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このゲームにはクトゥルフ神話の怪物や、その他の伝説上の生物などが登場する可能性があります。
■ 霊魂 ■ |
▼基本
幽霊と呼ばれる存在は、霊魂と幽体の2つの要素に分けることが出来ます。霊魂は意思を持つ魂のことですが、現実に干渉するためには体を持たなければなりません。そのためには、一般にエクトプラズムと呼ばれる幽体物質に宿らなければならず、この状態になった時の霊を一般に幽霊と呼んでいます。
▼種類
◇浄化霊
浄化され、昇天した魂のことです。現実の世界に未練は持っておらず、通常は霊界と呼ばれる場所で穏やかな眠りについていると言われています。
◇浮遊霊
現実世界に何らかの気がかりを抱いていたり、自分が死んだことを理解していない霊のことです。恨みを抱いているわけではないので、意図的に誰かを傷つけることはありません。しかし、意図せずに生者に恐怖を与えたり、たまたま波長が合う人の精神と同調して、相手を自殺させたりすることもあるようです。地縛霊と呼ばれるものの大半がこれに当たります。
◇悪霊
邪悪な想念に取り憑かれた霊で、意思を持って生者を攻撃する者です。たいていの悪霊は非常に強力な存在であり、霊能力を用いてもなかなか浄化することは出来ません。
◇神霊
神性を持つ霊魂のことで、神として祀られている場合もあります。神霊は非常に強力な力を持っていますが、人間世界の出来事に直接介入することは殆どありません。ただし、ごくまれに助力してくれることもあるようです。
▼憑依
霊魂が憑依できるのは、幽体物質や死体といった意思を持たない存在、そして生者もその対象となります。
◇幽体物質への憑依
強い念を抱いている霊は、意識的に幽体物質へと憑依することが出来ます。一般にイメージされる幽霊というのは、幽体物質へ憑依した状態の霊魂のことになります。霊魂は自由に幽体物質を離れることが出来ますが、離脱した後には幽体物質は残らず、煙のようにかき消えてしまいます。
なお、幽体物質が存在しやすい場所とそうでない場所があるため、再び元の場所に現れるのに時間がかかることもあります。一般に墓所や霊場、それから水場の近くには幽体物質が豊富に存在し、乾燥した場所には存在しにくいと言われています。
◇生者の憑依
強い念を抱いている霊魂は、生者への憑依を果たすことが出来ます。憑依が可能であるのは、生者もその体内に幽体物質を保持しているためです。憑依できるかどうかは、霊魂の霊力と憑依対象の精神抵抗による対抗判定で決定します。
◇死体への憑依
死体や遺骨に霊魂が宿ることがあります。ただし、死体は死亡時に幽体物質を失っているため、憑依できるようになるには準備が必要となります。多くの場合、霊能力による手助けが必要となるようです。
◇憑依霊魂への影響
何ものかに憑依している霊魂にも、霊能力などの効果は適用されます。抵抗は霊魂の精神抵抗の値を基準として判定します。
◇感覚
憑依されているかどうかということについては、憑いている存在が自分の意図しない行動を取るなど、よほど明らかな兆候がなければ気づくことはありません。ただし、通常のように霊感の判定に成功すれば気配を感じたりしますし、霊能力によって判別することは可能です。
▼存在形態
◇霊魂の状態
霊魂は隠身化と幻朧化の段階を自由に切り替え、突然出現したり姿を消すことが出来ます。しかし、霊魂だけの存在である限りは、幻朧化の状態までしか段階を移行することは出来ません。半具象化より上の段階に移行するためには、必ず幽体物質へ憑依して幽霊として存在しなければなりません。
◇幽霊の状態
幽体物質へ憑依した霊魂は、主に半具象化と具象化の2つの状態を取ることが出来ます。非常に強い念を抱いている霊魂は、幽体物質に憑依した時に具象化を引き起こし、まるで人間のように触れることが出来るようになります。
▼脅威の回避
◇浄化
幽体を浄化して現象化した幽霊の力を奪うことは可能ですが、霊魂そのものを浄化するにはよほど強い霊能力を用いるか、相手を納得させて浄霊するしかありません。
◇離脱
霊によっては、死んだ場所に束縛されていることもあります。こういった地縛霊に襲われた場合は、取り憑いている場所から離れれば、たいていはその影響から逃れることが出来ます。しかし、特定の人間を標的にしている霊は、諦めるか浄化されるまで離れることはありません。
■ 怪奇現象 ■ |
ゲームの中では、様々な怪奇現象が起こる可能性があります。
▼原因
怪奇現象が起こる場所というのは、たいていは過去に何らかの事件や事故が起こっています。そのために生じた強い精神的作用が、現実世界に怪異を引き起こしている可能性が高くなります。特に死者の怨念がその場や物品にこびりつき、現実世界に様々な影響を与えることが多いようです。
その次に多いのが、強い恨みの念によって誰かに呪いがかかるケースです。種類によっては対象を特定せず、無作為に呪いが降りかかる場合もあるようです。呪詛による怪奇現象を引き起こすのは生者の念であることもあります。
それから、霊的な力を持つ物品が人間の精神に悪影響を与えたり、霊魂を引き寄せたりすることで怪異が起こることもあるようです。このような品々の多くは封印を施されていることが多いのですが、まれにこれが事故などで解かれ、人間の世界に災いをもたらしたりします。
▼霊的接触
顕在化していない怪奇現象が、現実世界に影響を及ぼさないまま潜伏していることもあります。しかし、生者がその場を訪れたり、霊感や霊能力を用いて接触してしまったために、これらの霊的存在を目覚めさせてしまう場合もあるようです。
■ 妖物 ■ |
▼基本
このゲームには人外の怪物が登場する可能性があります。このような存在を総称して妖物と呼びます。これらの多くは器物や植物といったものに意識が宿ったものであり、霊魂の一種に含まれます。
◇実体
妖物と幽霊の大きな違いは、物質としての体を持つということです。また、幽体物質に憑依している場合とは異なり、その意識は最初から器物や生物に宿ったもので、これらから離脱することは出来ません。霊魂が体から離れるのは、浄化されるか霊能力の力を借りた場合に限られます。
▼種類
◇器物
人形や髪の毛など、非生物にこびりついた意識が1つの霊魂となり、妖物として生み落とされることがあります。
◇生物
虫や植物などが死者の恨みの念に影響されたり、動物の意識が特定の霊魂や恨みの念と結びついて、妖物に変化してしまうことがあります。特別に誰かに可愛がられたり、死体やその血液に触れるなどした場合に生まれることが多いようです。
◇自然物
水や炎といった存在が霊魂を宿し、幽霊のように振る舞うこともあります。このような存在を精と呼んだりしますが、中には死者の念に影響された恐ろしい存在もいるようです。
■ 魔物 ■ |
悪魔や怪物など、超自然の意識が妖物として生まれる場合もあります。これらの中には1つの生物のように肉体を持ち、傷つけられれば血を流すようなものも存在します。魔物が生まれる過程は明らかではありませんが、その歴史は非常に古いものが多く、長い年月を経て強い霊力を身につけています。
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このゲーム登場する怪物たちは、キャラクターのようなデータを持ちます。怪奇現象もデータの上では霊魂や怪物と同じように扱います。
■ 基本数値 ■ |
怪物はベース能力、耐久力、属性値といったデータを持ちます。これらの数値はPCのものと全く同じ働きをします。なお、種類によっては、【社交】などの数値が設定されない場合もあります。
▼怪奇現象
実体を持たない怪奇現象は、【霊力】とそれに関連するデータしか持たない場合があります。このような存在にとっての【霊力】は、その現象が生じる原因となった思念の強さと考えてもらって差し支えありません。この数値が高い怪異ほど現実世界に現れやすく、与える影響も大きくなります。
■ 魔性 ■ |
▼正気度ダメージ
怪異はPCに正気度ダメージを与える可能性があります。
◇認識
見た目が醜悪な怪物に遭遇した時は、正気度判定を行う必要があります。
◇憑依
幽霊や神霊に憑依された場合も、正気度判定を要求される可能性があります。正気度ダメージの大きさは、思念の大きさや神性の高さに左右されます。
▼顕現力
怪異の見つかりやすさを示す数値で、この値が高いほど霊的な波動を感知しやすくなります。〈霊感〉や霊能力による感知を行う際は、技能値に顕現力の値を加えて下さい。
顕現力がマイナスとなっている場合は、その現象は非常に感知し難いことを意味します。しかし、これは霊力の強さとは無関係に設定されるもので、見つかりにくく強力な怪異も存在することでしょう。
■ 技能 ■ |
基本的にはPCの場合と全く同じように扱います。なお、人間とは肉体や精神の構造が違うことから、一般技能でもベース能力以下の値を取ることがあります。
■ 戦闘 ■ |
▼攻撃
PCと同様に、攻撃方法、技能値、ダメージ、攻撃回数、到達距離などが設定されています。その怪物に特有の攻撃手段については、データに詳しく説明が書かれています。
▼防御
人間と違って皮膚が非常に頑丈だったり、霊的な装甲を有している場合などがあります。怪異の場合は防御値だけでなく、特定の攻撃手段を無効化したり、体構造の違いから自動的にダメージを半減させるといった、特殊な防御手段を持つものもいます。
■ 霊能力 ■ |
怪物の中には霊能力を身につけているものもいます。霊能力はキャラクターの場合と全く同じ使い方をします。
■ 特殊能力 ■ |
怪異の多くは特殊能力を持っており、その力を使って現実世界に様々な影響を与えます。特殊能力は霊能力とほぼ同じ扱い方をします。
▼種類
特殊能力には自動発動と集中発動の2つの系統が存在します。
◇自動発動
発動判定や精神力の消費なしで自在に行使できる特殊能力です。これを発動しても能動行動としては扱われません。
◇集中発動
この系統の特殊能力を用いるには、発動判定と精神力の消費が必要となります。これは能動行動として扱われるもので、その他の行動と同時に行うことは出来ません。
▼発動判定
判定は基本的に霊能力と同じ方法で行います。
◇準備時間
発動は即座に行われるもので、準備時間を要しません。
◇技能値
技能値は【霊力】の値が基準となりますが、キーパーの判断で修正値を加えても構いません。
◇対抗判定
特殊能力の影響から逃れるためには、精神抵抗を用いた対抗判定で勝利する必要があります。
◇霊力ボーナス
特殊能力によってダメージを与える場合、霊力ボーナスが追加ダメージとして扱われます。
▼精神力の消費
集中発動に含まれる特殊能力を用いた場合は、精神力を消費しなければなりません。消費の基準は以下のようになります。いずれの場合にせよ、精神力は特殊能力が発動された時だけ減少します。
◇基本消費
特殊能力を1回行使するためには、基本消費分として1ポイントの精神力が必要となります。これは能力の種類によらず一律です。
◇修正消費
霊能力の場合と同様に、修正消費として精神力を余分に1ポイント費やす毎に、判定に+1修正を得ることが出来ます。
◇効果の拡大
精神力を基本消費の分(1ポイント)だけ余分に費やすごとに、持続時間、到達距離、効果範囲(体積や対象数で計算)などの要素を拡大することができます。
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PhantomRoad-Rule