特別展『懐かしの映画ポスター』

日高コレクション代表　日高　靖一

　２５歳のとき，黒沢監督による『羅生門』のリバイバル上映を観て感動し，記念に映画ポスターを譲り受けて以来，３０年間で約５万枚のコレクションとなりました。
　映画ポスターは公開当時は大量に印刷され，街頭や映画館に掲示されますが，上映期間が過ぎると処分されてしまい，映画配給会社や映画館にもほとんど残されていないのが現状です。
　その１枚１枚がそれぞれデザイン，構図，色彩に特徴があり，美術的にすぐれたものも多く，時代の香りが伝わってきます。そして映画の宣伝だけでなく，時が過ぎるとその人なりに当時の記憶をよみがえらせてくれる「思い出の玉手箱」となってくれます。
　特に今回は，『懐かしの映画ポスター』ということで，一時代を築いた映画スターの作品を中心に展示いたしました。皆様が実際にご覧になった映画も数多くあるかと思います。どうぞポスターを通しまして，その時代やその当時のご自分を思い出してみてください。きっと胸の熱くなる思いがわきあがることでしょう。
　なお，２月１日より横浜駅西口に，映画ポスター館をオープンいたしました。洋画，邦画の名作からアニメまで，種類豊富な展示コーナーと，プロマイド，チラシ，パンフレットなどを扱う即売コーナーがございます。より多くの方に，映画ポスターの魅カを味わっていただきたいという願いを込めて常時開催しておりますので，そちらにも足をお運びいただければ幸いです。

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