カレル橋の東岸から F1 鉛筆&透明水彩 2002.5.9


 カレル橋を描くポイントをさがして、時間切れ状態でここを選びました。鐵柵の間から見て描きました。
 ほぼ描き終わったころ、大柄の若い女性がビデオカメラ片手に、描いている様子を撮らせて欲しいと話しかけてきました。絵を習っている子供達のために旅先で見たスケッチ中の人を撮影しているとのこと、断る理由もないのでOKすると、実際に筆を動かして色を塗って見せろとの注文です。つづいて、絵を描いているときどんなことを考えているか、日本語で話し、それを英訳して話して欲しいといいます。少し考えてから、「花でも人間でも描きはじめると、その美しさに惚れてしまいます。ただし一時的な愛ですが‥‥」と話しました。
 何の絵が得意かと聴かれたので、植物と答えようかと思いましたが、「人の顔」と答えますと、では私の顔を描いているところを撮影させて欲しいときました。
 さっそく描き始めましたが、風が強くて彼女の長い髪が左右に顔を覆ううえ、カメラをのぞき込むので伏し目になり、とても描きにくい状態でした。風のせいにして、おおざっぱに描いて渡すと、おお、私はこんなにugly(醜い)ではありませんとおっしゃる。高い鼻をそのまま描いたのが気に入らない様子なので、日本では女性は少しでも鼻を高く描く方が喜ぶことを話してもやはり、これをビデオで撮る気にはならないそうです。
 明日はどこへ行くか、そこに行くからもう一度会えないかとの質問でしたが、早朝に帰国するので残念、もっと早くに会いたかったと名刺を渡して別れました。


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