不死者のかけら
○判定
▼不明度:2
恐怖度:3▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
基本情報/メルリィナ王国(一般:記憶+範囲情報)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)▼集団データ:不死者のかけら
○基本情報(一般:±0)
▼名称:不死者のかけら
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:メルリィナ王国/墓場、戦場跡など
活動期:暗闇
遭遇頻度:まれ
出現数:単独〜多数
反応:敵対的。生者に対しては無差別に攻撃▼外見:
単独で活動する肉体の破片です。指や手足から臓器まで、さまざまな形態があり、腐敗の状態も個別に異なります。▼概要:
メルリィナに特有の不死者で、破壊されて破片となった死体のことです。この怪物は非常に強い回復力を持っており、どれだけバラバラにされても動き続け、執拗に生物に襲い掛かりますます。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/部位型
▼詳細情報:
不死者が破片になったものではなく、破片となった肉体が不死者となったものらしく、特に戦場跡に多く見られます。変異の影響を強く受けた不死者であり、特異な回復能力をもつため非常に厄介な相手です。物理的なダメージは1ラウンドもあれば完全に回復してしまいます。
基本的に最も近くにいる生者に向かってゆくようで、相手は人間に特定されないようです。これを完全に滅ぼすには炎で跡形もなく焼き尽くすか、日光の下にさらすしかありません。日光や炎からはなるべく遠ざかろうとする習性があるようで、通常は土の中などの湿った場所に隠れていることが多いようです。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 3 敏捷: 3 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 3 霊力: 3▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 3 精神値: 3
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 3 生命値: 2〜3▼行動力:6
▼移動力:0〜3
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:なし
弱点:火(ダメージ/回復不能)、日光(致死/忌避)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:格闘打撃 2(素手:0)
組打ち 2(素手:0)▼回避
戦闘防御: 4
反射回避: 4
防御値:なし▼戦闘方法:
集団で現われることが多く、非常に厄介な敵です。単独で現われた場合は逆に見つけにくく、夜寝ている間に口から体内に入り込むようなこともします。
これらは基本的に這うようにしか移動することができませんので、逃げ出すのは難しくありません。しかし、見た目ほど動きは鈍くはなく、囲まれてしまった場合にはかなり厄介な敵となるでしょう。ただし、知性は完全にありませんので、罠などを仕掛けた場合には、簡単にひっかけることができます。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の最少化/飛び道具(自動発動)
飛び道具による攻撃では、1度に1ポイントしかダメージを与えることが出来ません。また、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼命の回復(自動発動)
能力:― 作用:回復値∞ 対抗:―
効果:非常に強い回復力を持っており、物理的なダメージは1ラウンドで完全に治癒してしまいます。ただし、火傷だけは例外的に治すことが出来ないようです。▼復活(自動発動)
この不死者は損壊して行動不能の状態に陥っても、火で焼いて滅ぼさない限りは、再び蘇って活動を開始します。蘇るまでにかかる時間はだいたい5〜10ラウンドとなります。ランダムに決定したい場合は1D6+4を振って下さい。
○バリエーション(専門:+4)
・メルリィナ以外の土地でも、いくつか発見例があるようです。
・肉塊のような奇怪な姿の個体が発見されたことがあります。しかし、非常に古い話なので、詳しいことは記録にも殆ど残っておりません。
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アンデッド・トゥース
○判定
▼不明度:3
衝撃度:1▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)▼集団データ:アンデッド・トゥース
○基本情報(一般:±0)
▼名称:アンデッド・トゥース
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/不定
活動期:暗闇
遭遇頻度:非常にまれ
出現数:単独〜多数
反応:敵対的▼外見:
死体の歯で、歯列とそれを支える顎骨で形成されています。▼概要:
死体の顎の部分がアンデッド化したもので、牙をガチガチと噛み合わせながら空を飛んできます。吸血鬼の牙だとも、単なる肉食獣の牙だとも、あるいは人間の肉を食べる殺人鬼の怨念が宿ったものだとも言われていますが、実際のところは定かではありません。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/部位型
▼詳細情報:
死体の顎がアンデッド化したものです。獣などに喰い殺された犠牲者の怨念が、死体の歯に宿ったのだと考えられています。多くの場合は、自分が死んだ場所の近くにいて、犠牲者に自分が死んだ時と同じ苦しみを与えようとします。そのため、死後それほど経過していなければ、近くで遺骨や遺品を発見できる可能性もあります。
見た目は小さいのですが意外に力は強く、人間を持ち上げて飛ぶこともできます。地面にもぐって待ち伏せたり、人間を水中に引き摺り込むこともあります。日光を浴びると滅んでしまいますが、それを怖がるというわけではありません。ただし、生物が近くを通った時以外は、積極的に日差しの中に出てゆくわけでもなく、日中は暗い場所で活動を停止しているようです。動物の死体の中から飛び出てくるのが目撃されたこともあるため、日中は死体の内部で休息しているという説もあります。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 4 敏捷: 6 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 4 霊力: 4▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 4 精神値:10
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 4 生命値: 4▼行動力:13
▼移動力:14
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:なし
弱点:日光(致死)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:格闘打撃 3(牙:1)
組打ち 3(牙:1)▼回避
戦闘防御: 7
反射回避: 5
防御値:なし▼戦闘方法:
1度くいついた相手から離れようとはせず、これを引きはがすためには《剛力》の対抗判定で勝利しなければなりません。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の最少化/飛び道具(自動発動)
飛び道具による攻撃では、1度に1ポイントしかダメージを与えることが出来ません。また、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼飛行(自動発動)
空中を浮遊し、自由に移動することができます。▼永遠紅(自動発動)
能力:― 作用:難易度4 対抗:精神抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:噛み付かれた相手は精神抵抗に成功しなければ、その箇所からの出血が止まらなくなり、以後は1時間につき1ポイントの生命値を失ってゆきます。これは呪いであり、呪詛払い(浄化系)か呪法解除(魔力操作系)の術法によって解除するしか、犠牲者が助かる術はありません。
○バリエーション(専門:+4)
・人間以外の生き物の歯が、このアンデッドになる場合もあるようです。
・霊魂がこれを核として降霊することがあるようです。その場合、より凶悪なアンデッドへと変貌します。
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アンデッド・アイ
○判定
▼不明度:5
恐怖度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)▼集団データ:アンデッド・アイ
○基本情報(一般:±0)
▼名称:アンデッド・アイ/死眼
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/戦場、墓地など
活動期:暗闇
遭遇頻度:きわめてまれ
出現数:単独〜多数
反応:敵対的▼外見:
死者の眼球で、黄色く澱んだ色をしています。▼概要:
死者の眼球だけがアンデッド化したもので、生物の目に入り込もうとします。無数の集団で行動することもあるようです。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/部位型
▼詳細情報:
戦場などで多く発生することから、死ぬ直前に味わった極度の恐怖体験が、死体の目を不死者に変えてしまったのだという説が有力です。
その行動はきわめて単純で、自らの恐怖を他人に味合わせるために活動しています。ふわふわと飛んで生者に近づき、その眼球に向かって飛び込んでゆきます。そして、特殊能力で相手の眼球との融合を果たすと、自らの目に焼き付いた恐怖の記憶を、相手に延々と繰り返し見せるのです。これによって自我が崩壊してしまう可能性があるので、この怪物に取り憑かれた時は、すぐに聖職者の助けを求める必要があります。
強い光はあまり好まないようで、日光からはなるべく早く遠ざかろうとします。湿った場所を好むようで、普段は土の中や岩影などに潜んでいますが、まれに生物の死体の中や排水溝などに隠れていることもあるようです。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 3 敏捷: 5 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 6 霊力: 4▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 4 精神値:10
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 3 生命値: 3▼行動力:11
▼移動力:11
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:なし
弱点:日光(致死/逃亡)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:接触 5(体当たり:―)▼回避
戦闘防御: 6
反射回避: 7
防御値:なし▼戦闘方法:
彼らは何よりもまず、生物の目に入り込むことを優先します。そして、相手の眼窩に入り込むことに成功すると、眼球と自らの体を融合させてしまいます。融合した眼球は、取り憑いた相手に死の幻影を見せます。アンデッド・アイの元の目の持ち主が死んだ時の情景を、何度も繰り返して見せられるのです。これによって狂気に陥り、自我が崩壊してしまうこともあります。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の最少化(自動発動)
通常の物理攻撃では、1度に1ポイントしかダメージを与えることが出来ません。また、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼飛行(自動発動)
空中を浮遊し、自由に移動することができます。▼眼球融合(自動発動)
能力:― 作用:難易度1 対抗:精神抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:生者の眼窩に入り込み、相手の眼球と自らの体を融合させる能力です。相手の眼球のある箇所に接触できれば、目蓋を閉じていても効果を発揮します。融合している状態でアンデッド・アイを攻撃した場合、生者の眼球も傷ついてしまうことになります。これを取り除くには、不浄払い(浄化系)などの術法を用いる必要があります。なお、融合している間は、眼球が日光にさらされても影響を受けることはありません。▼死の幻影(能動発動)
能力:― 作用:恐怖度5 対抗:自我抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:融合した眼球によって、アンデッド・アイの元の目の持ち主が死んだ時の情景を、何度も繰り返して見せられます。恐怖度5の自我抵抗の判定に失敗した時は、恐怖度から達成値を引いた分の恐怖ダメージを、自我値に受けることになります。この判定は、アンデッド・アイの意思によって定期的に行なわれます。
○バリエーション(専門:+4)
・死の幻影ではなく、その人物の生前の記憶を次々と見せるタイプも存在するようです。
・眼球と融合するのではなく額に潜り込み、第三の目として生者と融合を果たしたアンデッド・アイの記録が存在します。
・瞳眼系の術法を操る個体の記録がありますが、これが本当にアンデッド・アイだったのか定かではありません。
・通常よりもはるかに巨大な眼球の個体が、聖職者によって倒されたことがあります。
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デミ・デッド
○判定
▼不明度:8
恐怖度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:デミ・デッド/憑依死体
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/不定
活動期:暗闇
遭遇頻度:きわめてまれ
出現数:単独
反応:不定(通常は敵対的)▼外見:
霊体のように透き通った体の中に、頭骨、眼球、腕などの死体の一部が見えています。残された遺体の部位は様々ですが、霊体として被さっている姿は生前のものとなります。▼概要:
不浄に触れて不死者となった遺体の一部に、霊体が取り憑いた怪物です。自らの失われた体を取り戻そうとして彷徨っているとか、生者から欠損した部位を奪おうとしている、といった伝承があります。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/部位型
▼詳細情報:
遺体の一部に霊魂が取り憑いた状態の不死者で、核となる遺体の一部を取り巻く形で、生前の姿を取った霊が憑依しています。活動している本体は心霊体となりますが、これがリビングデッドに分類されているのは、彼らはあくまでも核となる遺体がなければ存在できないからです。
心霊体は遺体を保護している状態で、彼らを完全に滅ぼすにはまず霊体を倒さなければなりません。そして、心霊体を消滅させた後に、すぐさま核となる遺体を浄化するか壊してしまう必要があります。というのは、時間が経てば霊体は復活し、再び憑依を果たしてしまうからです。
通常、この不死者は記憶をなくしていることが多く、かつての肉体を取り戻すという妄執に取り憑かれて活動しています。自らの肉体や身につけていた品を探し回ることもありますが、多くの場合は他者の肉体を奪って自らのものにしようと目論むようです。なお、ごくまれにですが生前の知人に逢うなどして、記憶を取り戻した例も知られています。
○データ(専門:+2)
データは生前の数値と同じとなります。
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:なし
弱点:日光(致死/逃亡)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
データは生前の数値と同じとなります。
▼戦闘方法:
通常は生者には見境なく襲いかかり、体の欠損部分を奪い取ろうとします。
○特殊能力(専門:+2)
▼半霊的存在(自動発動)
核となる遺体に取り憑いている霊体は霊的存在ではありますが、通常と同じように触れることが可能です。生物の肉体と全く同じように処理して下さい。▼通常攻撃の無効化(自動発動)
通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼霊体復活(自動発動)
憑依している心霊体を滅ぼしても、やがて霊体が再憑依して復活してしまいます。彼らを完全に滅ぼすためには、復活を果たす前に核となる遺体を壊してしまわなければなりません。どの程度で復活を果たすかは不定ですが、通常の場合はおよそ5〜10ラウンドとなります。ランダムに決定したい場合は1D6+4を振って下さい。
○バリエーション(専門:+4)
・死体ではなく遺品を核とするデミ・デッドの発見例もあります。
・肉体が透き通っておらず、生物と全く見分けがつかないデミ・デッドも存在するようです。
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肉だまり
○判定
▼不明度:5
恐怖度:3▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:肉だまり/腐肉体
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/不定
活動期:暗闇
遭遇頻度:非常にまれ
出現数:単独〜数体(まれに多数)
反応:敵対的▼外見:
流動するドロドロとした肉の塊で、アメーバのような不定形の化け物です。体の大きな人間ほどの体積があります。▼概要:
死肉がアンデッド化したもので、半分ほど液状化した肉の塊です。ひどい腐臭がするため、近くに寄ってくる前にわかります。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/不定形
▼詳細情報:
腐った死肉が変異の影響を受けてアンデッドとなったもので、さまざまな生き物の死体から生まれると言われています。複数の死体の肉が集まって出来たものだという者もいれば、スケルトンと分離した不死者だという話もありますが、それらの説には信憑性はありません。
アメーバ状の不定形の肉塊で、その表面では半分ほど溶けた腐肉がドロドロと渦を巻いています。さまざまな形をとりながら、粘性のある液体が流れるように移動します。知能はなく、生者に襲いかかって来るだけの化け物です。移動速度は遅いので、多くの場合は走って逃げることが出来ますが、戦場跡地や墓地のような場所では多数で出現することがあるので、その場合は取り囲まれて殺される可能性があります。
この怪物に殺されたものは、その体に取り込まれて腐肉の一部になってしまいます。また、これに襲われて逃げ切った者でも、死後に腐肉化してドロドロに溶けてしまい、肉だまりへと変貌してしまうことがあるのだといいます。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 9 敏捷: 6 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 4 霊力: 6▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 6 精神値:12
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 9 生命値:15▼行動力:10
▼移動力:10
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:なし
弱点:日光(致死)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:組打ち 9(絞め:0)▼回避
戦闘防御: 6
反射回避: 4
防御値:なし▼戦闘方法:
腐肉体は生物を見つけると襲い掛かり、すっぽりと包み込もうとします。そして相手を覆ってしまうと、強い力で絞め付けて殺そうと試みます。1度つかまった者は組打ち(一般:体力+格闘)の判定を行い、対抗判定で勝利しなければ脱出することができません。
肉だまりは相手を捕らえると同時に腐肉の芽を植えつけます。生命抵抗の判定に失敗した場合は生命値にダメージを受け、その部分が腐肉化してしまいます。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の最少化/飛び道具(自動発動)
飛び道具による攻撃では、1度に1ポイントしかダメージを与えることが出来ません。また、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼吸収回復(能動発動)
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:死体を体内に取り込んで吸収することで、生命値の回復を試みることが出来ます。回復値はその生物の【体力】の値が基準となります。ただし、これは死体の全身を取り込んだ場合であり、一部しか取り込めなかった場合は回復量が減少します。▼腐肉の芽(自動発動)
能力:― 作用:効果値3±0 対抗:生命抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:この能力は接触している生者に対して、自動的に発動するものです。生命抵抗の判定に失敗した場合は生命値にダメージを受け、その部分が腐肉化してしまいます。これは体の奥深くに潜り込むため、手術するか術法で浄化する以外に取り出す手段はありません。生命抵抗の判定は1日に1度判定しなければならず、肉の芽が浄化されるまで続きます。腐肉化によって死亡した場合、その死体は肉だまりへと変貌することになります。
○バリエーション(専門:+4)
・幾つもの腐肉体が集合した、巨大な個体が出現したことがあります。
・遠隔攻撃によって腐肉の芽を周囲に撃ち出す個体の発見例があります。
・人型をしていて、二足歩行するように移動していた腐肉体の記録があります。
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屍肉塊
○判定
▼不明度:6
恐怖度:3〜6▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:屍肉塊/屍海/冒涜の沼/混成死体/マーブル・アンデッド
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:不定/戦場、墓地など
活動期:暗闇
遭遇頻度:きわめてまれ
出現数:単独
反応:敵対的▼外見:
生き物の死体が集まった肉塊で、さまざまな大きさの個体が存在します。その姿はとても冒涜的で、何本もの手足や幾人もの顔、内臓がはみ出した胴体などが集まった無惨な塊で、見る者に強烈な恐怖と不快感を与えます。▼概要:
複数の死体が集合して出来た不浄の存在で、生者や死体を次々と取り込んで大きくなってゆきます。動物の遺体の一部が、体の表面に突き出ていることもあります。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/不定形
腐肉体が変異の影響でさらに変化したものだと考えられています。▼詳細情報:
幾つもの死体が集まって生まれたリビングデッドです。その冒涜的な姿のまま暗闇を芋虫のように這いずり回り、死体やその一部を吸収して自らの体を大きくしてゆきます。
彼らの恐ろしいところは、そのおぞましい姿ばかりではありません。その体を構成する死体の1つ1つに死者の怨念が宿っており、怨嗟の声やうなり声を上げながら、生者を殺してその裡に取り込もうと、生けるものの全てに襲い掛かって来るのです。
彼らは生と死の狭間で地獄を苦しみの味わっており、真の死を迎えたいと願っています。しかし、死してなお止まない苦痛のために狂気におかされた状態にあり、仲間を増やすことで少しでも安らぎを得ようと活動しているのだといいます。
○データ(専門:+2)
ここに記されている生命値は、標準的なサイズ(人間大)のものです。死体を取り込んで大きくなった個体は生命値が増大するので、シナリオの内容やPC側の戦力に応じて、GMは自由に生命値を調整して構いません。
▼能力値
導引: ― 体力:12 敏捷: 8 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 6 霊力: 6▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 6 精神値:14
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗:12 生命値:20
▼行動力:14▼移動力:14
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:不定
弱点:日光(致死/逃亡)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:格闘打撃10(素手:0)
組打ち 12(絞め:0)▼回避
戦闘防御: 8
反射回避: 6
防御値:なし▼行動回数:不定
体が大きくなった個体は、GMの判断で行動回数を増加させても構いません。この場合は、通常の行動(小行動+本行動)に加えて、GMが指定した回数の本行動を試みることが出来ます。ただし、これはその場で出来る行動に限られ、追加で移動を行なうことは不可能となります。なお、追加行動の減少を引き起こすダメージの基準は、【体力】の値を目安とするとよいでしょう。▼戦闘方法:
生物、死体を問わず這い寄っては、その体を自らに取り込もうとします。相手を包み込んで絞め殺そうとする場合もあれば、体を大きく振り回して相手に打撃を与えることもあります。
彼らは部分的に生前の意識を残しているため、その行動には取り込んだ生き物の習性や思考が反映される場合があります。正常な意識を長く保つことが出来ないため、滅多に起こることはありませんが、まれにリビングデッドとは思えない知的な行動を取ることがあります。また、これ以上の苦痛を避けようとして、反射的に飛び道具の攻撃を回避したりします。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の最少化/飛び道具(自動発動)
飛び道具による攻撃では、1度に1ポイントしかダメージを与えることが出来ません。また、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼死体吸収(能動発動)
能力:― 作用:― 対抗:―
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:死体を自らの肉体として取り込むことが出来ます。これによって【体力】の数値分だけ、生命値の最大値と現在値が自動的に増大します。取り込んだ死体は肉体の一部となり、その分だけ体積も増えてゆきます。
○バリエーション(専門:+4)
・回復能力を持つ屍肉塊が現れたことがあります。
・遺跡の貯水槽一杯を覆い尽くす屍肉塊が見つかったことがあります。
・次々と分裂して、個体数を増やしていった屍肉塊の記録が存在します。
先頭へ
スカル・ロード
○判定
▼不明度:7
恐怖度:3▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:スカル・ロード
認識:不浄/脅威/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/遺跡など
活動期:暗闇
遭遇頻度:きわめてまれ
出現数:単独
反応:不定▼外見:
2m近くもある大きなドクロで、眼窩にはぼんやりと赤い光が宿っています。▼概要:
死者の頭蓋骨が不死者と化したものと考えられています。頭部の骨だけしかなく、宙に浮かんで移動します。大きな眼窩にはぼんやりと赤い光が宿っており、これを直視して平然としていられるものはいないでしょう。▼伝承・噂:
人を襲って頭部を喰らうという話が伝わっていることから、斬首された死者の恨みによって生まれたものと考えられています。遺跡に多く出没するようなので、国を滅ぼされた王族や貴族の怨念だという伝承もあります。さまざまな呪いをかけることでも知られていますが、その内容については地域によって異なるようです。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/部位型
▼詳細情報:
通常は遺跡の奥深くにおり、身動き1つせずじっとしているようです。誰かが近づいてきた場合はそれを待ち受け、何かを問いかけるようです。しかし、未だにそれが何語であるかはわかっておらず、答えられたものもおりません。返事がなかったり、答えが満足ゆくものでなかった場合は、術法による攻撃を仕掛けてきます。ただし、そのまま眠りにつくように動かなくなったという探険家の話も伝わっており、個体によって反応が異なる可能性もあります。
彼らは人間を殺した後、その頭部のみを喰らう習性があります。遺跡などで頭のみが失われた死体や骨を見付けた場合、その付近に彼らがいる可能性が高いので、細心の注意を払わなければなりません。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力:11 敏捷: 8 器用: ―
記憶:15 判断:12 感応:12 霊力:15▼抵抗力/耐久値
精神抵抗:15 精神値:23
自我抵抗:12 自我値:20
生命抵抗:11 生命値:19▼行動力:24
▼移動力:14
▼状態変化:気絶なし/損壊
知能:高い
弱点:日光(致死/逃亡)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:格闘打撃 9(歯:3/体当たり:1)
組打ち 11▼回避
戦闘防御: 8
反射回避: 8
防御値: 3(骨)▼戦闘方法:
術法が得意で、呪詛系や肉体破壊系の術法で攻撃することが多いようです。直接的な攻撃よりも、相手を弄ぶような術法を多用します。
○特殊能力(不明)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の気絶武器化/飛び道具(自動発動)
飛び道具によるダメージは、気絶武器による攻撃として扱われます。ただし、通常の近接武器や、魔力を付与した飛び道具による攻撃は、通常と同じようにダメージを受けることになります。▼飛行(自動発動)
空中を浮遊し、自由に移動することができます。▼霊性感知(自動発動)
距離:自身 時間:― 範囲:半径50m
効果:霊的な状態や変化を感知する能力です。これによって魔力の数や方向、あるいは霊的に特殊な状態といったものを知ることが出来ます。ただし、その種類や内容までは特定できません。▼知識喰らい(能動発動)
死体の脳を食べることで、相手の知識を得ることができます。スカル・ロードは知識を欲しており、殆ど例外なく殺した相手の頭部を喰らいます。▼呪詛系/10レベル(能動発動)
能力:霊力 作用:― 対抗:精神抵抗▼肉体破壊系/10レベル(能動発動)
能力:霊力 作用:― 対抗:精神抵抗
スカル・ロードの中には、以下の能力を持つ者も存在します。
▼契約呪詛(自動発動)
能力:霊力 作用:― 対抗:精神抵抗
距離:影響範囲 時間:永久 範囲:1対象
効果:これは相手と約束を交わした際に自動的に発動される呪詛です。対象が交わした約束を守らないと見なした時、任意の内容の罰を相手に与えることが出来ます。
○未知(不明)
▼共通
このドクロは思念の集合体のようで、その多くは意識や記憶が混濁した状態にあります。そのため、彼らは自分が何者なのか、そして自身が置かれた状況について知ろうとしているのです。
そして、誰かが周辺を通りかかると、古代の言葉で「汝に問う。我は何者か?」という意味の問いを発します。その言葉は、その遺跡をつくった文明のものであるため、その知識がない者には全く理解できません。彼らは様々なタイプの遺跡に存在し、それは空白期の文明や先史文明のものであることもあります。
彼らは知性が高く会話もできますが、自分の知識を披露することは殆どありません。もし、彼らに何かを尋ねた場合は、知識を盗み出そうとするものとして、特に残虐な手段で死を与えます。
彼らは自分の存在を理解するまで、知識を得るための行為をやめようとはしないでしょう。もし、その答えを与えてくれる者がいれば、それに満足して自らを滅ぼすこともあるかもしれません。▼個別
スカル・ロードの中には、特定の誰かの意識を核とするタイプも存在します。このタイプは人間的な反応を見せ、会話を試みることも可能です。
彼らに対して積極的に情報を与えようとした場合、攻撃せずに話を聞いてもらえる可能性があります。また、スカル・ロードの正体について調査して、その結果を報告することを提案した場合は、その場で殺されずに済むかもしれません。場合によっては、知識の交換を持ちかけて来る場合もあるでしょう。しかし、比較的穏やかとはいってもリビングデッドあり、生者に対する憎しみを抱いていることは間違いありません。約束を違えた場合には、手酷い報復を受ける可能性は非常に高いでしょう。
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