感知技能
何かを発見したり感知したりする技能には、以下のようなものがあります。
○知覚力
五感によって何かを判別する場合は、《知覚力》の技能で判定を行うことになります。行動は感覚器官を通じて何かを認識することによって可能となりますが、通常の判定でこれらを意識する必要はありません。何か不利になる条件があったとしても、関係する行為判定にマイナスの修正を加えるだけで構いません。
○観察力
▼捜索
見つけにくいものやカモフラージュ(一般:判断+隠密技術)で意図的に隠蔽されているものを発見する場合は、捜索(一般:感応+観察力)の判定に成功しなければなりません。ただし、これは積極的に何かを探す場合に用います。
◇修正値
肉眼では見つけにくい小さなものや、赤い絨毯の上の血痕など非常に判別しづらいものを発見する場合、虫眼鏡などを使用していれば判定に+2の修正を得ることができます。また、術法によって感覚を強化した場合も、条件に合っていれば術の効果は有効となります。
▼状態観察/対人観察
ぱっと見て違和感に気づいたりするためには、状態観察(一般:判断+観察力)か対人観察(一般:判断+観察力)の判定に成功する必要があります。これは直感的な判断であり、基本的にGMの指示で判定を行うようにして下さい。この判定に成功すれば、その場所の状態や物体の変化に気づくことができます。たとえば、当然あるはずのものが存在しないことや、逆にそこにあってはおかしい物品が存在するなど、ちょっとした状況の差違に疑問を抱くことができるのです。
○描写
いずれの判定にせよ、GMは難易度を教えずに判定を行わせて、達成値に応じた結果だけを教えて下さい。判定の成否にかかわらず、GMは判定が成功したかどうかを教えてはいけません。見つかったのか見つからなかったのか、それだけを告げるようにして下さい。
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視覚
目によって映像を認識できるかどうかは、視覚(一般:感応+知覚力)による判定が必要となります。
○視力の矯正
▼眼鏡
視力が悪いキャラクターは、判定に−1〜−4の修正を受けます。これは眼鏡をかけることによって緩和することが可能となりますが、自分の目にレンズの度を合わせると金額が高くなってしまいます。一般的な既製品ですと、せいぜい+2程度の修正しか得られません。度を合わせると修正値は±0とすることができますが、既製品の数倍の価格となります。▼観測用具
エルモア地方にはレンズを使った観測用具も存在します。精度の高い望遠鏡を使用した場合には+4、双眼鏡でも+2の修正を得ることができます。当然のことながら、見える距離も道具によって向上します。それぞれの修正値を心の値に加えて、距離を計算して下さい。
ただし、視野は確実に狭くなりますので、広い範囲を対象として観察の判定を行う場合は、逆に−2〜−4の修正を加えることになります。
○保護色
周囲と同系統の色や迷彩色の服を着ている時などは、相手から発見されにくくなります。この場合、発見する側の判定には不利な修正を加算して下さい。
◆周辺状況による修正値
修正 状況 −1 〜 −2 同系統の色、迷彩色など −3 〜 −4 同色もしくは近似色。背景と同じ柄など
○認識不能
▼相手の視認
相手を視覚的に全く認識できない場合、相手に対して行為を試みることは殆ど不可能となります。同様に、見えない相手から働きかけられた行動に対処することはできません。
ただし、相手がある程度激しく動いていれば、音や気配などによってだいたいの居場所を察知できることにしても構いません。この場合は−6程度の修正を加えて判定を行わせて下さい。また、術法などの手段によって間接的に相手を認識できる場合は、不利な修正を−2〜−4程度まで緩和することが出来ます。▼自身の認識
目に刺激物が入るなどして視認困難な状況では、判定に−2〜−4程度の修正を受けることになります。完全に目が見えない状態では、周囲の状況が全く把握できなければ行動不能としても構いません。また、幾らか他の手段で周辺状況を認識できるとしても、−6修正を加えて判定することになります。
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明かり
○影響
捜索や文書の検索、あるいは戦闘や運転などの視覚を必要とするあらゆる行為は、それを試みるために十分な光量を必要とします。不足している場合は制限要素となり、マイナスの修正値を加えて判定を行うことになります。
▼基準
行為判定に必要とされる明かりは、太陽の自然光を基準とします。それより暗い場合は、以下の表にある基準に従って、マイナスの修正を加えて判定を行います。なお、完全な暗闇の場合、文書の解読などの判定を行うことは不可能となります。これらについては、GMが常識に従って判断すればよいでしょう。
◆周辺状況による修正値
修正 状況 ±0 自然光の状態 −1〜−2 ランプやたいまつなど、やや明るい場所 −3〜−4 細い月明かりなど、非常に暗い状況 −5〜−6 完全な暗闇や、それに近い状況での行動
○効果範囲
照明器具を用いることによって周囲を明るく照らすことができます。それぞれの明かりで見える範囲は、以下の表の数値を基準として下さい。
いずれの器具を用いる場合でも、光源から半径1mまでは、自然光と全く同じに扱って構いません。しかし、それ以上離れた場合は視界がやや暗くなり、基準となる範囲内では−1の修正を加えて判定を行わなければなりません。そして、基準となる範囲の倍までの距離になると、うっすらとした明かりにしか照らされなくなり、−2の修正を加えて判定を行います。それ以上離れた場合は暗闇として扱い、−4の修正を受けることになります。
なお、術法や特殊能力によって暗視の能力を得た場合や、夜行性の生き物などは、これらのペナルティを受けることはありません。
◆照明の効果範囲
基準 種類 半径1m マッチ 半径2m 蝋燭、ライター 半径4m ランプ 半径6m たいまつ、ランタン 半径8m 小さなかがり火 半径10m 大きなかがり火
○明かりの発見
明かりをつけるということは、周囲のものを見やすくするばかりではなく、周囲から発見されやすくなることでもあります。
▼基準
暗闇の中で明かりを発見する場合は、以下の基準に従って難易度を決定して下さい。これは光源そのものを発見する時の難易度であり、明かりに照らされたものを見る場合は、難易度をさらに上昇させる必要があります。また、光源やその周囲が茂みや建物などで遮られている場合や、雨が降ったりして視界が悪い条件の下では、適当な修正値を加えて判定を行わせて下さい。
なお、遠くでゆらめく短時間の光に気づくかどうかは、状態観察(一般:判断+観察力)の判定を行わせても構いません。判定に成功すれば、その場所に何か違和感を感じることができます。
◆難易度の基準
難易度 種類 0 大きなかがり火 1 たいまつ、ランタン 2 ランプ 3 蝋燭、ライター 4 マッチ
◆周辺状況による修正値
修正 状況 −2 明るい街灯の下 ±0 満月の下 +2 細い月明かり +4 完全な暗闇
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霊感
霊感とは虫の知らせや直感、あるいは霊体の感知など、物事を霊的に感じる力のことです。
○感知
霊感(一般:霊力+知覚力)の判定に成功すれば、他の人には見えない霊が見えたり、危険が迫った時になんとなく悪寒がしたりということが起こります。また、瘴気や術法のかかっている空間などでも、なんとなく嫌な感じがしたりすることがあります。
場合によっては視線、人の気配といったものも、この技能で感じ取れることにしても構いません。しかし、これは自分の意志で調査するための技能ではありませんので、判定できるかどうかはGMの判断に従って下さい。また、達成値がいくら高くても、原因が判別できるわけではありません。
・霊感で感じ取れるもの
霊、瘴気、魔力、気配、殺気、術法、過去の強い思念、変異現象、奇跡と破滅など
○接触
無言で相手の心情を察したり、超自然的な存在と精神を通じて接触を行う場合などにも、霊感(一般:霊力+知覚力)の判定を利用することが出来ます。ただし、これはプレイヤーの意志で行われるものではなく、あくまでもGM側から提示する判定となります。
○予感
GMが必要だと考えた場合、シーンの変わり目などに次の場面の内容を示唆するために、霊感(一般:霊力+知覚力)を基準とした予感判定を行わせて構いません。これはホラーシナリオでの雰囲気づくりや、戦闘に備えて準備をしておいて欲しい場合などに、それとなく遠回しに危険を告げるといった目的で利用します。
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