不死


 


○基本原則

 アンバランスド・ワールドの物理法則では、不老不死は絶対にあり得ない現象となります。術法、変異現象、科学魔道のいずれの効果であったとしても同じことです。見かけ上の老化を停止したり、肉体の寿命を引き延ばすことは可能ですが、いかなる手段を用いたとしても、いずれは精神に異常をきたしてしまうことになります。不老不死というのは、現在よりもずっと優れた文明を持っていた時代の人々でさえ、決してなしえなかった夢物語なのです。


▼寿命の延長
 寿命以上の期間を生き続けると精神が摩耗し、最後には発狂してしまうことになります。寿命を延ばす術法などを使用した場合でも、本来の寿命の2倍が精神維持の限界となります。
 これを回避するための技術もありますが、その場合は精神的、肉体的成長はそこで完全に停止してしまいます。どのような経験を経ても能力値や技能レベルが上昇することはなくなり、個人記憶も古いものから徐々に失われてゆくことになります。不老不死の特殊能力を持つ怪物などは、この状態で生き続けているものが多いようです。
 これとは別個の技術で、与えられた命令を反復したり情報を受け継ぐだけの器として、自我らしきものをもつ生命体を作り上げることもできます。しかし、これはあくまでも外部刺激に反応するだけの物品に過ぎず、自我を持つ生物とは決して呼べない存在です。器を代えて生を長らえることは可能ですが、自らの意志で動くことは決してありません。


▼人間の寿命
 通常の人間は、どんなに耐えたとしても200〜250歳程度で完全な狂気に至ります。これは、たとえ精神を物品に移送した場合でも同様です。


▼仮死
 術法などの霊的な手段によって仮死状態に陥っている間は、その分だけ寿命を延ばすことが可能ですし、精神崩壊も起こりません。


○精神崩壊

 限界寿命をこえると、少しずつ精神崩壊の可能性が高まってゆきます。寿命より10年が過ぎる度に、自我抵抗の判定を行って下さい。判定の難易度は、10年が経過するごとに1ずつ上がってゆきます。この判定に失敗した場合は即座に精神崩壊を引き起こし、以後の時間を狂人として生きながらえなければなりません。


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