霧死人
○判定
▼不明度:3
恐怖度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
基本情報/ロンデニア王国(一般:記憶+範囲情報)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:霧死人/霧魔
認識:不浄/心霊体/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域(主にロンデニア王国)/湿地、町中など
活動期:霧日/暗闇
遭遇頻度:まれ
出現数:単独〜数体
反応:敵対的。生者に対しては無差別に攻撃▼外見:
見た目は人型をした霧の塊で、向こう側の景色が薄く透けて見えます。色は乳白色と赤色の2種類があるようです。▼概要:
死にきれずに現世をさまよっている悪霊で、霧の中で死んだ者の魂だと言われています。ふわふわと宙を浮いて移動します。夜の霧にまぎれて生者に忍び寄り、血を吸って相手を殺し、自分たちの仲間に引き込もうとします。▼伝承・噂:
霧死人に殺された者は霧死人の仲間として蘇り、生者の魂を求めてさまよい歩くのだと言います。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/人型
▼詳細情報:
霧の中で死んだものが、肉体を霧に変えて復活した不死者です。その見た目や、実体が霧であるため普通に攻撃しても傷つかないことから、一般には心霊体の仲間だと勘違いされています。しかし、実はリビングデッドの一種です。
霧の夜に現われ、生者を仲間に引き込もうとします。霧死人は生者を見つけると無条件で襲いかかり、血を吸って相手を殺そうとします。普通の武器では傷をつけることができず、火か魔力(術法)でのみ攻撃することが可能です。
日光を浴びると滅んでしまうので、日差しのある場所には近づこうとはしません。明け方になると宙に溶けるように消えてしまい、夜になると再び霧とともに現われます。日中は湿気のある暗い場所に潜んでいるともいいますが、正確なところは定かではありません。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 9 敏捷: 9 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 9 霊力: 8▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 8 精神値:14
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 9 生命値:15▼行動力:18
▼移動力:15
▼状態変化:気絶なし/消滅
知能:なし
弱点:火(ダメージ、忌避)、日光(致死/逃亡)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:接触 9(―)
組打ち 9(絞め:―)
特殊攻撃:吸血の霧(効果値5±0)▼回避
戦闘防御: 9
反射回避: 9
防御値:なし▼戦闘方法:
通常の場合、触れた相手の血を吸い取ろうとします。この攻撃に成功した時、霧死人の体は真紅に染まります。また、相手の口に入り込んで窒息死させようとすることもあります。窒息攻撃を試みる場合は組打ちによる絞めの判定を行ない、これに成功すれば「窒息攻撃」のルールが適用されます。組み付かれた者が霧死人を振り払うには、組打ちでの対抗判定で勝利しなければなりません。
なお、霧死人は自由に霧に姿を変えることが出来るため、大きなダメージを受けた場合は霧に紛れて逃げだそうとします。こうなってしまった時は、弱点である火でしか影響を与えることは出来ません。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の無効化(自動発動)
通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。▼通常攻撃の最少化/飛び道具(自動発動)
飛び道具による攻撃では、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼飛行(自動発動)
空中を浮遊し、自由に移動することができます。▼吸血の霧(能動発動)
能力:― 作用:効果値5±0 対抗:生命抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:触れた相手の血を吸い取る能力で、生命抵抗の判定に成功しなければ生命値にダメージを受けてしまいます。さらに霧死人は吸い取った分だけ生命値を回復します。この時、霧は真紅に染まります。▼霧化(能動発動)
効果:生命値が減少しすぎた場合、霧死人は霧に姿を変えて逃げだそうとします。霧に姿を変えられた状態では、いかなる攻撃方法をもってしても傷つけることはできません。ただし、通常の霧と全く同じように、火や乾燥による影響だけは効果を及ぼします。
○バリエーション(専門:+4)
・まれに生前の記憶を残している霧死人がいるといいます。
・人間以外の生物でも、ごくまれに霧死獣として復活するものがいるようです。
・思念接触の特殊能力を持ち、通常攻撃を行なうことが出来る霧死人が出現したことがあります。
・人間の体内に入り込み、そのまま住み着いてしまった霧死人の話が残っています。ただし、これが本当に霧死人であったのかについては疑問視されており、他の変異体ではないかという説が有力です。
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影死人
○判定
▼不明度:5
恐怖度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:影死人
認識:不浄/心霊体/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/不定
活動期:暗闇
遭遇頻度:非常にまれ
出現数:単独
反応:敵対的▼外見:
人型をした漆黒の塊ですが、普段は影の中に潜んでいるため、姿を正確にとらえることはできません。▼概要:
死者の影がアンデッドとなったものです。生者の影に取り憑いて、相手を死に至らしめるといいます。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/人型
▼詳細情報:
死んだ人の影が不死者になったもので、生者の影に取り憑きます。他の影に隠れていない時でも、だいたいのシルエットしか判別できず、生前の姿を特定することは出来ません。体が影で出来ているため、通常の手段で攻撃することは不可能です。このため、一般には心霊体と思われていますが、実際はリビンデッドの一種に分類されます。
普段は何かの影に潜んでおり、滅多に表に現れることはありません。影に隠れている状態では、術法以外の手段でその存在を感知することは不可能です。また、影を媒体として自由に瞬間移動することができ、倒すどころか位置を特定することさえ容易ではないでしょう。ただし、憑依している時だけは、相手の影から離れることが出来ないようです。
他のリビングデッドと同様に影死人も生者を憎んでおり、標的とした人物の影に取り憑いて、体を操って死に至らせます。影死人は生前と同じだけの判断力があるため、相手にするのは非常に厄介です。狡猾で残虐な手段を好み、なるべく人に恐怖と絶望を与える形で死を演出するようです。たとえば、徐々に恐怖を与えて発狂させてから闇に体を引きずり込んだり、最も愛する者の前で自害させる、といった具合です。
なお、彼らは日光に非常に弱く、陽が射している場所には姿を現すこともなく、日中はほとんどの活動を止めてしまいます。しかし、日光を浴びたからといって滅んでしまうこともないようです。そのため、本当にアンデッドかどうかを訝しむ声もあります。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 5 敏捷:10 器用: 8
記憶: 8 判断: 8 感応:10 霊力:10▼抵抗力/耐久値
精神抵抗:10 精神値:16
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 5 生命値:11▼行動力:18
▼移動力:16
▼状態変化:気絶なし/消滅
知能:人間なみ
弱点:日光(忌避/行動不能)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
通常攻撃:なし▼回避
戦闘防御:10
反射回避:10
防御値:なし▼戦闘方法:
影に潜んだまま取り憑いた相手を操り、標的や周囲の者に恐怖を与えながら死に至らしめます。直接攻撃を行なう場合、取り憑いている者を操って攻撃を仕掛けます。
人間なみの知能を持っておりますし、影に隠れた時は術法以外の手段では認識できないため、非常に厄介な相手となります。襲われた場合は、とにかく影から遠ざかるのが得策でしょう。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の無効化(自動発動)
通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。▼瞬間移動/影媒介(能動発動)
距離:視認距離 時間:一瞬 範囲:影1つ
効果:影を媒介して瞬間移動することが出来ます。ただし、認識できる範囲の影にしか飛ぶことは出来ません。▼影潜み(能動発動)
距離:接触 時間:一瞬 範囲:影1つ
効果:特定の影の中に隠れることが出来ます。この状態にある時は、自ら移動しようとしなくても、取り憑いた影と一緒に自動的に移動することが出来ます。また、術法以外の手段で影死人の存在を感知することは不可能となります。▼影憑依(能動発動)
能力:― 作用:難易度4 対抗:精神抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:生物の影に憑依し、相手の肉体を自由に操ることができます。標的となった者は、難易度4の精神抵抗の判定を行なって下さい。失敗した場合は体の自由を奪われて、影死人の操り人形となってしまいます。なお、憑依状態にある時は、影死人は相手の影から離れることが出来なくなってしまいます。
○バリエーション(専門:+4)
・影喰らいという能力を持つ個体が発見されたことがあります。文字通り影を食べるのですが、食べられた箇所は自由に動かすことが出来なくなります。
・影系術法を操る個体が存在したという記録がありますが、これが本当に影死人であったのかは定かではありません。
・特定の影から離れることが出来ない者や、1つの場所にずっと呪縛されている影死人も存在するようです。
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灰死人
○判定
▼不明度:4
恐怖度:2▼判定技能
一般分野:怪物知識(一般:記憶+異端知識)
専門分野:異端判別/怪異(専門:記憶+異端知識)
○基本情報(一般:±0)
▼名称:灰死人/アッシュ
認識:不浄/危険/嫌悪
利用:なし▼生息地域:全域/墓場、戦場跡、火葬場、火災現場など
活動期:暗闇
遭遇頻度:きわめてまれ
出現数:単独〜数体
反応:敵対的/生者に対しては無差別に攻撃▼外見:
灰の体をもつアンデッドで、アメーバのように動きます。体積は1人の人間ほどで、自由に形を変えることができます。▼概要:
火葬された死体が死にきれずに不死者として蘇ったものだと考えられています。ゆっくりと動いて生者に近づき、体を包み込んで死に至らせます。▼伝承・噂:
アッシュに殺されてしまった者は灰になって蘇り、新たな犠牲者を捜して宵闇を徘徊するのだと言われています。
○専門情報(専門:+2)
▼専門分類:不死者/リビングデッド/不定形
▼詳細情報:
灰を本体とするアンデッドで、生者を取り込んで殺すことしかしません。知能はないに等しいので、気をつけるのは待ち伏せくらいのものでしょう。しかし、本体の形は自由に変えることができるので、罠などを仕掛けても簡単に捕まえることはできません。移動力や膂力は人間程度なので、罠で捕らえるのだとしたら、完全に密閉してしまうのがよいでしょう。
不定形の灰の集合体であるため通常の武器は効果がなく、基本的に術法や魔力を帯びた武器でしかダメージを与えられません。それ以外の手段となると、日光にさらすしか倒す手はないでしょう。なお、日の光を浴びると崩れ落ちてしまいますが、恐れるというわけではないので、生者が近くいれば執拗に追い掛けてきます。
○データ(専門:+2)
▼能力値
導引: ― 体力: 8 敏捷: 6 器用: ―
記憶: ― 判断: ― 感応: 4 霊力: 5▼抵抗力/耐久値
精神抵抗: 5 精神値:11
自我抵抗: ― 自我値: ―
生命抵抗: 8 生命値:14▼行動力:10
▼移動力: 6
▼状態変化:気絶なし/分散
知能:なし
弱点:日光(致死)、水(灰の分散化/まとまった行動が取れなくなります)
属性:瘴気
感覚:霊的感覚
○戦闘(専門:+2)
▼攻撃
格闘攻撃:組打ち 8(絞め:―)
特殊攻撃:生命の吸収(効果値5±0)▼回避
戦闘防御: 6
反射回避: 4
防御値:なし▼戦闘方法:
生物を感知すると体を大きく広げて相手をつつみこみ、生命値を吸い取ろうとします。この能力で殺されたものは死後にアッシュとなり、新たなる犠牲者を求めて徘徊することになります。
アッシュは激しく攻撃を受けると灰化して、風に乗って逃げようとします。倒した時も分散してしまうので、逃亡した時と区別をつけるのは至難の業です。完全に日光にさらしてしまうか、術法で確認するしかないでしょう。
○特殊能力(専門:+2)
▼心理影響の無効化(自動発動)
心理、感情、判断力に影響する術法や特殊能力などを無効とすることができます。▼通常攻撃の無効化(自動発動)
通常の物理攻撃では、一切のダメージを与えることが出来ません。この能力をもった相手の生命値にダメージを与えるには、武器に魔力を付与するか術法によって攻撃する必要があります。▼通常攻撃の最少化/飛び道具(自動発動)
飛び道具による攻撃では、武器に魔力を付与したとしても、付与した魔力+1ポイントのダメージとなります。▼灰化(自動発動)
灰化により灰の粒が離散した場合は、まとまった行動が取れなくなります。この状態でも移動だけは可能となりますが、灰死人の側から生者を攻撃することは出来ません。これは水中に入った場合に自動的に起こるようですが、何か核となる物質があれば再び集合し、元の状態に戻ることが可能となります。▼生命の吸収(能動発動)
能力:― 作用:効果値5±0 対抗:生命抵抗
距離:接触 時間:永久 範囲:1対象
効果:接触した生物から生命値を吸い取り、ダメージを与えることが出来ます。ただし、これでアッシュの生命値を回復できるわけではありません。なお、この能力で生命値を吸われて殺されたものは、死後にアッシュへと変化することになります。
○バリエーション(専門:+4)
・人の形を取り、2本の足で歩いていたのを見たという話があります。顔らしき部分も存在し、生者に向かって笑いかけたということですが、真偽のほどは定かではありません。
・複数のアッシュが集まり、大きな灰の塊となって町を襲った記録があります。町の大半の人間は死亡したそうですが、後にアッシュは聖職者たちによって浄化されたということです。
・灰ではなく雪でできた個体も存在したようですが、それが不死者であったのかは明らかではありません。
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