2004年3月22日(月)  雨

いかりや長介

この週末いかりや長介さんが亡くなった。下町の1DKのアパートに住んでいた頃、でかい顔してずでーんと家長さながらに居座っていた脚つきダイヤル式カラーテレビから、毎週土曜日夜8時には「8時だよ...」と言う掛け声が飛び出てきたあのリーダーももう70代だったのか。

いつでも有名人が亡くなり、「まだまだこれからなのに」というコメントを聞く。しばらく前まではその人たちの名声は私の記憶になかったのに、最近、自分の子供のころの思い出の一幕を演出していた人たちが亡くなっていると気づいた。子供ながらに観て楽しんでいたあの人たちは自分の親と同じ年齢層だ。土曜日の夜は大抵、ギョーザと決まっていた。家族で卓を囲んで馬鹿笑いしたものだ。

自分の記憶に残る人たちが一人ひとり亡くなっていくと、自分の人生の時がしっかりと刻まれているのだと感じた。そうしてる間に自分がその年代にいつの間にか入ってそうな気がして、ああ、あと倍ぐらいしか生きないんだなあと、焦りも感じ、寂しさも感じた。

暗ーくなってきた。ドリフといえば全員集合もあるが、やっぱり今でもお手ごろにいつでもドリフを満喫できるのは音楽だろう。ビートルズの前座がいつも彼らの音楽活動の華やかな部分として紹介される。彼らの放ったヒット曲はなかなかなものだ。私はクレイジーキャッツも小林亜星もドリフターズも同じように(同じラインに立たせたら怒られそうだが)大好きだ。曲の乗りは1曲1曲違うのだけど、どれも楽しそう。安心して聞ける。明るくしてくれるし、唄も面白い。ぜひ一度聞いてみて欲しい。

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