その他のルール/概要
NPC|評価
NPC
○NPCデータ
プレイヤー達が演じるキャラクター以外の存在は、そのほとんどがGMの管轄に置かれることになります。これには普通の人間や、あるいは人間以外の怪物なども全て含まれます。このような存在のことを、プレイヤー・キャラクター(PC)に対してノン・プレイヤー・キャラクター(NPC)といいます。
▼メインゲスト
PCと同じように扱われるNPCで、シナリオに大きく関わる役割となります。メインゲストはPCの場合と全く同じように作成を行ないます。初期の分配CPについては、GMが自由に決めて構いません。
▼サポートゲスト
PCを援助する役割の脇役で、事件に大きく関わることのない存在です。GMが随行人として登場させたキャラクターや、個人分野として獲得した〈雇用人〉や〈交友人物〉がこれに当たります。
基本的にはPCと同じように作成しますが、以下の要素については省略することが出来ます。なお、分配CPについては特に気にする必要はありません。
◇属性値
通常、サポートゲストは戦闘などに参加することはないので、属性値は特に設定しなくても構いません。◇専門分野
NPCの場合、個別に専門分野を習得しなくても構いません。職業・経歴も含めて、その人物の得意分野を設定しておけば、それに関連する専門分野については自動的に習得していることにして構いません。◇個人分野
PCのように細かく設定する必要はありません。NPCの職業や経歴から考えて、妥当なものを獲得していると考えて下さい。
▼エキストラ
街での聞き込み相手や単なる観衆など、ほんの少ししかPCに関わらない存在です。エキストラは繰り返し使う予定がないことも多く、咄嗟にデータを準備しなければならない場合もあります。そのため、その時に使用する予定のない能力や技能は、全く設定しなくても構いません。必要だと思った種類のものだけ数値や内容を決めて下さい。能力値や技能レベルを決定せず、基本判定値だけ設定することも出来ます。
○怪物データ形式
アンバランスド・ワールドには、人間の敵となる存在がたくさんいます。こういった存在は全て怪物(モンスター)として扱うことになります。
怪物の場合は人間とは異なり、特殊能力などの様々な要素が追加されています。ただし、能力値や判定方法については、キャラクターの場合と何も変わるところはありません。
▼知識判定
怪物を判別する場合は、判定技能という項目に書かれている技能を用い、不明度を難易度とした判定を行わなければなりません。
各項目の後ろに書かれている(一般:±0)といった表記は、技能分類と成功値を示しています。知識判定の成功値が後ろに書かれている数値以上だった場合、そこに記載されている情報をキャラクターの情報として得ることができます。
一般分野による判定は一般と書かれている分の知識しか得ることができません。しかし、専門分野による判定に成功した場合は、一般分野と専門分野の両方をカバーすることができます。
▼衝撃度/恐怖度
その怪物が与える心理的影響の度合いを示す数値で、これを難易度として【自我抵抗】を行います。衝撃度は失敗しても1ラウンドのあいだ能動行動が不能となるだけで済みますが、恐怖度は自我値に対するダメージとなります。もし抵抗しきれなかった場合には、恐怖度から【自我抵抗】の達成値を引いた値を自我値にダメージとして受けることになります。
▼特殊能力
モンスターの中には特殊な能力を持っているものが多くいます。術法を除いた特殊能力は、特に明記されていなければ、耐久値などを消費することなく自由に使用できます。なお、〜系と書かれているものは全て術法の系統のことです。その後ろに書かれている数字は、そのレベルまでの術法をすべて使用できることを表しています。
発動方法 動能動発と自動発動の2種類があります。能動発動と書かれている能力は、マルチアクションに分類される能動行動となります。自動発動は特に意識することなく発動が行なわれるもので、能動行動としては扱われません。 能力 判定を行わなければならない場合、ここに書かれている能力を用いることになります。 作用 影響度や効果値が設定されている場合には、ここにその数値が書かれています。 対抗 対抗判定を行うために用いる技能や抵抗力の種類が示してあります。 距離 書かれている距離まで特殊能力の効果を及ぼすことができます。 時間 その能力が効果を及ぼす時間です。 範囲 その能力が影響を与えることができる範囲です。
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評価
○プレイの評価
ゲームが終了した後、GMはその結果に対する評価を行います。プレイの評価はプレイヤーの判断に対して行われるものです。サイコロ目の善し悪しは問題ではなく、あくまでも判断内容とその結果について評価を行って下さい。また、キャラクターがどの程度の苦労したかや、作業をどれだけ繰り返したかも経験点には全く関係ないことで、それらは予め渡されているCPに含まれていることになります。
○経験点
シナリオで与えられた課題をうまく解決できた場合は、評価に応じた経験点を貰うことが出来ます。経験点はCPに換算されるもので、これを消費して技能レベルなどを上昇させることになります。
経験点はGMがあらかじめ設定した基準ポイントに、シナリオの結果に対する評価ポイントを加えて決定します。なお、与えられるCPはマイナスとなることはありません。計算の結果がマイナスとなる場合は、それは0として扱って下さい。
▼基準ポイント
基準ポイントはシナリオの難易度に対して決まるもので、キャラクターによらず一定となります。GMは以下の表を見て、どの程度の難しさのシナリオなのかを判断して下さい。
CP 基準 内容 0 日常レベルの事件 日常のちょっとした騒動やもめごとを解決するシナリオ。 1 騒動レベルの事件 小規模の騒動や事故を扱うシナリオで、下手をすれば危険な事態に巻き込まれる可能性がある。 小犯罪レベルの事件 ごく小さな犯罪に関わるシナリオで、場合によっては危険な目に遭う可能性がある。 2 大騒動レベルの事件 犯罪ではないが広範囲に及ぶ大きな騒動が起こったり、危険な怪物が出現するシナリオ。 犯罪レベルの事件 犯罪に関わるシナリオで、非常に危険な目に遭う可能性がある。 3 地域レベルの事件 1つの都市や地域を巻き込む大きな騒動を取り扱うシナリオ。結果によっては自治体の運営にも影響を与える可能性がある。 大犯罪レベルの事件 特別に大きな犯罪事件に関わるシナリオで、頻繁に命の危険にさらされたり、大勢の人間が不幸な目に遭う可能性がある。 4 広域レベルの事件 州や地方など広範囲の地域を巻き込む大きな事件や騒動を取り扱うシナリオ。結果によっては自治体の運営にも影響を与える可能性がある。 政治レベルの事件 政府機関や国家そのものにも影響を及ぼしかねない、非常に大きな事件を取り扱うシナリオ。 5 世界レベルの事件 裏設定が大きく関与したり、複数の国家に影響を及ぼす事件。結果によっては、エルモア地方や世界の在り方にも影響を与える。
▼評価ポイント
評価ポイントはシナリオの目的をどの程度まで達成したのかによって決まるもので、キャラクターごとに評価を行います。評価されるのは、いかにうまく問題を解決したかについての課題評価と、どれだけ多くの人を幸せに導くことができたかという感情評価の2つになります。
ポイントの基準は以下の表のようになります。2つの評価項目に対して、セッション全体を通した評価を行って下さい。最終的な評価ポイントは、課題評価と感情評価を合計したものとなります。この数値を基準ポイントに加えた分の経験点を、CPとしてキャラクターに与えて下さい。
いずれかの評価項目において×がついた場合は、評価対象外として扱われます。この時は、基準ポイントも含めて一切の経験点を得ることが出来なくなります。ただし、わずかでも評価すべき点があった場合は、×を−2の評価として扱っても構いません。
◆課題評価
評価 結果 内容 +1 すばらしい業績 きわめて優れた手段で課題を成し遂げた場合など ±0 完全に達成 首尾よく事をおさめて、シナリオの目的を完全に達成した場合など −1 部分的に達成 シナリオの課題を完全な形で果たすことが出来なかった場合や、部分的に失敗した場合など × 失敗/混乱 使命を全く達成できなかったり、事態を収拾することができなかった場合。または、シナリオ開始時点よりも状況を悪化させた場合など
◆感情評価
評価 結果 内容 +1 幸福な状態 危機から救ってもらうなど、非常に満足した状態 ±0 変化なし 特に損害もなく、特別に良いこともなかった場合 −1 不幸な状態 怪我を負ったり金銭的な損害を被るなど、悲惨な目に遭った場合 × 最悪の不幸 PCのせいで人死にが出るなど、最悪の事態に陥った場合。または、シナリオ開始時点よりも状態を悪化させた場合など
○成長
経験点として貰ったCPを使って、技能や能力値を成長させることができます。もともと余しておいたCPを使用して成長を行っても構いませんし、CPを成長に使用せず余剰CPとして残しておくことも可能です。
キャラクターの成長は、1度に1ポイントずつしか値を変えることができません。ただし、社会レベルのように急に変更する可能性があるものは、1度に何点か変化させても構いません。
成長項目 条件 技能レベル
抵抗レベルこれを1点上昇させるためには、次に上昇させようとする数値の分だけCPを消費します。 専門分野 キャラクター作成時と同じく、3CPを消費することで1つの分野を習得することが出来ます。ただし、専門分野を身につけるには時間がかかるため、プレイの合間に十分な時間が必要となります。 補助技能 補助技能は慣れによって身に付くものです。そのため、1種類につき2CPを消費すればすぐに獲得することが出来ます。 社会レベル 基本的にはキャラクター作成時から変化しない数値ですが、社会的評価に応じて変わることもあります。変更にはGMの許可が必要で、レベルの変動は技能の場合と同じになります。 個人分野 追加設定および交友設定の獲得は、1つにつき2CPが必要となります。 術法 [術レベル×1]CPが必要となります。ただし、習得には時間がかかるため、プレイの合間に十分な余裕がなければ獲得することは出来ません。
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