2004年7月3日(土)  晴れ

タクシー

タクシーに乗って仕事から帰ることがよくある。歳だろうか、終電近くまでやるとめっきり目が重くどかっと疲れが出てくる。目の疲れが特にひどくちょうど瞼の上の骨をぐっと押すとすごく気持ちい。そろそろ老眼鏡か?なんて思うこともちょくちょく。まだそんな歳じゃないはずなのに。。。

そんな疲れを引きずりながら帰ろうとタクシーに乗る。ちょくちょく乗ってるとさまざまな運ちゃんに出くわす。よく使わせてもらう日本交通タクシーは全体的にサービスがいい。運転手の人も教育ができているっぽいし、着いたら降りてドアを開けてくれる場合もある。特に黄緑じゃなくて黒いタクシーの方が豪華で乗り心地も良い。乗ったらすぐ寝ちゃいたい自分にとってはばっちりだ。ただ唯一ワゴン型のやつは都合が悪い。社内自体は広々としてるのだが、結局座るのは後部座席の左の方で、しかもヘッドレストがよくない。落ち着かず寝ることができない。これだけは何とかして欲しい。

あと、個人タクシーで豪華系な車種のやつについては大抵乗り心地がいい。年期を積んだ運転手の人が自分なりのゆとりとインテリアで個性を垣間見させながら走ってくれる。時にはだんまりな人もいれば、すごく丁寧にサービス精神旺盛な人もいる。何しろ12時間以上小さな動く箱の中で過ごすのだろうから、何年もやってたら「自分らしさ」を出したくなるものだ。自分のオフィスの席も自分の好きなおもちゃだお菓子だと好きなようにさせてもらっている。

何しろ疲れてるのだから寝かせて欲しい。最近は乗ったときからあまり話さず返事は最低限に、下がり調子な言い方で返事をすれば大体それ以降会話を続けようとする運転手はいない。ただ、中には暇なのか夜中の運転が眠いのか、どうしても会話をしたがる人もいる。こちらも疲れてて乗ってこないから次第に黙ってしまうが。乗る側の言い分としては、「お金を払ってるんだからとにかく運ぶだけ運んでくれ、無理やり話しかけないでくれ」と思う。運ぶ側の言い分はどんなんだろう?「運んでやってるんだから俺の話を聞けよ、こちとらねみーんだから」なんだろうか。

あと、運転作法もまちまちのようで。性格なのか慣れなのか、アクセルとブレーキをどちらか踏み続けるのだけはやめて欲しい。おちおちと寝てられないどころか気持ち悪くなる。カーチェイスやって欲しいわけじゃないし、そこまで急いでもいない。最近増えてきた女性の運転手だが、女性だから心地よい運転をしてくれるかというとそうでもない。結構激しくアクセル→ブレーキを繰り返したり急な曲がりをがっくんがっくん行く人もいる。飴なんか置いてくれたりして気を使ってはくれてるようだが、やっぱり何よりも走りが肝心。

一番気持ちいいタクシーとはミッドクラスの体をうまくサポートしてくれるシートのタクシーで、必要最小限の話と、すっと眠りについたと思ったら、家の近くにまで来て「お客様ここからどうしましょう」と聞いて起こしてくれる、「えっ?もう着いたの?」と思わせてくれる運転手さんだろう。あと、タバコくさいタクシーは最悪だ。禁煙と書いてあるのに乗り込むとちょっと安心する。それに寒すぎないタクシー。一日中乗ってるほうとしては大して寒くないのかもしれないが、ほんの数十分乗るほうとしては寒暖さが激しくて困る。ほどほどの冷房にして欲しいものだ。

などなど、使う側の要望って乗って見なくてはわからないことが沢山ある。人によってはまたその要望がまちまちでもあるだろうし。でも、お客さんの好みを一発で見抜いてそれにあわせられる人が最高の運転手なんだろう。タクシーに限らず電車でも同じような経験を誰もがしたことあるだろう。「なんでこんな梅雨の湿気の多い雨の日のラッシュなのに送風しないんだよ!」とか「何でこんなに冷房きつくする必要あるんだよ!」とか逆に「おいおい、暑すぎ!」とか。一番いいサービスを目指すならばやっぱりまず自分がそれを体験して見ることだと思う。タクシー会社も電鉄企業も、たまには自分の運転手たちを乗客として乗せる研修をするべきだろう。