<太田市場で起きてること>

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東京都が権力を行使します。

と言った日

1月24日

アラジン(チューリップ)、950本入荷してるものの姿見えず。

すべて相対で消えてしまいました。

ポポラスベリー(ユーカリ) 124束入荷 競り割り当てなし

予約相対/60 相対/64

カルトブランシュ(バラ) 1640本入荷 競り分なし

予約相対/600 相対/1040

カルトブランシュは白いバラで、他の白バラで代用出来るかもしれないけれど

ユリ咲きの赤いチューリップ、アラジンに代わる花はありません。

欲しい花が競りに出ない。

これが日々くりかえされています。

そんながっかりするような水曜日

2007年度の初めての取り引き委員会が開催されました。

ここでいきなり、東京都職員(課長)から

花き部における取り引ルールに関する決定(案)

が出され、すらすらすらと高速な説明が始まったのです。

もし、これが中学教室だったら

<先生、あまりに早口で何を言ってるか分らないので

分るように授業を進めて下さい!>

と言ったでしょう。

多分、この人は

分らせようと思っていなかったと思います。

さて

(案)と書いてありますが、1ヶ月の猶予の後これが新しいルールになるので

それまでに各団体は周知徹底するように

ということでした。

一体、ここはドコのクニ?というようなやり方です。

前文として以下のように書かれています。

標記の件に関しては、従前より花き部取り引き委員会で調査審議されていたと

ころであるが、今般、業界全体の合意である花き部代表者会議からの提案も踏

まえ開設者の責任において、取り引きに関するルールを下記のように決定

する。

開設者というのは東京都のことです。

具体的なルールに関しては6項目あり、

一番問題になっていていて、これが後退するようだと、

花が競りに出なくなっても、ルールは守ってるから問題ないないでしょ

と言われかねない項目が見事に変えられていたのです。

2005年8月に合意決定された事項

総入荷量の20%を競りに残す

入荷量(予約相対、買い付け分ののぞく)の20%を競りに残す

に変更されていたのです。

例えば、

アラジンが2000本入荷しました。

予約相対で1500本出てしまいました。

競りには100本残せばいい、ということになるのです。

いや、もっとひどい場合

アラジンが2000本、予約相対でなくなりました。

競りには出ません

ということになりかねないのです。

この点を開設者(東京都)に聞いても

明解な答えはありません。

意見は耳にいれるが変更はしない

の一点張りです。

だいたい、1年半前の合意が守られてない状態が続き

守られないままにルールを改定、新ルールを決定する

といことが、許されるのか?

というより

なんのためにそんな強権を使うのか意味が分らないのです。

彼は、責任は自分が取ると言っています。

随分、軽々と責任の話しをするもんだ

と思います。

東京都職員の問題。

一番は、この人の中に花屋さんの店先のイメージがないことです。

新しいルールに変るとどうなるか。

競りを基本にしてる花屋さんは、大きな問題を抱えます。

確実に言えることは、欲しい花が手に入りにくくなる。

そうすると、それぞれのフラワーショップらしい装いが出来なくなります。

ある日はバラは赤と黄色だけになるかもしれない。

枝は柳だけで、

ユーカリはグニだけになったりします。

アレンジメントも単調になるし

お客さんにとっても、なんとなく魅力がない花屋さん

という感じになってくるでしょう。

この点は、何度も東京都に対して具体的な説明をしてきました。

しかし、聞いてるふりをして

実は耳を通過してただけなのかもしれません。

弁護士によれば

東京都は最終的な決定ができるそうです。

しかし

権力を使うからには

日本では

十分な話し合いと説明と疑問にちゃんと答えるることが必須です。

それがなされず

想像力のない人たちが

新ルール(一方に片寄った)を決めると宣言した。

これでいいはずがありません。




6へ続く

2007.2.1

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