食事・嗜好品

食事嗜好品


 

食事


○種類

▼主食
 エルモア地方ではパンが主食の国が多く、それぞれの地方で収穫される麦の種類によって様々なものが存在します。ごく普通の形をしたパンもあれば、薄く焼いた小麦で他の食材を包んで食べるような料理もあります。他に主食となるものにはパスタ類や米、あるいはトウモロコシやジャガイモなどがあり、地域によって特色が見られます。


▼肉食
 昔は野菜を煮込んだシチューが副食として多かったのですが、近年になって森林を伐採して牧場を開拓したことから、牛や羊や豚の肉が食卓に出ることが非常に多くなってきました。昔は肉といえば野鳥や猪、あるいは鹿や熊の肉がほとんどでしたが、現在ではすっかり様変わりしています。とはいえ、都市を離れればこういった風潮はまだまだ健在で、中にはその地方独特の動物の肉を使った料理を見ることもあります。


▼菓子
 ペルソニア大陸の植民地でサトウキビの栽培が行われるようになってから、甘いものが人々の口に入る機会が増えています。町中を歩いていても、砂糖をふんだんに使ったお菓子を売る屋台などが目につくようになりました。


▼保存食
 一般に普及しているのは乾燥食品や瓶詰めの食料ですが、現在では缶詰も普及しはじめています。これはライヒスデールの軍隊が長期遠征用に考え出したもので、先進国家を中心に徐々に広まっているようです。一般向けの商品もあり、バター、チーズ、コンビーフ、コンデンスミルク、調理済みのスープ・肉料理、バターコーン、煮豆、酢漬けの魚などを詰めたものが、既に売りに出されています。


○その他

▼輸入
 
最近は大量輸送が可能となったため、他国の食材もかなり手に入りやすくなってきました。珍しい材料を使った料理も様々考案され、昔に比べて食卓は随分とにぎやかになっています。


▼調理
 調理は暖炉や竈、ストーブなどの火を用いて行います。大きな家にはオーブンも備え付けられており、グラタンなどを美味しくつくることも出来ます。エルモア地方全体として見れば薪を燃やして火をおこすのが一般的ですが、都市では石炭が多く利用されるようになっています。


▼養殖
 カキなどの貝類は干潟や入り江で養殖を行っている場合があります。ユノスなどではわりと古くから行われており、他国まで輸出を行ったりしていました。


▼変異体
 一般的に変異体として認識されているものは、食料として流通することはありません。しかし、変異現象の影響を受けていても人々が認識しておらず、なおかつ食料として適している場合は、そういった生物もまったく問題なく口にします。


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嗜好品


○一般

▼お茶
 一般には紅茶が普及しておりますが、ハーブティーも貴人を中心に楽しまれております。最近ではペルソニア大陸からコーヒーやカカオ豆も輸入されるようになり、植民地を持つロンデニアのような国家で普及しはじめています。なお、既に角砂糖も発明されておりますので、同じくペルソニア大陸で取れた砂糖を現地で加工し、輸入して用いている都市もあります。


▼タバコ
 タバコには葉巻、巻タバコ、噛みタバコ、嗅ぎタバコ、水タバコなど、様々な種類のものがあり、一般にも普及しています。ハッカタバコなど香草タバコと呼ばれるものを好む人もいます。最近は工場の誕生によって紙巻きタバコの流通量が増え、マッチとともに社会に広まっています。


▼その他の飲み物
 果実を絞ったジュースだけでなく、ソーダ水やミント水なども存在し、子供たちに人気があります。また、カカオ豆を使ったチョコレートドリンクも、屋台などで売られていることがあります。これらを氷で冷やしてシャーベットで食べることもありますが、一般には贅沢品であり、都会でのみ楽しめるものとなります。


○飲酒

 酒というものは古くは権力者が管理するものであり、酒をつくることは主食を減らすことを意味したので、一般にはあまり普及しておりませんでした。平民が口にしたのは絞りかすを水にまぜたものが大半で、祭や冠婚葬祭の時しかまともに口にすることはなかったのです。
 しかし、かつてより食物供給が安定したことや、酒類の製造技術が向上したこと、そして都市への人口の移動により買い手の自由が保証されたことで、現在では酒は庶民に欠かせない楽しみの1つとなっています。特に下層市民の中には、日銭をすべて酒に費やす者も少なくありません。こういった状況から、酒というのは資本主義的なマーケットの典型として確立しており、増産されて値が安くなり、ますます人々の口に入りやすくなっています。


▼アルコール中毒
 アルコールに関係する問題は古くから知られておりますが、アルコール中毒という病名はつい最近つけられたものです。これは生産や輸送技術の革新によって、鉱山などで働く低賃金労働者の間で急激に慢性中毒者が増えたためであり、現在では社会問題の1つとなっています。


▼子供と飲酒
 子供がお酒を飲んでも法的に咎められることはなく、一般家庭でも水の代わりにアルコール度数の弱いワインなどを飲ませることはよくあります。しかし、中層身分以上の家の子供たちが酒場に入って酒を飲むということはなく、店の側でもあまりにも幼い子供の場合は入店を断ります。
 逆に貧民街に近いガラの悪い酒場では、商売になるのであれば子供相手でも平気で強い酒を出すのが普通です。下層階級の家の子供の中には、小さな頃から酒に溺れ、ひどい時にはアルコール中毒で死亡する者もいるのです。


○麻薬

 最近のエルモア地方では、下層社会の労働者を中心とした麻薬問題が各国で取りざたされています。特にロンデニアでは、ギャングの勢力拡大につれて麻薬問題は深刻になっており、つい先だって国会でも討議された課題の1つです。これには植民地の拡大という背景があり、ペルソニア大陸で栽培された新型の麻薬が密輸され、ギャングを通じて各国に出回っているようです。
 なお、現代社会よりも科学が遅れている世界のことなので、麻薬とはわからずに使用されている医薬品なども存在します。また、判別方法も遅れておりますので、現実社会よりもずっと麻薬は広まっていると考えて下さい。


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