獲得
個人分野とは、ゲームの中で利用できるキャラクターの個人的な設定のことで、過去の経歴や業績といったものがこれに該当します。
○技能の適用範囲
個人分野の中には、特定の技能判定の対象や適用範囲に関係するものがあります。下の例示以外にも、GMの判断によって技能の適用範囲を制限したり、他の技能判定でこれらを利用しても構いません。
▼土地
特定の土地に関する設定内容は、地域知識や基本情報などの判定に関係します。これらに関して判定を行う場合、個人分野に含まれる範囲までが対象として扱われます。▼所属
《所属知識》の技能判定を行う時は、職歴や所属集団として設定したものを判定対象として扱うことになります。▼情報
データベース(一般:記憶+資料情報)の判定は、現在の職場や所属集団などによって範囲が限定されます。個人分野として取得している設定から考慮し、アクセスできる対象のみがデータベースとして扱われることになります。▼知識・技術
学校で習う基本的な知識や機械の取り扱いといった技術の適用範囲は、職業経歴や学歴によって制限される場合があります。
○獲得条件
個人分野の獲得条件は以下のようになります。
▼消費CP
◇基本設定
基本設定に含まれる個人分野は、現在の職業や立場を示すものであり、獲得のためにCPを消費する必要はありません。◇追加設定
追加設定に含まれる個人分野を獲得する場合は、1つにつき2CPを消費する必要があります。◇交友設定
キャラクターを援助してくれる可能性のある特定個人のことで、これを獲得するためには1人につき2CPを消費する必要があります。◇特殊設定
特殊設定として扱われる個人分野はGMから与えられるもので、獲得のためにCPを消費する必要はありません。
▼制限
◇設定数/内容
キャラクター作成の段階では、追加設定/交友設定として獲得できる個人分野の数は、それぞれ【導引】の能力値と同じ数までに制限されます。◇GMによる制限
GMがセッションに不都合だと感じたり、世界観に合わない設定内容だと考えた場合、独断で獲得を拒否することが出来ます。◇セッション中の追加獲得
GMが許せば、セッションの途中で個人分野を獲得することも出来ます。ただし、この場合は[導引+社会レベル]を基準とした、追加判定に成功しなければなりません。
○記入と計算
個人分野を設定し終わったら、その内容をキャラクターシート2にある欄に記入して下さい。
▼個人分野
獲得した個人分野の名称と設定内容を、それぞれ用意された空欄に書き入れます。なお、シナリオと書かれた欄は、キャラクター作成時には何も記入せず、空白のままとしておいて下さい。▼消費CP
1番上の個人分野と書かれた横にある( CP)内には、消費するCPの合計値を記入します。そして、最後にその値を初期CPから減少させて下さい。
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基本設定
基本設定として得られるのは、現在の職業や身分といった要素で、獲得のためにポイントを必要とはしません。
○身分関連
▼社会身分
現在の職業や立場に応じた社会身分です。殆どの場合は、職業が決まれば身分も自動的に決定します。▼地位
現在の職業における役職や待遇(社員、経営者など)のことです。GMと相談して、セッションに参加しやすいものに決めて下さい。
○財産関連
▼基本資産・基本収入
所有する資産や月々の収入(小遣い)を得ることが出来ます。▼日常品
常識的に持っていて当然と思われる物(服、日常品など)については、《財産》レベルに相応の品であれば、特に所持金を消費して購入する必要はありません。▼仕事道具/資料
仕事を行うために必要な道具や資料等は、特に所持金を消費して購入する必要はありません。これらの質や量については、職場環境、財産レベル、地位・業績などに応じたものとなります。▼住居
財産レベルに応じた規模の住居を持つことが出来ます。
○経歴関連
▼職業
キャラクター作成時に選択した職業となります。▼信仰
キャラクターが信仰している宗教を1つ選択できます。▼学歴
現在に至るまでに受けた教育課程や通った学校についての設定です。▼地元
出身地もしくは居住経歴のある土地を地元として設定できます。地元に設定されるのは1か所の地域に限られます。
○記入
▼身分関連
社会特性の横に記入する場所が用意されていますので、社会身分および地位について書き込んで下さい。
▼財産関連
◇基本資産/基本収入
社会特性の横に記入する場所が用意されていますので、決定した額を書き込んで下さい。◇日常品/仕事道具
ゲーム中に使用する可能性があるものは、キャラクターシート1にあるノートの欄に記入しておいて下さい。◇住居
キャラクターシート1にあるプロフィールの欄に記入しておいて下さい。
▼経歴関連
◇職業/信仰/地元
キャラクターシート1にあるプロフィールの欄に記入しておいて下さい。◇履歴
出身地や学歴などの履歴については、社会特性の横に記入する場所が用意されていますので、内容を書き込んで下さい。
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追加設定
追加設定として扱われる個人分野には、以下のような種類があります。
○基本
▼設定外
追加設定を獲得するということは、特定の対象をセッションで積極的に利用できるように設定する、という意味になります。これらの個人分野を保持していなかったとしても、家族や知り合いがいなかったり旅行経験がなかったりするわけではありません。▼詳細設定
特に必要がなければ、最初から詳しい設定を行わなくても構いません。実際にセッションで使用する時に内容を決めて下さい。ただし、セッション中に設定を追加する場合は、GMの許可を貰う必要があります。▼設定個数
キャラクター作成時に獲得できる追加設定の数は、【導引】の値までに制限されます。▼消費CP
追加設定に含まれる個人分野を獲得する場合は、1つにつき2CPを消費する必要があります。
○種類
追加設定として獲得できる個人分野には、身分、財産、経歴に関連した内容のものがあります。
▼身分関連
身分に関する追加設定には、以下のような種類があります。設定内容は《身分》レベルまでの範囲で許される程度のものとして下さい。
◇地位/権限
組織や会社の役職など、周囲に影響(圧力など)を与えることが出来る立場を、身分設定として獲得することが出来ます。秘匿データの閲覧許可や特別な場所への入所許可など、立場に付随する権限なども設定内容のうちに含まれます。◇業績
特定分野における名声や功績など、周囲に影響(圧力など)を与えることが出来る理由を設定することが出来ます。◇継承
伝統ある家系の血筋に生まれるなど、何らかの立場を継承する身となります。立場に付随する役職や権限なども設定内容のうちに含まれます。
▼財産関連
財産内容として設定される追加設定には、以下のような種類があります。設定内容は《財産》レベルまでの範囲で許される程度のものとして下さい。
◇拠点
活動拠点として利用できる住居などを設定することが出来ます。別荘や隠れ家を所有していたり、優先的に宿泊できる定宿などを確保しているものと考えて下さい。◇仕事場
自分個人の作業場や研究室などを持つことが出来ます。これには作業用の道具や設備も含まれます。◇コレクション
趣味で収集した物品や資料を、分野ごとに設定することが出来ます。これは現在の所持金では買い揃えられないなど、ある程度まとまった量のコレクションを得る場合にのみ設定する必要があるものです。これらを収集するために使える金額は、現在の《財産》レベルで得られる分の上限までとなります。◇遺産
遺産として受け継いだ財産を1つ得ることが出来ます。◇雇用人
個人もしくは一家で雇っている使用人などを設定することが出来ます。
▼経歴関連
経歴内容として設定される追加設定には、以下のような種類があります。
◇関連地域
地元として設定した場所とは別に、居住・滞在経験のある場所を設定することが出来ます。これは居住経験のみに限らず、仕事などの理由で何度も訪れたり、両親の出身地や友人が住んでいる場所など、自分に関連の深い土地として設定しても構いません。◇活動経験
過去に就いたことのある職業、趣味・社会奉仕などの活動、あるいは所属経験のある組織.集団などについて設定することが出来ます。
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交友設定
交友内容として設定される個人分野は、すべて特定個人として獲得する必要があります。
▼消費CP
1人につき2CPを消費する必要があります。
▼交友人物
交友設定として獲得した相手は〈交友人物〉として扱われます。
◇人数
キャラクター作成時に設定できる交友人物の数は、【導引】の値までに制限されます。◇助力
交友設定として獲得する個人というのは、自分に対して好意を持ってくれている存在であり、プレイ中にキャラクターを援助してくれる可能性があります。なお、〈交友人物〉として獲得していない相手は、たとえ親友や家族であったとしても、交渉や説得に成功しなければその助力を得ることは出来ません。◇遭遇
〈交友人物〉については、状況として可能である限りにおいて、いつでも自由に会うことが出来ます。相手を探す必要もありませんし、会うための時間も最短のものとして扱って下さい。
▼内容設定
◇相談
〈交友人物〉の設定についてはGMと相談して決定して下さい。 プレイヤーとGMの意見が合わない場合には、GMの意見を優先されます。◇獲得時
具体的な内容については、必ずしもプレイ前に全てを設定する必要はありません。GMが認めた場合は未設定のままゲームを開始して構いませんし、名前、職業、影響力(地位、権力)、および自分との関係など、基本的な要素を決めておくだけでもよいでしょう。ただし、GMが指定した項目については、必ず設定しておく必要があります。◇事後設定
内容の設定については、実際にプレイを行う前後であれば、いつでも自由に行うことが出来ます。ただし、セッション中に新たに設定を追加したい場合には、GMの許可を得なければなりません。◇データ
〈交友人物〉のデータは、サポートゲストとして作成されます。詳細については「NPCの作成」のページをご覧下さい。
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特殊設定
特殊設定に分類される個人分野はGMから与えられるもので、プレイヤーの意思で獲得することは出来ません。
○シナリオ体験
▼獲得
参加したシナリオ内で体験した内容を、個人分野として獲得することが出来ます。これは1つのシナリオを解決した時点で自動的に与えられます。▼記録
個人分野の名称はシナリオ名(事件名)となります。なお、記録を行う際には、どのGMが行なったシナリオなのかを区別できるようにしておいて下さい。▼使用
以降のセッションでは、過去に接触した人物や出来事を判定の適用対象としたり、その事件で得た知名度を利用することが可能となります。ただし、この権利が適用されるのは、同じGMが取り仕切る一連のシリーズや、複数のGMで設定を共用するセッションに関してのみです。その他のセッションにおいては、GMが許可しない限りこれを利用することは出来ません。
○特殊体験
変異現象の影響を受けたり、異世界へ来訪した経歴などを設定できます。この他、基本的には所属を認められない組織への加入や、大きな事件への関与といった特別な経験も、特殊体験に含まれる内容となります。
これらはシナリオの展開に与える影響も大きく、内容も独特で扱い方が難しいものです。ですから、GMはセッションを行う上で必要と考えられる時のみ、このような特異な設定を与えるようにして下さい。
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