逮捕後の措置

裁判裁判所の種類監獄


 

裁判


 犯罪者に対する対処や処罰の方法は、現実世界とさほどの違いはありません。逮捕監禁の末に法廷で裁かれ、刑に服するという流れとなります。なお、治安判事制度を採用している国では、軽犯罪に関しては治安判事が判決を下す権利を得ています。しかし、それ以外の重要な犯罪は治安判事が予審をし、その報告とともに裁判所へと送致され、本式の裁判を受ることになります。


○裁判の進行

 裁判は現実世界のものと大差ない方法で進められます。しかし、必ずしも法と正義に則った判決が下されるとは限りません。捜査員の手抜きや無能さによって不当に逮捕されたり、脅迫まがいの取り調べによる自白やでっち上げの証拠によって、無実の人が刑に服することもあるのです。
 それから、裁判官や検事の心証や人種差別、地位や身分による偏見といったものも判決に大きく影響します。為政者の影響が強い地域では、賄賂や圧力によって高い地位にある人物の犯罪が見逃されてしまうこともあるのです。
 判決は裁判官や弁護士、あるいは捜査員の個人的資質に多くをゆだねられているというのがこの世界の現状です。迷宮入り事件も数多くありますが、それ以上に不当逮捕やミスによる冤罪事件が多いと言われているのです。こういった状況が改善されるには、社会全体の意識改革や科学的捜査法の発展といったものを待たなければなりません。


▼神聖法官
 法教会を信奉する3国では、裁判官として活動する神聖法官という役職が存在します。彼らは地位や権力といったものにも惑わされることもなく、裁判所内部の監査役をも担っています。そのため、これらの国家では不正のない裁判が行われます。


○その他の制度

▼弁護士
 
裁判には弁護士をつけることができます。近代的な制度を設けている民主国家では、個人で雇うだけの資金がなければ、国選弁護士が弁護に就くことになります。

▼控訴
 治安判事制度であれ通常の裁判所であれ、判決に不服がある場合は、より上層の裁判所に控訴することができます。

▼見学
 国家によっては裁判の様子を傍聴席で見学することもできます。

▼保釈
 規定の金額を支払えば受刑前の保釈が認められます。しかし、これは住所や身柄が明らかである場合に限られ、そうでない場合は拘留されたまま裁判を待たなければなりません。裁判がどれだけ長引こうと、どれほど持ち合わせがあろうと、身元引受人がいなければ保釈されることはありません。


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裁判所の種類


○地域行政型

 貴族領主に裁判権が与えられている国家や、エストルークのように自治体政府が地域の裁判所を統括する国家では、個々の自治体に地域裁判所が置かれ、州や小州には中央裁判所が設置されています。治安判事制度を敷いている国家では、軽犯罪については治安判事が簡易裁判を行い、個人の判断で判決を下すことができます。
 一般的な犯罪について控訴を行った場合、中央裁判所が最終判決を下すことになります。また、これらとは独立した存在として、貴族領主の犯罪や国家単位の重要事件に対して判決を下す権限を持つ、最高裁判所が設置されている国家もあります。最高裁判所は国家によって異なる名称が与えられます。


▼存在国家
 アルメア/エリスファリア/ジグラット/ルワール/メルリィナ/エストルーク/ソファイア


○中央行政型

 中央行政型、法教会型の警察制度を採用する国家の裁判所制度です。まず最も下に市などの地域自治体が管理する下級裁判所があり、その上に県や州といった単位で設置される上級裁判所があります。最上層には国家に属する最高裁判所が設置されており、最終的な判決を下す権限を持っております。ただし幾つかの国家では、最高裁判所で一般訴訟を扱わない場合もあります。


▼存在国家
 カイテイン/カルネア/ユークレイ/カスティルーン/ライヒスデール/ペトラーシャ/ルクレイド/フレイディオン/ユノス/ロンデニア/セルセティア(ラハト連合)/セルセティア(連邦)


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監獄


 軽微なものは罰金や注意で済みますが、それ以上となると刑務所に拘留されることとなります。軽・中犯罪者を収監する監獄は、州や県といった行政単位での設置されていますが、重犯罪者の留置所は国家に数カ所しか置いてない場合もあります。もちろん、地方分権的な政治制度を敷く国家では、それぞれの自治体ごとに一通りの監獄が設置されています。


○監獄の分類

 かつては囚人を分類することもなく1ヶ所にまとめて留置していたのですが、古株の犯罪者が初犯者に対して悪い影響を与えたり、囚人同士が結託して反乱などを起こすこともあって、近年では罪歴別の監獄を設置し、夜は独房に閉じこめるという国家が増えてきました。ただし、軽犯罪者の場合は独房ではなく、大部屋で共同生活を行わせることが多いようです。それから、最近は少年犯罪対策として少年監獄を設置し、職業訓練や初等学校程度の教育を受けさせる自治体も増えてきました。
 しかし、国家や自治体によっては囚人をかなりいい加減に扱っており、不衛生な環境に集団で押し込めるばかりか、男女の区別さえしないような場所もあります。また、看守の着服のために経費以下の処遇を受けるといった事態も起こり得ます。
 このような監獄は監視が甘いことも多く、看守を買収して不当な差し入れを認めさせたり、脱獄したりすることも不可能ではありません。また、逆に真犯人が獄中の無実の容疑者を殺害し、罪を着せるという事件が起こったこともあります。これは前近代的な政治制度を敷く国家や、宗教機関の影響が少ない国家に顕著に見られる傾向です。


◆監獄の種類

種類 説明
少年監獄  16歳未満の軽〜中犯罪者
軽犯罪  2年未満の禁固刑。軽罪は最高で禁固2年の強制労働
中犯罪  3〜7年の禁固刑
重犯罪  8年〜終身の禁固刑。放火、誘拐、殺人などの重犯罪
政治犯  思想犯、政治犯などを専門に扱う監獄


○労働

▼強制労働
 以前は囚人に罰を与えるという目的だけで、無駄で単調な作業を延々と繰り返させるのが普通でした。しかし、1人の囚人にかかる費用を考えると、これは無駄以外の何物でもありません。また、宗教家や人権主義者といった人々の働きもあり、現在では社会復帰を前提とした、意味のある労働を奨励する国家が増えてゆきました。たとえば、森林伐採、運河の建設、鉱山労働、農地の開墾といった作業です。
 しかし、これらの作業が善良な人々の仕事を奪うという批判の声も挙がり、現在では 開拓作業へと労働力が向けられるようになっています。そのため、重罪となった場合はペルソニア大陸などの植民地や辺境の未開地へと送られ、土地開発のための労役に服することとなったのです。特にロンデニアでは、こういった罪人が減刑と引き替えに新大陸へと送り出される場合がありますが、これに対しては非難の声が挙がっています。


▼更正
 近年では単なる罰としての労働ではなく、更正を目的とした労働を行わせる刑務所も多くなっています。というのは、受刑者が刑期を終えて釈放されても、自力で生計を立てることが出来ないために再犯に走るケースが非常に多く、犯罪者数を減少させるためには彼らに技術や知識を身につけさせる必要があると考えられるようになったからです。


○その他

▼訓戒
 宗教機関の影響の強い国家では、聖職者がボランティア活動として説教や慰問を行うことがあります。


▼牢名主
 監獄あるいは大部屋の主で、他の囚人よりも強い権限を持っています。こういった人間がいる監獄では、牢名主に気に入られることが何より重要です。看守と手を組み、監獄内で様々な悪事を行っている場合もあるようです。


▼債務者監獄
 借金を返せずに訴えられた者が投獄される場所ですが、返済のためには働かなければなりませんので、昼間は自由に出歩くことが許されています。拘束されるのは夜間からとなり、贅沢や逃亡さえしなければ普段とさして変わらない生活を送ることが可能です。もちろん、家族にも自由に会えますし、差し入れもほぼノーチェックで受け付けてくれます。


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