竜族/純血竜

長竜小竜双頭竜甲竜飛竜狂竜海竜


 

長竜


○判定

▼不明度:4
 衝撃度:4

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:長竜/テイル・ドラゴン/ワーム・ドラゴン
 認識:一般動物/脅威
 利用:まれに食肉、鱗など

▼生息地域:全域、ペルソニア/山地、特に峡谷に多く生息
  活動期:通年/昼夜行性
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:単独
   反応:中立〜敵対的

▼外見
 外見は体長10mほどの大蛇で、体は大人では抱えきれないくらいの太さになります。顔はトカゲによく似ており、扁平ではなく横幅よりも縦幅のほうが若干あるようです。頭には大小2本ずつの角が突き出ており、頭頂部から首にかけて、トサカ状の鱗もわずかに生えています。体色は背中がくすんだ緑色で、腹側はクリーム色です。鱗は蛇よりも大きく、光沢があって透き通っています。頭には長さ20〜30cmほどの2本の角が生えていますが、先は真っ直ぐではなく、上に向かってわずかに反り返っています。

▼概要
 角のある珍しい大蛇で、滅多に出没することはありません。山地の谷間などに穴を掘って巣をかまえ、近づいてきた動物を捕食します。普段は大型の草食動物を獲物としますが、人間が犠牲になることもあり、出没した場合は駆除するというのが一般的です。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:一般動物/無肢動物/竜類/長竜類
 個体数が極端に少ないようで、研究はあまり進んでいないというのが実状です。ただ、骨格には四肢および翼の痕跡のようなものがあり、そのために竜の一種として考えられています。なお、鱗は爬虫類のものよりもずっと丈夫で、脱皮も行わないようです。

▼詳細情報
 単独生活を行っており、複数の個体で生息域が重なっている地域は今のところ確認されていません。巣穴は湿った土を横に掘ったもので、幅、深さともに体の2倍程度となります。角は攻撃ではなく巣穴を掘るために使用します。巣の周囲を徘徊して餌を探しますが、主に巣に近い川沿いを狩り場とするようで、河川から離れて行動するのは珍しいようです。
 目があまりよくないためか、近くを通ったものにはとりあえず飛びかかり、口に入れてみて食べられるものかどうかを判別するようです。基本的に、水場に近づいてきたシカなどを捕食しているようですが、肉食動物も餌としているようです。また、死体も捕食するらしく、ニワトリなどの死体を囮におびき寄せることも可能です。なお、水中から現れて、水の中にイノシシを引きずり込んで倒したという報告もあり、泳げるということはわかっています。
 体重が重いので、湿った土にくっきりと移動の痕跡が残り、発見するのはさほど難しくはないようです。ただし、獲物は丸のみにしてしまうので、食べ残しから判別することはまず不可能でしょう。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:18  敏捷: 8  器用: ―
 記憶: 6  判断: 6  感応: 8  霊力: 9

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 9  精神値:15
 自我抵抗: 6  自我値:12
 生命抵抗:18  生命値:36

▼行動力:14

▼移動力:地上18/水中8

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/視力(弱化−4)/嗅覚(強化+4)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃13(牙:4/尾:3)
      組打ち 18(牙:4)
 特殊攻撃:振り回し13(尾:3)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 5
  防御値: 3(鱗)

▼戦闘方法
 主に鋭い牙で噛みついて獲物を倒し、そのまま丸のみにしようとします。普通の大蛇とは異なり、獲物に巻き付いてしめ付けることはありません。
 突然、巣穴から飛び出して獲物を捕らえることが多いようで、身を守るためにはまずその痕跡を見つけることが重要です。獲物を確認せずに飛び出してくるので、罠には簡単に引っかかってくれますが、倒すのはなかなか容易ではありません。また、攻撃を受けた場合はすぐに巣穴に引っ込んでしまい、なかなか外に出ようとはしません。そのため、煙などでいぶして外に出そうとするのが一般的な方法です。ただし、巣穴がダメになると水の中に逃げてしまうこともあるので、狩るのはなかなか難しいようです。


○バリエーション(専門:+4)

・海棲の亜種がいるようで、岩礁帯などで数例発見されたことがあります。

・北部には角が大きい亜種がおり、これは地面に縦穴を掘ることで知られています。巣穴の入り口は塞いでしまうため、見分けるのはなかなか難しいようです。

・滝の裏側や滝壺の付近に巣をつくることが多く、滝壺の主として伝承に残っている場合があります。


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小竜


○判定

▼不明度:2
 衝撃度:3

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:小竜/レッサー・ドラゴン
 認識:一般動物/危険
 利用:なし。まれに鱗などを利用

▼生息地域:全域/草原、荒野、山地、森林など
  活動期:通年/基本的に昼行性
 遭遇頻度:非常にまれ
  出現数:単独〜数体。複数でいる場合は家族
   反応:中立〜敵対的

▼外見
 頭胴長4〜5mくらいの小型の竜で、長さ3mほどの尾を持ちます。全身が硬い鱗に覆われており、体色は緑、茶、褐色、赤など様々のものがいます。頭部の形状や体型はトカゲによく似ており、胴や四肢はがっちりしています。背中にはコウモリによく似た形状の翼が生えており、翼開長は6〜8mほどにもなります。頭部から肩、それから尾の尖端部には一列にならんだ鋭い棘が生えています。

▼概要
 一般的に知られている中では最も典型的な竜です。空を飛ぶことができるので、上空を飛び回って餌を探し、大型の草食動物やその群を見つけると降りてきて捕獲します。ジグラットの竜の一族は、この小竜を操って生活の糧を得ます。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:一般動物/六肢動物/竜類/正竜類
 四肢とは別個に翼骨格のある、典型的な六肢動物の体構造を持っています。鳥類とは異なり骨の密度も高く、構造上飛ぶには適していないようですが、かなりの速度で飛ぶことができます。

▼詳細情報
 非常に多様な環境で生息していますが、個体数そのものは非常に少ないようです。なわばりは広域で、水場を中心に半径40〜50kmほどを猟場としています。日中はこの中を徘徊して餌を探し、夜間になると水場近くの巣穴へと戻って休息をとります。
 肉食性で、シカなどの大型の草食動物などを捕食します。なわばりは個体同士で殆ど重ならないようですが、オスとメスでは共有する部分もあります。なわばりを示す印として、木の幹や根の部分に爪で傷をつけるようです。なお、オス同士が出会っても威嚇し合う程度で、餌の取り合い以外で争うことは滅多にありません。
 知能は比較的高く、人間の幼児なみの理解力をもちます。また、警戒心も強いため騙されにくく、罠をしかけてもなかなか引っかかりません。他の生物には中立的な態度を取るのが普通ですが、まれに人間になつくものもいます。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:16  敏捷: 8  器用: ―
 記憶: 6  判断: 6  感応: 9  霊力: 9

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 9  精神値:17
 自我抵抗: 6  自我値:14
 生命抵抗:16  生命値:32

▼行動力:15

▼移動力:20/空中18

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/視覚(強化+6)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃12(牙:4/爪:4/尾:3)
     
 組打ち 16(牙:4/爪:4)
 特殊攻撃
:押し倒し12(―/転倒+捕縛)
      突進攻撃10(体当たり:2+)
      炎の吐息(効果値7+3)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 5
  防御値: 3(鱗)

▼戦闘方法
 さほど気性は荒くありませんが、空腹の時は人間を襲うこともあるので注意しなければなりません。通常は相手に飛びかかって押し倒し、組み伏せたまま咽笛を噛みちぎったりします。獲物の数が多かったり、自身が襲われて危険な状態に陥った時は、口から吐く炎で敵を攻撃します。


○特殊能力(専門:+2)

▼火炎の無効化(自動発動)
 火炎による影響/ダメージを無効とします。

▼飛行(自動発動)
 空中を浮遊し、自由に移動することができます。

▼炎の吐息(能動発動)
 能力:―       作用:効果値7+3  対抗:反射回避
 距離:0       時間:一瞬      範囲:半径5m(90度)
 効果:口から高熱の炎を吐き、半径5mの半円状の空間を焼き払うことができます。この炎を回避するためには、反射回避の判定に成功しなければなりません。


○バリエーション(専門:+4)

・炎ではなく氷の吐息を吐いたり、雷を吐き出すという噂もあります。しかし研究者たちは、これは真竜の幼生であったり、あくまでも伝説やお伽話の中での話としてとらえています。

・ペルソニア西部に住む亜種は、体長3〜5mほどと小柄で体が丸みがかっており、全体に鈍重な印象を与えます。飛行する時も斜面を駆け下りなければ飛び立つことはできないようです。

・水中生活を送る小竜が存在するという話ですが、他の竜族と見間違えたのだろうという説が有力です。

・絶対変異地帯などの変異源の周辺に住む、漆黒の体を持つ大型の亜種が存在します。


○未知(不明)

 竜の一族は小竜の体にあるツボの位置をよく心得ています。彼らは履き物の踵につけた突起物や杖でツボを刺激し、小竜に命令を与えるのです。なお、このツボの位置は一族の秘伝の1つであり、部族の中でも選ばれた者にしか伝えられておりません。
 また、塩分を好むようで、岩塩や土を舐めたりする姿が確認されています。竜の一族が最初に手なずける時も、この習性を利用するようです。


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双頭竜


○判定

▼不明度:5
 衝撃度:3

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:双頭竜
 認識:一般動物/危険
 利用:なし。まれに鱗など

▼生息地域:全域(主に北部)/山地、森林など
  活動期:通年/基本的に昼行性
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単独
   反応:中立〜敵対的

▼外見
 体長3〜4mほどの竜で、首は二股に分かれており、それぞれに独立した頭をもちます。頸部の長さはだいたい1mほどになります。普通の竜に比べて頭は丸く、牙はやや長めです。体色はあずき色に近い赤で、模様はありません。翼の部分は基部が瘤のように盛り上がっているだけで、皮翼はありません。

▼概要
 森林や山地に生息する肉食性の竜です。特に岩山を好むようで、鱗の色も赤みを帯びた岩肌で目立たないようになっています。普段は岩山や近くの森林を徘徊し、草食動物などを捕獲して食料としています。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:六肢動物/竜類/長竜類
 双頭の珍しい動物で、長竜の仲間と考えられています。なぜ蛇ではなく竜の仲間に分類されるかというと、四肢や翼となる骨の痕跡が残っているからです。

▼詳細情報
 1個体が非常に広い縄張りを持ち、巣穴も複数存在します。同じ地域で複数の個体を見かけることは殆どないようです。環境に応じて巣の形態は異なっており、鍾乳洞などがあればそれを利用しますが、森林などに生息するものは、水場近くの土を掘って塚のような巣穴をつくったり、倒木の下に深いすりばち状の穴を掘って住んだりしています。いずれにせよ、湿った場所を好んで住処としていることがわかっています。
 ウサギなどの小動物から大型のシカまで幅広く獲物とします。移動速度はさほどでもないため、待ち伏せ型の狩りを行うことが多いようです。岩の隙間に隠れたり、あるいは樹上で獲物を待ちかまえます。彼らは陸上で狩りを行なうだけでなく、水中に潜って魚を捕まえることもあります。土地によっては水場を狩りの場とし、水中からワニのように急に姿をあらわし、水の中に獲物を引きずり込んで仕留める場合もあります。
 非常に耐寒性に優れており、冬季には雪の下に専用の道をつくって中を移動します。内側は非常に頑丈で、雪洞の上を歩いても崩れることはありません。しかし、出入り口付近は薄い雪をかぶせただけになっており、知らずに踏み込めば雪洞へと落ちてしまうことになります。出入り口は幾つも存在し、ここから飛び出して狩りを行うようです。狩りをした形跡や雪の上をはいずり回った跡を発見した場合は、その付近から速やかに離れるのが賢明といえるでしょう。運が悪ければ、穴に落ちた瞬間に噛みつかれることもあります。

▼頭部
 それぞれの頭部は完全に独立した存在で、全く別個の行動を取ることができるようです。しかし、1つの個体としての行動は完全に統制されているようで、進む方向が2つに分かれたり喧嘩するということはありません。なお、片方の首を切られても、残った方の首だけで生きてゆくことが出来ます。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:14  敏捷:10  器用: ―
 記憶: 6  判断: 7  感応:10  霊力: 8

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 8  精神値:14
 自我抵抗: 7  自我値:13
 生命抵抗:14  生命値:28

▼行動力:17

▼移動力:18

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/聴覚(強化+4)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃12(牙:4/爪:3)
      組打ち 14(牙:4/爪:3)
 特殊攻撃:押し倒し10(―/転倒+捕縛)
      強酸の吐息(効果値6+3)

▼回避
 戦闘防御
:10
 反射回避: 6
  防御値: 3(鱗)

▼行動回数:2回
 首ごとに独立した行動を取ることが可能です。そのため、通常の行動(小行動+本行動)に加えて、余分にある首の数だけ、本行動を追加で1回試みることが出来ます。ただし、これは首だけで可能な行動に限られるもので、移動を試みることは出来ません。
 生命値に与えられるダメージが28を超えた場合、つまり生命値が0以下になった時点で、追加行動は取れなくなってしまいます。

▼戦闘方法
 彼らは基本的に、頭が2つある利点を活かした狩りを行います。小型の動物であれば丸のみにしてしまいますが、中型ぐらいの動物であれば、一方が四肢に噛みついて移動力を奪い、もう一方は喉笛などに喰らいついて窒息させようとします。左右から回り込むため、片方に気を取られた時点で勝負は殆ど決まってしまいます。
 なお、頭はそれぞれの思考をもっており、それぞれ別々の目標と戦闘を行うことができます。お互いを助け合うよう性質を持つ、群れで生活する動物を襲う場合は、一方が威嚇している間に一方が獲物を仕留めるという役割分担を行うようです。


○特殊能力(専門:+2)

▼強酸の吐息
 能力:―       作用:効果値6+3  対抗:反射回避
 距離:0       時間:一瞬      範囲:半径5m(90度)
 効果:口から強い酸を吐くことができます。酸は半径5mの半円状の空間に広がり、反射回避の判定に成功しなければダメージを負うことになります。


○バリエーション(専門:+4)

・かつて北方で、片方の首が長く、片方の首が極端に短いという個体が発見されたことがあります。

・水中での狩りを主として暮らす、小型の亜種が生活している地域もあるようです。また、まだ一件だけですが、海中での発見例も報告されています。

・白銀色の鱗を持つ個体が捕獲された例があります。非常に高値で取り引きされたようです。

・尾も2本あるという個体が目撃されたことがあります。2匹の大蛇の胴体だけが融合しているように見えたそうです。


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甲竜


○判定

▼不明度:2
 衝撃度:2

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:甲竜/アーマード・ドラゴン
 認識:一般動物/注意
 利用:乗用、牽引用

▼生息地域:全域、ペルソニア大陸/草原、平原など
  活動期:通年/基本的に昼行性
 遭遇頻度:まれ
  出現数:数体〜十数体
   反応:中立。こちらから襲わなければ敵対的な行動は取らない

▼外見
 頭胴長が5m程度の小型の竜で、サイのような鎧状の殻をもっています。これは複数の鱗が固まったものらしく、近くで見るとうっすらとした線が入っていることがわかります。肩部を覆う体殻だけが体表面から突出しており、裏の鞍のように体の上面を覆っています。体の色も灰色で、サイによく似ています。顔の輪郭は角形で全体が扁平です。重い体重を支えるために四肢はがっちりとしており、足もかなり広くなっています。

▼概要
 飛ぶことのできない竜で、草食性です。草原で群れをつくって生活しており、草を求めて草原を移動します。辺境ではこの生物を飼いならし、乗用や農耕用の家畜としている所もあります。
 性格は非常に温厚ですが、外敵に対しては勇敢に戦います。比較的ずんぐりとした体をもつにもかかわらず動作は非常に俊敏で、全速力で逃げている時には、普通の動物はまず追いつけません。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:一般動物/六肢動物/竜類/正竜類
 遠目に見るとサイの仲間のように見えますが、顔や足の先の方は鱗に覆われておりますし、背中から張り出した鎧状の部分は翼が変形したもので、下にはきちんとした骨格が存在します。このように六肢動物の特徴を備えているので、竜の仲間として分類されています。

▼詳細情報
 水場と草地を往復して生活しており、1日の移動距離はだいたい20kmほどになります。巣をつくることはなく、水場近くで立ったまま集団で眠りにつきます。季節によって活動中心となる水場を転々と移動するので、それによって餌場も変わります。この時はかなりの長い距離を歩くようです。
 群れはただ寄り集まって生活しているだけの集団で、特にボスがいるわけでもありませんし、役割を分担することもないようです。複数の群れが混在する大集団をつくることもあるようですが、なわばり争いをすることもありません。適当な頻度で個体の交換も起こるようですが、新しく入ってきたものを追い出すことも決してしないようです。
 体重が重く、扁平な足形も非常に特徴的なので、追跡するのはあまり難しくはないでしょう。草の食べ方も、食料が豊富な時期は尖端の方だけ食べる癖があるので、それで他の草食動物と区別することができます。しかし、非常に目がよいので、気づかれずに接近するのは容易ではないでしょう。かといって、それほど臆病でもないので、警戒はしてもすぐに逃げ出すということはありません。
 甲竜は火を嫌う性質があるので、火の近くには決して寄りつこうとはしません。ただし、火を近づけたからといって、暴れ出すということもありません。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:18  敏捷:12  器用: ―
 記憶: 6  判断: 8  感応:10  霊力: 9

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 9  精神値:17
 自我抵抗: 8  自我値:14
 生命抵抗:18  生命値:34

▼行動力:18

▼移動力:22

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:火(忌避)
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/視覚(強化+4)/嗅覚(強化+4)


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃11(牙:3/爪:3/尾:3)
      組打ち 16(牙:3/爪:3)
 特殊攻撃
:突進攻撃13(体当たり:2+)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 4
  防御値: 5(甲殻)

▼戦闘方法
 基本的に大人しい動物なので、特にこちらが何もしなければ相手から攻撃することはまずありません。ただし、子供が近くにいる時や繁殖期には、あまり不用意に近づくべきではありません。甲竜は温厚ではありますが、外敵と認識したものに対しては積極的に攻撃を仕掛けます。群れで襲いかかられてしまったら、たとえ軍隊でも歯が立たない可能性があります。
 逆に甲竜に接近したり捕獲したりするのは、いささか骨の折れる作業となるでしょう。彼らは外敵の接近に非常に敏感ですし、姿に似合わず逃げ足も速いのです。ですから、罠などを準備して囲い込むようにゆっくり接近し、罠の方向へと徐々に追い立てるのが最もよい方法です。また、火を嫌う性質があるので、たいまつなどをかざしてゆっくりと追い込むやり方もあります。


○バリエーション(専門:+4)

・絶対変異地帯の付近で、長い一本の角を額に持つ個体が発見されたことがあります。これは変異体だろうと考えられています。

・ペルソニア西部の一部地域に住む亜種は、殻に奇妙な模様のような溝が彫り込まれています。体温を放散する仕組みではないかという説が有力です。

・東部では岩場に生息する小柄な亜種が発見されています。足の裏は岩場に適した柔らかい構造になっており、体つきも細身です。


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飛竜


○判定

▼不明度:4
 衝撃度:4

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:飛竜/ウイング・ドラゴン
 認識:一般動物/脅威
 利用:なし

▼生息地域:全域、ペルソニア/山地、高地など。比較的、乾燥した場所が多い
  活動期:通年/昼行性
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単体
   反応:中立〜敵対的

▼外見
 頭胴長4〜6mほどにもなる竜で、全身は緑色の細かい鱗に覆われています。顔はコウモリに似ていますが、耳にあたる部分はなく、頭部中央から首にかけてトゲが生えています。前足は大きなコウモリ状の翼になっており、先の方に親指と人差し指にあたる鉤爪がついています。尾は細く4mほどの長さがあり、尖端の方に生えた大きな針には毒があります。全体に細身で、大きさのわりに体は軽いようです。

▼概要
 空を飛ぶ竜で、前脚に当たる部分が皮翼になっています。肉食動物で、森林や草原に降りてきて大型の草食動物などを襲います。
 滅多に姿を現わすことはありませんが、まれに牧草地に現れて牧羊などを狙うことから、どうしても狩らなければならないこともあります。そのような場合でも、一般の狩人には手に負える相手ではないので、獣狩りなどの専門家に頼むことになるでしょう。


○専門情報(専門:+2)

 基本的に高地に生息するので研究は進んでおらず、なわばりの有無などについても、あまり正確なことはわかっていないようです。


▼専門分類:爬虫動物/皮翼トカゲ類
 一般的には竜の仲間と思われていますが、生物学的には爬虫類の一種に分類されています。鳥と同じく骨の内部は空洞となっており、大きさほどの体重はありません。

▼詳細情報
 風の強い地域に生息しており、高地にある岩場の隙間や洞穴などに巣をつくります。行動圏は非常に広域で、半径数10km以上を徘徊するといわれています。
 上昇気流に乗って空を飛んで移動します。足の筋肉は獲物をつかむためのものであり、歩くのはあまり得意ではないようです。体が大きいので、それなりの速度で移動することはできますが、あまり長い時間は走ることができません。
 非常に目のよい動物で、上空から獲物の位置を見定めると、急降下して後肢の鉤爪で敵を攻撃します。小型のシカくらいであれば、鉤爪でつかんだまま空を飛ぶことができます。なお、餌を蓄えておく習性があり、大きめの獲物を捕まえた場合は、巣の奥に隠しておいて少しずつ食べるようです。そのため、巣穴の外に骨などが捨てられていることもあります。
 行動時間は限られているようで、動き始めるのは正午近くなってからです。これは体が温まらないうちは動きが鈍いためで、朝になると皮翼を広げて岩場の上で日光浴をすることが確認されています。また、一般に水を嫌うものと考えられており、雨の日は活動せずに巣穴で体を丸めて休息しています。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:14  敏捷:10  器用: ―
 記憶: 5  判断: 5  感応: 8  霊力: 8

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
: 8  精神値:14
 自我抵抗: 5  自我値:11
 生命抵抗:18  生命値:30

▼行動力:13

▼移動力:地上10/空中20

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし/歩くのが不得意なため、皮翼が傷つくと長い距離の移動が困難になる
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/視覚(強化+6)


○戦闘(専門:+2)

 以下の数値は地上でのデータであり、空中で戦闘を行なう時は全ての判定値に+2修正を加えて下さい。


▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃10(牙:4/爪:3/尾針:3)
     
 組打ち 12(牙:4/爪:3/尾針:3)
 特殊攻撃:尾針のダメージ毒(効果値5±0)

▼回避
 戦闘防御
: 8
 反射回避: 5
  防御値: 2(鱗)

▼戦闘方法
 空を飛んで移動し、飛翔したまま後肢の鉤爪で敵を攻撃します。基本的に一撃離脱の攻撃法を好み、地上での戦闘をなるべく避けようとするため、あまりに反撃を受けた場合はすぐさま逃げ去ってしまいます。
 獲物が小さい場合には高空から急下降して、そのまま後肢でわしづかみにして巣へと持ち帰ります。小型の動物は、つかまれた時に内臓破裂や脊椎にダメージを受けて死亡してしまいす。獲物が大型の動物の場合は狩猟法が異なり、獲物を押し倒してから頸部を噛み切り、絶命させてから死体を持ち去ります。獲物があまりに暴れる場合は、噛みつくだけでなく毒針でも攻撃します。獲物が大きすぎる場合にはその場で食べ、残りを巣穴へと持ち帰るようです。


○特殊能力(専門:+2)

▼飛行(自動発動)
 空中を浮遊し、自由に移動することができます。

▼ダメージ毒/尾針(自動発動)
 能力:―       作用:効果値5±0  対抗:生命抵抗
 距離:接触      時間:一瞬      範囲:1対象
 効果:飛竜にはやや長めの尾があり、その先には猛毒をもつ針があります。この針の攻撃を受けて傷を負った場合、生命抵抗の判定に成功しなければダメージを受けてしまいます。


○バリエーション(専門:+4)

・翼が4枚の珍しい亜種を見たという記録がありますが、別種の動物か変異体ではないかと考えられています。

・過去に何度か体長10m前後にもなる個体が発見されたことがあります。

・新大陸エスティリオにも、これと似た動物が存在したという報告があります。亜種ではないかと考えられていますが、詳しい調査はなされていないので、正確なところは全くわかりません。


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狂竜


○判定

▼不明度:7
 衝撃度:4

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:狂竜
 認識:変異動物/脅威
 利用:なし

▼生息地域:絶対変異地帯などの変異源の周辺地域
  活動期:不明
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単独
   反応:敵対的

▼外見
 体長5〜7mくらいの竜で、全身が漆黒の鱗で覆われています。外見は小竜と殆ど一緒ですが、やや鋭い顔つきをしており、鱗や棘なども鋭角になっています。

▼概要
 絶対変異地帯などの変異源の周辺に生息している、非常に凶暴な変異体です。肉食性で、主に大型の獣を狩って生活しています。他の生物に対しては攻撃的な態度を取りますが、伝承の中では悪魔の騎竜として描かれておりますし、魔人がこれを従えているという噂もあります。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:変異動物/六肢動物/竜類/正竜類

▼詳細情報
 小竜が変異の影響を受けて凶暴化したものだと考えられています。通常の生活は小竜と殆ど同じものと推測されていますが、非常に個体数が少ないため、詳しいことは明らかになっておりません。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:18  敏捷: 6  器用: ―
 記憶: 4  判断: 4  感応: 8  霊力:10

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
:10  精神値:18
 自我抵抗: 4  自我値:12
 生命抵抗:18  生命値:36

▼行動力:12

▼移動力:18/空中16

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:霊的感覚


○戦闘(専門:+2)

▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃12(牙:4/爪:4/尾:3)
     
 組打ち 18(牙:4/爪:4)
 特殊攻撃
:押し倒し12(―/転倒+捕縛)
      突進攻撃12(体当たり:3+)
      炎の吐息(効果値8+4)

▼回避
 戦闘防御
: 6
 反射回避: 4
  防御値: 4(鱗)

▼戦闘方法
 非常に攻撃的な性格で、相手の数が多くても襲いかかってきます。


○特殊能力(専門:+2)

▼火炎の無効化(自動発動)
 火炎による影響/ダメージを無効とします。

▼飛行(自動発動)
 空中を浮遊し、自由に移動することができます。

▼炎の吐息(能動発動)
 能力:―       作用:効果値8+4  対抗:反射回避
 距離:0       時間:一瞬      範囲:半径5m(90度)
 効果:口から高熱の炎を吐き、半径5mの半円状の空間を焼き払うことができます。この炎を回避するためには、反射回避の判定に成功しなければなりません。


○未知(不明)

 原因はわかりませんが、瘴気に畏怖する性質を持っており、瘴気の属性の生物の命令に従うようです。


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海竜


○判定

▼不明度:7
 衝撃度:5

▼判定技能
 一般分野
:動物知識(一般:記憶+生物知識)
 専門分野:動物学(専門:記憶+生物知識)


○基本情報(一般:±0)

▼名称:海竜/シー・ドラゴン/水竜
 認識:一般動物/脅威
 利用:なし

▼生息地域:全域、西海、ペルソニア/主に沿岸域
  活動期:不明
 遭遇頻度:きわめてまれ
  出現数:単独
   反応:不明

▼外見
 体長20mを超える大型の竜で、体型や顔の形状はウツボによく似ています。背側の色は暗い青色やくすんだ緑色など、水中で目立たない色になっていますが、腹側は白く透き通った鱗で覆われています。幅よりも縦に広い体構造で、背中の中心には尾の先まで背ビレがつながています。手足に当たる部分にも、皮膜でつくられた小さなヒレがついています。

▼概要
 水棲の竜で、体を横にくねらせて水中を移動します。普段は沿岸域を回遊し、大型の魚を捕えて食糧とします。非常に凶暴な怪物として知られており、船が襲われることもあるようです。


○専門情報(専門:+2)

▼専門分類:未分類(六肢動物/竜類/長竜類)
 沿岸域に住む生物で個体数も少ないため、詳しい観察は殆どされておりません。サンプルもほとんど存在せず、腐敗した死体が海岸に打ち上げられているのが数例発見されているだけです。翼にあたる部分に痕跡的な骨格が残っているため、六肢動物の仲間とされています。しかし、鰓状の呼吸孔が体の側面にあったり、ヒレ化した四肢を持っていたりと、魚に似た構造も多々見られ、正確な分類はまだなされておりません。

▼詳細情報
 魚類を中心とした肉食性ですが、あまり獲物を選ぶことはしないようです。大型の回遊魚を好むようですが、イカやウミガメなども食べますし、海鳥やアザラシなどの海獣類も襲うようです。もし遭遇した場合には、人間も獲物とします。
 縄張りをもっているようで、大型のものがその中に入り込んだ場合は積極的に攻撃を仕掛けます。自分より大きなものに対しても臆することはなく、船などが縄張りに侵入した時も、その長い体を船体に巻き付けて押し潰そうとします。特定の海域でのみ襲われているようで、船乗りは決してその周辺には近づこうとはしません。
 霊子機関を積んだ船が通った場合、特に攻撃的になる傾向があるようです。原因はよくわかっておりませんが、霊子機関が高音を発することが何か関係しているという説があるようです。また、キラキラ光るものを好むようで、巣となる岩場に宝石や金貨などをためこんでいる場合もあるといいます。


○データ(専門:+2)

▼能力値
 導引
: ―  体力:25  敏捷: 9  器用: ―
 記憶: 8  判断: 8  感応:10  霊力:10

▼抵抗力/耐久値
 精神抵抗
:10  精神値:40
 自我抵抗: 8  自我値:38
 生命抵抗:25  生命値:61

▼行動力:18

▼移動力:水中21/地上9

▼状態変化:通常
   知能:動物なみ
   弱点:なし
   属性:聖気
   感覚:一般/夜目/聴覚(強化+4)


○戦闘(専門:+2)

 以下は陸上行動時のデータであり、水中時には全ての判定値に+6修正が得られます。


▼攻撃
 格闘攻撃
:格闘打撃13(牙:8/尾:5)
      組打ち 19(牙:8/絞め:2)
 特殊攻撃:振り回し17(尾:5)

▼回避
 戦闘防御
: 7
 反射回避: 2
  防御値: 5(鱗)

▼戦闘方法
 あまり報告例はないので詳しくはわかりませんが、基本的に口に入る大きさのものであれば噛みついて攻撃し、そうでないものは体でしめ付けてダメージを与え、動きを止めてから捕食するようです。なお、彼らは陸上でも活動することが可能で、船に絡み付いたり甲板に上がって戦うこともあります。


○特殊能力(専門:+2)

▼水中呼吸(自動発動)
 水中でも大気中と同じように呼吸することが出来ます。

▼水中移動(自動発動)
 水中を自由に移動することが出来ます。

▼心理影響の無効化(自動発動)
 心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。


○バリエーション(専門:+4)

・黄金の体を持つ大型の亜種がいるという噂がありますが、あくまでも漁民の間で語られる不確実な情報に過ぎません。

・翼を持ち、海の中を飛ぶように移動する個体が発見されたことがあります。しかし、あまり信憑性のない噂としてしか認識されていません。

・北方の海域に住む亜種は、脂肪が厚いためかずんぐりとした形状をしているようです。全体に体も大型であるという報告があります。

・以前、外側に呼吸孔が存在しない個体が発見されたことがあります。死体の損傷が激しかったため詳しいことはわかりませんが、その個体は鱗も非常に厚く、目に当たる器官も見つかりませんでした。


○未知(不明)

 海洋を広く回遊する大型の亜種が存在します。これが黄金の体を持ち、翼を持つという個体のことなのです。ただし、黄金色の鱗は繁殖期のみに存在するもので、通常は青みがかった黒鉄色という目立たない色をしています。体長はおよそ35mほどになりますが、メスは小柄でせいぜい20mくらいにしかならないようです。
 1年をかけて広域を移動するのが特徴で、潮の流れにのって西海全域を回遊します。交尾期にはほとんどの個体が西海中央に集まり、かなり深くまで潜って交尾を行います。そのため、黄金色になる時期にはなおさら発見例が少なく、幻の存在として語られるようになっているのです。
 この亜種も霊子機関を襲う習性は変わりませんから、新大陸への航行が行われるようになった現在では、発見される可能性は非常に高くなっています。これは霊子機関は発する音を嫌うための行動であり、エンジンを停止していれば襲われることはないでしょう。


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