生霊
○判定
▼不明度:4
衝撃度:0/正体判明時2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:生霊
認識:心霊体あるいは変異現象/注意/認識は人によって様々
利用:なし▼生息地域:不明
活動期:不定
遭遇頻度:きわめてまれ
出現数:単独
反応:不定▼外見:
生者と同じ姿をしていますが、体が透き通って見える場合があります。全体的に生気が感じられず、表情に乏しいことが多いようです。▼概要:
生きている人間の魂が、何らかの影響で体を抜け出し、違う場所に現れる現象です。しかし、生者自身が全く気づいていない場合が多く、夢の中の出来事と思っていることもあれば、普通に淡々と行動している間に他の場所で目撃されたりすることもあるようです。▼伝承・噂:
変異現象の一種として考えられることもあれば、奇跡としてとらえられることもあり、その認識はまちまちです。特に恨みなどが積もっていなければ、それほどの害にはならないようで、逆に彼らの警告によって、人命が救われたという記録も多く残っています。しかし、中には相手を呪い殺す場合もあり、むしろそういった噂の方が一般にはよく知られています。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:特殊霊体/人型
▼詳細情報:
生者の霊が体を抜け出したもので、幽霊と同様に壁をすり抜けたり、突然出現することができます。そのため、見た目では幽霊と区別できませんが、不死者とは違って術法で浄化できたり日光を弱点とするわけではなく、昼間に堂々と人前に姿を現わすこともあります。
これは特に何かを気にかけたりしている者が起こす現象となります。たとえば、死ぬ間際に肉親と話すことを望んだり、事故に巻き込まれた友人の安否を気遣ったり、あるいは相手を強く愛する心が、この現象をよく引き起こします。愛が生み出した生霊は行方不明者に正しい道を教えたり、死にかけている人を励まして意識を取り戻させたりすることがあるようです。たいていの場合、心配事がなくなったり悩み事を取り除いてあげれば、2度と現れなくなります。
また、ひどい振られ方をしたり大事なものを奪われたりするなど、恨みの心があまりにも強すぎた場合にも、生き霊となる確率が高くなるようです。恨みが原因で現れた生き霊は、相手を脅かしたり積極的に攻撃したりします。
これまでの記録によれば、生き霊が抜け出している間、その意識の持ち主は記憶が曖昧であったり、集中力に欠けるようです。それから、繰り返し生霊として魂が離脱する者は、やがて体や精神に異常をきたすことがあるので、なるべく早く問題を解決する必要があります。
○データ(専門:+2)
能力値などのデータは、生者のものと同じ値となります。
▼状態変化:気絶なし/消滅
知能:生者と同じ
弱点:なし
属性:生者と同じ
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
戦闘に関するデータは、生者のものと同じになります。▼戦闘方法:
生霊は物を動かしたり、相手に触れたりすることもできるようです。そのため、直接恨んでいる人に殴りかかることも可能ですが、多くのは場合は精神的に追いつめるような方法を選択します。▼ダメージ/影響
生霊を攻撃する場合は、通常の武器では効果をあらわしません。術法などは有効ですが、肉体とは切り離されてしまった存在なので、生命値にダメージを受けても一時的に姿を消すだけで、本体に影響を受けることはありません。ただし、精神値にダメージを受けた場合は、本体に戻っても影響が残ることになります。
○特殊能力(専門:+2)
▼霊的存在
物理的な攻撃が一切通用せず、障害物などによる行動影響を受けることもありません。逆に霊的存在から物理存在に干渉する場合にも、術法や思念接触などの特殊能力を用いる必要があります。▼思念接触(自動発動)
霊魂など実体を持たない存在でも、この特殊能力を持っていれば物体を持ち上げたり、普通に生物に触れたりすることが出来ます。これによって物理ダメージを与えることも可能となります。
ただし、すべての生霊がこの能力を持つとは限りません。これを獲得していない生霊も存在しますし、条件によって獲得する場合もあります。▼通常攻撃の無効化
通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。
○未知(不明)
▼影響
生霊になることは魂に過大な負担をかけることであり、自我値が少しずつ減少してゆく場合があります。幽体離脱を行う度に難易度1の精神抵抗を行い、失敗した場合は自我値にダメージを被ることになります。この時に受けたダメージは、生霊となる原因が消えなければ、回復することはありません。気付かずに幽体離脱を繰り返した場合には、やがて発狂してしまう可能性もあります。▼分離
生霊が本体から分離し、別の霊魂へと変化してしまうことがあります。この場合、本体とは完全に別個の存在として活動することになります。
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記憶体
○判定
▼不明度:4
衝撃度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:記憶体
認識:心霊体あるいは変異現象/注意/認識は人によって様々
利用:なし▼生息地域:不定
活動期:不定
遭遇頻度:非常にまれ
出現数:不定
反応:不定▼外見:
生前の姿をとどめていることが多いようです。はっきりとした姿を持つこともあれば、向こう側が透けて見える場合もあります。▼概要:
霊魂が心残りにしていることを、生者に映像として伝えようとしているもので、たとえばそれは戦場の惨劇であり、宝を埋めた場所を指さす老人であったりします。なお、ルクレイドではこれが夢にあらわれ、夢魔現象とも呼ばれているようです。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/心霊体
▼詳細情報:
これは印象に残る出来事や、強く意識にやきついている思いをうつす幻像であり、まったく同じ光景が同じ場所で何度でも繰り返されます。一般的には霊が起こす現象として考えられておりますが、正確には心霊体とは呼べない存在です。そのため、通常の不死者のような弱点は持たず、昼間に日光の下で見られることもあります。
邪悪な存在ではなく、害になるとは限りません。通常は、根元となる問題を取り除けば自然と消えてしまいます。特定の場所や人物などに限定される現象なので、映像から得られる情報だけでなく、過去に起こった事件を調べることによって、解決のヒントを得られる場合が多いようです。なお、術法で映像を消したとしても、問題が解決しなければ再び出現します。
○データ(専門:+2)
単なる映像なので、能力値や属性値に関するデータは存在しません。
○戦闘(専門:+2)
映像でしかないので戦闘にはなりませんし、攻撃してくることも決してありません。術法で一時的に映像を消すことも可能ですが、問題が解決されなければ再び現れます。
○バリエーション(専門:+4)
・声だけが聞こえたり、あるいは記憶している何かの音が繰り返し発せられることもあるようです。
・特定の人間だけに映像が見えることもあります。個人の精神だけに投影されることもあるようです。
・特定の条件が引き金となって記憶が投影される場合もあります。
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残留思念体
○判定
▼不明度:5
衝撃度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:残留思念体
認識:心霊体/認識は人によって様々
利用:なし▼生息地域:不定
活動期:不定
遭遇頻度:非常にまれ
出現数:単独〜数体
反応:不定(多くは友好的)▼外見:
生前の姿をとどめていることが多いようです。はっきりとした姿を持つこともあれば、向こう側が透けて見える場合もあります。▼詳細情報:
何らかの心残りがあるまま死亡した者の意識で、多くの場合は守護霊のような形であらわれ、危機に陥った時に救いをもたらしてくれます。先祖や肉親、あるいは恋人などが守護していることが多いようです。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/心霊体/人型
▼詳細情報:
本来は神のもとで安らかに眠るはずの者が、心残りとなって現世をさまよっているもので、欲望ではなく誰かを守りたいといった純粋な祈りがつくりだします。霊の中でも非常に清い存在として定義されており、よほどのことがなければ生者に危害を加えることはありません。
意識は生前のままであり、知識も失っていません。術法などを習得していた場合は、それを行使することも可能です。しかし、多くの場合は言葉を話せないようであり、身振りで示唆することがほとんどのようです。また、自ら霊であることを知らせることはなく、知っている人間の前に現れる時も非常に短時間で姿を消してしまいます。宗教的には、生者との接触を最小限にするよう、神に制限されているのではないかと考えられていますが、正確なところはわかりません。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 6 敏捷: 7 器用: 7
記憶: 8 判断: 8 感応: 7 霊力:10▼抵抗力/耐久値
精神抵抗:10 精神値:20
自我抵抗: 7 自我値: ―
生命抵抗: 6 生命値:16▼行動力:15
▼移動力:13
▼状態変化:気絶なし/消滅
知能:生前と同じ
弱点:なし
属性:聖気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
近接武器:武器打撃 6(各種武器)
格闘攻撃:格闘全般 6(素手:0/絞め:―/その他)▼回避
戦闘防御: 7
反射回避: 7
防御値:なし▼戦闘方法:
この霊は基本的に誰かを守るために行動するもので、自発的に誰かを傷つけるようなことはありません。しかし、相手を守護する霊がいた場合は、非常に厄介な相手となるでしょう。通常の武器は効果をあらわさないので、術法などを習得していない限りは、逃げ出すのが賢明な手段といえます。
○特殊能力(専門:+2)
▼霊的存在
物理的な攻撃が一切通用せず、障害物などによる行動影響を受けることもありません。逆に霊的存在から物理存在に干渉する場合にも、術法や思念接触などの特殊能力を用いる必要があります。▼思念接触(自動発動)
霊魂など実体を持たない存在でも、この特殊能力を持っていれば物体を持ち上げたり、普通に生物に触れたりすることが出来ます。これによって物理ダメージを与えることも可能となります。▼通常攻撃の無効化
通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼霊性感知(自動発動)
距離:自身 時間:― 範囲:半径10m
効果:霊的な状態や変化を感知する能力です。これによって魔力の数や方向、あるいは霊的に特殊な状態といったものを知ることが出来ます。ただし、その種類や内容までは特定できません。▼幻像投影(能動発動)
実体を空間の隙間に置きながら、自身の映像を映し出したり、生者と会話することができます。▼念動(能動発動)
能力:霊力 作用:― 対抗:精神抵抗
距離:10m 時間:― 範囲:1対象
効果:念動力を用いることによって、離れた場所にある物体を手で扱うように自在に動かすことが出来ます。▼復活(自動発動)
ダメージを受けて消滅しても、すぐに元の状態へと復活してしまいます。ただし、思いを遂げることが出来た場合は昇天し、2度と復活を遂げることはないようです。
○バリエーション(専門:+4)
・人間ではなく、飼っていたペットなどが残留思念となって現れることもあるようです。
・守護霊を装って人間を騙す狡猾な霊も存在するようで、これによって無惨な方法で殺害された人物の記録もあります。
・ごくまれに、生者に心の中で語りかける場合があります。ただし、これも必要最小限のものであることが多いようです。
先頭へ
シャドウ・ファントム
○判定
▼不明度:5
衝撃度:0/正体判明時:1▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)▼限定情報:具体的な解説については、こちらの「解説/シャドウ・ファントム」のページを参照して下さい。
○基本情報(一般:±0)
▼名称:シャドウ・ファントム/幻影霊魂/幻想化身/ヨミガエリ/再生者/復活者
認識:不明
利用:不可能▼生息地域:不定
活動期:不定
遭遇頻度:不定
出現数:不定
反応:不定▼外見:
シャドウ・ファントムに憑依された者は、取り憑かれた時点で霊魂の姿に変身してしまいます。生物ばかりか遺体や人形にも取り憑くことがありますが、外見から憑依されていることを見分けるのは難しく、全く普通の人間や動物のようにしか見えません。▼概要:
非常に強い憑依能力を持つ霊魂で、肉体を乗っ取るだけでなく、取り憑いた者の姿まで変化させてしまいます。多彩な姿を取る、非常にとらえどころのない存在であり、能力も霊魂によって異なるといいます。そのため、特定の誰かに化ける能力を持つ霊や、変異現象によって生み出された怪物だと考えられていますが、実際の正体は全く不明のままです。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/心霊体/特殊
▼詳細情報:
死者の霊魂や生霊だとも言われておりますが、その正体は全くわかっておりません。物語の主人公が街に現われたり、死者が生前の姿のまま蘇って来るなど、様々な怪現象を引き起こすのですが、悪さをするとも限りませんし、日光の影響を受けない場合も多いようです。
憑依能力を持つ霊魂であることは間違いなく、術法で祓うことで対処することが可能です。しかし、取り憑く相手が人間とは限らず、遺体や人形などに憑依している場合もありますし、心霊体のように全く肉体を残さず消滅することさえあります。また、特定の物品に宿って、それに接触している間だけ相手の肉体を奪ったり、時間などの条件によって自動的に憑依が解けるなど、その憑依形態も非常に多彩です。▼出現:
霊魂そのものが心霊体のような姿で出現することはなく、何らかの物体や特定の場所に憑依する形で存在するものと考えられています。物や場所に接触した相手に憑依するようですが、対象が無作為に選ばれるのか条件があるのかは、今のところはっきりしておりません。▼憑依:
憑依時には黒い霧のようなものに包まれ、それが晴れた時には霊魂の姿に変身しています。解除される時も同様に霧があらわれます。
取り憑かれている生物は、憑依されている間のことを全く記憶しておりません。通常、解除時には意識を失っておりますが、精神に異常をきたした人間は現在のところ確認されておらず、単に眠りについただけの状態に置かれるようです。
○データ(専門:+2)
能力値などのデータは霊魂の情報に応じた数値となります。シナリオに合わせてGMが自由に設定して下さい。
▼状態変化:気絶なし/消滅
知能:不明(実際:霊魂の情報に応じた知能)
弱点:不明(実際:霊魂の情報に応じた弱点)
属性:不明(実際:霊魂の情報に応じた属性)
感覚:不定(実際:霊魂の情報に応じた感覚)
上記の状態変化のデータは霊魂の変化となり、憑依対象となる肉体は別の処理となります。
シャドウ・ファントムは取り憑いた相手を核として肉体を形成します。この肉体は通常と同じようにダメージを受けることは間違いなく、見た目には怪我を負ったりするのですが、実は憑依対象となる生物や物体には何の影響も与えておりません。
通常の生物であれば死亡するようなダメージを受けた場合も、霊魂だけが死を迎えて消滅するだけです。その時は変身憑依の時と同じように黒い霧に覆われますが、そこには意識を失った無傷の人間や、傷1つない人形や遺体が残されます。
○戦闘(専門:+2)
霊魂によって全く異なる対応・判断をします。
○特殊能力(専門:+2)
▼変身憑依(能動発動)
能力:― 作用:難易度8 対抗:精神抵抗
距離:接触 時間:不定 範囲:1対象
効果:接触した者に憑依し、その肉体を霊魂の姿に変化させてしまいます。霊魂の姿と大きく違う相手に憑依する場合は、精神抵抗の難易度を幾らか減少させて下さい。
憑依している間、肉体は霊魂のものに完全に置き換わっており、傷などを負っても憑依対象は一切の影響を受けません。なお、この間は完全に意識を失っており、眠っているのと同じ状態に置かれます。
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