不死者/心霊体2

強欲霊騒霊産子霊苦渋霊嘆きの少女複製霊


 

強欲霊


○判定

▼不明度:4
 恐怖度:2

▼判定技能
 一般分野
:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
 専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:強欲霊/業霊
 認識:不浄/心霊体/注意/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:不定
  活動期:不定
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:基本的に単独
   反応:不定

▼外見
 半ば透き通った姿をした死者の霊です。通常は生前の姿を残していることもあれば、死体の姿で現れることもあります。

▼概要
 欲が満たされないまま死亡した者の心霊体で、生前の欲求を果たすために活動します。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:不死者/心霊体/人型

▼詳細情報
 心残りがあって死にきれなかった者のうち、個人的な欲求(主に物欲)に取りつかれている霊です。その目的は金であったり、食べ物であったり、あるいは生前の財産であったりします。求めているものを与えれば満足して冥界へゆくことが多いのですが、強欲霊となるほど欲心の強いものを満足させるのは、そう簡単ではありません。また、要求通りのものを与えても、満足せずに要求をエスカレートさせるだけの者もいるようです。
 彼らの多くは狡猾で、なるべく戦いなどをせずに目的を達成しようとします。うまいこと宝物などをかすめとり、すぐに姿をくらましてしまうので、大事な物を盗まれてもなかなか見つかりません。また、自身のことしか考えていない者が殆どで、表向きは普通の会話が可能なように見えて、実際はまったく相手の迷惑を考えておらず、彼らに関わった者は大きな損害を被ることが多いようです。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 8  敏捷: 8  器用: 8
 記憶: 8  判断: 8  感応: 8  霊力:10

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
:10  精神値:16
 自我抵抗: 8  自我値: ―
 生命抵抗: 8  生命値:14

▼行動力:16

▼移動力:14

▼状態変化:気絶なし/消滅
   知能:人間なみ(生前と同じ)
   弱点
:日光(致死/逃亡)
   属性:瘴気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 近接武器
:武器打撃 8(各種武器)
 格闘攻撃
:格闘全般 8(素手:0/絞め:―/その他)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 8
  防御値:なし

▼戦闘方法
 基本的に直接的な戦いをすることはなく、会話で物事を片付けようとしたり、逃げ出そうとする場合が多いようです。どうしても戦わなければならない場合は、生前と同じように戦います。


○特殊能力(専門:+2)

▼霊的存在
 物理的な攻撃が一切通用せず、障害物などによる行動影響を受けることもありません。逆に霊的存在から物理存在に干渉する場合にも、術法や思念接触などの特殊能力を用いる必要があります。

▼思念接触(自動発動)
 霊魂など実体を持たない存在でも、この特殊能力を持っていれば物体を持ち上げたり、普通に生物に触れたりすることが出来ます。これによって物理ダメージを与えることも可能となります。

▼通常攻撃の無効化
 通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。

▼幻像投影(能動発動)
 実体を空間の隙間に置きながら、自身の映像を映し出したり、生者と会話することができます。


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騒霊


○判定

▼不明度:3
 恐怖度:2

▼判定技能
 一般分野
:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
 専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:騒霊/駄々っ子霊
 認識:不浄/心霊体/注意/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:不定
  活動期:暗闇
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:単独〜多数
   反応:敵対的/ただし、直接的に攻撃をすることはまれ

▼外見
 白く透き通った淡い影に見えます。決まった形はないようですが、人間の子供のように見える場合もあります。

▼概要
 騒霊は特定の誰かの霊というわけではなく、現象といった方がいいでしょう。白くかげるおぼろな存在で、特に人間の形をしているわけではありません。時を構わず物を動かしたり騒音を立てたりして、生きているものに多大な迷惑をかけます。これは幼くして死んだ子供の霊ではないかとも言われており、十分に騒いで満足すれば自然に消えることもあります。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:不死者/心霊体/不定型

▼詳細情報
 専門的にも定義が曖昧な存在であり、変異現象の一種という話もありますし、子供の霊であるという説もあります。もっとも有力な説は、精神的に充たされずに死んだ子供の霊であるというもので、欲求を充たすために暴れているのだといいます。そのため、一緒になって騒いであげたり、あるいは気にせずに過ごしていれば、飽きてそのうち消えてしまうのだということです。実際、子供が亡くなった家庭で多く起こる現象で、そのように対処すれば殆どの場合はいずれいなくなってしまうようです。
 しかし、例外も存在するので気をつけなければなりません。おそらく、その子供が恨みを持って死んだ場合に起こるのだと考えられていますが、生者を激しく攻撃してくることもあるのです。悪霊に取り憑かれてこのようになってしまうこともあるようで、肝心なのは早いうちに魂を浄化することです。子供が帰ってきたと思って放っておく親もいますが、それがかえって我が子の魂を苦しめてしまうことにもなりかねないのです。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 8  敏捷:14  器用: 8
 記憶: 6  判断: 6  感応:10  霊力: 8

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 8  精神値:16
 自我抵抗: 7  自我値: ―
 生命抵抗: 8  生命値:16

▼行動力:16

▼移動力:20

▼状態変化:気絶なし/消滅
   知能:低い
   弱点:日光(致死/逃亡)
   属性:瘴気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 通常攻撃
:なし

▼回避
 戦闘防御
:14
 反射回避:10
  防御値:なし

▼戦闘方法
 念動力によって物品を投げつけられたり、あるいは体ごと運ばれてしまうことがあります。気をつけるといっても、相手は殆ど視認できない存在であり、逃げ出すことが何より重要です。


○特殊能力(専門:+2)

▼霊的存在
 物理的な攻撃が一切通用せず、障害物などによる行動影響を受けることもありません。逆に霊的存在から物理存在に干渉する場合にも、術法や思念接触などの特殊能力を用いる必要があります。

▼通常攻撃の無効化
 通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。

▼幻像投影(能動発動)
 実体を空間の隙間に置きながら、自身の映像を映し出したり、生者と会話することができます。

▼念動(能動発動)
 能力:霊力      作用:―       対抗:精神抵抗
 距離:10m     時間:―       範囲:1対象
 効果:念動力を用いることによって、離れた場所にある物体を手で扱うように自在に動かすことが出来ます。これで物品を動かして、相手に攻撃を行なうことも可能です。


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産子霊


○判定

▼不明度:5
 恐怖度:2

▼判定技能
 一般分野
:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
 専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:産子霊/ベビー・ゴースト
 認識:不浄/心霊体/注意/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:不定
  活動期:暗闇
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:単独〜多数
   反応:不定

▼外見
 透き通った赤子の姿をした心霊体です。死因によっては損傷した姿で現れることもあります。

▼概要
 赤子のうちに死亡した子供の霊で、淋しさから母親や女性に取り憑くようです。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:不死者/心霊体/人型

▼詳細情報
 死産や流産、あるいは産まれてまもなく死亡した赤子の霊で、女性だけに取り憑きます。特に母親や子供を無くしている女性、すなわち子供に対して愛情をもっている女の人を狙います。取り憑かれた女性は寝食を忘れて霊体の世話をし、いずれは衰弱死することになります。取り憑いた相手が死んでしまえば、彼らはまた新しい母親を求めてさまよいます。悪気がまったくないところが始末に悪く、退治する側も罪悪感を覚えずにはいられません。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 4  敏捷: 4  器用: ―
 記憶: 4  判断: 4  感応: 4  霊力: 4

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 4  精神値:10
 自我抵抗: 4  自我値: ―
 生命抵抗: 4  生命値: 8

▼行動力:8

▼移動力:4

▼状態変化:気絶なし/消滅
   知能:動物なみ
   弱点
:日光(致死/逃亡)
   属性:瘴気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 通常攻撃
:なし

▼回避
 戦闘防御
: 4
 反射回避: 4
  防御値:なし

▼戦闘方法
 特に戦闘を行なう意思はなく、自ら攻撃を行なうことはありません。何者かが害を加えようとした時は、泣き叫んで憑依した女性を呼び寄せ、自分の身を守ってもらおうとします。


○特殊能力(専門:+2)

▼霊的存在
 物理的な攻撃が一切通用せず、障害物などによる行動影響を受けることもありません。逆に霊的存在から物理存在に干渉する場合にも、術法や思念接触などの特殊能力を用いる必要があります。

▼思念接触(自動発動)
 霊魂など実体を持たない存在でも、この特殊能力を持っていれば物体を持ち上げたり、普通に生物に触れたりすることが出来ます。これによって物理ダメージを与えることも可能となります。

▼通常攻撃の無効化
 通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。

▼憑依(能動発動)
 能力:―       作用:難易度5    対抗:精神抵抗
 距離:接触      時間:永久      範囲:1対象
 効果:憑依の対象に選ばれた女性は、難易度5の精神抵抗に成功しなければ、この霊に取り憑かれてしまいます。憑依された者は産子霊を自分の子供と思い込み、寝食を忘れて世話をしたり、命かけて守り通そうとします。


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苦渋霊


○判定

▼不明度:6
 恐怖度:2

▼判定技能
 一般分野
:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
 専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:苦渋霊(老霊/病霊)
 認識:不浄/心霊体/注意/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:不定
  活動期:暗闇
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:単独
   反応:敵対的

▼外見
 老人や病人の姿をした霊体です。殆どの場合は死ぬ直前の容姿となります。

▼概要
 病気で苦しんだり老いに悩んだ状態で亡くなった者の霊で、若く健康な肉体に対して強い妬みを抱いています。その思いが強く歪んだ状態で出ており、若者の体を滅ぼすことに執心します。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:不死者/心霊体/人型

▼詳細情報
 傷病の苦しみや老いによる衰えに思い悩み、若く健康な肉体に憧れを抱いて死んだ者の霊体です。彼らは単に生者の幸せを妬むだけでなく、霊体になってもなお若返ることを望み、そのために執念を燃やしています。
 彼らは生者から若さと生命力を吸い取る能力を持ちます。実際、霊体の姿もどんどんと若返り、健康な状態を取り戻します。また、そうしなければ死して霊魂となってもなお老いてゆき、再び苦しみを味わうのだと思い込んでいるため、際限なく周囲の者を不幸に陥れます。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 5  敏捷: 5  器用: 7
 記憶: 7  判断: 9  感応: 5  霊力: 9

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 9  精神値:19
 自我抵抗: 9  自我値: ―
 生命抵抗: 5  生命値:11

▼行動力:14

▼移動力:11

▼状態変化:気絶なし/消滅
   知能:人間なみ(生前と同じ)
   弱点
:日光(致死/逃亡)
   属性:瘴気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 近接武器
:武器打撃 5(各種武器)
 格闘攻撃
:格闘全般 5(素手:0/絞め:―/その他)

▼回避
 戦闘防御
: 5
 反射回避: 5
  防御値:なし

▼戦闘方法
 若さを吸い取ることが目的であり、直接的に誰かを攻撃しようとは考えておりません。基本的には相手に気取られず、うまく若さを吸い取ろうと考えます。


○特殊能力(専門:+2)

▼霊的存在
 物理的な攻撃が一切通用せず、障害物などによる行動影響を受けることもありません。逆に霊的存在から物理存在に干渉する場合にも、術法や思念接触などの特殊能力を用いる必要があります。

▼思念接触(自動発動)
 霊魂など実体を持たない存在でも、この特殊能力を持っていれば物体を持ち上げたり、普通に生物に触れたりすることが出来ます。これによって物理ダメージを与えることも可能となります。

▼通常攻撃の無効化
 通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。

▼寿命奪取(能動発動)
 能力:―       作用:難易度2    対抗:精神抵抗
 距離:接触      時間:永久      範囲:1対象
 効果:対象の若さを10歳吸い取り、霊体の姿をその分だけ若返らせます。これによって寿命を迎えて死亡した場合は、自動的に苦渋霊になってしまいます。ただし、その前に霊体を消滅もしくは昇天させてしまえば、対象は若さを取り戻すことが出来ます。

▼能力吸収(能動発動)
 能力:―       作用:難易度2    対抗:精神抵抗
 距離:接触      時間:永久      範囲:1対象
 効果:対象の【体力】【敏捷】【感応】の値を各1点ずつ吸い取り、自身の能力値を上昇させることが出来ます。いずれかの能力値が0になった場合は死亡し、自動的に苦渋霊になって現世をさまようことになります。ただし、その前に霊体を消滅もしくは昇天させてしまえば、対象は失った能力値を取り戻すことが出来ます。


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嘆きの少女


○判定

▼不明度:6
 衝撃度:0/正体判明時2

▼判定技能
 一般分野
:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
 専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:嘆きの少女
 認識:不浄/心霊体/危険/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:不定
  活動期:暗闇
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単独
   反応:不定

▼外見
 清楚な村娘の姿をした美しい少女の姿で、いつも悲しげな顔で泣いています。

▼概要
 たった1人の男性の前にだけ現れるという若い娘の霊で、相手を殺そうと執拗につけ狙います。一説には、彼女は恋心を抱いたまま死んだ少女の意識であり、そのため恋した男性を連れてゆこうとするのだといいます。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:不死者/心霊体/人型
 かつては手酷いふられかたをしたり、何らかの理由で結ばれずに死んだために、思いを遂げようとしてあらわれるのだと考えられていました。そして、そういう記録も存在するのですが、近辺で見たこともないような娘の姿であらわれることもあり、必ずしも特定の人物の霊とは言えないようです。生きている娘の姿を借りることもあるようで、遂げられずに終わった思いが形を持って現れたのが、嘆きの少女の正体ではないかという説が有力です。

▼詳細情報
 嘆きの少女には触れることもでき、外見からは普通の娘と全く区別をつけることができません。しかし、彼女は日の光のもとでは存在することができないため、逢瀬はいつも夜になります。
 彼女は殺意しかもっていません。そして、2人でともに滅びることで思いを遂げようとするのです。多くの場合、彼女は相手に思われることを望むといいます。生者の振りをして相手に近づき、清楚な娘を装いながら少しずつ相手の心に入り込み、そして自分の虜にしてしまうのです。彼女は狙った相手に死のくちづけを与えようとします。なお、彼女は狙った相手以外をくちづけで殺そうとはしませんし、誘惑することもありません。この点には注意して下さい。
 彼女は相手がくちづけを拒み続けると、今度は相手を直接殺してしまうことで目的を達成しようと考えます。事故を装ったり、あるいは刃物で相手を刺し殺してしまうこともあります。彼女は目標が死んでしまえば消滅します。相手を殺してしまった時の表情は、とにかく安らかな笑顔をたたえているということです。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 7  敏捷: 8  器用: 7
 記憶: 8  判断: 8  感応: 8  霊力: 9

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 9  精神値:19
 自我抵抗: 8  自我値: ―
 生命抵抗: 7  生命値:17

▼行動力:16

▼移動力:14

▼状態変化:気絶なし/消滅
   知能:人間なみ
   弱点:日光(致死/逃亡)
   属性:瘴気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 近接武器
:武器打撃 7(各種武器)
 格闘攻撃
:格闘打撃 7(素手:0/絞め:―/その他)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 8
  防御値:なし

▼戦闘方法
 通常は、直接誰かと戦うことは避けようとします。あくまでも、ひそかに目的を遂げようとするのです。ただし、魂系の術法を使うことができますので、危険にさらされればそれを用いて身を守ろうとするでしょう。


○特殊能力(専門:+2)

▼半霊的存在(自動発動)
 核となる遺体に取り憑いている霊体は霊的存在ではありますが、通常と同じように触れることが可能です。生物の肉体と全く同じように処理して下さい。

▼通常攻撃の無効化(自動発動)
 通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。

▼幻像投影(能動発動)
 実体を空間の隙間に置きながら、自身の映像を映し出したり、生者と会話することができます。

▼悲鳴(能動発動)
 能力:―       作用:難易度5    対抗:精神抵抗
 距離:0       時間:―       範囲:半径20m
 効果:誰かに攻撃された時に、ものすごい悲鳴をあげます。声の届く範囲にいるものは難易度5の精神抵抗の判定を行ない、失敗した場合は即座に気絶することになります。これは通常の気絶と同じなので、何らかの刺激を与えれば目覚めます。

▼死のくちづけ(能動発動)
 能力:―       作用:難易度1    対抗:精神抵抗
 距離:接触      時間:永久      範囲:1対象
 効果:彼女は狙った相手に死のくちづけを与えようとします。このくちづけを受けたものは、難易度1の精神抵抗に成功しなければ、即座に死亡してしまいます。

▼魂系術法/4レベル(能動発動)
 能力:霊力      作用:―       対抗:精神抵抗
 術法:魂系系データ

▼魂の糸(能動発動)
 能力:霊力      作用:―       対抗:精神抵抗
 効果:瘴気に属する心霊体が使用する呪いで、目標とした相手の位置をいつでも知り、自由にその前に現れることができます。この能力を行使するためには、霊力を基準とした判定に成功する必要があります。これを防ぐには精神抵抗に成功しなければならず、呪いを解除するには呪詛払い(浄化系、霊媒系)か呪法解除(魔力操作系)の術法を用いなければなりません。
 この特殊能力の影響を受けている者に出会った時は、霊感の判定を行なわせても構いません。判定に成功した場合、何か嫌な雰囲気を感じたり、背後に何か影が見えるといった変化を感じることが出来ます。


○バリエーション(専門:+4)

・特定の条件下でのみしか姿を現わさない場合もあるようです。これは死んだ時の状況と何か関係があるのではないかと言われています。

・婦人の姿で現われる嘆きの女王と呼ばれる凶悪な霊体も存在します。彼女は未亡人の悲しみがつくりだした霊と呼ばれており、悲しみを癒すために夫に似た者を殺すのだと考えられています。


○未知(不明)

 嘆きの少女は、成就せずに終わった恋心そのものであり、誰かの霊ではありません。ですから、特定の相手と結ばれることが目的で、目標となるのは必ずしも思いの主が恋い焦がれていた相手ではないのです。しかし、その思いをあまりにも強く内に秘めたまま死んでしまった場合は、その本人の思念がそのまま嘆きの少女となって現れたりもします。また、思いさえ強ければ、本人が生きていても思いだけが形となり、相手をつけねらうことになってしまうのです。
 なお、不特定の個人を狙うといっても、多くの場合は姿形は似ている人物を狙います。相手が既に死んでいるために、その子供や子孫が狙われることもあります。


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複製霊


○判定

▼不明度:8
 恐怖度:3

▼判定技能
 一般分野
:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
 専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:複製霊/偽者霊/心の鏡/レプリカント・ゴースト
 認識:不浄/心霊体/注意/嫌悪
 利用:なし

▼生息地域:不定
  活動期:不定
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単独
   反応:不定

▼外見
 顔や性別を示す特徴がまったくない、人型をした煙の塊に見えます。

▼概要
 取り憑いた相手の偽者として振る舞う霊で、他人の姿を借りて悪さをすることで知られています。その行動は突拍子もないもので、ある者は突然殴りかかってきたといいますし、こちらが逃げ出したら相手も同じように走って向こうに行ってしまった、といった具合です。このように決まった行動パターンがないため、見分けるのも非常に困難です。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:不死者/心霊体/人型

▼詳細情報
 一般に言われているのとは異なり、悪意のある心霊体ではありません。彼らは長いあいだ現世をさまよっていたため、記憶を失いかけているのです。自らの意思も曖昧なためか、近くにいる自我を持つ者の影響を強く受け、その姿や魂を無意識のうちに写し取ってしまうのです。こうして、他人の姿と心を持つ霊体が生み出されるのですが、彼らは感情を隠すということを知りません。そのため、本人が押さえたり隠している感情や望みを、全てそのまま露出してしまうのです。
 結果として、彼らは他人に害をもたらしたり、犯罪に手を染めるといったことがありますが、最初のうちは本人の仕業だと思われることが殆どです。というのは、彼らは単に行動パターンを写し取るだけでなく、誰かの姿を借りている間に限って、日光を浴びても何の害も受けないためで、見た目で区別することは不可能だからです。
 なお、彼らの中にもまれに記憶を取り戻す者がいます。これは本人の心残りに強く結びついたり、何か心を動かすような出来事が引き金となることで、生前の記憶が蘇る場合があるからです。もとより、この霊がこういった性質を持つという事実も、過去を取り戻した霊体が存在するからですが、こういった事例は非常に珍しいもので、殆どの場合は素性も分からぬまま聖職者に祓われることになるようです。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力: 8  敏捷: 8  器用: ―
 記憶: 8  判断: 8  感応: 8  霊力: 8

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 8  精神値:18
 自我抵抗: ―  自我値: ―
 生命抵抗: 8  生命値:18

▼行動力:16

▼移動力:14

▼状態変化:気絶なし/消滅
   知能:人間なみ(生前と同じ)
   弱点
:通常時/日光(致死)
      変身時/なし
   属性:瘴気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 近接武器
:武器打撃 8(各種武器)
 格闘攻撃
:格闘全般 8(素手:0/絞め:―/その他)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 8
  防御値:なし

▼戦闘方法
 相手と全く同じ感情で動くので、恐怖を感じれば逃げだそうとしますし、攻撃する意志が強ければ襲いかかります。


○特殊能力(専門:+2)

▼半霊的存在(自動発動)
 核となる遺体に取り憑いている霊体は霊的存在ではありますが、通常と同じように触れることが可能です。生物の肉体と全く同じように処理して下さい。

▼通常攻撃の無効化(自動発動)
 通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。

▼複製(能動発動)
 能力:―       作用:―       対抗:―
 距離:0       時間:永久      範囲:半径100m
 効果:効果範囲内にいる誰かの姿と行動パターンを複製し、本物そっくりの存在となることが出来ます。ただし、複製後の行動は複製元の本心のままに動きます。


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強欲霊騒霊産子霊苦渋霊嘆きの少女複製霊