西部地域
芸術街

基本情報施設・名所人物・集団


 

基本情報


○解説

 レオリアの丘の南に広がる傾斜地で、北から南に向けて下り坂となっています。魔法坂を登り切った線路沿いの辺りが最も高い場所で、木陰通りへと続く道は線路の上を高架橋が交差します。県庁舎から魔法坂へと登る道は急坂ですが、その他は全体にゆるやかな斜面が続きます。
 アンティーク通りの辺りはほぼ平坦な土地で、通りにはこぎれいな店が並んでいます。この辺りには画廊や画材屋がたくさんあり、道端で絵を売る者や似顔絵描きなどの姿もよく目にとまります。


▼分類
・魔法坂

 住宅地(中上層〜中下層)
 商業地
・赤煉瓦街

 主に住宅地(中層〜中下層)
・石膏通り

 商業地
 住宅地(中上層〜中下層)
・アンティーク通り

 商業地
 住宅地(中上層〜中下層)
   


○主要地域

▼魔法坂
 ゆるやかな坂のある町で、この通り沿いに術法協会のティルノーブリア地方支部があります。昔から魔法屋が集中していた地域で、現在もその後を継いだ術法師たちが多く住んでいます。
 夜になると軒下は魔法の明かりで照らされ、とても幻想的な雰囲気に包まれます。サリュンティルで最もロマンチックな場所であり、恋人たちがよく腕を組んで散歩しています。


▼赤煉瓦街
 中層市民の住む閑静な住宅街で、その名の通り赤煉瓦造りの家々が立ち並ぶ一帯です。西に向けてゆるやかに下っており、石膏通りに近い辺りは平地となります。


▼石膏通り
 画廊や画材屋が並んでいる芸術の街です。かの有名な彫刻家「エリヌーク=シアノ」(聖歴655〜723年)を輩出したことでよく知られており、今でも芸術家を志す若者たちが多く住んでいます。なお、ここが石膏通りと呼ばれるようになったのは、シアノが気に入らない石膏像を窓から道路に投げ捨てるため、いつも石膏の欠片が散らばっていたからだと伝えられています。


▼アンティーク通り
 骨董品を取り扱う店が集まっている大通りです。この界隈には古美術、アンティーク家具、民俗工芸品、古着など、様々な品を取り扱う店が並んでおり、掘り出し物を求める人々で賑わっています。裏通りには芸術家を目指す若者が多く住んでおり、彼らが手を加えた少々風変わりな建物も目につきます。


先頭へ

 

施設・名所


○種類

▼公共
 術法協会/地方支部市立美術館美術学校百獣の家

▼一般
 夢売り屋「幻想館」魔法屋「安らぎの館」口入れ屋「ウッドノート」宿屋「風の憩い亭」画廊喫茶「虹の森」画材屋「黎明堂」フィルガル骨董店料理店「角鹿亭」


○魔法坂

▼術法協会/ティルノーブリア地方支部
 各地方に置かれる大きな支部で、国家支部の1つの局に相当します。ここはティルノーブリア地方全体を担当する部署で、基本的には術法に関する情報の管理や、本部との連絡などを行なうだけの施設となります。実際にサリュンティル市の術法師を管理したり、術法に関連する業務を手配するのは、中央通りにあるサリュンティル小支部の役目です。

・関連術法協会/サリュンティル小支部


▼夢売り屋「幻想館」
 夢使いの「クェス=アスリーネ」のお店です。心地よい夢を売りものとしており、不眠症の人がよく訪れるそうです。昼間は夢占いをやっており、女学生たちにも人気があります。


▼魔法屋「安らぎの館」
 精神治療を得意とする瞳眼士の「リアナ=クレンス」が経営する魔法屋です。その緑の瞳は、思わず背筋がぞくっとするほどの艶を含んでおり、彼女に会うために何度も店を訪れる客もいるそうです。

・関連リアナ=クレンス


▼口入れ屋「ウッドノート」
 冒険者組合に所属する店の1つで、様々な仕事の斡旋をしています。この店にはいつの間にか七色鳥が居着いてしまい、この鳥のさえずりからウッドノート(森のさえずり)という名前がつきました。


▼宿屋「風の憩い亭」
 魔法坂の上の方にある、アットホームな雰囲気の宿屋です。旅行でこの都市を訪れた術法師たちは、よくこの店を利用しているようです。1階の食堂は泊まり客以外でも利用することができ、料理の美味しい店としても知られています。


○石膏通り

▼サリュンティル市立美術館
 サリュンティルゆかりの芸術家たちの作品が展示されています。この美術館で最も有名な作品は、女流画家「サリー=ポウ」による「四季の歌」という4枚組の連作です。これがなぜ知られるようになったかというと、「春の妖精恋歌」という題の1枚が盗難に遭って行方不明になっているからです。この絵は未だにどのオークションにも姿を見せてはおらず、幻の名画として惜しまれています。


▼画廊喫茶「虹の森」
 芸術家の卵が集まる店です。絵画好きのマスターは若い芸術家たちの力になりたいということで、店に彼らの作品を飾ってあげています。また、ここでは「サリー=ポウ」女史の若い頃の習作や、「ガルス=ビアンスキー」の銅版画など、歴史的な芸術家の作品を見ることも出来ます。


▼画材屋「黎明堂」
 ここへ来ればほとんどの画材が揃うという、街で一番の画材屋です。主人の「ウェインツ=クラマー」は額縁造りの名工だった人物で、美術商の間でも名が知られています。


○アンティーク通り

▼サリュンティル市立/美術学校
 通りの中程にある美術の専門学校で、絵画、版画、彫刻、工芸などの学科があります。芸術家の育成だけでなく、この地方の伝統工芸の継承と発展にも寄与しています。


▼百獣の家
 この家に住んでいた「ロニール=フランシス」という画家が、通りに面した家の壁一面に動物画を描いたことから、このように呼ばれるようになりました。ロニールが没してから100年以上が経ちますが、現在も絵は色鮮やかに残っており、市が所有する観光名所の1つとなっています。


▼フィルガル骨董店
 骨董家具を主に取り扱っているアンティーク・ショップで、いつも木の香りに満ちた静かな店です。店主のフィルガルは非常に温厚な人物で、笑顔と美味しい紅茶で客を暖かく迎えてくれます。たまにカイテインからの輸入品などの掘り出し物も見つかることから、定期的に顔を出す客も多いようです。


▼料理店「角鹿亭」
 大きな鹿の角が壁にかかっている料理店です。安くて量があることで、学生たちに人気があります。サラ豆とソーセージの煮物(200エラン)や、豚肉とジャガイモのシチュー(250エラン)などが人気です。


先頭へ

 

人物・集団


○人物

▼瞳眼士 リアナ=クレンス
 種族:黄人  性別:女  年齢:21  職業:術法師/魔法屋
 居住:魔法坂  出身:サリュンティル

解説:非常に珍しい瞳眼系の術法師で、人々の心を癒す精神治療のエキスパートとして知られています。美しい緑色をした右の瞳に対して、左目はずっと瞼が閉じられたままとなっており、それが神秘的な風貌をより際立たせています。

限定情報:彼女の左目は変異の影響で魔力を宿しており、見たものを何でも壊してしまう力を持っています。また、右の瞳にも魔力がそなわっており、人の心を癒す特殊な術をかけることが出来ます。なお、もともとは両眼とも青い瞳だったのですが、変異後は右目が緑に、左は深紅の瞳に変わってしまいました。

一言:「幸福の種を蒔きましょう。あなたの瞳に幸いの灯が宿りますように……」

・関連魔法屋「安らぎの館」


▼ファナ=リジェール
 種族:白人  性別:女  年齢:52  職業:アパート管理人
 居住:赤煉瓦街  出身:サリュンティル市

解説:アパート「紅雀荘」の管理人をやっています。面倒見がよく、何か頼まれごとをされると、「そんなこといわれてもねぇ」といいつつ、必ず引き受けてくれます。よくアパートの住人たちに差し入れをするので、みんなからはいつも感謝されています。

一言:「ちょっとこの味みてくれないかしら? あ、お皿は明日でいいからね♪」


▼ミナリュシア=イステル
 種族:白人  性別:女  年齢:17  職業:店員/花屋
 居住:赤煉瓦街  出身:リムロック市

解説:アパート「紅雀荘」に住んでいる「屋根裏部屋のカチューシャ」と呼ばれる少女で、ロングヘアにいつもカチューシャをつけています。父親の炭坑で事故が起こり、賠償金を支払うために無理をした父親は過労死し、早くに死んだ母親の実家がミナを引き取ろうとしたのですが、彼女はこの申し出を拒否して独力で生きることを決心しました。画家を目指しており、カエデ通りの花屋で働くかたわら独学で絵の勉強をしています。

一言:「ねえ、絵のモデルになって下さらない?」

・関連花屋「すみれ館」ジュリアーノ=バイアード


▼詐欺師 ジュリアーノ=バイアード
 種族:白人  性別:男  年齢:23  職業:詐欺師
 居住:赤煉瓦街  出身:エリスファリア王国

解説:詐欺事件を起こして、数年前にエリスファリアから逃げ出してきた青年です。芸座横町のカジノ「ブルー・ムーン」によく出入りしています。貴族の傍系を自称して女性をだましているのですが、家は裏通りのアパートの屋根裏部屋です。名うての色事師なのですが、先頃向かいのアパート「紅雀荘」の屋根裏に越してきたミナリュシアが気になって仕方がなく、色事にもギャンブルにも身が入らない状態です。

一言:「やあ、お嬢さん。どうです、ワインでも?」

・関連ミナリュシア=イステル


▼エリカ=フローレンス
 種族:白人  性別:女  年齢:41  職業:美術館館長
 居住:石膏通り  出身:サリュンティル市

解説:きれいな黒髪を結い上げている物静かな婦人で、美術館の館長の職にあります。いつも背筋をぴんと伸ばしており、少し近づきがたい雰囲気があります。しかし、話してみるとまったくきついところはなく、初めての来館者にもとても親切にしてくれます。ただ、社会のルールを守らないことは大嫌いなようで、特に館内で騒ぐ人には厳しく注意します。

一言:「お静かに」

・関連サリュンティル市立美術館


▼レオナル=ラストゥ
 種族:白人  性別:男  年齢:28  職業:無職/遊び人
 居住:アンティーク通り  出身:サナラーラ市

解説:気まぐれ通りに住むメリタ=エイクルの甥っ子で、どうしようもない遊び人です。叔母からせしめた金で、毎晩のように歓楽街などで遊んでいます。働く気はまったくなく、他に身寄りのないメリタの遺産を頼りにしているようです。

一言:「この株は必ず上がります。10万エランでいいんですよ。ねえ、おばさん?」

・関連メリタ=エイクル


▼エルンスト=ディオナール
 種族:白人  性別:男  年齢:24  職業:画家
 居住:アンティーク通り  出身:サリュンティル市

解説:奔放派と呼ばれる鮮烈な色彩と独特のタッチで絵を描く、現在注目の若手画家です。遠近法を無視した画法や、釘で引っ掻いたような鋭い筆遣い、あるいは現実にはあり得ない陰影表現など、様々な新しい画風を生み出しています。その誇張表現は人間の内面に焦点をあてたもので、彼の深く鋭い観察眼と天性の色彩感覚が、このような絵を芸術の域にまで高めている最大の要因でしょう。
 絵から受ける印象とは違って本人は至って穏やかな人物で、どちらかといえば内向的な大人しい性格の青年です。しかし、創作に取りかかった途端、彼は非常に気難しい人物へと豹変し、何日も部屋にこもりきりだったかと思えば、いきなり庭に飛び出して苛立たし気に大股で歩き回ったり、感情をぶつけるように家の壁に荒々しくデッサンを描くなど、とにかく奇行が目立つようになります。彼はアンティーク通りの一軒家で暮らしていますが、創作活動に励んでいる間だけは、周囲はなるべくアトリエに近づかないよう配慮しなければなりません。


▼その他
アレク=デルフィン
(白人/男/18歳/劇場雑用係)
ミュンファ=リーリン
(黄人/女/24歳/踊り子)
ウォルター=ビーン
(白人/男/48歳/県庁職員)
ヨシュア&リーネル
(白人/男/25&24歳/バーテンダー)
ノエル=アンディルリューク
(白人/男/45歳/教師・初等学校)


先頭へ

 


基本情報施設・名所人物・集団