日常/基本要素

概要舞台シナリオその他


 

概要


 小さな日常問題を取り扱う軽めのシナリオです。


○目的

 ちょっとした誤解やすれ違いなどは、人が集まる限りにおいてはどのような場所でも起こりうる問題です。このタイプのシナリオでは、こういった小さいけれど決して無視できない心の問題を解決するものです。なるべく多くの人が幸せになれるように、よく考えて行動して下さい。これは、他人と会話をしながら遊ぶ、TRPGというゲームにも共通することなのです。


○楽しみ

▼人間関係
 このタイプのシナリオでは、友人関係や近所づきあいといった、些細なように見えて実は重要なものを大事にしなければなりません。特にある程度連続でシナリオを行う場合は、こういった人間関係が技能などより遙かに重要となるものです。また、他人と折り合いをつける術を学ぶことは、ゲームの中で他のプレイヤーと協調する術を身につけることにも繋がります。面倒がらずに、楽しみながら人間関係をうまく保つことを覚えていって下さい。

▼喜劇
 ちょっとした日常のすれ違いや誤解が生み出すトラブルというのは、当事者にとってみれば大変であっても、周りから見ていれば実は滑稽であることが多いものです。プレイヤー的な立場でこのような喜劇を楽しむことができるのも、日常シナリオの特徴といえるでしょう。

▼個性
 精神的な問題を扱うことが多いため、キャラクターの性格的な個性を最も発揮しやすいシナリオといえるかもしれません。

▼会話
 このタイプのシナリオでは、どのように会話を進めるかが解決の上で重要になってくるでしょう。言葉のやりとりや心理的な駆け引きを楽しむには、最も適したシナリオといえるでしょう。

▼小さな幸せ
 他人を幸せにするというのは何より難しく、しかし何より嬉しいことの1つです。このタイプのシナリオは、特に全員が揃って幸せになれる可能性の高いものです。どうすれば他人にとってよい結果を導き出せるのか、楽しみながらゆっくり考えて下さい。


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舞台


○基本

 日常問題を扱ったシナリオは、人間の多い町や都市などが適しているでしょう。人が密集すればするほど問題は起こりやすくなりますし、また様々な職業を選択できる土台ともなります。ただし、あまりに職業の幅を広げすぎるとシナリオに絡むことが難しくなりますし、活躍の場を失うことにもなりかねません。ですから、このタイプのシナリオを遊ぶ場合は、1つの通りや店、あるいは同じアパートなど、キャラクター同士の接点となる場所をもうけた方がよいでしょう。互いが知り合いである必要はありませんが、出会う可能性のあるポイントは常に用意しておくべきです。


○小舞台

 このタイプのシナリオは、あまり舞台を広くとる必要はありません。周辺の数家族や1つの通りだけでも十分に話は進みます。また、学校や職場などの小集団を単位としてシナリオを展開するのもよいでしょう。場合によっては舞台を完全に限定してしまって、キャラクターをその中だけで動かすことにしても構いません。


○地域社会

 小さな地域では人々がより深く交流し、その地域独特の規則や掟などをつくりあげている場合があります。大都市とは逆に、これらが人々の関係を悪化させたり、問題を大きくしてしまうことがあります。法律より身内での約束事を大事にすることもありますし、年寄りは慣習をことさら大事なもののように扱います。それから地域社会というのは、外部から訪れた者には狭量になりますし、身内と認められるまではなかなかうち解けようとしないものです。このような地域独特の問題を扱うのも、日常を取り扱うシナリオの楽しみといえるでしょうし、こういった課題は他のタイプのシナリオにも応用することができます。まずは小さなシナリオで練習してみるのもよいでしょう。


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シナリオ


○タイプ

▼捜索
 失せ者を捜したり、行方不明者を探し出すようなシナリオです。時間を制限したり、どうしても人に言えない事情をつくるなど、何か1つ仕掛けをほどこすことで、セッションに緊迫感が生まれます。


▼小犯罪
 実際には大したことはないのですが、本人がそれを気に病んでいたり、あるいはちょっとした悪戯が大事の原因になるなど、基本的には誤解が原因で生じる問題を扱うシナリオです。


▼恋愛
 恋愛がらみのトラブルを取り扱います。多くは当事者間の心理的な問題を解決することになり、説得や人からうまく話を聞く技術が必要となるでしょう。このタイプのシナリオは、必ずしも正論が有効とは限りません。相手の心理状態を考慮するが、問題を解決する上で重要となるでしょう。


▼子供
 子供たちが引き起こす騒動を解決するものです。子供たちの価値観や考え方というのは、大人のそれとは大きく異なります。扱いにくい年頃ゆえに言葉や手段を選び、よく考えて問題を解決する必要があります。子供の頃にした遊びなどの要素を加えたり、あるいはその頃に思った不思議や悩みといったものが、シナリオの参考となるでしょう。


▼家族
 家族間で起こったトラブルなどを解決するシナリオです。1つ屋根の下で暮らす間柄ゆえに起こりうる問題や、離ればなれになった家族を再会させるなどの強い集団でシナリオが考えられます。


▼友人
 友人間の誤解やすれ違いによる諍いを取り扱う問題です。友人であるからこそ断りきれないことや言い出しにくいこともあるものです。こういった問題を仲介したり、うまく間を取り持つようなシナリオとなります。


▼仕事
 職場でのトラブルを収めたり、上司に頼まれた物事をうまく解決します。仕事上の問題は投げ出すわけにはゆきませんので、シナリオに参加する理由付けに困ることはありません。また、自分が習得している専門的な技能をうまく活用できる可能性もあります。


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その他


○判定

 特にこれといって必要な技能はありませんが、会話に関係する技術に秀でていると、何かと楽に話を進められると思われます。


○選択ルール

 このタイプのシナリオでは、特に術法や高い技能レベルなどは必要ないかもしれません。使用できるCPを限定しても構いません。


○年齢

 通常のシナリオでは、あまり年齢が低すぎたり、あるいは年を取りすぎていると動かしにくい場面が多くなります。しかし、このタイプのシナリオに限っては、こういった通常では不利になるキャラクターを扱っても構わないでしょう。


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