ユークレイ王国/地図


 



 


 
 01:フリュクティア地方
 02:ソーティー地方
 03:クーリィズ地方
 04:メイシュマール地方
 05:北レディック地方
 06:ウィズリーア地方
 07:フィドリアーネ地方
 08:南レディック地方
 09:アルヴァン地方
 10:クラスコフ地方
 11:リュックヘルン地方


<1>フリュクティア地方

 カルネアおよび流氷海域に接する地域です。土地の半分以上は平原が広がっており、トナカイやオオカミなどが棲息しています。降雪量はそれほどでもありませんが、北部は北風が吹きつけるため寒さが厳しく感じます。
 南西部にはかつてヴォルティシア大公国が存在していたため、今でもヴァリュア人が数多く住んでいます。現在、隣国カルネアで内戦が起こっているため、西方への警戒を強めています。南西部にはカルネアから逃亡してきた黒人奴隷が迷い込むことがあります。


<2>ソーティー地方

 かつてペルドラッド王朝の圧制に対して反発した人々が逃げ込んだ地域で、南部は避難民たちの開拓によって発展しました。そのため、この地域の住民は反骨の気質を受け継いでおり、領主の圧制には積極的に立ち向かう傾向があります。北部には未だ開発が行われていない土地も多く、赤人の狩猟民族が住んでいる場所もあります。
 北西部のクムロッド山地では、石炭の露天鉱床を中心に何種類かの鉱産物が採掘されています。近年、麓の街に金属の精錬工場などが建てられるようになり、少しずつ発展を遂げています。


<3>クーリィズ地方

 ライラント山脈の北部に位置する地域で、豊かな自然と美しい景観をそなえています。西部はカルネアに接しており、かつてはウィルマー公国が存在しておりました。
 南部はそびえ立つ山脈と深い渓谷に代表される自然の宝庫で、麓の村には牧歌的な農村景観が広がっています。この付近の教会は木造のものが多く、モミやカシの木でつくられた教会が多数建てられています。特にハケット村のドゥリー教会はエルモア有数の高さの木造建築として知られており、高さは50m以上にも達します。


▼フリッシュローラ市
 中東部にあるロザンテ山の東には、観光と鉱業で有名なフリッシュローラ市があります。湖沼地帯には湖畔公園と呼ばれる観光地があり、その周囲を湖畔鉄道が周回しています。


<4>メイシュマール地方

 ほぼ全域が湖沼地帯に属しており、水路が網の目のように張り巡らされています。夏のリゾート地として知られる町が多く、ボートや釣り、水泳などを楽しむ観光客がよく見られます。かつては湖賊と呼ばれる強盗集団が出没しておりましたが、現在では全て掃討されてしまっています。


▼トレンブル市
 北西部にあるトレンブル市は、レシュカ教会の宗教彫刻でよく知られています。建物内部の壁面は聖書の奇跡を描いた透かし彫りで埋め尽くされています。これを彫るためには20年以上の歳月が費やされており、彫刻家ビューロー氏は最後の1場面を刻み終えると、ノミとハンマーを握ったまま静かに息絶えたと伝えられています。


<5>北レディック地方

 王国中央部に位置しており、東部にはレディック平野が広がっています。平野部ではジャガイモを中心とする農作物の栽培が盛んで、国家北中部の食料生産を支えています。中部はやや高台となっており、西へゆくに従って少しずつ傾斜してゆきます。西部は高原地帯が広がっており、一帯が灌木や草地で覆われています。この付近には大型の肉食獣はあまり住んでおらず、酪農に適しています。


▼ソムレリア市
 ホールズワース侯爵領の州都で、製紙工場が集中している街です。南部の森林から伐採した木々を原料としており、国内生産の90%以上がここから供給されています。印刷技術も発達しており、色紙や美しい模様の入った化粧紙は国外にも出荷されています。


<6>ウィズリーア地方

 東北にナイセン山岳地帯をのぞむ地域で、鉱産資源の採掘と鉱工業が主要産業となっています。山地には鉱山夫の街がたくさんつくられており、山岳鉄道を通じて麓に鉱産物が運ばれてきます。古くはカイテインの侵攻に悩まされた土地で、山地には今でも当時の城砦が残っています。激戦区の砦跡地には、今でも人骨がよく転がっています。この地方はリビングデッドがよく出没する土地としても知られており、かつて不死者の掃討作戦が決行されたこともあります。


▼レプレンティス市
 ナイセン山岳地帯のふもとにあり、鉄工業と鉱産物の取り引きで知られる都市です。この市の郊外には聖骸市と呼ばれる墓所があり、数百m四方のすべてが納骨堂で埋め尽くされています。

▼落ちた星の湖
 カイテイン帝国の侵攻の際に空から星が降り、カイテイン軍に大きな被害をもたらしたという記録があります。ナイセン山岳地帯の奥地にはその痕跡を示す大きなクレーターが存在し、現在は水が溜まってフィレッツ湖にかわっています。ユークレイではこれは神の奇跡と考えられており、湖は巡礼地の1つとなっています。


<7>フィドリアーネ地方

 ライラント山脈の南西部に位置する地域で、王家の直轄領が存在します。山脈からは霊石や石炭など様々な鉱産物が採掘されており、南部一帯の工業を支えています。山脈西部の中腹には、かつて戦乱から逃れた人々がつくった街があり、岩山を掘ってつくられた住居が存在します。また、100年ほど前に発掘された渓谷劇場と呼ばれる円形劇場は、50年の歳月をかけて修復されており、観光資源として利用されています。


▼クレイオール市(首都)
 シグニア川の上流域に位置する大都市です。良質の水源と肥沃な土壌に恵まれており、郊外には小麦畑が広がっています。耕作地は首都の南部に広がるのみで、北部山地にはわずかに段々畑がつくられているだけです。南西には細長い形のレルヴァンス湖があり、湖をめぐるハイキングを楽しむ人々がよく見かけられます。


<8>南レディック地方

 国家中南部に位置する穀倉地帯で、麦類やリンゴなどの栽培が行われています。交易の中心地として建国初期の頃から栄えた地域で、伝統ある文化が受け継がれています。南部には国内最大のラッフル湖があり、夏期には大型の遊覧汽船が定期運行されています。


▼フルラット
 王国最大の人口を誇る交易都市で、重要な街道が交差する地です。都市には三国鉄道のターミナル駅もあり、首都とセザック市を結んでいます。秋には街路樹として植えられた広葉杉が紅く色づき、街中を鮮やかに染め上げます。
 ペルドラッド王朝期には首都だった都市で、今でも街の人々は当時の誇りを受け継いでいます。そのため、他の地域の人には少しお高く止まっているように見られますが、他人に干渉することがあまり好まれないだけで、実際には優しい人々が多く住んでいます。


<9>アルヴァン地方

 国家南東部に位置し、カスティルーンと接しています。北部は森林地帯が広がっており、林業を主要な産業としています。古くはカスティルーンとの戦争を数多く経験した場所で、今でも砦などの防御施設が多く残っています。地理的要因から東部はあまり他の地域と交流がなく、閉鎖的でよそ者をあまり信用しない傾向があります。


<10>クラスコフ地方

 ブルム内海とライヒスデールに接しており、海洋貿易と農業で栄えた地域です。内陸部には王国最大のオラヴィ平野が広がっており、延々と牧歌的な景観が続いています。


▼ラフランシア市
 ラフランシア公国の州都で、カーリディン公爵が治めています。シグニア川下流の三角州地帯にできた街で、この国では最大の港町でもあります。川幅は広く水深も深いため、都市まで大型船が入ってくることが出来ます。ライヒスデールとの戦闘における防御の要ともなる場所で、その重要性から法の楯とも呼ばれています。
 南部の衛星市ウッディジェンには軍船の補給・修理施設が存在します。堅固な防壁に囲まれており、灯台も要塞のような外観をしています。これはかつて海賊の襲撃から街を守るために建設されたもので、現在も改修して利用されています。

▼パールビーチ
 ラフランシア北部から北に向かってゆるやかな弧を描く美しい砂浜で、20km以上にもわたって白砂の海岸が続いています。別に真珠が取れるわけではなく、砂の色が真珠色に輝いて見えることから、このように呼ばれるようになりました。ここは海浜リゾート地として知られていますが、現在はライヒスデールとの戦闘の影響で、あまり観光客が訪れなくなっています。


<11>リュックヘルン地方

 カスティルーンと接する南部地方で、かつてヴェルナザ大公国が建国された地域でもあります。平野部に領土を置く諸侯は鉱産資源を持たないために、農業以外にも交易や工業に力を入れており、現在は人口も急増しています。宰相カルヴァーンの領土もこの地方にあり、何かと王家に対立することの多い諸侯が集まっています。


▼セザック市
 カスティルーンとの国境近くの街で、機械工業で発展を遂げました。後に三国鉄道が敷設されたことから交易でも発展を遂げ、現在では南部随一の都市となっています。


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