2012年 若松倫夫の植物画カレンダーの絵についてのコメント
 
表紙 
センリョウ
センリョウ科[Sarcandra glabra]
 同じ棟のCさんが丹精されているものを切っていただきました。年賀状に使える絵をとのご要望にお答えして。
 
1月 
ツバキ(英勝寺侘助)
ツバキ科[Camellia japonica]
 庭でたくさん咲いたとTさんが下さり、教室でみなさんにお花を分け、私はその残りを帰宅後アトリエで描きました。
 
2月 
ミモザ
マメ科[Acacia baileyana]  
 拡幅した石神井川畔で見事な花を見つけ、ドアをたたき数枝頂きました。そのときの写真をみて描きました。横須賀のA氏によるとイタリアでは男性から女性へ感謝を込めてミモザの花束を贈る習慣があるとのこと。38日がミモザの日ともよばれ、国際婦人デー。ギンヨウアカシアが正式の名。
 
3月 
ミヤビ
バラ科[Prunus 'Princess Miyabi']
 中野の新井薬師境内に咲く桜、プリンセスミヤビという名札がついています。花びらに筋模様があり、雌しべの根元が緑色に見えるのが印象的でした
 
月 
アマノガワ
アブラナ科[Brassica rapa var. amplexicaulis]
 枝や花柄がそろって上を向くのが特徴。太田洋愛植物画展(寄居)で、名前が「アマノガワ」だと分かりました。その桜が咲く練馬高野台駅南のK宅に立ち寄ると、奥様がちょうど干し台に。その名を知らせ、植物画を描いているとお話しすると、快く一枝下さいました。恒例の個展「桜」で紹介、K宅に見に行かれた方も多数。
 
5月 
バラ スブニール・ドゥ・アンネ・フランク
バラ科[Rosa '']
 神代植物公園で撮ったバラ。名前にひかれて描きました。ベルギーの園芸家が、アンネの父に出会い、
Souvenir d’Anne Frank(アンネの思い出 形見)と名付け、贈呈。蕾は赤、開くと黄金色で、さらにサーモンピンクに、最後は濃い赤色にと変色が楽しめます。
 
6月 
ホタルブクロ
キキョウ科[Campanula punctata Lam. var punctata]
 以前は職場で鉛筆スケッチを何度もしましたが、彩色画は今回初めて。団地芝生の群生を撮り描きました。
 
7月 
サンパラソル
キョウチクトウ科[Dipladenia boliviensis
 妻の親友の誕生日に選んだのを機会に、自宅用にも購入。猛暑が続いていましたが、台風6号襲来で絵を描ける気温になりました。テイカカズラとも似ています。
 
8月 
ヒマワリ
キク科[Helianthus annus]
 福島のつきだて花工房では畑いっぱいのヒマワリをスケッチしたことがあります。今年は放射能を吸い上げるという噂もあり、例年以上に熱心に植えました。その後それほどではないとわかったけれど、畑いっぱいの花にはとても元気づけられたそうです。震災地を応援する気持ちを込めて大きな紙に描きました。
 
9月 
ジュズサンゴ
ヤマゴボウ科[Rivina humilis]
 ジュズサンゴの実はプランターや鉢に落ちて芽を出し、年々ひろがって、今年は何十本。ベランダ狭しと花が咲き、赤い実をつけています。 
 
10月 
キンモクセイ
モクセイ科[Osmanthus fragrans var. aurantiacus ]
 むせるような香りを団地の公園の大樹が放ち季節を知らせてくれます。中国南部が原産で江戸時代に渡来しましたが、雄雌異樹で、日本には雌樹が来ていないらしく私はまだ実を見ていません。
 
11月 
カリン
バラ科[Chaenomeles sinensis]
 グリーンテール教室の題材に、Yさんのお世話でW農園から買いました。描いてみて、葉軸の付け根で葉面が鋭角に折れるのが特徴と気づきました。蜂蜜漬けを作るとき、硬い実を切るには電子レンジで加熱すると出刃包丁が入りやすいです。
 
12月 フウセントウワタ
ガガイモ科 [Gomphocarpus fruticosus]
 この丸い風船のような実が熟して割れると、中から、白い毛をつけた種が、舞い上がります。タンポポの綿毛より毛足が長く繊細で光沢があります。南アフリカ原産の常緑低木。日本には1936年くらいに到来、アフリカではこの綿毛を集めて、枕やクッションなどの詰め物に使うそうです。日本では生け花に。実は直径6センチくらい。