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超能力のように超常的な現象を引き起こす力を『異能力』と呼びます。異能力は能力ごとにそれぞれ個別の特殊技能として扱われます。
▼認識
異能の力というのは一般社会で認知されておらず、もし周囲に能力があることを知られてしまえば、化け物を見るような目で見られることになるでしょう。場合によっては味方からも遠ざけられる可能性があります。
■ タイプ ■ |
異能力には2つのタイプがあります。1つは受動的異能力で、もう1つは能動的異能力となります。しかし、初期段階のPCは受動的異能力しか獲得できません。というのは、能動的異能力はサイコフローラと呼ばれる特殊な精神状態にある人間しか身につけることが出来ないためです。
■ 系統 ■ |
異能力はその効果によって、幾つかの系統に分類されます。
▼習得制限
PCは1人につき1つの系統しか選ぶことが出来ません。また、最初に選んだ系統を後で変更することも不可能です。
■ 異能レベル ■ |
異能力は覚醒段階を示すレベルという数値を持ち、これは0〜3の値をとります。1つの系統には0〜3レベルまでの4つの異能力が含まれており、異能力のレベルが上がることで、より強力な効果を発揮することが可能となります。
レベルは0から存在しますが、0レベルは素養があることを示しているだけで、系統にかかわらず〈霊視〉が出来るだけとなります。実際に様々な能力を発揮できるのは1レベルからとなります。
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習得判定に成功したPCは、異能力を持つ資格を得ることができます。
■ 覚醒段階 ■ |
異能者としてどのレベルにあるのかを示すものです。
段階 | 解説 |
---|---|
無資格者 | 異能力の素養が全くない者です。 |
有資格者 | 異能レベルが0の段階にある者です。 |
異能者 | 1〜3のレベルによって段階があらわされます。 |
封印者 | 異能力が封印された状態にある者です。 |
■ 初期段階の獲得 ■ |
習得判定はキャラクターの作成時に行って下さい。判定に成功した場合、系統はプレイヤーが自由に選択することが出来ます。
▼0レベル
まず最初に、【直感】を基準とした習得判定を行って成功すれば、有資格者として0レベルの異能力(霊視)を身につける資格を得ます。ただし、判定に失敗した場合は無資格者となり、二度と判定に挑戦することが出来なくなります。
▼1レベル
有資格者となった者は、再び【直感】を基準とした判定に成功すると、1レベルの異能力を身につけることが出来ます。判定に失敗した場合は、異能レベルが0の有資格者のままとなります。なお、初期段階では、1レベルまでしか習得判定を行うことは出来ません。
■ 封印 ■ |
0レベル以上の異能力を身につけた者は、次に封印判定を行わなければなりません。
▼判定判定
封印判定を行う場合は、【自我】の値が判定の基準となります。
◇フローラの影響
プレイヤーが望めば、[自我+フローラレベル]を基準に封印判定を行うことが出来ます。この場合、フローラが封印に少なからず影響していることになります。
▼影響
封印判定に成功した場合は、身につけた異能力が一時的に封印されてしまうことになります。これは成長するにつれて周囲から抑圧を受けたり、異能を持つことの苦痛から自ら施した封印です。
異能力が封印されている者は、封印者という覚醒段階になります。これは表向きは無資格者と同じ扱いをしますが、何か精神的な影響を受けた時に封印が解け、シナリオの途中で覚醒を果たす可能性があります。
■ 技能値の設定 ■ |
判定を通過して資格を得た場合、[霊力−異能力レベル]が自動的に異能力の技能値となります。獲得には経験点を割り振る必要はありません。なお、異能力の技能値は経験点を消費して上昇させることは出来ず、[霊力−異能力レベル]で永久に固定されたままとなります。
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■ 発動判定 ■ |
異能力を発動させるためには、以下のような判定処理を行います。
▼種類
◇能動発動
PCが望めば、自発的に異能力を発動することができます。
◇強制発動
思念レベルが1以上の強い残留思念に知らずに接触した時は、キーパーの指示によって強制的に発動判定が行われる場合があります。
▼準備
◇レベルの指定
どのレベルの異能力を用いるのか、発動判定を行う前に指定する必要があります。
◇時間
発動前に精神集中などで時間を費やす必要はなく、意識した瞬間に発動を試みることが出来ます。
▼判定方法
技能値を基準とした判定に成功すれば、異能力を発動させることが出来ます。
◇発動中止
発動判定に成功しても、実際に効果を適用する前であれば発動を中止して構いません。ただし、この行動を選択した場合は、1ポイントの精神力を消費することになります。
▼精神力の消費
異能力を発動した時は、精神力が幾らか減少します。なお、発動に失敗した時は何も消費は起こりません。
◇基本消費
発動に成功した場合は、使用した異能力のレベル分だけ精神力を消費します。
◇修正消費
精神力を1ポイント消費するごとに、判定値に+1修正を得ることが出来ます。この消費による上昇は、異能力を用いるいかなる判定においても適用されます。ただし、1度の判定に消費できるのは【霊力】の値までに制限されます。
◇発動中止
発動を中止した場合は、1回につき1ポイントの精神力を消費します。
▼認識
1レベル以上の異能力の場合、発動したことを異能者自身が正しく認識します。異能力などによる妨害がない限りは、得られた情報に確信を持つことが出来ます。
■ 精神抵抗 ■ |
残留思念を読み取るなど、抵抗を行うことが出来ない対象に異能力をかける場合は、発動判定に成功すれば自動的に効果をあらわします。しかし、直接思念を読み取ったり、精神に影響を与えるタイプの異能力をかける場合は、相手の精神抵抗との対抗判定に勝利した場合にしか効果を発揮しません。
▼部分的成功
対抗判定の結果によって部分的成功が出た場合、異能力の効果や持続時間が半減してしまいます。
▼認識
異能力に対しては自動的に精神抵抗が行われますが、能力を用いられたことを明確に認識することは出来ません。抵抗に成功すれば何か異変が起こったことを察知しますが、過去に異能力を行使された経験のない者が、違和感の原因を特定することは不可能となります。
▼再抵抗
長期的に効果が持続するような異能力の場合、何らかの精神的影響によってブルーラインが減少するか、フローラに関係する強い刺激を認識した時点で、再び精神抵抗を行うことが可能となります。
■ ノイズチェック ■ |
異能力を用いて他者の思念に接触した場合は、直後にノイズチェックを行わなければなりません。通常の思念は0レベルとなりますので、精神的な影響を及ぼすことは滅多にありませんが、キーパーが必要だと考えた場合は0ダメージの時もチェックを行わせて構いません。ノイズチェックの詳しい判定方法については、ノイジィブルーのページをご覧下さい。
■ 解除判定 ■ |
影響が継続するタイプの異能力の場合は、再び異能力の技能値を基準とした解除判定に成功すれば、その時点で効果を消滅させることが出来ます。ただし、相手がそれを拒む場合は精神抵抗を行うことが可能で、抵抗に成功すれば効果はそのまま持続することになります。
▼精神力の消費
解除判定を行うために精神力を消費することはありません。ただし、修正消費を得るために、プレイヤーの意思で精神力を消費することは可能です。
▼間隔
最初の解除判定に失敗した場合、次に何時これを試みることが出来るのかは、キーパーの指示に従う必要があります。
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■ 基本 ■ |
この世界には霊魂が存在しており、〈霊感〉の判定に成功すればその気配を感じ取れることがあります。しかし、死者の姿を見るためには霊視能力を予め獲得している必要がありますし、死念を明確に感じ取るには〈霊視〉の判定に成功しなければなりません。なお、〈霊視〉といっても視覚的なものだけをさすわけではなく、霊の言葉を聞いたりする能力も含まれます。
▼獲得資格
タイプや系統にかかわらず、0レベルの異能者は〈霊視〉の技能を獲得することが出来ます。なお、異能者以外の者が霊視能力を得ることは出来ませんので、その点については注意して下さい。
▼注意
〈霊視〉によって認識できるのは死念(霊魂の思念)であり、死者の生前の記憶や感情ではありません。死後の魂が抱いている想いだけが感知できる対象となります。
■ 判定 ■ |
判定方法は1レベル以上の異能力と同じで、技能値以下を出せば〈霊視〉に成功したことになります。
▼発動機会
〈霊視〉の判定が必要になる状況というのは、霊魂の思念を感じ取る場合となります。この時、能動的に判定を選択することも出来ますが、逆に霊の側から働きかけてくる場合もあります。
◇霊の感知
〈霊視〉の技能があれば霊の姿を自動的に見ることができますし、言葉を聞くこともできます。これには判定を行う必要はありません。
◇精神抵抗
霊魂の側が拒否するのであれば、精神抵抗を行って思念の接触を避けることが可能となります。
▼精神力の消費
〈霊視〉は0レベルの異能力なので、精神力の基本消費は0となります。そのため、修正消費を行わなければ、精神力を全く費やすことなく発動させることが可能です。
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発動判定で特殊な結果が出た場合は、以下のような状態に陥ります。
■ 反動効果 ■ |
1レベル以上の異能力の発動で致命的失敗を出した場合は、反動によって何か悪い影響が生じる可能性があります。なお、〈霊視〉の場合は反動は起こらないので注意して下さい。
▼抑制判定
反動効果を押さえるためには、再び異能力の技能値を基準とした抑制判定を行い、これに成功する必要があります。
▼精神力の消費
抑制判定を行うために精神力を消費する必要はありません。ただし、修正消費を得るために、プレイヤーの意思で精神力を消費することは可能です。
▼効果
抑制判定に失敗した場合は、即座に反動効果が適用されます。反動による影響の内容は、反動チャートに書かれています。
◇反動値
チャートにある反動値というのは、抑制判定の際のダイス目に使用した異能力のレベルを足した値です。判定結果から数値を導き出し、適合する欄の結果を反動効果として用いて下さい。
■ 侵入効果 ■ |
他者の意識と強く接触することを、侵入を起こすと表現します。
▼条件
◇発動判定
侵入が起こるのは、異能力の発動判定で決定的成功が出た場合に限られます。なお、精神判定を行うことが出来る異能力の場合は、相手が対抗判定で勝利すれば侵入は起こりません。
◇直接思念
直接思念と接触した場合にのみ、侵入が起こる可能性があります。残留思念を感知するだけであれば、侵入効果が引き起こされることはありません。
▼情報
侵入が起こった場合は、互いの精神が直接的な接触を起こすため、双方とも相手の思念情報を得ることが出来ます。どのような情報が得られるかは、キーパーの判断にゆだねられます。
◇フローラの幻視
侵入が起こった場合、接触した思念の持ち主のフローラの種類を感知します。ピュアフローラであれば青い薔薇、マイナスフローラであれば真紅の薔薇といった具合となります。
▼侵入した思念への接触
異能者は自分の精神内に侵入した思念に対しても、異能力による接触を試みることが出来ます。これはもちろん、それに相応しい異能力を所持する者が、相手が接触している最中にのみ可能となる行動です。このような自発的な接触を試みるのは、キーパーが与えた以上の情報を得たい場合がほとんどとなるでしょう。
▼ノイズチェック
侵入が起こった時は、接触を起こした双方ともがノイズチェックを行わなければなりません。この時のノイズダメージの基準値は、相手の思念のレベルとなります。なお、相手がサイコフローラの場合は、フローラレベルがノイズダメージとして扱われます。
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■ 基本 ■ |
ノイズチェックに失敗した場合や、フローラの危機や喪失という場面に遭遇した時は、異能力の覚醒が起こる可能性があります。
▼覚醒
覚醒を果たした場合は、異能力のレベルが上昇して次の段階の能力が使用可能となります。覚醒できるかどうかは、覚醒判定の結果によって決まります。この判定はプレイヤーの判断で行うかどうかを選択することが可能です。
▼封印の解除
封印者も覚醒判定に挑戦することが出来ます。ただし、封印者が判定に成功しても、封印が解けて能力を使用できるようになるだけで、異能レベルの上昇は起こりません。次に覚醒判定を行って成功した時に、はじめてレベルが1つ上がります。
■ 覚醒判定 ■ |
覚醒判定を行う条件と手順は以下のようになります。
▼ノイズチェック
ノイズチェックに失敗した場合、その時に減少したポイント(ノイズダメージ)を基準とした覚醒判定に挑戦することが出来ます。ただし、ノイズダメージを全て封印してしまった場合、判定を行うことは不可能となります。
▼フローラの危機
フローラが死の危機などにさらされているのを感知した場合、フローラレベルを基準とした判定に成功すれば、異能力の覚醒が起こります。
▼ロストフローラ
フローラを永久的に失った時は、[ノイズダメージ+フローラレベル]を基準として覚醒判定を行うことが可能です。
◇ノイズダメージの封印
ノイズダメージを完全に封印してしまった場合には、覚醒判定を行うことは出来ません。
◇追体験
死亡などの要因で完全にフローラを喪失した場合、再びこれを異能力の覚醒判定に用いることは出来ません。ただし、異能力などの影響によってフローラの喪失を追体験した場合は、キーパーが認める限りにおいては覚醒判定に使用しても構いません。
■ 異能力の獲得 ■ |
覚醒によって異能レベルが上昇した場合は、次のレベルの異能力を習得したことになります。
▼技能値
異能力の技能値は[霊力−異能力レベル]となります。初期の獲得時と同様に、これには経験点を費やす必要はなく、自動的にこの値に設定されます。
▼既得能力
覚醒によってレベルが上がっても、下のレベルの能力を失うわけではありません。発動時に使用する能力を選択しなければなりませんが、これまでの能力も以前と同じように使用することができます。
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■ 獲得 ■ |
能動的異能力の獲得は、サイコフローラと呼ばれる状態にある者だけが可能となります。PCがサイコフローラになることを選択することは出来ませんし、そうなってしまった場合は、NPCとしてキーパーに接収されてしまうことになります。
▼獲得判定
受動的異能力の場合と全く同じように行われます。【直感】を基準とした獲得判定に成功すれば、能動的異能力の系統を1つ選択する権利を得ます。
▼封印
能動的異能力を獲得した場合は、封印判定を行う必要はありません。
▼特殊異能力
特定のサイコフローラの持ち主にしか獲得できない異能力も存在します。これらを習得する場合も、その他の異能力と同じ方法で判定を行って下さい。
■ 発動判定 ■ |
受動的異能力の場合と同じ手順で発動処理を行って下さい。
■ ノイズチェック ■ |
▼自己への影響
サイコフローラの持ち主は、ノイズチェックによってラインが下降することはありませんし、一時的汚染も起こらなくなります。このため、異能力を用いて思念に接触しても、異能者の側がノイズチェックを行う必要はありません。
▼対象への影響
フローラを傷つけるなど、相手の精神にダメージを与えるタイプの異能力を用いた場合は、強制的に相手にノイズチェックを引き起こすことになります。
■ 封印 ■ |
能動的異能力は、サイコフローラの状態が解除された時点で封印されてしまいます。しかし、再びサイコフローラとなった場合は、その瞬間に封印が解けて、元通りに利用できるようになります。
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