2022年 若松倫夫の植物画カレンダー絵のコメント

      
表紙
ピンクのバラ
バラ科[Rosa hybrida]
 取り壊される団地から救出し、ベランダで育てている3株のバラが次々と咲きました。蕾は一般的な形でしたが次第に平たくなり、直径を測ると11cmでした。
1月
ポンカン
ミカン科[Citrus reticulata]
 私の生まれ育った北海道には柑橘類が育たちません。植物画講習で、魅力的な枝付きでいただきました。いつもより大雑把な描き方のところを残しましたが、かえって良かったかなと思っています。
2月
クロッカス
アヤメ科[Crocus vernus]
 紫色の花は初めて描きました。たくさんの花、つぼみ、葉をそれぞれ表情に応じて描いていると、可愛いい花だなぁと感じました。
3月
フクジュソウ
キンポウゲ科[Adonis ramosa]
春浅いころ、黄色が輝くように咲き元気を届けてくれる花、描きたい花なのに果たせずに過ぎていて、今回、機会に恵まれ、描くことができました。
4月
アマギヨシノ
バラ科[Cerasus × yedoensis ‘Amagi-yoshino’]
 オオシマザクラとエドヒガンを交配した桜。花径4cm。2011.4.22御苑で撮影した写真から描きました。
5月
真紅のバラ
バラ科[Rosa hybrida]
 大きめの深紅のバラ、団地から救出したなかで最大の花、ベランダで一輪ずつ咲きます。最初は筆だけで、二枚目は丁寧に鉛筆デッサンした後、彩色しました。
6月
ヤマモモ
ヤマモモ科[Morella rubra]
 武蔵野市八幡町のボランティア庭園、M’s Gardenの活動に参加しています。ホースで散水中に、この実がたくさん成っているのに気付き、 一枝切らせてもらい帰宅後すぐ鉛筆デッサン。翌朝、1.5時間かけて彩色。
7月
ブルーベリー
ツツジ科[Vaccinium corymbosum]
 M’s Gardenの中にたくさん植えられていて、熟した実は当番を決めて収穫しています。一枝いただき描きました。午前中に始めましたが、けっこう時間がかかり、午後出かける予定に合わせて筆を置きました。
8月
ミョウガ
ショウガ科[Zingiber mioga]
 Mさんがお庭のミョウガを持参されました。デモで長い全体の納め方に悩みながらデッサン。実の色は茶色ではなく赤紫色を基調にしました。土には思いきって暗い色を点状に塗り根を浮き彫りにしました。
9月
ヤマボウシ
ミズキ科[Cornus Kousa]
 団地に成る実を高枝鋏でとり、二つの教室で使用。実の球状表現を中心にアドバイス。描き始めて春咲く花が小さく狂い咲きしていることに気付きました。団地建替えで最後を迎えた今年、花も実も沢山付けている姿に健気さを感じました。
10月
カキ
カキノキ科[Diospyros kaki]
 仮住まい先の近くのお屋敷に、珍しい形の実を見つけ、写真を撮りました。 ボタニカルアートでなく水彩画らしく鉛筆デッサンなしに筆だけで描いてみました。このあと、大きな紙に柿の成る風景を描きました。
11月
ザクロ
ザクロ科[Punica granatum]
 仮住まい団地の中でザクロが成っているのを発見、団地清掃員の方に相談、 採っても構わないとのこと。従来になく大きく割れている実に挑戦、鉛筆3時間、彩色4時間ほどでしょうか。
12月
アマクリナム
ヒガンバナ科[Amacrinum howardii]
 M’s Gardenの中で存在感のある花が咲いていたので、名前を正確に知らないまま、写真を撮って描きました。ネットによるとヒガンバナ科ホンアマリリス属のベラドンナリリーとハマオモト属のクリナムとの属間雑種だそうです。