ペルソニアへの渡航は、以下のように行なわれています。
○基本航路
エルモア地方からペルソニアへの渡航は、大きく2つに分かれます。1つは西海を経由するルートで、もう1つはセルセティアと中央地方の間にまたがるマウール海峡を通るルートです。
以前はセルセティアを中継していた時期がありましたが、聖歴755年にはセルセティア王国で王朝が倒され、現在は内乱状態にあるためにこちらの港を利用することは、ほぼ不可能な状態にあります。しかし、この時期になると霊子機関による大型船も実用化されておりましたし、各国はそれぞれ独自の航路や交易ルートを確保していたため、このことは大きな問題にはなりませんでした。
▼西海
荒々しい外海で、エルモア地方と新大陸の中間あたりでは特に海流が不規則となり、頻繁に大渦が発生します。また、ペルソニア近海では波は非常に穏やかですが、大陸に沿って南下してゆくと船が消滅するという事態が起こるため、南方への道は閉ざされています。この危険海域はちょうど赤道上に位置しています。
▼マウール海峡
セルセティアと中央地方との間にある海峡で、大陸との間には濃い灰色の霧が漂っています。海上に蜃気楼のような像が頻繁に見られたり、まれに幽霊船が出没することでも知られているため、渡航には十分な注意が必要となります。
○移動
▼距離
エルモア地方からペルソニア大陸を目指す場合、大陸間であれば最短でも3000km、出発地や目的地によっては4000〜5000kmの距離を移動する長旅となります。
▼移動手段
ペルソニアへ渡る場合は、主に大型の動力船が用いられています。植民地を持っている国家の場合は、ペルソニアとの間に定期航路が開かれています。また、カーカバートからも定期船や商船が出航しています。
気候条件にもよりますが、一般的な大型汽船で外洋を渡る場合は、平均時速で20kmほどの速度となります。波の荒い海洋上でも、大体10〜15kmほどの速度を出すことが可能です。帆船の場合は気候条件に左右されるため、だいたい汽船の半分程度の速度となります。
▼補給
船の大きさによっては、途中にあるバントライン諸島で補給を行ないます。
◇バントライン諸島
ペルソニア大陸とエルモア地方の間にある幾つかの小さな島々で、中継補給港となっています。ここはフリー設定の地域となっておりますので、島の位置や大きさなども含めて、GMがシナリオに合わせて自由に作成していただいて構いません。
○渡航の妨害
▼ライヒスデール
ライヒスデールはポラス海峡の通航問題でロンデニアと対立しており、外海への渡航が度々妨害されています。ロンデニア海軍はエルモアでも屈指の存在ですし、海賊行為を行って敵国に被害を与える私掠船による略奪も行なわれており、渡航を断念するほどの大きな被害を受けることも頻繁にあります。船籍をいつわるなどの偽装工作もなされているため、全ての船が完全にブロックされているわけではありませんが、正規の定期船は長く出せない状態が続いています。
▼危険生物
海竜や角鯨といった巨大な海洋生物によって、船による渡航が妨害されることがあります。また、セルセティアの付近では海魔現象と呼ばれる変異現象が発生します。これは海の水が形をもって船を襲うというもので、霊獣の1種とも考えられていますが、まれに船が沈没したり乗組員が死亡する事故が引き起こされる場合があります。
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