バイク便のお兄さんに運ばれて町田まで来たうささぎたち。
バイク便「さあ、町田に着いたよ。荷物を届けるのも終わったし、
オレは都心へ帰る。」
うささぎ「運んでくれて、ありがとう。」
バイク便「御殿場までは、まだ遠いね。きみたち電車に乗っていったら?
ここから15分くらいのところに町田の駅があるから、
そこから電車に乗れるよ。」
うささぎ「わーい。そうだね、電車にのってみようクロクロ。」
クロクロ「賛成!」
バイク便「じゃあ、オレは行くからね。
またどこかで会おう。さよなら。」
うさ&クロ「さよなら。」
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ってなわけで町田駅までやってきたうささぎたち。
うささぎ「15分って言っていたけど、30分位かかったね。」
クロクロ「人間の歩く速さと、ぬいぐるみが歩く速さはちがうからね。
人の2倍はかかるんだ。」
うささぎ「ふう」
クロクロ「さあ、キップを買おう。
バイク便のお兄さんが言っていたけれど、新松田まで行って
そこで乗り換えだって。」
うささぎ「お金ないのにどうやって切符かうの? クロクロ」
クロクロ「そういえばお金なかったね。」
うささぎ「あっ、あそこに切符が落ちている。
あれを拾おう。」
クロクロ「作り話だから、ちょうどイイ具合に切符が落ちているね。
よかった。
あれ、でもこの切符、穴が明いている。
使用済みの切符だ。」
うささぎ「使用済みが、なぜここに?」
クロクロ「定期かなんかで出たんじゃない?」
うささぎ「そうだね。
でも使用済みとは残念。」
クロクロ「ないより、あったほうがマシさ。
これで乗ろう。」
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うささぎ「さあ、改札機だ。
切符の入れ口があんな高いところにある。」
クロクロ「ちょっと飛び上がって入れてくるね。」
うささぎ「その切符使用済みだから役に立たないよ。」
クロクロ「いいよ、試しに入れてみよう。
よいしょ、っと。」
ピコーン ピコーン ピコーン バタン
うささぎ「うわ! 改札機が鳴りだした。
どうしよう?」
クロクロ「うわ、ピコーンピコーンいっている!」
うささぎ「止め板(改札機で閉まるやつ)も閉まっちゃったよ。」
クロクロ「いいや。止め板の下を通って入っちゃおう。」
うささぎ「この止め板は人間には役立っても、ぬいぐるみには
無意味だね。」
クロクロ「わーい。」
うささぎ「あっ、切符を忘れないように持って行こう。」
ピコーン ピコーン ピコーン 3番閉塞、確認願います。
つづく