ジグラット王国/地図


 



 


 
 01:ブラール地方
 02:レガッシュ地方
 03:モードラック地方
 04:ラ・ジグラット地方
 05:テドリアン地方
 06:コロールシルバ地方
 07:カドル地方
 08:ロークシェル地方
 09:グリーフガース地方


<1>ブラール地方

 北を亜人地域、西をルワール大公国と接する地域で、古くはイズルファート王国が存在しておりました。北から南に向かって全体がなだらかに傾斜しており、北部は主に放牧に用いられています。東部はタバコの耕作地が多くなり、西部は交易と豆類の栽培で栄えています。また、メゾットという町は良質のニンニクの栽培で知られており、他地域のものより高値で取り引きされています。


<2>レガッシュ地方

 北部にはサイルハッド山脈がそびえており、3000m級の山が軒を連ねています。山々の間には網の目のような水脈が形成されています。山地の中央部は鉱産資源が豊富で、麓の町は鉱工業で栄えてきました。山脈西部のセイリック山は宝石の採掘で知られており、主にガーネットなどが産出されています。


▼ジェンシェック市
 宝石のカットで有名な街です。国際的な宝石の取引所があり、オークションが行われます。


<3>モードラック地方

 西から東に向かって傾斜しており、高原による牧羊や果樹栽培などが盛んな地域です。一部の都市では毛織物が主力産業でしたが、現在は国外産の綿織物に押されて生産を縮小しています。南部はギルダ首長大連が存在した場所で、一帯には低木や灌木が広がっています。西部にはルワール大公国との間にベルゼフ山地が存在しております。山地は2500m以下の山々が多く、頂上は比較的なだらかです。


▼ロッドリア市
 柑橘類の栽培が盛んに行われており、街の中にも果実の木が並んでいます。郊外は牧歌的な風景が広がっており、気のいい人が多く住んでいます。


<4>ラ・ジグラット地方

 もともとジグラット地方といえばこの地域のことをさしており、王国発祥の地でもあります。平野部ではトウモロコシなどの栽培が盛んに行われており、王国の食料生産を支えています。


▼サレイア市(首都)
 中央教会である雨の聖ルシータ教会があり、文化の中心地であると同時に巡礼地の1つでもあります。建国期の首都であり、他の都市に遷都された後も戴冠式だけはこの地で行うしきたりとなっておりました。聖歴504年には再び首都に返り咲き、それ以来は交易の要衝として栄えています。

▼ペドリィズ市
 古くはイズルファート王国とジグラット王国の間で激しい戦乱が繰り広げられていた地で、周辺には数多くの城や砦が築かれています。現在も城塞都市として残っており、高い石壁が市街地を取り囲んでいます。しかし、交易で発展するようになってからは、城壁は都市の拡大に邪魔になっており、取り壊そうという意見も出ています。


<5>テドリアン地方

 東部をログリア内海に接しており、国外との海上交易で発展を遂げてきました。軍港も幾つか存在し、海軍が駐留しております。中心部は平野が広がっており、穀倉地帯として国家を支えています。ブドウと他の作物とを組み合わせた混合耕作が主流で、西部ではわずかに水稲の栽培も行われています。ラ・ジグラット地方との間には山地や高地が存在するため、昔から南北の地方との交流の方が深いようです。


▼マロリアン市
 有名な漁港で、漁師のおかみさんたちが市に出す前の品の一部を地元で売りさばく早市というものが、港の近くで毎朝開かれています。


<6>コロールシルバ地方

 西側はルワール大公国と接しており、古来より数多くの戦いが繰り広げられてきました。最も新しい戦いは705年に起こっており、現在は両国の国交は回復しておりますが、国境付近の警備は未だに厳しく、高い城壁や砦が整備されています。


▼ロブラン市
 ルワールにも同名の街がありますが、これは戦争で2つに分割されたためです。条約が結ばれたのは聖歴709年ですが、現在でも悲劇の街として知られています。


<7>カドル地方

 南部にラスアルネフ山脈をのぞむ地域で、土地は南から北にかけて緩やかに下っています。南部は牧畜や鉱工業で発達しており、闘牛の盛んな地域でもあります。アキュナス市の南の海岸には古い都市の遺跡があり、近くには聖歴400年代に活躍した詩人クロツィアノの詩が刻まれた碑が、1つだけ墓標のように寂しく立っています。


▼フェブロック市
 アラム焼きで知られる陶器の街で、国外からも買い付けの注文が殺到します。この他にも、染め物などの伝統工芸品の産地として有名で、古い文化が今も大事にされています。市の南部の高地ではボーキサイトが産出されています。

▼バラの谷
 フェブロック市の周辺にある石切場のことで、良質の大理石が産出されます。ここで取れる石はバラのような模様が入っているため、このように呼ばれるようになりました。

▼赤波港
 フェブロック市の東に位置するアキュナス市の港で、大雨になると山地から赤土が流れてきて海が赤く染まることから、このように名付けられました。


<8>ロークシェル地方

 ラスアルネフ山脈の西部を含む地域で、竜の一族が住むことで知られています。竜の柱と呼ばれる一帯は奇岩が立ち並んでおり、奥地は火山活動が盛んです。この付近は変異獣が多く、あまり人々は立ち入ろうとはしません。竜の柱の東西の地域には鉱山があり、石炭や銅の採掘が行われています。


<9>グリーフガース地方

 ラスアルネフ山脈の東部を含む地域で、東側はログリア内海に面しています。大理石の産地として有名で、古くから大理石彫刻や大理石モザイク等の工芸が行われており、これらの作品は国外にも輸出されています。全体はログリア内海型の気候で、暖かく過ごしやすいのですが、この辺りは盆地が多く季節による気温変化が激しくなります。
 山地の中部域は乾燥した気候と相まって、山地や丘陵部を流れる地表水に乏しく、植生が貧弱です。しかし、山脈の東端に広がる海岸部においては、石灰岩地帯を伏流してきた水が湧き出るので、全体に湿った草地が広がっています。


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