ペルソニアには独自の信仰や魔術が多岐に渡って存在します。これらは彼らの立派な文化の1つなのですが、エルモア地方の人々からは異端のものとされています。
植民地の支配者たちは被支配民をエルモアの文明に同化させ、民族や部族のアイデンティティを奪い去ろうとしています。しかし、この動きはあくまでも植民地やその周辺地域でのみ行なわれていることで、未だエルモア地方の人々が足を踏み入れていない地域では、多くの独自文化が継承されています。
○系統
ペルソニア独特の精神文化や信仰には、生活地域の自然環境が大きく関わっています
▼草原:聖獣信仰
サバンナや平原で暮らす狩猟民族が主に信仰しているのは、聖獣と呼ばれる獣の神です。その中でも特別な信仰の対象となる獣を、トーテム(守護聖獣)と呼ぶこともあります。彼らの中には、生物系や獣化系の術法を使いこなす者もいます。▼森林:精霊信仰
密林の奥地などに潜み、森に抱かれて生活する部族の多くは精霊を信仰しています。しかし、エルモア地方の精霊使いとは異なり、祖霊信仰や霊媒といった側面も見られ、独自な信仰形態を保っています。▼砂漠:天地信仰
太陽、雨、砂、風などの自然物を崇めています。その中でも天空と大地というのが、彼らの信仰する中心対象となります。彼らに伝わる民族舞踊や音楽の特徴などを合わせて考えると、マイエル教の影響を受けて発展したものと考えられておりますが、実際のところはよくわかっておりません。この文化を受け継いでいる部族では占いも盛んで、太陽や星の位置を観察したり、風や砂紋といった自然物の動きを読んで未来を占います。▼全域:呪紋文化
顔や体に紋様を描くことで魔除けとしたり、信仰対象から聖なる力を得るというものです。その影響はペルソニア中に見られますが、最も特徴的な例として挙げられるのが仮面文化です。現在でこそペルソニア全体に広まっている仮面ですが、その模様に見られる類似性から、おそらくその発祥は南部の巨石文明だと考えられています。同様の特徴を持つものとして、人々が施す化粧・刺青といったものも、この文化圏のから影響を受けたものだと推測されています。
○仮面
ペルソニア全体に仮面文化が伝わっており、各部族は様々な模様を施した独自の仮面を継承しています。この大陸がペルソニア大陸(仮面大陸)と呼ばれるようになったのも、この特徴的な仮面の存在によるものです。
仮面は自らを覆い隠し、災厄や魔性から身を守ってくれるものだと考えられています。また、実用の品としても様々な意味があり、強い太陽の光を遮る目的や、どの部族に属するのかを示していたり、部族の中での地位や身分を表わす役割もあります。大部分の部族では、部族における特殊な地位(族長、聖職者、戦士など)に就く者は、特別な仮面をつけています。
仮面の起源はおそらく石製のものだったようですが、現在では木製や陶製のものが一般的です。特別な地位に就く者の仮面の中には、金属製のものや宝石で飾られたものも存在します。また、岩塩で出来ていたり水晶を磨いて作った特殊なものも発見されています。
○聖地
文化圏や信仰対象によらず、ペルソニア全域に古くから伝わっているのが聖地信仰です。聖地は遥か南にあると信じられており、全ての民族・部族のルーツだと考えている集団も数多く存在します。それは巨石文明のことなのか、はたまた大断崖の向こう側のことなのかはわかりませんが、この大陸に住む人々たちにとっても、大陸南部は神秘的な存在だと認識されているようです。
▼山地・高地
聖獣信仰を受け継ぐ者たちの間では、聖獣の統べる世界が大断崖の向こうにあると伝えられています。また、人間が足を踏み入れることのない高地や山岳地帯に、神性を宿す巨人や神子が暮らす神の国があるという信仰も存在します。▼地底世界
地底にこそ聖地が存在すると考える集団もいます。あまり広く伝わっている話ではなく、砂漠の民の一部で受け継がれている伝承のようで、その場所では不死の肉体が得られるものと信じられています。▼天上世界
雲の上に高度な文明が存在しており、そこに聖地があるという伝承もあります。地域によって内容は様々で、天空に浮かぶ大地が存在しているという昔話や、夜空に瞬く星々こそが聖地であると語る者もいます。
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