捕縛状態
○基本
相手を取り押さえたり体の一部を束縛することによって、移動や運動に制限を加えるための戦闘行動です。攻撃に成功した場合は、相手を捕縛状態に置くことが出来ます。
▼捕縛状態
相手を組み伏せたり捕まえている状態のことを捕縛状態といいます。▼行動分類
これらの行動は、解除も含めて全てフルアクションとして扱われます。▼制限
相手のサイズがあまりにも大きい場合、不完全な影響しか与えることが出来なくなります。GMが不可能と判断した場合は、自動的に捕縛行動を無効として構いませんし、与える効果を任意に制限することが出来ます。
○攻撃
以下の攻撃判定に成功すれば、相手を捕縛状態に置くことが可能となります。
▼組打ち
組打ち(一般:体力+格闘)による攻撃に成功すれば、相手を押え込んで体の自由を奪ったことになります。▼武器捕縛
武器捕縛(一般:敏捷+絡み付き武器)による攻撃に成功すれば、捕縛武器を絡ませて相手の行動を制限することが出来ます。
○影響
▼効果
捕縛状態に置かれた者は、捕縛状態の解除と回避判定を除いて、移動も含めた全ての運動を試みることが出来なくなります。また、運動や作業に関する全ての判定には−2修正を受けます。▼維持
相手を捕縛状態に置くことに成功していれば、自らその状態を解除するか相手が解除判定に成功するまでは、特に継続して判定を行なわなくても捕縛状態を維持することが出来ます。▼制限
捕縛している側が周囲から物理的な影響を受けた場合、それに対応するためには−3修正(複数行動)を加えて判定しなければなりません。ただし、自ら捕縛状態を解除した場合は、特にペナルティを受けずに判定を行なうことが出来ます。
○捕縛解除
▼解除判定
捕縛状態から逃れるためには、相手との対抗判定に勝利する必要があります。この場合は、捕縛状態にある側が能動行動、捕縛している側が受動行動として扱われます。
解除作業はフルアクションとして扱われます。なお、捕縛状態に置かれている側は、運動や作業に関する判定に−2修正を受けるので、それを加えて判定を行なわなければなりません。
◇組打ち
組打ちによる捕縛状態を解除するためには、組打ち(一般:体力+格闘)同士の対抗判定で勝利しなければなりません。この場合の判定には、捕縛による影響や体勢によって受けるマイナス修正を加える必要があります。◇武器捕縛
捕縛武器の解除を試みるためには、一般作業(一般:器用+手練技術)を基準とした判定を行なう必要があります。これに対して受動側は、その武器による攻撃判定を行なって、相手の解除行動を阻止することになります。ただし、攻撃側がその武器を手から放してしまっている場合は、最初の攻撃の達成値が解除の難易度となります。
▼自動解除
捕縛している側が自らの意思で捕縛状態を解除することも出来ます。この場合は即座に捕縛状態は解かれ、相手は自由に行動できるようになります。また、自身が何かに対して判定を行なう場合も、複数行動によって受けるペナルティはなくなります。
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組打ち
○基本
組打ち(一般:体力+格闘)の判定によって、以下の行動を試みることが出来ます。
▼行動分類
これらの行動は全てフルアクションとして扱われます。▼サイズ
これらは基本的に、自分と同程度の大きさの相手にしか仕掛けることは出来ません。GMが不可能と判断した場合は行動を却下しても構いません。
○組み付き
立ち合いの状態から相手を押え込んで、体の自由を奪うための行動です。この行動はフルアクションとして扱われます。
組打ち(一般:体力+格闘)による攻撃で、戦闘防御(一般:敏捷+回避力)との対抗判定に勝利すれば、相手を捕縛状態に置くことが出来ます。なお、相手が攻撃側の接近に気付いていない場合、あるいは完全に背中を向けている場合などは、判定なしで自動的に組み付きに成功したことになります。・攻撃判定:組打ち(一般:体力+格闘)
・対抗判定:戦闘防御(一般:敏捷+回避力)
▼効果
捕縛状態に置かれた者は、組み付きの解除と回避判定を除いて、移動も含めた全ての運動を試みることが出来なくなります。また、運動や作業に関する全ての判定には−2修正を受けます。
◇制限
捕縛している側が周囲から物理的な影響を受けた場合、それに対応するためには−3修正(複数行動扱い)を加えて判定しなければなりません。ただし、自ら捕縛状態を解除した場合は、特にペナルティを受けずに判定を行なうことが出来ます。
▼連動
組み付きによって捕縛状態に置いた相手に対しては、次のラウンドに続けて以下の行動を試みることが可能です。なお、これらの行動に失敗した場合でも、捕縛状態は維持されたままとなります。
◇押え込み
相手を完全に組み敷いて、動けなくすることが出来ます。◇組伏攻撃
相手を組み敷いたまま、格闘打撃や近接武器による打撃攻撃を試みることが可能となります。◇窒息絞め
相手の首の絞め付けて、窒息させることが出来ます。
○押え込み
▼判定
組打ち(一般:体力+格闘)による押え込みを行ない、相手を完全に組み敷いて動けなくします。この行動はフルアクションとして扱われます。
押え込みは捕縛状態もしくは転倒状態にある相手に試みることが出来ます。相手は組打ち(一般:体力+格闘)による対抗判定を行ないますが、捕縛状態にある時は運動や作業に−2修正を受けるので、それを加えて判定を行なう必要があります。・攻撃判定:組打ち(一般:体力+格闘)
・対抗判定:組打ち(一般:体力+格闘)
▼効果
押え込みに成功した場合、相手は組み付きよりもさらに厳しい捕縛状態に置かれ、自動的に転倒状態へと移行します。この間は体勢を回復するまで、運動に関する判定に−4修正を受けます。また、押え込みの解除を除いて、移動も含めた全ての運動を試みることが出来なくります。
◇捕縛側の制限
この間は相手を押え込んでいる側も、他の行動を試みることが出来なくなります。ただし、自らの意思で押え込みを解除すれば、通常と同じように行動可能となります。
押え込んでいる間は不安定な体勢となっているため、押え込みを解いて回避などを行なう際には、運動に関する判定に−2修正を受けます。なお、これは捕縛以外の行動に受けるペナルティであり、組打ちの判定にこれを加える必要はありません。
▼連動
押え込みの状態から、「組伏打撃」「絞め」へと移行することも可能です。詳しい判定処理については後述します。
▼複数による押え込み
既に押え込まれている相手に対して、さらに別の者が押え込みを行なうことも出来ます。これに何人まで参加できるかについては、周囲の状況を考慮した上でGMが任意に決定して下さい。
加勢に入る者は、判定なしで自動的に押え込み(組打ち)に成功します。相手が押え込みの解除を試みる場合は、参加している全員と対決しなければなりません。ただし、全ての相手と個別に対抗判定を行なうのではなく、捕縛している側は「協力判定」によるルールに従って達成値を決定します。
○組伏攻撃
これは相手を捕縛状態に置いたまま打撃攻撃を行なうもので、フルアクションとして扱われます。
▼判定
組伏攻撃を行なう場合、攻撃側は組伏打撃(一般:体力+格闘)あるいは密着打撃(一般:体力+近接武器)で攻撃判定を行ないます。
相手は戦闘防御(一般:敏捷+回避力)で回避判定を行ない、通常と同じようにダメージを決定します。ただし、防御側は捕縛状態にあるため、−2修正を加えて戦闘防御の判定を行ないます。
▼種類
組伏攻撃には「組伏打撃」と「密着打撃」の2種類があります。
◇格闘/組伏打撃
格闘攻撃による組伏打撃を行なうことが出来ます。組伏打撃を試みるためには、武器の打撃値が【体力】の半分以下の、小型サイズの格闘武器を用いる必要があります。ただし、素手の場合はこの制限には当てはまりませんし、データにある格闘打撃用の武器は全てこの条件を満たすものですので、通常はこれを気にする必要はありません。・使用武器:格闘打撃用(制限装備)
・攻撃判定:組打ち(一般:体力+格闘)
・対抗判定:戦闘防御(一般:敏捷+回避力)
◇近接武器/密着打撃
近接武器による密着打撃を行なうことが出来ます。密着打撃を試みるためには、武器の打撃値が【体力】の半分以下の、小型サイズの近接武器を用いる必要があります。また、これらの制限に抵触しなくても、GMが不可能と判断した武器を用いて攻撃することは出来ません。・使用武器:近接武器(制限装備)
・攻撃判定:密着打撃(一般:体力+近接武器)
・対抗判定:戦闘防御(一般:敏捷+回避力)
▼連動
組伏攻撃の状態から、「押え込み」「窒息絞め」へと移行することも可能です。
○窒息絞め
捕縛状態に置かれている相手に対して、首の絞め付けによる窒息攻撃を試みることが出来ます。この行動はフルアクションとして扱われます。
▼判定
攻撃側は組打ち(一般:体力+格闘)を基準とした攻撃判定を行ないます。素手で攻撃する場合は−2修正、紐状の武器は−1修正を受けます。
相手がこれを防御するためには、組打ち(一般:体力+格闘)を用いた対抗判定に勝利しなければなりません。ただし、この時は捕縛状態にあるため、判定には−2修正を受けることになります。・使用武器:用途/絞め
・攻撃判定:組打ち(一般:体力+格闘)
・対抗判定:組打ち(一般:体力+格闘)
▼効果
窒息絞めによる攻撃が成功すれば、相手に「窒息」のルールが適用されます。窒息攻撃の場合は通常の窒息の処理とは異なり、攻撃が成功したラウンドから即座に窒息判定を行うことになります。
【生命抵抗】を基準とする窒息判定の難易度は、絞めの成功値となります。この判定に失敗した場合は即座に気絶し、気絶後も首を絞められれば死亡することになります。
▼連動
絞めの状態から、「押え込み」「組伏打撃」へと移行することも可能です。ただし、組伏打撃を行なうためには、武器を準備しなければなりません。
○捕縛解除
「組み付き」「押え込み」「絞め」の状態を解除を試みる場合は、以下の判定を行なって下さい。なお、この行動はフルアクションとして扱われます。
▼解除行動
捕縛状態の解除を試みる場合は、組打ち(一般:体力+格闘)の判定を行なって、捕縛している側の組打ち(一般:体力+格闘)との対抗判定で勝利する必要があります。
この場合は、捕縛状態に置かれている側が能動行動、捕縛している側が受動行動として扱われます。対抗判定で勝利すれば捕縛状態は解除され、次のラウンドからは自由に行動することが出来ます。
◇体勢
捕縛状態に置かれている時は−2修正、押え込みの状態にある時は−4修正を加えて判定を行なう必要があります。なお、捕縛状態を解除した後も体勢を回復するまでは、このマイナス修正は維持されたままとなります。
▼自動解除
攻撃側が自らの意思で押え込みを解除することも出来ます。この場合は即座に捕縛状態は解かれ、相手は自由に行動できるようになります。また、自身が何かに対して判定を行なう場合も、複数行動によって受けるペナルティはなくなります。
▼妨害行動
誰かを捕縛している相手に対して別の者が攻撃を行うことで、捕縛状態を解除することが出来ます。これには格闘(組打ち)とダメージ攻撃の2種類の方法があります。
◇組打ち
組打ち(一般:体力+格闘)によって解除を試みる場合は、捕縛している側の戦闘防御(一般:敏捷+回避力)との対抗判定となります。妨害側が対抗判定に勝利した場合、これまで押さえ込まれていた者は、その時点で自動的に捕縛状態から逃れたことになります。◇ダメージ攻撃
ダメージ攻撃によって解除を行う場合は、まず通常と同じように攻撃の処理を行います。これによって捕縛側がダメージを受けた場合は、その時の【生命値】の減少分を難易度とした【生命抵抗】の判定を行ないます。これに成功した場合は捕縛状態を維持することが出来ますが、失敗した時は即座に捕縛状態は解除されます。
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絡み付き武器
絡み付き武器で捕縛行動を試みることも出来ます。なお、これらの行動は全てフルアクションとして扱われます。
○武器捕縛
武器の用途に捕縛と書かれている武器(網など)で攻撃を行った場合、目標の体に捕縛武器を絡み付かせて動きを封じることができます。この行動はフルアクションとして扱われます。
▼攻撃
攻撃側は武器捕縛(一般:敏捷+絡み付き武器)の、防御側は反射回避(一般:感応+回避力)の判定を行ないます。
攻撃側が対抗判定で勝利した場合は、相手を捕縛状態に置いたことになります。捕縛された側は、捕縛状態の解除と回避判定を除いて、移動も含めた全ての運動を試みることが出来なくなります。また、運動や作業に関する全ての判定には−2修正を受けます。・使用武器:用途/捕縛
・攻撃判定:武器捕縛(一般:敏捷+絡み付き武器)
・対抗判定:反射回避(一般:感応+回避力)
○拘束攻撃
武器捕縛に成功した場合、次の行動時に拘束攻撃を試みることが可能となります。これには「窒息絞め」と「転倒攻撃」の2種類があり、いずれもフルアクションとして扱われます。
▼条件
これらの行動は用途に「捕縛+」と書かれている武器でしか行なうことは出来ません。また、「捕縛+」となっている武器を用いて武器捕縛や拘束攻撃を行なうためには、補助技能の「巻き付け」を習得している必要があります。▼維持
拘束攻撃が行なわれている間も、武器捕縛による捕縛状態は維持されたままとなります。
▼窒息絞め
武器捕縛によって捕縛している相手に対して、絞めによる窒息攻撃を試みることが出来ます。
◇判定
攻撃側は拘束攻撃(一般:体力+絡み付き武器)を基準とした攻撃判定を行ないます。相手がこれを防御するためには、組打ち(一般:体力+格闘)を用いた対抗判定に勝利しなければなりません。ただし、この時は捕縛状態に置かれているため、防御判定には−2修正を受けることになります。◇効果
窒息絞めによる拘束攻撃が成功すれば、相手に「窒息」のルールが適用されます。窒息攻撃の場合は通常の窒息の処理とは異なり、攻撃が成功したラウンドから即座に窒息判定を行うことになります。また、【生命抵抗】の値を基準とする窒息判定の難易度は、絞めの成功値となります。この判定に失敗した場合は即座に気絶し、気絶後も首を絞められれば死亡することになります。・攻撃判定:拘束攻撃(一般:体力+絡み付き武器)
・対抗判定:組打ち(一般:体力+格闘)
▼転倒攻撃
転倒攻撃を試みた場合、相手にダメージを与えることは出来ませんが、体勢を崩して転ばせることが可能となります。転倒した者は次の自分の行動順番で起き上がることができますが、転倒状態では運動に関係する全ての判定に−4の修正を受けます。
攻撃判定は拘束攻撃(一般:体力+絡み付き武器)で行ない、相手は戦闘防御(一般:敏捷+回避力)でこれに対抗します。防御側は捕縛状態にあるため、判定に−2修正を受けることになります。・使用武器:拘束攻撃(一般:体力+絡み付き武器)
・対抗判定:戦闘防御(一般:敏捷+回避力)
○捕縛解除
▼判定
捕縛武器の影響から逃れるためには、相手との対抗判定で勝利する必要があります。この場合は、捕縛状態にある側が能動行動、捕縛している側が受動行動として扱われます。
解除のためには一般作業(一般:器用+手練技術)を基準とした判定を行なう必要があります。これに対して受動側は、その武器による攻撃判定を行なって、相手の解除行動を阻止することになります。ただし、攻撃側がその武器を手から放してしまっている場合は、判定なしでこれを解除することが可能です。
解除作業はフルアクションとして扱われます。なお、捕縛状態に置かれている者は、運動や作業に関する判定に−2修正を受けるので、それを加えて判定を行なわなければなりません。
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