不意打ち


 


○一般的状況

 敵の存在を認識しているかどうかによって、不意打ちが発生する場合があります。前もって敵の存在に気づいていなかった場合は、相手に一方的に攻撃されてしまうことになります。また、敵に気づかれずに忍び寄ることができれば、逆に相手の体勢が整う前に、一方的に攻撃を行うことが可能となります。


▼条件
 不意打ちが起こり得る状況というのは、相手の存在が確認できない場合に限られます。たとえば、角や茂みがある場所や扉を挟んだ向こう側に相手がいる場合、あるいは待ち伏せを行っている時などです。
 双方の意図にかかわらず、もし足音が聞こえたり影によって相手に気づかれる可能性がある場合は、それに応じた感知の判定を行うことになります。判定に成功して何者かの存在に気づくことができたならば、不意打ちは適用されなくなります。

▼心理的影響
 もし、相手の接近に気づいていない場合は、遭遇と同時に「衝撃度」のルールが適用されます。そして、衝撃度を目標とした【自我抵抗】の判定に失敗した場合は、以後1ラウンドの間は能動的な行動を行うことができなくなります。衝撃度は表を参考にして、GMが状況に応じて判断して下さい。

▼結果
 片方が不意打ちに成功した場合、前もって戦闘の準備をしていたのであれば、1ラウンドの間だけ一方的に攻撃を行うことになります。ただし、襲撃された側は能動行動が行えないだけで、回避や抵抗といった受動的な行動を取ることは可能です。もし、どちらも相手に気づいていなかった場合は、双方が1ラウンドの間立ちつくすことになるでしょう。


○軍事知識

▼戦闘知識
 実際の戦闘行為に関して専門的な判断を行うためには、《軍事知識》の技能に含まれる〈戦闘知識〉の専門分野が必要となります。これを身につけていれば敵の行動を予測したり、陽動を行ったりすることができます。また、戦闘の形跡から、どの程度の規模の戦いがあったのか、あるいはどのような形態で戦闘が行われたのかを類推することも可能となります。
 
◇戦術
 相手の裏をかこうとした場合は、戦闘知識(専門:判断+軍事知識)による対抗判定を行います。勝利した側は有利な舞台に敵をおびきよせたり、不意打ちを仕掛けることが可能となります。

◇行動予測
 戦闘知識(専門:判断+軍事知識)の判定に成功した場合、相手の今後の行動を予測することが可能となります。行動予測に成功した場合は、相手の意図を推測して待ち伏せを行い、不意打ちをしかけることが可能となります。
 たとえば、相手の装備がわかれば、目的地がどこなのかを予測することができます。銃を持っていれば、銃撃に適した場所を探すでしょうし、兵糧や武器弾薬の量や地形から補給のポイントを予測することが可能となるわけです。ただし、これは相手の存在や状態を、何らかの手段で把握しておく必要があります。

◇不意打ち
 戦術や行動予測の対抗判定で勝利した場合は、自動的に不意打ちの準備が整ったことになります。この時は、対抗判定の成功値が、自動的に衝撃度として扱われることになります。


▼戦争知識
 もし長期的な戦闘経過や戦場を全体的に把握する必要がある場合は、戦争知識(専門:判断+軍事知識)の判定を行わなければなりません。また、地理や地形的な知識を要する状況では、特殊地理(専門:記憶+範囲情報)や自然環境(専門:記憶+自然知識)といった判定が必要となることもあります。


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