基本的対策
○心構え
通常、1回のセッションでは2〜5時間くらいの時間を費やすようです。しかし、これだけの時間を使っても、ストーリーはそれほど多く進行するものではありません。ドラマや映画を目安とするのであれば、同じストーリーを消化するためには、セッションでは3倍以上の時間がかかるのが普通です。
しかし、この基準から逆算してシナリオを作成しても、実際のセッションでは予定通りに事は進まないものです。ルールの説明や準備に時間をとられたり、その他にも休憩をとったり思わぬ脱線をしてしまうこともあり得ます。また、TPRGではGMが予想していなかった新たな展開が生じることもよく起こるものです。この際にGMが咄嗟にデータを準備したり、以降のシーンを再構築することで、さらに余計な時間を費やしてしまう可能性もあります。
セッション終了までの時間が定められている場合、こういった影響をいかに押さえてゆくかが、セッションを円滑に進行させるための鍵となります。基本的には、なるべく短いシナリオを作成することで、多くの予想外の事態を未然に防ぐことが出来ますが、プレイにおける時間管理を身につけておけば、咄嗟の事態にも余裕を持って対処できることでしょう。
セッションは結末まで到達してこそ、はじめて成立したといえるものです。しかし、時間というものは有限であり、予想外の事態が起こったからといって、いつまでもセッションを長引かせるわけにはゆきません。GMは常に突発的な事態に備えて、余裕のあるセッション進行を心がけて下さい。
セッションを完遂するためには、GMは以下に提示する手段を行使することを躊躇してはいけません。同時に、準備したシナリオに拘り過ぎないよう、くれぐれも注意して下さい。無駄なものを何もかも省いてしまうのは、逆にゲームの面白さを削ぐ結果にもなりかねませんが、セッションを最後まで進行させるためには、たとえ惜しくても準備しておいたシーンやイベントを省略せざるを得ない場合もあるのです。セッションはゲームを楽しむために行われるものであり、その楽しみはセッションが無事に終了してこそ得られるものであることを、何より忘れないようにして下さい。
○事前準備
▼シナリオの確認
まず忘れてはならないのが、シナリオにおける時間配分をチェックすることです。そして、セッション内で起こる予定の出来事を把握すると同時に、空白となっている部分で何が起こりうるかを予測しておきます。▼情報の確認
セッションを滞りなく進めるために、どの情報を渡さなければならないのかを把握しておきます。プレイヤーの判断のために必要となる情報は、予めメモなどにまとめておくとよいでしょう。▼展開の確認
シナリオはだいたい起承転結でまとめられますが、前半の起と承の部分では話を膨らませることを意識し、後半の転と結の場面では話をまとめることを強く意識します。この時、前半部分をどこで区切るかということが、時間管理の上では重要となります。
一般にプレイヤーが楽しみとする要素は、主に後半部分に集中することになります。ですから、後半部分にどれだけの時間がかかるかを予測しておき、後半へと突入する予定の時間となったら、巻きに入って前半部分の展開を速やかに終了させるようにして下さい。▼キャラクターの作成
キャラクターを事前に作成しておくことで、この分の時間を大幅に短縮することが出来ます。セッションにかけられる時間があまりに短い場合は、プレロールドキャラクターとして、使用するキャラクターをGMが予め用意しておく手法もあります。▼人数調整
プレイヤーの性質や話の内容にもよりますが、人数が多くなりすぎると相談や情報伝達、判定にかかる時間が余分にかかるので、シナリオの時間を短縮するためには参加人数に制限を設けることも必要となります。これは1人の見せ場にかける時間を増やすことにも繋がりますので、プレイヤーの不満を少なくする効果もあります。▼プレイヤーへの協力要請
時間管理に気を配る必要があるのはGMだけではありません。予め余裕がないことがわかっている場合には、プレイヤーに協力を促し、余計な演技や雑談を省くようお願いしておきましょう。▼情報の視覚化
予め与えるとわかっている情報をメモに記しておいたり、NPCの容姿や地図を描いてプレイヤーに渡すことで、質問に答えたり確認のための時間を省くことができます。分離行動を行っている間に、それらの情報を確認することも出来るでしょう。
○セッションと無関係の行動
▼個人的目的
キャラクターの特徴づけに関する行為や会話など、PCにとって意味はあっても、課題の解決には関係しない行動というものが存在します。これらの行動は描写を簡潔にして済ませたり、判定をさせて結果だけ簡単に告げるなどして、なるべく時間をかけずに次の展開へと移行して下さい。
これらの行動を最初から無碍に却下するのは、プレイヤーを不快にさせる恐れがあるため、なるべく避けるようにして下さい。しかし、上記の手段を取ってもなおプレイヤーがごねる場合は、それはシナリオに関係ない行為であり、進行の妨げになるということをはっきり告げて下さい。あまりにしつこいようならば、強制的にシナリオを進行させても構いません。
▼雑談の制限
セッションの途中で雑談がはじまる場合がありますが、短時間で切り上げるのであれば、これは決して害悪となる行為ではありません。適度な雑談は息抜きとなり、集中力を取り戻す効果もあります。しかし、長々と続くようならば、GMはそれを注意して話を本筋に戻さなければなりません。
雑談をやめさせるコツは、自身はなるべく会話に参加せずにおいて、話が途切れた時に割り込むということです。その時は、手や机を叩いて注意を引いたり、「さて、君たちがそんな話をしていると……」などと言いながら、いきなり判定を行わせたり新しいNPCを出して、プレイヤーの意識をゲームに向けるといった手段が効果的です。何も言わずにスクリーンの裏でサイコロを振り、淡々と説明を始めるというのもよいでしょう。
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導入部の短縮
○パーティの結成
PCが最初から知り合い/仲間であるという設定にしておくことで、プレイ時間を一気に短縮することが出来ます。
○依頼の受諾
初めから依頼を引き受けた、もしくは事件に既に巻き込まれている、という前提でセッションを開始することで、導入部を大幅に削ることが可能です。この場合は依頼内容と状況を説明するだけで、すぐに事件の調査に入ることが出来ます。
○動機付けの明確化
シナリオの目的を明確にしたり、PCの動機づけをはっきりさせておくことで、自分から積極的に動くための下地をつくることが出来ます。
○期限の明示
依頼を果たすべき期日などを明確化することで、PCの無駄な行動を制限し、セッションをスムーズに展開できるようになります。
○役割分担
主に交渉役を誰が引き受けるのか、誰がパーティの行動をまとめて宣言するのか、といったことを決めておくことによって、わずかですが各場面で相談の時間を短縮することが出来ます。
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展開部の短縮
○不要なシーンのカット
シナリオの展開に直接必要ではないシーンは、可能な限り省いてしまって構いません。移動や買い物、日常会話といったシーンでは、必要な情報だけ簡潔に伝えて、すぐに次のシーンへと移行するよう心がけて下さい。
もちろん、こういったシーンも適度に挿入できればよいのですが、それによって重要なシーンを短縮する羽目に陥ったり、ましてやシナリオを消化しきれなかったりするのは本末転倒です。また、不必要なシーンが連続するとプレイヤーの集中力が途切れることになり、以降の緊張感も削がれてしまうことになります。
○シーンの切り替え
シーンの切り替えを適切に行うことで、テンポよく話を進めることが出来ます。1つのシーンに時間をかけ過ぎるとプレイヤーの思考が停滞したり、そのシーンですることがないプレイヤーが退屈してしまうことがあります。1つのシーンが完了したと思ったら、他に何か行動することがないか尋ね、何もなければすぐに次のシーンへと移行して下さい。特に、展開が煮詰まった場合には、それ以上の時間をかけても無駄となることが多いので、さっさと時間を進めてしまうようにしましょう。
ただし、これを頻繁に行うと、GMに余裕がないように受け取られたり、慌ただしいという印象を与えることになります。これによってプレイヤーを無用に焦らせたり、判断ミスを誘うような事態にならないよう、少し間をあけて話すなどの気配りが必要です。
○移動の制限
地図を用意して移動可能な範囲に制限を設けることによって、無駄な行動を取る可能性を排除することが出来ます。
この時に用意する地図は、必要な部分とスケールが把握できる程度のラフスケッチで十分です。無関係な場所まで細かく書いてあるような地図は、いたずらにプレイヤーを悩ませる要素となります。なお、地図を用意することによって、PCが今どこにいて何を行っているのかを強く認識させたり、次にどこへ向かうのか、それにはどの程度の時間が必要なのかを意識させることも出来ます。
○描写の省略
無駄な描写を省略するのも時間短縮の1つの手法です。必要のない情景描写を簡略化することで、それが物語の進行に不必要な部分だと理解させることも出来ます。プレイヤーがその部分にこだわるようであれば、適当な判定を行わせて何もないことを明示してもよいでしょう。
しかし、これはあくまでも無駄を省くために行う手法ですから、判断の手がかりとなる情報や伏線なども一緒に省略してしまってはいけません。プレイヤーの視点から見て、それが重要かどうかを判断することを忘れないようにして下さい。
○NPCの会話
不要な会話をダラダラと続けていては、いくら時間があっても足りなくなって当然です。NPCを特徴づけることも重要ですが、日常の会話はほどほどにしてシナリオ進行に関わる部分に力を入れて下さい。
○シーン/イベントの省略
他の部分を限界まで省略しても間に合わない場合は、ひたすら細かい展開を省いて結果だけを告げるしかないでしょう。この場合は、当然のことながら優先順位の低い設定やイベントから切り捨ててゆきます。もちろん、あまりよいやり方ではありませんが、非常事態においては仕方ないと割り切ってしまうしかありません。
これらはプレイヤーのわからないように行うのが理想的ですが、どうにもならない場合はシナリオの進行状況を正直に話して、協力を求めるという手もあります。
○情報収集
▼所持情報
情報収集には時間がかかるものですが、PCが知識として持っていたり、持っている書物に情報が載っている可能性がある場合には、判定を行うだけで情報を与えることが出来ます。また、それが一般的ではない事実だとしても、その地域では常識という設定にしておけば、判定の手間さえ省くことが可能となります。
▼聞き込み
聞き込みを行わせる時、噂程度の内容であれば入手可能な場所と内容を記した表をつくっておき、判定の成否で入手できたかどうかを決定することで、時間を大幅に短縮化することが出来ます。この場合は、聞く場所の指定と判定させるだけの手間ですみますので、会話に費やす手間を殆ど割愛できることになります。
その舞台で幅広く得られるような噂や情報であれば、情報収集に費やす時間に応じて判定回数が増減するように設定しておけば、場所を指定したり新たな場所に聞き込みに行くという行動を制限することも可能となります。
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終盤の短縮
終盤のクライマックスとなる場面では、残り少ないシーンゆえに短縮できる要素は限られており、修正もなかなか容易ではありません。基本的にはここに至る以前に時間の調整を行い、余裕をもって山場に臨むよう心がけて下さい。
○テンポ
通常、クライマックスでは緊張感あふれる場面が訪れるわけですから、これまでの展開と比べてなおさらテンポが重要となってきます。このことを利用して、プレイヤーに余計なことを考えさせないよう、GMの語りによって進行を早めることも可能です。
この際、あとは最終シーンだけであることを明示しておけば、プレイヤーの緊迫感を高め、プレイに集中させることが出来ます。なお、何か準備しておきたいことがあるかは、最終シーンに突入する前に訊ねておかなければなりません。
○戦闘
戦闘シーンは1人ずつ順番に行動を処理してゆくため、割と時間がかかってしまうものです。ゲームに緊迫感を持たせたい場合、何らかのアクションシーンを盛り込む必要はあるかもしれませんが、このゲームではムリに戦闘をシナリオに組み込む必要はありません。
○強制進行
シナリオの山場となる場面には、だいたい1時間ぐらいの時間が費やされるのが普通です。ですから、残り1時間ほど前になったら、多少強引でも思い切って最終シーンへと進めてしまった方が、シナリオを破綻させずに済むものと思われます。シナリオが途中で終了してしまうことに比べたら、この方がはるかにマシな状況といえるでしょう。もちろん、プレイヤーには時間がおしていることを理解して貰う必要があります。
○真相の解明
シナリオの終盤では、事件の謎が解き明かされなければなりません。しかし、時間がない場合には、本当に重要な要素だけを残して、あとの裏設定をすべて切り捨ててしまっても構いません。あるいは、その謎について誰かの口から語らせてしまったり、シナリオが終わってからGMが簡潔に伝えるという手法もあります。基本的にはプレイヤーが納得することが重要なのであって、どのようなルートから伝えるかについては、さほど拘る必要はありません。それよりも、まずはシナリオが解決するよう、展開を進めることに気を配って下さい。
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思考のフォロー
実際のセッションでは、プレイヤーが悩んでしまって時間を多く費やすということがあります。これを回避するには、あまりにも難しい謎を考えない、迷う要素を排除する、思考に制限時間をもうける、といった対策をとるのが普通です。たとえば、実時間とセッション内の時間を対応させ、「あと10分以内に答えを出して下さい」などと制限をかけることによって、迅速な判断を引き出すことが出来ます。
○情報の提示
自分で行動/判断できるだけの情報を与えることは、時間を管理する上でも非常に重要な要素となります。特定の事柄を行うためにどうしたらいいのかを悩むのはよいのですが、何をしたらいいのかわからない状況下に長くプレイヤーを置くことは、GMとして最もしてはならないことの1つです。悩んでいるようだったら何がわからないのかを尋ね、必要な情報を適宜追加していって下さい。
○謎解き
プレイの中でパズル的な要素を持つ謎を提示した場合、それが解けなければ多大な時間のロスを招くこともあります。このような場合は、回答までの時間に制限を設けることで危機感をあおったり、解けなくても不利になる程度の謎を仕掛け、回答が導き出せなくても自動的にシナリオが進行するように設定しておくことで、時間の浪費を避けることが出来ます。また、必要であれば謎解きの判定を行ってヒントを与えても構いません。
○選択肢の提示
慣れているプレイヤーであれば判断も早く、これまでのプレイ経験から妥当な行動を見つけだすことも出来ますが、そうでないプレイヤーの場合は何らかのフォローが必要となります。
特に初心者が相手の場合は、できることとできないことを明示して、できそうなものを選択肢として提示してやるのも1つの手です。ただし、この場合は選択肢の中から選ぶだけが正解ではなく、自身の発想によってよりよい答えが生まれる可能性も示唆しておくべきでしょう。
○議論
時にプレイヤーやPCの間で議論が起こり、それに時間を取られてしまう場合もあります。シナリオの展開に関わる部分はプレイヤーの意思を重視しなければなりませんが、話がまとまらず時間が逼迫してきた場合には、GMが介入して議論をまとめる必要があります。
この時、GMの意見を押しつけるのではなく、中立の立場にたって主張の整理を行ったり、話し合いがスムーズに行われるよう適宜フォローするなど、あくまでも仲介役として振る舞うようにしましょう。なお、時間がないことを明らかにするのも有効ですが、それによってプレイヤーが焦るようでは逆効果となります。
○ミスディレクション
プレイヤーがシナリオの方向性を取り違えたり、情報の伝達ミスによってGMの予想外の方向へとシナリオが展開してしまう場合があります。これを未然に防ぐには、不要な描写や情報の提示を行わず、明確な目的や選択肢を提示するという方法が考えられます。しかし、細心の注意を払っていても、プレイヤーとの認識の違いによって誤解が生じることもあり、この問題を完全に防ぐことが出来るわけではありません。
このような事態に対処するには幾つかの手段があります。たとえば、誤解した方向へと向かおうとした場合、判定を行ってその可能性がないことを明示したり、たとえ成功しても何もないと告げることで、それが間違った推測であることを伝えることが出来ます。また、NPCの口から違う可能性を示唆したり、迷っている間に新たなイベントを起こして展開の修正を行うというった手法もあります。この他にも、熟練したGMであれば、その誤解を利用してシナリオを再構築して、プレイヤーの推測する結末へと変化させるという手法もあります。ただし、これを咄嗟に行うことで新たな矛盾が生じる可能性もあります。
何より簡単な方法は、プレイヤーに対して直接告げてしまうことです。回りくどい手段を使うよりもこれが最も効果的で時間の浪費もなく、セッションが無事終わる確率の高い手段となります。
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分離行動
パーティを分割したり個別に行動する時間が増えれば、その分だけシーンやイベントが増えて、時間を余計に費やすことになります。しかし、片方が地味な調査を行い、簡単に判定だけで済ませるような場合など、やることが明確で役割分担が出来ている時には、逆に時間を短縮する効果があります。
○行動調整
どうしても分割しなければならない時は、シーンの管理をしっかりと行い、各人の行動を調整することで、時間の増加をある程度防ぐことが出来ます。この時に出来る工夫は、悩んでいる人間の行動は後回しにする、空いている時間を無駄にせず情報整理やルールのチェックに利用する、雑談などに気を取られず他の人間が行っている行動をしっかりと把握する、することがない場面はあっさりと飛ばしてしまう、などがあります。
○場面転換
▼思考の時間
一方が考えている間に他のPCの処理を行うことで、時間を効果的に利用することが出来ます。分離行動の1つの利点ともいえるでしょう。GMは思考に時間がかかりそうな気配が見えたら、即座に別のPCが登場する場面へと切り替えるよう心がけて下さい。
▼タイミング
分離行動を行う時は、待っているプレイヤーを飽きさせないために、時間やイベントの進行具合を目安として、細かく場面の転換を行うことも忘れてはいけません。場面の切り替えのタイミングとしては、TVのコマーシャルの入れ方や映画の場面転換などが参考となるでしょう。何が起こるかわからない状況でシーンを切ることで、次の出番に対する期待と緊張感を持たせるのです。
○再集合
最後の注意点は、再集合した際の時間の使い方についてです。まず、再集合のタイミングは事前に決めておき、よほどのアクシデントが起こった場合を除いて、余計な手間をかけないようにします。これによって仲間を探して無駄に時間を費やしたり、伝わるべき情報が伝わらないことで、同じ情報を集めるためにPCが無駄に行動する手間を省くことができます。それから、情報のやり取りでも無駄な時間を費やさないよう気をつけて下さい。
○退席
分離している仲間の行動が見えないように、その場面にいない者に席を外して貰うというやり方がありますが、これはよほど重要でない場合は避けておいた方がよいでしょう。これによって説明に余計な手間がかかりますし、その間に他のPCはすることがなくなり、逆に緊張感や集中力が失われてしまうこともあります。どうしてもこれを行わなければならない場合は、なるべくそのシーンを短縮するか、他のプレイヤーに伝えたくない情報だけ事前にメモしておいて、当事者となるプレイヤーだけに情報を与えるようにすればよいでしょう。
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時間の余裕
シナリオが予想外に早く進みすぎて、時間が余ってしまう事態も起こり得ます。しかし、この場合は慌てる必要は何もなく、これまでとは逆に普段は時間がかけられない要素に凝ってみたり、休憩や相談の時間を多くとることで簡単に対処することができるでしょう。
○情景描写
普段より情景描写に凝ってみることで、異世界の状況を理解させ、臨場感を味あわせることが可能となります。
○個性の協調
プレイヤーに細かい描写を行ってもらったり、NPCを特徴づける会話や行動を提示することで、周囲にそのキャラクターの人間性や思考方法を理解させることが出来ます。
○シーン/イベントの追加
シナリオ作成時に余分なシーンやイベントを用意しておき、適宜それをシナリオに組み込んでゆくやり方もあります。これによって、渡し忘れた情報を別のルートから伝えたり、PCの持つ資源(資金、耐久値などのポイント)を調整することも可能です。なお、シナリオの展開を邪魔しない範囲で、イレギュラーなイベントをランダムに発生させるという手法も考えられます。
○プレイヤーの会話
そのままシナリオを終了してしまって、余った時間を雑談や反省会に使ってもよいでしょう。
○次回の準備
再び同じメンバーでセッションをする予定がある場合、余った時間でPCの成長処理を行ったり、次のシナリオのネタを決めるなどして、次回のセッションに備えてもよいでしょう。もしルールを把握していない人がいる場合には、簡単な行為判定などをさせて理解を深めて貰うといった時間の使い方もあります。
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