Kikokuyowa-Data
▼基本データ
鬼の能力には宿主の力が反映されます。基本的なデータは宿主の数値がベースとなりますが、キーパーはこれに幾らかのボーナスを加えることが出来ます。
・上昇
その時点の鬼魂の値を、敏捷、体力、霊力、精神力、生命力にそれぞれ加えることができます。その時点での鬼魂の値が7であれば、各数値が+7されることになるわけです。
・霊命体
霊命体の最大値は[宿主の霊力+鬼魂]となります。これは鬼魂が持つ霊的な体であり、ダメージを受けて−霊命体(霊命体の最大値にマイナスの符号をつけた値)になれば、鬼魂は自らの意識を維持することが出来なくなってしまいます。霊命体は通常の武器で傷つけることは出来ませんが、霊能力や鬼の力を用いればダメージを与えることが可能となります。
霊命体の回復は、1時間につき1ポイントとなります。また、鬼魂治癒の超常能力があれば、精神力を1ポイント消費するごとに1D3ポイント回復することが出来ます。
・装甲
石鬼の皮膚は非常に硬く、1〜3ポイントのダメージをくい止めることが出来ます。また、通常の鬼の場合でも、キーパーが任意に装甲を追加して構いません。
▼タイプ
鬼には様々な種類がありますので、キーパーの判断で以下のような変更を行っても構いません。
|
通常型 |
膂力型 |
異能型 |
体力 |
±0 |
+4 |
−4 |
超常能力 |
3種類 |
1種類 |
5種類 |
▼特殊能力
鬼は幾つかの特殊能力を行使することが出来ます。行使する能力の種類は、幽鬼となった時点でキーパーが選択することになります。
・基本能力
基本能力となっているものは、すべての鬼が自動的に獲得できる能力です。これらは判定や精神力の消費なしで自在に行使することが出来ます。なお、幽鬼は基本能力を用いることは出来ず、鬼として覚醒した時にはじめて行使可能となります。
・超常能力
技能として扱われるもので、判定は霊力の値が基準となります。通常の鬼の場合、選択できる特殊能力の数は3種類となります。幽鬼の場合も鬼と同様です。
・精神力の消費
超常能力を1回行使するためには、基本消費分として1ポイントの精神力が必要となります。これは発動に失敗しても減少します。
また、修正消費として精神力を余分に1ポイント費やす毎に、発動判定に+1修正を得ることが出来ます。これは超常能力が発動された時だけ減少することになります。
・精神抵抗
特殊能力に対して抵抗を行う場合は、精神抵抗による対抗判定に勝利しなければなりません。
・効果の拡大
精神力を1ポイント余分に費やすごとに、持続時間、到達距離、効果範囲(体積や対象数で計算)などの要素を拡大することができます。これは超常能力が発動された時だけ減少することになります。
・幽鬼の判定
判定値は[宿主の霊力+鬼魂]を基準として行います。精神力は宿主のものが消費されることになります。
▼基本能力
・不老不死
覚醒した鬼は老化することもなければ、老衰で死亡したり通常の病にかかることもありません。ただし、この能力を維持するためには、定期的に人や鬼の血を飲む必要があります。
・心盗み
憑依したことのある宿主の記憶を自由に利用することが出来ます。鬼は宿主の記憶をすべて引き出すことが出来ますし、その性格通りに行動することも可能です。
・面借り
宿主の体と鬼の姿を自由に使い分けることが出来ます。新たに宿主を得た場合、以前に憑依した者の姿を借りることも可能です。
・霊眼
霊的な存在を視認したり、霊能力の発動を感知することが出来ます。また、夜の闇を見通すことが出来ますし、意識すれば人間が認識できない波長の光をとらえることも可能です。
・生命治癒
鬼の肉体は治癒能力を持っており、1ラウンドにつき1D3ポイントのダメージを回復します。ただし、宿主の体が死亡してから治癒能力が発揮されることはありません。
・気絶耐性
鬼は強靱な肉体と精神を持っているため、生命力や精神力がマイナスになっても気絶することはありません。
・再生
体の一部を切り離されてもすぐに繋げることが可能です。ただし、完全に繋げるためには1ラウンドの時間が必要となり、さらに1ラウンド経ってからでなければ、その箇所を動かすことは出来ません。
・隠鬼
鬼の気は霊的な波動を放っているので、霊能力などで感知することが可能です。しかし、鬼は宿主の中に隠れることで、鬼の気を外部から隠してしまうことが出来ます。ただし、この状態にある時は鬼は眠りについており、外界の状態を知ることは出来ません。この時、宿主は元の意識と同じように行動しますが、宿主の意志によって動いているわけではなく、あくまでも反応を模倣するだけとなります。
・角化
鬼は自らの意志で角の形へと変化することが出来ます。鬼は角の状態では自由に動けませんが、接触した生き物の中へと魂を潜り込ませ、相手に悪意を抱かせることが出来ます。角化した場合、それまで取り憑いていた宿主は鬼の脅威から逃れることが出来ます。
・休眠
鬼は自ら眠りにつくことで、力の衰えを防ぐことが出来ます。ただし、眠りが深すぎると木乃伊(ミイラ)のような体になってしまい、鬼質を持つ者の血や鬼角を近づけるなどしないと、目覚めることが出来なくなる場合があります。
▼超常能力
雷を呼んだり空を歩くなど、超常的な能力を発揮します。種類は以下のようなものがあります。名称の中の括弧内は、順に到達距離、持続時間、効果範囲を示しています。
・霊撃(10m/一瞬/1対象)
炎や雷などによって、3D6ポイントのダメージを与えることが出来ます。
・鬼雷撃(0/一瞬/半径5m)
炎や雷などによって、1D6ポイントのダメージを与えることが出来ます。
・武装化(0/10ラウンド/自分)
体の一部を剣などに武装化します。作り出した武器は、2D6ポイントのダメージを与えることが出来ます。
・鬼鎧(0/10ラウンド/自分)
皮膚を鎧のように変化させ、3ポイントの物理ダメージを防ぐ装甲とすることが出来ます。
・鬼魂防御(0/10ラウンド/自分)
霊命体へのダメージを3ポイント防ぐことが出来ます。
・催眠(10m/10分/1対象)
睨み付けた対象を忘我状態に陥れます。この間、対象に1種類の命令を1度だけ実行させることが可能ですが、命令を実行するのは1ラウンド後となります。対象は痛みなどの刺激を受ければすぐに目覚めますが、周囲の状況を把握するには1ラウンドほどの時間が必要となります。
・多手多足(0/10ラウンド/自分)
手足を1本余分に増やすことが出来ます。増やした手足を用いて攻撃や防御などを行うことも出来ますし、攻撃回数も1回増えることになります。
・鬼糸(0/10ラウンド/自分)
皮膚から鋼線のような丈夫な糸を吹き出し、これを自由に操ることが出来ます。長さは鬼の強さにもよりますが、だいたい5〜10mほどになるようです。武装化しなければこれでダメージを与えることは出来ませんが、移動に用いたり相手をとらえたりすることが可能です。鬼糸による攻撃は格闘技能で判定を行って下さい。
・空歩き(0/10分/自分)
空中を地面のように自由に歩くことが出来ます。
・多眼(0/10分/自分)
体の好きな部分に眼を1つ生み出すことが出来ます。これによって死角をなくすることが可能です。
・雷足(0/10分/自分)
通常の2倍の速さで移動することが出来ます。跳躍力なども2倍となります。
・高速治癒(0/永久/自分)
生命力を2D3ポイント回復することが出来ます。
・鬼魂治癒(0/永久/自分)
霊命体に受けたダメージを1D3ポイント回復することが出来ます。
・透視(0/10ラウンド/自分)
物体を通じて向こう側の情報を得ることが出来ます。ただし、この効果は生物には適用されません。
・千里眼(0/10ラウンド/自分)
自身のよく知る場所の視覚情報を、遠くにいても自由に得ることが出来ます。
・蘇生(0/永久/自分)
宿主の肉体が死亡しても、生命力を2D3ポイントだけ回復して生き返らせることが出来ます。
・影隠行(0/10分/自分)
影にとけ込んで自身の姿と気配を消し去ることが出来ます。これによって霊能力や機械による感知からも逃れることが出来ますが、激しく動いたり超常能力を行使した場合は、即座に効果を失ってしまいます。
・鬼火呼(0/永久/半径3m)
隠世から1D3体の鬼火を召還することが出来ます。鬼は鬼火を食べることで、その鬼魂の分だけ失った霊命体を癒すことが出来ます。
・蠱惑(10m/1時間/1対象)
対象を一時的に自分に惹きつける能力です。惑わされた者は鬼もしくはその宿主を愛することとなり、嫌ったり憎んだりすることが出来なくなります。ただし、相手を操ることが出来るようになるわけではありません。
・邪気凶眼(10m/10分/1対象)
対象に邪悪な想念を植え付け、凶暴化させる能力です。惑わされた者は衝動のままに行動したり、周囲にいる者を無差別に攻撃したりします。
▼特異能力
長い年月を生きた鬼の中には、特に強い力を身につけているものもいます。彼らの用いる超常能力は通常の鬼が用いるものよりも効果が大きく、他の鬼にはない特異な能力を身につけている場合もあるようです。キーパーはシナリオの内容に応じて、その鬼固有の特異能力を自由に設定しても構いません。
▼基本データ
鬼姥は人間と同じデータで示されることになります。
・上昇
成人した後の鬼姥は、ベース能力および耐久力が各3ポイントずつ上昇します。
▼特殊能力
鬼姥もまた鬼の一族であり、鬼ほどの強さは持ちませんが様々な特殊能力を備えております。この能力は年齢を重ねるほど強くなってゆくといいます。行使する能力の種類はキーパーが選択して下さい。
・基本能力
鬼姥は超常能力を持たず、基本能力しか行使することは出来ません。基本能力はすべての鬼姥が自動的に獲得できるもので、判定や精神力の消費なしで自在に行使することが出来ます。
・精神抵抗
特殊能力に対して抵抗を行う場合は、精神抵抗による対抗判定に勝利しなければなりません。
・鬼姫
鬼姫は鬼の力を自在に使いこなすことは出来ず、自らの能力に振り回されることがあります。
▼基本能力
・老化遅延
鬼姥は成人してからは、ほとんど歳を取らずに生きてゆくことが出来ます。そのため、鬼姥は1つの場所で長く生活をすることは出来ません。ただし、ほんの少しずつ年齢を重ねてゆくようで、完全な不老というわけではないようです。
・治癒
鬼姥も強い治癒能力を持っており、10ラウンドにつき生命力を1ポイントずつ回復することが出来ます。ただし、死亡してから治癒能力が発揮されることはありません。
・再生
体の一部を切り離されても繋げることが可能です。ただし、これには約1日の時間が必要となります。
・鬼子魂
くちづけなどの肉体的な接触により、鬼質を持たないものに鬼の性質を宿らせる力です。神隠しにあって戻ってきた子は、たいてい鬼子魂を吹き込まれています。
接触された者は精神抵抗を行い、判定に失敗した場合は後天的鬼質が1ポイント上昇します。致命的失敗が出た時は、1点余分に鬼質が増えることになります。
・誘眼
人間を催眠状態に陥れる魔眼のことです。相手を一時的に思い通りに動かしたり、自らの方へと誘い込むことが出来ます。ただし行動を取らせるには、その度ごとに命令を与えてやらなければなりません。
誘眼の力にとらわれたものは、その間の記憶は失われています。対象は痛みなどの刺激を受ければ目覚めますが、周囲の状況を把握するには1ラウンドほどの時間が必要となります。
・吸精
人間と交わることによって、相手の精気を吸い取ることが出来ます。吸い取るポイントはそれぞれ10分につき1ポイントで、鬼姥はこれによって生命力や精神力を癒すことが可能です。交わる時間によっては、相手を殺してしまうこともあるようです。
・休眠
鬼姥は自ら眠りにつくことで、力の衰えを防ぐことが出来ます。ただし、眠りが深すぎると木乃伊(ミイラ)のような体になってしまい、鬼質を持つ者の血や鬼角を近づけるなどしないと、目覚めることが出来なくなる場合があります。
▼基本データ
・誕生
霊命体が滅ぼされた場合、鬼の魂は蒼白く燃え上がる鬼火となって宿主の体を離れ、そして魂のない角がその場に残されます。
・鬼魂
鬼火は鬼の魂であり、以前の鬼魂をそのまま残しています。
・霊命体
鬼火の霊命体は自らの鬼魂と同じ値となります。ただし、霊命体の現在値が−霊命体となった時は現世で魂を維持することは出来なくなり、隠世に通ずる昏い穴へと姿を隠してしまいます。しかし、これは一時的なものでしかなく、時間をかけて隠世で霊命体を回復させれば、再び現世へとあらわれて活動することが可能となります。
・移動
鬼火は宙を飛んで移動することが出来ます。それから、隠世と現世を自由に行き来することも出来ますが、消えてから再び現れるためには1D3ラウンドほどの時間を要します。
・傷
鬼火は肉体を持たないため、通常の武器ではダメージを与えることは出来ません。
・判定
何らかの行為判定が必要な場合は、鬼魂の値を判定値として扱って下さい。
・ダメージ
通常、鬼火は蒼白い光を放つ熱を持たない炎として存在しています。しかし、何者かに攻撃を加える場合は真紅に燃え上がり、炎によって2D6ポイントのダメージを与えることが出来ます。
・特殊能力
鬼火は殆ど特殊能力を持ちませんが、魂の持たない存在に憑依することが可能です。
▼憑依
・鬼火の憑依
鬼火は意思を持たない魂の抜け殻のような存在であり、本能的にしか行動することは出来ません。しかし、何かに宿ることが出来れば、再び鬼魂として活動を再開することが可能となります。ただし、この場合は新しい意識として生まれ変わるため、周囲の状況を把握するためには幾らかの時間を必要とします。また、以前の記憶は殆ど残しておらず、前の宿主の姿を借りたりすることは出来なくなっています。
・憑依対象
鬼火が憑依できるものは、死に属する魂なき存在に限られます。たとえば、魂を失った鬼の角や封じられていない石鬼に宿ることが出来ますし、魂のない人間に憑依することも可能です。ただし人間の場合は、単に意識を失っていたりするだけでは資質はなく、恨みを残したまま鬼火に魂を連れ去られた人間の体など、非常に限られた存在だけにしか宿ることは出来ません。
Kikokuyowa-Data