1997年

***** うそばっかりのうささぎのはなし ****

うささぎ「クロクロはここから博士の家に行く途中でいなくなったんだよね。」

お姉さん「そうなるわねえ。」

うささぎ「ということは、ここと博士の家との間を探せばいいんじゃないかな?」

くまった「そうだあ。」

うささぎ「じゃあ早速探しに行こう。」

くまった「今日はもう夜だよ。」

お姉さん「そうねえ、もう夜だし、明日また探しましょう。」

うささぎ「うん、でもクロクロはどこかで困っているかもしれない。

     ドブにはまったりして動けなくなっているかもしれないよ。」

くまった「この辺にドブはないよ。」

お姉さん「うささぎちゃん、考えすぎよ。

     クロクロは強い子だから。」

うささぎ「それはそうだけど。心配だなあ。

     こんな時、クロクロならもう‘見に行ってくる’って言って飛び出しているよ。

     こうやってうささぎが考えている間に。」

     うささぎはちょっとだけ見に行ってみる。」

お姉さん「駄目よ。」

うささぎ「じゃあ行ってきまあす。」

くまった「ああ、待ってよう。」

お姉さん「危ないわよ。気をつけるのよ。」

そんなわけでクロクロの家を飛び出してきたうささぎとくまった。


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