とは

 子どもが山を縦横にかけまわるのはもう古い昔のことになりました。私どもの幼稚園は、それを夢でなく実現させている数少ないところなのです。
 無着盛恭先生を初め、玉川大学の日名子太郎先生、大妻女子大の平井信義先生等多くの先生方も当園を訪れ感銘し、おほめの言葉をいただきました。また、NHKディレクターの清川輝基氏には、「いま、日本の子ども達の むしばまれている心と体を立て直させるためには、幼児への専門の体育指導やプール指導も大切だが、それ以上にもっと大切なことは、自然環境の遊びの中で、泥だらけになったり、ケガをしたりしながら自分の身を守る力を獲得することだ。その意味からも、この園は全国でもめずらしい、恵まれた、理想的な環境だ。」と言っていただきました。
 この環境を理解していただくため、紙面で、皆様を当園の「わかくさ山」にご案内してみようと思います。
 京王線の百草園駅から歩いて2分の所にある「日野わかくさ幼稚園」は、川崎街道を渡ると園児達の黄色い歓声が山から降りそそいできます。すぐ右手に園舎があり、園庭があります。その園庭、園舎を囲むように「わかくさ山」があります。この山こそ、当園の誇りです。
 子ども達はこの山を登ったり降りたり、めまぐるしくかけずりまわることが出来るのです。急な坂道を登り、レンジャーネットを進み、タイヤを登って、丸太小屋にたどりつくとこれが「わかくさ山」の頂上です。
 頂上からは、多摩の町並みが遠くまで見渡せ、電車やモノレールが走るのもよく見えます。園庭で遊ぶ子供達を眼下にして、丸太小屋をあとに細い山道を進むと、左側に太く高く林立する竹林。春にはウグイスをはじめ、セキレイ、メジロ、コジュケイなど多くの野鳥、時には狸もやってきます。夏にはセミやカブトムシ、クワガタなどの昆虫。秋にはどんぐりや松ぼっくりなどの木ノ実でポケットも膨らみ、息も弾みます。さらに園庭の西側の山すそからは、湧き水が出ており、そこには沢ガニが棲んでいて、卵を抱えた親ガニやかわいい子ガニがいっぱい出てきます。
 幼少期にこうした自然環境の中で、土や草花や虫と戯れる遊びの積み重ねこそ、もっとも大切なことだと信じています。体で覚えたことは生涯の宝とも思っています。兄弟のいない一人っ子や、近くに同年令の遊び友達のいない方、友達がいてもうまく仲間に入れないお子様の入園をおすすめ出来るもこのためです。
 卒業生、在園児の多くのご父兄の方々から「日野わかくさ幼稚園に入園させてよかった」との声をたくさんいただいています。よろしければ是非一度、「わかくさ山」にお出かけください。