チャンプの謎

by マッスル愛好委員会


 エタメロ中最も熱く、最も印象強いキャラ、チャンプ。
 しかしそのインパクトにも関わらず彼が登場するのは1つのイベントにおいてのみであり、その謎は深いベールに包まれている。
 我々マッスル愛好委員会は多少なりとも偉大なる彼の存在を解き明かそうと調査を開始した。以下はその結果である。
 なお、チャンプについてはTERUさんも考察されてるので参照されたい。



チャンプってどんな人?
チャンプの生き様は?
チャンプって強いの?
「チャンプの名」って何?
チャンプの素顔は?
チャンプのパラメータについて
チャンプの職業は?
「マスクマン」との関係は?
「番長」との関係は?
「ミル・マスカラス」と「SKY HIGH」
おまけ:チャンプテーマソング



・チャンプってどんな人?

 これに関してはくたぽでぃさんの「まぼろしのニンジン畑」があまりに詳しい。全セリフ集まであるので、ここでどうこう書くよりそちらを見に行ってほしい。



・チャンプの生き様は?

「人は勝つために戦い、そして戦うために生きている」
 まさにこの言葉に集約される。戦いそして勝利。彼の戦いとは文字通り物理的戦闘だが、そうでなくても必ず何かと戦うのが人生である。戦いの中にこそ人は自らの生を見つける。チャンプの場合それが特に純粋に感じられる。
 そして強くても負けては何にもならない,「精一杯やったんだから」などという言い訳を彼は認めないのである。勝つために戦う。それが彼なりの戦いへの真剣さなのだろう。
 このあたり最終的に主人公との戦いに生を見いだしたカイル・イシュバーン氏に通じるものがある。ぜひこの2人を戦わせてみたいものだ。カイルVSチャンプならセロVS病気の女の子に匹敵する好カードとなるだろう。

「君に敗れた私、そしてその私に敗れた多くの人々のために…君も誇りをもって頑張ってくれたまえ!」
 そして負けたからといって卑屈になる必要はない。敗北した彼の態度はあまりに潔く堂々と、なおかつ自分の敗北を深く受け止めている。敗者は次の勝利目指していっそうの鍛錬を。そして勝者はすべての敗者に対する責任を負い、その勝利におごることなく勝ち続けなくてはならないのである。

「そちらの女性ともお幸せにな!」
 硬派に見えるチャンプだが、恋愛を否定しているわけではない。逆にカレンと主人公の仲を応援までしてくれているのだ。やはり心に愛がなくてはスーパーヒーローじゃないのである。かといってチャンプが誰かに恋するなんてのは想像すると怖いが…



・チャンプって強いの?

「きっちりスケジュールをこなしていれば苦労する相手ではないはずだ」(公式攻略ガイドより)
 残念ながら実際その程度である。ゲーム的に見れば当然で無茶苦茶強かったら勝ちようがない。主人公が戦った場合たとえ負けてもイベント成功の道はあるが、やはりここはスッキリ勝って成功させたいのが人情だろう。その意味でこの強さは強すぎず弱すぎずバランスの取れたレベルであると言える。
 このようなゲーム展開上の制約はあるが、少なくとも彼が弱いなどということは決してない。登場時に彼に挑戦する者が一人もいないことから明らかである。
 かといってインフレして神よりも強いなどということも決してない。彼はあくまで強さを求めるただの人。登場時の一見傲慢と見える態度も実はより強い相手を求めての言葉なのだ。そして自分を打ち負かした主人公への態度はむしろ爽やかさすら覚える。これでまた生きる目標ができたのだから。チャンプもまた修行中の身であり、明日へ向かって駆けていく男なのである。



・「チャンプの名」って何?

「チャンプの名は君に譲る…今からは君がチャンプだ!」
 最強の者に送られる名。それがチャンプ。戦いの中で勝者から勝者へと受け継がれる。その名は今まで戦った人の数だけの重みを持つ。手放すには誰かに負けるしかない…などと書くと不幸の手紙のようだがあくまで誇りの証である。いらないなどとは言ってはならないのである。残念ながらゲーム中で名前は変えられないが、心の中では「チャンプこと○○」と読むがいい。
 しかしこれで最終ダンジョンでレミットに負けたりしたらあの子がチャンプということになるのだろうか…。



・チャンプの素顔は?

 覆面レスラーにとってその素顔は絶対の秘密であり、ある一族などは他人に素顔を見られたら自ら命を絶たなくてはならない。マスクをかぶった彼はあくまで覆面戦士チャンプであり、それ以上でもそれ以下でもないのだ。彼の素顔や本名が何であれ、それは既にチャンプではないのである。
 ただしあのチャンプのこと、「素顔はどこにでもいる平凡な男でした」などというワケがない。よほど「濃い」顔か、はたまたよほどの美形か。覆面の盛り上がり具合からとりあえずヒゲは生えてなさそうだが…。
 なお彼が覆面をめくると素顔から発せられた光線でドブ川が綺麗な川になるという説もあったりする。フェイスフラーッシュ



・チャンプのパラメータについて

 TERUさんのページでも指摘されているように知力、信仰、魅力がすべて1である。チャンプは本当にただのノータリンで魅力のない人物なのだろうか?
 しかしここで各パラメータが何を表しているかを考える必要がある。EM世界ではそれぞれ物理魔法、神聖魔法、精霊魔法に直結している。通常の意味での「知力」でいうなら文学全集を読んでも物理魔法が使えなくてはならないはずだが、当然そんなことはない。とういことはこれらのパラメータは単に各魔法の習熟度を表しているだけなのではないだろうか?
 そう考えれば魔法と縁のない彼にのパラメータが低い数値を示すのも無理はない。それにしてもごろつきだって250あるのに、という意見もあるが、実はチャンプはマリア・ショートの逆を行く魔法否定主義者なのかもしれない。だったらなんでMPが300あるのかと言われそうだがそれは潜在的だが使ってない魔力ということで。何しろ彼のことである。戦いの知識や駆け引きは相当のものであるはずであり、まして魅力などたった1つのイベントにしか登場しないにもかかわらずこれだけ多くの人に愛されている事実が何よりも雄弁に彼の魅力を物語っているではないか。

 敏捷450というのは強い方の守護者と同じ値で敵キャラ最強を誇っており、さすが身軽な空中殺法を得意とするだけのことはある。
 チャンプの場合攻撃力が高いので戦闘は「やられる前にやる!」という白熱したものとなる。守備力ばかり高く互いに少しずつ体力を削り合うよりは、遥かに漢の戦いとして正しいものと言えるだろう。
 HP600という低さが気になるが(リリトは2100)、あれは連戦の後だったということを忘れてはならない。



・チャンプの職業は?

「まあこちらも仕事だから異存はないが」
 このように辻試合が仕事であるらしい。挑戦者や見物客から金を取って戦っているのだろう。戦いを商売にするのは彼の本意ではないだろうが彼とて生活費がなくては生きてはいけないのでこれは仕方ないといえる。戦いにしか生きられないのだから。
 要するにストリートファイターである。スト2で言うならザンギエフや本田と同系統なのだろうか。ただし敏捷450の空中殺法の使い手とあって、春麗並の華麗なジャンプを見せてくれそうである。飛び道具もものとはしないであろう。
 チャンプの名を譲った場合彼はどうするのか。やはり戦いこそすべての彼のこと、名前は違えど今まで通り戦いを天職として生きていくに違いない。そう、たとえばマスクマンと名を変え闘技場の主として…



・「マスクマン」との関係は?

 EMの続編的なソフト「悠久幻想曲」。舞台となるエンフィールドの闘技場で最後の敵として現れるのが「マスクマン」である。名前の通りの覆面戦士である彼はチャンプとゆかりのある人物なのだろうか?
 パッと見たところマスクマンの覆面は黒を基調とし、チャンプよりかなり渋いイメージである。強さも最高まで育成した主人公でなんとか勝てるほどなのでチャンプをかなり凌駕していると思われる。ゲームが違うので数値を比較しても仕方ないが、HPは999という臨界値。MPだけは99とやたら低いが肉体派にそんなものは関係ない。
 当然「チャンプが修行して今まで以上の力を得て登場したのだ」という予測が出てくる。肌の色がチャンプより浅黒いのは修行の結果だろうか。彼がなぜエンフィールドに留まっているのか?むろん悠久最強キャラ、リカルド・フォスターを倒すためである。あの化け物のような強さを誇るおっさんに打ち勝つべく、彼は闘技場で鍛錬を続けているのだ。勝てるという確信を得るその日まで…
 …というのは単なる推測だが、否定する要素はないことをつけ加えておく。
 なおもうひとつの可能性として別のチャンプ。すなわちEMの主人公その人がマスクマンであるとの説も出されている。



・「番長」との関係は?

 元祖ギャルゲー「ときめきメモリアル」において、3年目の2学期に登場し主人公と戦うことになるキャラ「番長」。彼に勝利すると以下のようなセリフを聞くことができる。
「ふっ、恐れ入ったぜ。
「俺様を倒せる奴が
「この世にいたとはな。
『番長…
「いや、
「その名はもう俺にはふさわしくない。
「これからは、お前が番長だ。
(番長の名前が「元・番長」に変わる。)
元・番長「あばよ、彼女と仲良くなっ!

 以上のセリフがチャンプが主人公に破れたときの元ネタになっているのは明らかである。特に「元」がつくあたりそのまんまと言えなくもない。番長もまた漢の道をよく知る人物であり、戦いが進むといきなり上半身裸になるあたりもチャンプに通じる暑苦しさがある。そうするとカレンさんは「出直してらっしゃい!」とか言って投げキッスを放つのだろうか。アルザはポコポコ乱れ打ち、メイヤーは「これでもくらいなさい!」、若葉だったら「お兄さまーーっ!」と蒼紫を召喚とか…ううん、なんでもないの。
 ただし番長戦はやたらと長引く戦いであり、主人公のパラメータによっては1時間以上かかることもある。私も初めてやったときは面白かったが何度かやるうちに面倒になってきて、時には番長戦を起こさないため故意に部奥義を取得しないこともあった。個人的にときメモには番長戦は不要だと思う。(チャンプと全然関係ない…)



・「ミル・マスカラス」と「SKY HIGH」

 プロレス好きな人にはおなじみらしいメキシコのレスラー「ミル・マスカラス」。この人こそがチャンプのモデルと噂される実在の人物である。
 筆者はプロレスは詳しくないのだが、ネット上で調べたところメキシコのルチャドール。派手な覆面と空中殺法を得意とし、得意技は厚い胸板でのフライングクロスアタック。「仮面貴族」のニックネームを持つ。まさにチャンプそのもの。この人がいなければチャンプは生まれなかったのである。なおルチャ(ルチャ・リブレ)とはメキシコの空中殺法を利用したプロレスのことであり、そのレスラーをルチャドールと言う。
 またチャンプが登場するイベント名「SKY HIGH」はミル・マスカラスのテーマ曲である。デス・テイヤーを中心とするイギリスの4人グループ「ジグソー」の大ヒット曲で、リリースは1945年8月に全米において。そして1977年1月から全日本プロレス中継の中でマスカラスのテーマ曲となった。
 CD「ソウル・トレイン天国」(テイチクレコード)に収録されているとのことなのでチャンプを信奉する者は当然聞かなくてはならないだろう。

 ところで覆面に空中殺法というと「キン肉マン」に出てきたスカイマンを思い出す。もう記憶も薄れていたが、gooで調べたところメキシコ出身ということで彼もミル・マスカラスがモデルなのだろう。いわばチャンプの兄弟である。
 ただし第一回超人オリンピック一回戦でテリーマンに破れて以降は背景キャラとしての登場しかなかった気がする。
 余談だが同じく一回戦でキン肉マンに破れたインド出身のカレクックとタッグを組み「銀河系超人タッグ」のタイトルを奪取。その後ブラックホールとペンタゴンの四次元殺法コンビに破れタイトルを奪われた、という設定だったらしい。



・おまけ:チャンプテーマソング

 ぐずぐずしているうちにアニメの方は2番の歌詞になってしまったが、とりあえず「勇者王誕生!」1番の節でヨロシク!




「チャンピオン誕生!」
(勇者王ガオガイガーOP「勇者王誕生!」 作詞:米たにヨシトモより)


チャチャチャッ チャチャチャッ チャンプさん!
チャチャチャッ チャチャチャチャッ チャンプさん!!
(ちゃーんちゃちゃーんちゃちゃーんちゃちゃーん)

怒れ! 鋼のマッスルボム
赤い! マスクに白マント
胸に輝く マイハート
漢の証 守るため 今こそ立ち上がれ

熱い! 信義と約束を
壊す! 軟弱許せない
(ちゃららららららららら)

チャチャチャッ チャチャチャッ チャンプさん!
チャチャチャッ チャチャチャチャッ チャンプさん!!
ファイナル必殺 承認だ!
今だ! クリティカルアタックだ!
天空跳躍!
「フライィィング ボディィィーアタァァァーーーック!!」
(ちゃららららーらちゃーらーらーらー)

腹筋! 背筋! 握力! 汗!
誕生! 無敵の ドでかいヒーロー
僕らのチャンピオン!
チャッチャッチャッチャッ チャンプさん!!
「これは、漢の誇りを賭けて闘う熱き勇者の物語である」






君も史上最強のチャンプさん伝説にフュージョンせよ!


<チャンプの謎・完>



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