船乗り

概略航海士水夫機関士


 

概略


タイプ 説明
航海士  様々な航海知識を身につけており、船長やその補佐役になります。
水夫  雑役に従事する船員で、見張りや力仕事などを行います。
機関士  蒸気機関や霊子機関など、エンジンつきの船の機関部の整備や運転を行う役目です。


○解説

 交易や交通手段として船を操り、海や川を航行する仕事です。貿易用の商船に乗っている者もいれば、客船を運航する者など、様々なタイプの船乗りがいます。船の大きさや種類にもいろいろあり、現在は霊子機関を搭載した新しい船も存在しています。
 船乗りの技能を活かすためには、当然のことながら海や川でのシナリオを遊ぶ際に登場させるべきです。貿易を主体としたもの、船中での事件を取り扱うもの、あるいは海に出現した変異体と戦うものなど、様々なシナリオが考えられるでしょう。しかし何より忘れてはならないのが冒険です。この時代、海にはまだまだ知られていない場所が数多く残されており、人々は新たな航路を夢見てやまないものです。近年になって発見された新大陸エスティリオが、その顕著な例でしょう。数年前までそのような大陸が本当に存在するとは、誰もが信じていなかったのです。
 海は英雄になれるチャンスを与えてくれる場所です。新大陸の発見は人々にそのことを確信させました。船乗りを目指す若者も多くあらわれ、新大陸への入植が成功すれば新天地を目指して旅立つ者はさらに増えてゆくでしょう。船乗りは決して身分の高い職業ではありませんが、若者たちが憧れる職業の1つでもあるのです。


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航海士


船乗り
タイプ:航海士 身分:市民階級(中層) 最低年齢:18歳
推奨技能
 操縦技術、野外作業、社会知識、自然知識、範囲情報、上流知識、会話技術、指揮統制、知覚力、観察力
必須分野
 操縦技術:専門操作/水上機関
 自然知識:自然環境
 範囲情報:特殊地理
 指揮統制:管理
説明:様々な航海知識を身につけており、船長やその補佐役になります。
所持品:双眼鏡、方位磁針、海図


○解説

 航海知識に長けており、長期の渡航において船を指揮する立場にある職業です。船長として船を運航したり、あるいはその補佐役を務めます。海図を見て航路を定めたり、潮や風の流れから天候を予測したり、天体観測を行って現在位置を判断するなど、いわば乗組員全ての命を預かる重要な職務であり、航海には欠かせない存在です。
 また、客船では乗客係としての能力も持っていなければなりませんし、貴族や名士をターゲットにした豪華客船に乗り込んでいる場合は、礼儀作法を身につけている必要もあります。さらに船長であるならば事務能力が必須となりますし、経営知識も要求されることになります。このように覚えていなければならないことが非常に多い職業です。また、船というのは1つの社会でもありますから、それを取りまとめるだけの能力と人望、そして冷静な判断力も期待されます。


○条件

 航海士になるためには、中等学校を卒業した後に専門学校である海洋学校に入学し、航海に必要な知識や技術を学ばなければなりません。

・経歴
 初等学校(6年)→中等学校(3年)→海洋学校(3年):18歳


○コネクション

 航海士は同じ船の仲間や他の船の船乗りばかりではなく、港湾管理局や税関などにも知り合いがいることでしょう。商船に乗っていれば、貿易取り引き業者とも何らかの関係を築いているはずです。また、貴族や商社に雇われていることもありますし、場合によっては国家と契約していることもあり得ます。


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水夫


船乗り
タイプ:水夫 身分:労働者階級(下層) 最低年齢:なし
推奨技能
 剛力、運動技術、操縦技術、野外作業、自然知識、範囲情報、知覚力
必須分野
 野外作業:ロープワーク
 自然知識:自然環境
説明:雑役に従事する船員で、見張りや力仕事などを行います。
所持品:航海用具、ホイッスル、手旗


○解説

 雑役を行う船乗りです。仕事内容は積み荷の上げ下ろしや見張り、あるいは帆の折り畳みなど、その多くが肉体労働で、船上でのありとあらゆる作業をこなします。一般的に身分は低く見られ、言動も粗野な者が多いようです。船乗りには女性が少ないのですが、特に水夫は男ばかりの職業ですから、荒っぽい性格になるのも無理はないでしょう。腕っ節を自慢したり、入れ墨をしたりする者も多くいます。
(もっとも、入れ墨には海難事故にあった死体の判別ができないような場合に、それが誰なのかを区別するためといった実用的な意味もあります)


○条件

 水夫になるための条件は特にありません。学校に通って技術を身につける必要もなく、船長が許可すればその日から船に乗り込んで働くこともあります。専門的な技能も、船乗りとして働くうちに身につけてゆくのが普通です。


○コネクション

 航海士と違って、水夫は船乗り以外と深い関係を築くことはあまりありません。しかし、そんな彼らにも心の拠り所となるものが存在します。寄港地での馴染みの宿やレストラン、それから港近くの酒場などが彼らの帰るべき場所となっているようです。水夫たちはそこで働く給仕の娘や歌姫に会うために、船から降りたら真っ先に店へと駆けつけるのです。そして航海の無事を喜び、疲れた心と体を癒し、そして新たなる旅立ちへの鋭気を養うのです。
 そういった場所では船乗りにいろいろと便宜を計ってくれるものです。陸での船乗りを扱う場合は、それらの店を中心に活動することになるでしょう。


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機関士


船乗り
タイプ:機関士(船舶) 身分:市民階級(中層) 最低年齢:15歳
推奨技能
 操縦技術、野外作業、機械知識、自然知識、範囲情報
必須分野
 野外作業:ロープワーク
 機械知識:機工技術/各種
説明:蒸気機関や霊子機関など、エンジンつきの船の機関部の整備や運転を行う役目です。
所持品:整備用具、防護服、ゴーグル


○解説

 エンジンで動く船に必要とされる職業で、蒸気機関あるいは霊子機関の整備や運転などを行います。大型船は帆とエンジンの2つの動力で動くことが多いのですが、風がなければ動力機関に頼るしかないのですから、それを扱う機関士の役目は重要です。さらに、高圧の蒸気機関は爆発の可能性もあるものですから、その知識や経験は非常に大事なものとなります。
 彼らは技師の一種ですが、あえて船で働くことを選んだ人々です。ですから、その多くはやはり海が好きで冒険への憧れを抱いています。かといって、機関士はなるべくであれば無謀は行動は慎むべきでしょう。一隻の船で働く機関士の数はそれほど多くはありません。船の大きさにもよりますが、専門職であることから人員を揃えることもそう簡単ではなく、換えがきかないこともあります。もちろん航海に出るわけですし、危険な機械を取り扱うわけですから、やたらと臆病であってもいけませんが、自分が仲間や乗客たちの命を預かっていることを決して忘れてはならないのです。


○条件

 機関士になるためには、初等学校を卒業した後に専門の技術学校に入学し、機械の取り扱いについて学ばなければなりません。専門学校には入らず、どこかの工房に所属して実地で技術を学ぶこともありますが、一通りの作業をこなせるようになるまでには、それでも3年以上の経験を必要とするでしょう。また、独学で勉学に励まなければなりません。

・経歴
 1.初等学校(6年)→技術学校(3年):15歳
 2.初等学校(6年)→工房など(3年以上):15歳


○注意点

 機関士は船の上だけでなく、その技術と知識を陸上でも活かすことができるでしょう。そういった意味では、シナリオの中で機械が登場する限りにおいては、他の船乗りよりも全体的に活躍しやすいキャラクターともいえます。


○コネクション

 同じ船の仲間や他の船の乗組員だけでなく、自分が学んだ技術学校や工房にも知り合いは大勢いるでしょう。他にも修理工場や物資の仕入れ業者にもコネがあります。


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