゃないでしょうか。自分の呪われた血に嫌悪を抱きつつ、「そんなことない」って思いたかったんじゃないでしょうか。だから自分で苦しむってわかっていながら、主人公に惹かれたんじゃないですかね。そういう彼女の内面の戦いみたいなものが、彼女自身はそれどころではないでしょうが私は好きだったりします。


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