異端術法師

概略錬金術師呪曲師占術師舞師その他


 

概略


タイプ 説明
錬金術師  裏社会の存在であり、場合によっては宗教機関から異端視されるのが錬金術師という存在です。科学について非常に高度な知識を持っている者でもあります。
呪曲師  呪歌系術法を駆使して人々に感動を与えるのが呪曲師です。各地を放浪し、古い伝承歌などを伝え歩く者が多いようです。
占術師  辻占いなどを行い、人々の行動に指針を与えるのが占術師の仕事です。まれに政治家の相談役となったりする者もいるようです。
舞師  マイエル教の巫女に伝えられてきた舞いから派生した呪舞系術法の使い手です。ラチェン人のエイルン族など一部の民間人が使います。
その他  上記以外の異端術法師です。霊媒師や精霊使いなどの種類があります。


○解説

 異端術法師は呪術などを用いて犯罪を行う者、宗教機関に認められていない異端者、あるいは民間に細々と伝わる術法の使い手などのことを言います。一般の人々の目に触れることはほとんどなく、存在さえ不確かなものも含まれています。
 その扱いは宗教や地域の風習、あるいは法律や思想といったものに左右されます。あきらかに異端とされるものは、錬金術師や悪魔使いなど、反社会的な活動を行うごく一部の存在に限られます。舞師のように人々に受け入れられている職業もあれば、自分で術法を使用していると認識していない者もいるのです。それぞれの扱いについては、個々のページを確認して下さい。


○注意点

 これらは非常に扱いがデリケートで、術法を自由に行使できない場合も多くあると思います。反社会的なものはもちろんですが、その他のものでもシナリオにふさわしくないと判断した場合は、GMは却下しても構いません。逆にこういった異端の存在が核になるシナリオも考えられますので、効果的に使うことができれば、この世界らしいセッションを展開できるでしょう。


先頭へ
 

錬金術師


異端術法師
タイプ:錬金術師 身分:異端階級(最下層) 最低年齢:18歳
推奨技能
 錬金術、術法知識、異端知識、先史文明知識、錬金系術法、各種学問の知識
必須分野
 錬金術:錬金術知識/各種
 各種学問の専門知識
説明:裏社会の存在であり、場合によっては宗教機関から異端視されるのが錬金術師という存在です。科学について非常に高度な知識を持っている者でもあります。
所持品:錬金術具


○解説

▼基本
 裏社会の存在であり、宗教機関から異端視されるのが錬金術師という存在です。彼らは学識者であり、科学について非常に高度な知識を持っています。しかし、その科学は現在のエルモア地方で発展してきたものとは異質のものであり、反社会的な活動にいそしむ者も多く存在することから、どの地域でも迫害されています。ですから、錬金術師の多くは表向きの職業を持って社会生活を送っていたり、あるいは隠遁生活を送りながら自らの研究にいそしんでいます。たとえば、有名な大学教授が実は錬金術師であったりする可能性もあるわけです。
 一般社会では、錬金術師は術法師であり、狂信的な異端信仰の集団であると信じられていますが、これは事実とは異なる誤った認識です。彼らの全てが反社会的というわけではなく、これまで事件を起こした錬金術師が反社会的な行動を取っていただけに過ぎません。彼らの目的は真実の探求であり、宗教活動を行っているわけではないのです。事実、錬金術師にも様々な考えの持ち主がおり、幾つもの派閥に分かれて活動を行っています。
 それから、錬金術が異端の技術であることは確かですが、霊子機関の材料である真金の判別技術を開発したのも、実は錬金術師だという噂があります。また、この他にも錬金術師は社会に貢献する発明を残していますが、発明者が錬金術師として活動していることを明かしていないだけなのです。


▼詳細
 詳細な情報は「錬金術」のパートに記載されていますが、こちらは基本的にGMしか読むことが出来ません。


○条件

 錬金術を学ぶためには、他の錬金術師のもとに弟子入りしたり、あるいは協会などの組織に加入しなければなりません。また、錬金術を理解するには、科学に関する非常に高度な知識を必要とします。ですから、たとえ独学で学んだにせよ、最低でも高等学校を卒業している程度の学力が必要とされます。
 なお、表向きの職業を持っている場合は、そのための知識や技術も必要とします。そちらのデータも合わせてご覧下さい。


○コネクション

 個人で活動している場合は別ですが、多くは研究を効率的に行うために組織に加入していることでしょう。組織内の錬金術師同士で連絡を取り合う場合もありますが、研究内容については秘匿するのが普通です。重要な部分については、完成するまではまったく他人に明かさないでしょう。組織間の交流も少ないとはいえ行われているようですが、錬金術師の中にも派閥があり、組織同士で争っている場合もありますので注意して下さい。なお、最大の勢力を誇る組織は黄金十字秘協会です。
 また、錬金術師は他の反社会的な団体と手を結んでいたり、あるいは特定の貴族から援助を受けていることもあります。表向きの職業を持っている場合は、当然その職業におけるコネを持っていることになります。


○術法

術法系統  錬金
習得条件  誰かのもとに弟子入りしたり、協会などの組織に加入しなければならない。多くは黄金十字秘協会に入会し、組織に全てを捧げる。
スタイル  触媒や実験器具を用いる。


先頭へ
 

呪曲師


異端術法師
タイプ:呪曲師 身分:浮浪階級(下層) 最低年齢:なし
推奨技能
 文化知識、範囲情報、上流知識、会話技術、演技力、音楽、呪歌系術法
必須分野
 文化知識:伝承知識
 音楽:楽器/各種、音楽知識
 呪歌系術法:術法発動、術/各種
説明:呪歌系術法を駆使して人々に感動を与えるのが呪曲師です。各地を放浪し、古い伝承歌などを伝え歩く者が多いようです。
所持品:楽器1つ


○解説

 呪歌系術法を駆使して人々に感動を与えるのが呪曲師です。各地を放浪し、古い伝承歌などを伝え歩く者が多いようです。簡単に言えば術法が使える吟遊詩人(データ)ということになります。
 異端術法師とされてはいますが、過去に呪曲師が術法で悪事をはたらいたという記録もなく、特に宗教組織から否定されているわけではありません。数が少なく人目に触れることが滅多にないということに加えて、素性の知れない放浪者であるという理由によってこのように分類されているのです。もともと人々は呪曲師の術を1つの芸として楽しんでおりましたし、それは現在でもかわりないでしょう。
 なお、ペルソニアの一部の部族にも、祭祀やその他の儀式を行う時に呪歌系術法を演奏する、非常に特殊な形態の呪曲師が存在します。これは明らかな異端術法師として扱われるもので、プレイヤーが自分の判断でこれを選択することはできません。エルモア地方で使われているものとは異なる術を身につけていることもあるようですが、詳しい内容についてはよくわかっておりません。


○条件

 呪曲師になるためには特に必須とされる条件はありません。ただ、非常に珍しい存在であり、家族など比較的小さな集団の間で細々と伝授されているくらいです。


○術法

術法系統  呪歌
習得条件  家族など比較的小さな集団の間で細々と伝授される。自然に習得することもある。
スタイル  歌をうたう、あるいは楽器を演奏する。


先頭へ
 

占術師


異端術法師
タイプ:占術師 身分:労働者階級(下層) 最低年齢:なし
推奨技能
 精神知識、範囲情報、上流知識、会話技術、駆け引き、演技力、観察力、予知系術法
必須分野
 予知系術法:術法発動、術/各種
説明:辻占いなどを行い、人々の行動に指針を与えるのが占術師の仕事です。まれに政治家の相談役となったりする者もいるようです。
所持品:占い道具


○解説

 辻占いなどを行い、人々の行動に指針を与えるのが占術師の仕事です。師匠について正式に術法を学ぶのが普通ですが、まったく意識せずに術法を用いている場合もあります。そのような場合は、普通の占い師と同じ扱いになります。特に金銭にこだわらない者や、善意からその能力を使う者もまた、占い師として質素な生活を送っていることでしょう。しかし、中には貴族や政治家に取り入ってその相談役になったり、犯罪に手を染めたりする者もいるようです。その力は強力であるがゆえに、正しく制御する必要があるといえます。


○条件

 基本的には誰か師匠のもとについて修行する必要があります。教わらずに術を使えるようになる者もいるようですが、それは非常にまれなことです。


○注意点

 占術師はシナリオの展開はもちろんですが、個人や国家の行く末に重大な影響をもたらしかねない存在です。綿密に考えて行動する必要がありますし、習得する術法もよく吟味した方がよいでしょう。GMも気軽に許可を与えるべきではありません。


○コネクション

 占いによって救われた人間ならば、占術師にいろいろと便宜を図ってくれる可能性があります。歓楽街で仕事をしている場合は、浮浪者や芸人などとも知り合いになっているでしょう。また、場所代の問題で裏組合の人間と顔見知りであってもおかしくはありません。
 誰かに仕えている場合は、主の人脈を利用することもできるはずです。仕えている人物の地位が高ければ、上流階級の人間や国家機関などにもコネがある可能性があります。


○術法

術法系統  予知
習得条件  自然に目覚めるか、誰かのもとに弟子入りする。
スタイル  基本的に自由だが、水晶球やカードなどの道具を使用する者が多い。


先頭へ
 

舞師


異端術法師
タイプ:舞師 身分:浮浪階級(下層) 最低年齢:なし
推奨技能
 舞踏技術、上流知識、会話技術、演技力、音楽、呪舞系術法
必須分野
 呪舞系術法:術法発動、術/各種
説明:マイエル教の巫女に伝えられてきた舞いから派生した呪舞系術法の使い手です。基本的に女性だけがなれる職業となります。
所持品:衣装一式


○解説

 マイエル教の巫女に伝えられてきた舞いから派生した呪舞系術法の使い手です。ラチェン人のエイルン族になど一部の民間人が使います。基本的には女性のみが使用する系統で、男性での使い手は今のところ確認されておりません。ほとんどが旅人であり、舞いや舞台を見せながら各地を放浪する芸人です。中には娼婦のような仕事をする者もいます。エイルン族に関しては「ヴァンヤン島」を参照して下さい。


○条件

 誰か師匠のもとについて修行する必要があります。一座や部族、あるいは家族といった単位で継承してゆくのが普通です。


○術法

術法系統  呪舞
習得条件  エイルン族など特定の部族の間だけで継承される。基本的には女性のみが使用する。
スタイル  踊りによって発動する。


先頭へ
 

その他


異端術法師
タイプ:霊媒師 身分:異端階級(最下層) 低年齢:なし
推奨技能
 文化知識、医療知識、精神知識、範囲情報、異端知識、会話技術、演技力、駆け引き、知覚力、観察力、霊媒系術法、霊体系術法、不死系術法
必須分野
 文化知識:伝承知識
 異端知識:神秘知識、異端判別/怪魔
 霊媒系術法:術法発動、術/各種
説明:民間の霊媒師で、御祓いなどを行って生活しています。地域によっては尊敬されることもある職業です。
所持品:なし


異端術法師
タイプ:悪魔狩り 身分:不明 最低年齢:なし
推奨技能
 近接武器、回避力、異端知識、観察力、悪魔系術法
必須分野
 異端知識:異端判別/怪魔
 悪魔系術法:術法発動、術/各種
説明:悪魔を専門的に狩る戦士で、悪魔系の術法の一部を行使します。非常に稀な存在で、実在するのかどうかも定かではありません。
所持品:武器1つ、防具1つ


異端術法師
タイプ:竜使い 身分:異端階級(最下層) 最低年齢:なし
推奨技能
 近接武器、回避力、弓矢技術、操縦技術、野外生活、生物知識、自然知識、範囲情報、指揮統制、竜系術法
必須分野
 自然知識:自然環境
 範囲情報:特殊地理
 生物知識:動物飼育
 竜系術法:術法発動、術/各種
説明:ジグラットの竜の一族のうち、竜系の術法を使うことができるものです。一族の儀式を終え、一人前であると認められた者になります。
所持品:武器1つ、防具1つ


異端術法師
タイプ:精霊使い 身分:異端階級(最下層) 最低年齢:なし
推奨技能
 野外生活、自然知識、生物知識、異端知識、範囲情報、精霊系術法
必須分野
 言語知識:言語/精霊語
 自然知識:自然環境
 異端知識:異端判別/幻精、神秘知識
 精霊系術法:術法発動、術/各種
説明:精霊と交信し、その力を貸してもらうことができる人々です。自然を信奉しており、多くは野外で暮らしています。
所持品:なし


異端術法師
タイプ:霊獣使い 身分:異端階級(最下層) 低年齢:なし
推奨技能
 野外生活、自然知識、生物知識、異端知識、範囲情報、霊獣系術法
必須分野
 異端知識:異端判別/幻精、神秘知識
 霊獣系術法:術法発動、術/各種
説明:霊獣と呼ばれる怪物を使役する者で、アルメアに存在するといわれています。部族で認められた者だけが継承することが許されます。
所持品:なし


○解説

▼霊媒師
 民間の霊媒師で、御祓いや口寄せ、あるいは占いなどを行って生活しています。既存の宗教組織からみれば異端者なのですが、辺境の一部地域では尊敬されるていることもあります。医療に関する知識を持っている者もいます。

▼悪魔狩り
 悪魔を専門的に狩る戦士で非常に稀な存在です。その実態はほとんど知られておらず、本当に現存するのかも明らかではありません。悪魔系の術法の一部を行使して悪魔を狩るといいますが、悪魔は非常に強力な存在であるため、伝説に過ぎないというのが一般の認識です。

▼竜使い
 ジグラットにいる竜の一族のうち、竜系の術法を使うことができるものです。一族の儀式を終え、一人前であると認められた者になります。竜の一族は略奪生活を送っていたために、かつては国家と敵対しておりました。しかし、竜の減少とともに勢力も衰え、今では山脈の奥深くで狩りなどをして生活しているようです。

▼精霊使い
 精霊と交信し、その力を貸してもらうことができる人々です。自然を信奉しており、多くは野外で暮らしています。精霊系の他にも、自然の秘法と呼ばれる地水火風などの術法を使うことがあります。中には工業の発展によって森林が伐採されてゆくことに反発し、術法を用いて反政府活動を行なう過激な者もおり、弾圧の気風も高まっているような状況です。

▼霊獣使い
 霊獣と呼ばれる正体不明の怪物を使役する者で、アルメアに存在するといわれています。部族で認められた者だけが継承することが許されます。滅多に人々の前に姿を現さず、その活動も不明のままです。


○条件

 ほとんどは部族や親子の間で継承するものです。霊媒師や精霊使いの中には、誰にも教わらずに術を使えるようになる者もいるようですが、それは非常にまれなことです。悪魔狩りについては、詳しいことはほとんどわかっておりません。


○収入

 これらの異端術法師は純粋な職業ではないため、定期的な収入を得ることは出来ません。


○術法


◆霊媒師

術法系統  霊媒不死霊体
習得条件  部族や親子の間で継承する。自然に身につけることもある。
スタイル  術者によって異なります。


◆竜使い(竜の一族、竜人)

術法系統  
習得条件  一族の儀式を終え、一人前と認められたものが使用できる。
スタイル  竜語と呼ばれる言語を唱えることによって発動する。


◆精霊使い

術法系統  精霊
習得条件  部族や親子の間で継承する。自然に身につけることもある。
スタイル  精霊文字による詠唱や精霊語を空中に書くことによって、精霊に自分の意志を伝える。


◆霊獣使い(アルメア)

術法系統  霊獣
習得条件  部族で認められた者が使用できる。
スタイル  獣の紋様と呼ばれる複雑な図形を宙に描く。


先頭へ
 


概略錬金術師呪曲師占術師舞師その他