■抗うこと


人は何かしらに抗って生きている。それが結論だ。

大なり小なり、自分の恋のことかもしれないし、仕事でものすごく難しい課題に面しているのかもしれない。あるいはお金がなくて生活に困っているかもしれないし、お金があってもそれでどうしたいのかわからなかったり、戦争に荷担したり巻き込まれたり、はたまた人によっては筋トレしてもしても自分の体力に満足いかないなんて悩みもあるのかもしれない。

日々がつまらないなあと悩んでいることも、子育てとかでストレスを感じてどうにかしたいと思っていることも、受験であそこに受かりたい!と頑張っていることも、友達と仲良くしようと画策している時も。何かできていないことがあり、放っておけば何も変わらない状態を、抗って、それに立ち向かっている。

それらの課題や悩みは人によって違い、時によって変わる。ある時は目の前いっぱいに立ちはだかる厚い壁だったり、あと3分で駅に着かなくちゃ!っていう超短時間で解決できるものなのかもしれない。

けれども、一瞬一瞬、人は何らかに生きるための課題を求めて、目的を達成しながら生きている。それらを止めた時、死ぬ時なのかもしれない。死んではいけないという一生の抗いに立ち向かうことなくそれを受け入れることなのかもしれない。

だから、一瞬たりとも人は抗わないことはないのだと肝に銘じて生きていけば、何一つ簡単なことはないし、人の一生とは常に何かを変えていこうとしているのだと考える。人は元来そういう生き物なのだと感じる。なのであれば、生きている限り、それを楽しんで、苦しんだからこそ得られる楽しみも心に期待して、抗っていくのだと信じている。


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