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▼基本
完全覚醒して肉体を得た鬼が封じられたり滅ぼされた時には、鬼魂の象徴である鬼の角だけを残して、溶けるように姿を消します。また、幽鬼として活動している間に、宿主の命や魂が失われた場合も同様です。
鬼の角は怨念の塊であり、触れる者に様々な影響を及ぼします。そのため、これを封印してしまわなければ、新たな犠牲者を生んでしまうことになるのです。
なお、鬼の角を消滅させるためには特別な方法を必要とするようですが、現代には確かな形として残されてはおりません。これを知るためには、未だ見ぬ歴史書や、古くに活躍した霊能者たちの記録を辿らなければならないでしょう。
・形状
鬼の角は勾玉のような形をした物質であり、鬼質や霊視の能力を持っていなくても目に見えます。角の見た目は鬼の種類によって異なりますが、封印を施さなければ鬼魂として周囲に影響を与えるという点は同じです。
・鬼魂
角として宿主から鬼魂が離れた場合は、宿主の鬼魂は即座に0となります。しかし、鬼魂そのものが消滅するわけではなく、角の中に幽鬼の意識とともに保持されることになります。
▼種類
・純鬼角
覚醒後の鬼が滅んだ時は純鬼角が残ります。純鬼角は大理石のようなつるつるした表面をしており、不透明色の勾玉に見えます。
・幽鬼角
覚醒前に鬼魂を封じ込めることに成功した場合、鬼魂は幽鬼角となって宿主の体から離れます。幽鬼角は半ば透き通っており、宝石で出来た勾玉のように見えます。
・屍鬼角
屍鬼として滅ぼされたものは、骨のような質感の白灰色の欠片を残します。屍鬼角の場合は同じ意識を持つ魂として黄泉返ることはありませんが、弱い鬼質を宿しているため持ち主に悪影響を与えたり、死魂を呼び寄せる依代となる可能性があります。死魂が宿った屍角は、通常の鬼魂として活動を開始するようになります。
鬼や幽鬼が滅んだ場合は角を残して消滅することになりますが、鬼の角はそれまでの意識や鬼魂としての力を残しており、持ち主に悪影響を与える可能性があります。
▼角の能力
・感染
鬼の角は近くにいる者に鬼質を植え付け、自らの宿主へと育て上げます。角に接触した者は少しずつ悪意にとらわれてゆき、やがて鬼へと変貌することになります。
・魅了
鬼の角は見る者を魅了する不思議な力を備えています。キーパーは必要があれば、シナリオアクションによる魅了判定を行わせても構いません。
・行動
角の状態でも思考を行うことは可能ですが、自らの意志で動いたり外部の状況を窺い知ることは出来ません。また、幽鬼として活動するまでは、超常能力を行使することも不可能となります。
しかし、接触した者が鬼質を持っている場合は、幽鬼の時と同じように意志疎通を行い、幻像を見せたり相手の心に囁きかけることが出来ます。また、接触しなくても近くに置いていたり、長く目にしていた場合は、夢などで鬼魂にそそのかされる可能性があります。
・知覚
鬼質を持つ者が接触した時は相手の感覚を借りることが可能となりますが、そうでない時は周囲の状況を把握することは出来ません。
・記憶
角は1つの意識であり、それまでの記憶を有しています。また、かつての宿主の記憶や姿も鬼魂に刻まれており、鬼としてよみがえった時にその姿を借りることも可能となります。
▼接触
・感染
鬼の角は近くにいる者に鬼質を植え付け、自らの宿主へと育て上げます。角に接触したり長く傍に置いていた者は定期的に精神抵抗を行う必要があり、これに失敗した場合は鬼質が上昇することになります。
鬼角(通常の鬼の角)の場合、鬼質は1D3上昇します。それから、幽鬼角および屍角(屍鬼と呼ばれる鬼の角)の場合は1ポイントの上昇となります。致命的失敗が出た場合は、それぞれ倍のポイントを獲得します。
・鬼魂の定着
鬼質を持たない者と接触している間は、角は幽鬼として活動することは出来ません。鬼質を有する者と接触した場合に、ようやく角に宿る意識が接触者の鬼魂として扱われることになります。
ただし、幽鬼の産みの親と接触者が異なる場合、鬼哭判定によるダメージが新たに角の鬼魂に封じられて、はじめて幽鬼として宿主に完全定着することが可能となります。
・幽鬼の活動
鬼魂は条件が整えばすぐに幽鬼として活動を開始することが出来ます。角は滅ぼされる前の数値をそのまま残しているため、鬼魂が持ち主の自我の値を上回っていれば、すぐにも鬼として完全覚醒を果たすことになります。
・角の喪失
角が宿主から離れた場合は、幽鬼は宿主に影響を与えることが出来なくなります。しかし、1度でも幽鬼として取り憑いた相手であれば、再び接触した時にすぐに幽鬼として活動することが可能です。なお、鬼へと変身を遂げてしまった場合は、鬼の角として肉体に取り込まれてしまうので、喪失するということはありません。
・角の視認
持ち主の邪念が幽鬼として覚醒した場合と異なり、鬼角が活動を開始しても角を外部から見ることは出来ません。霊視能力や鬼質を持つ者が感知できるのは、角がまとう邪気のみとなります。
▼鬼魂の重複
角の持ち主が既に鬼魂を持っていた場合は、それぞれ別個の意志として扱われます。しかし、1つの体に2体の鬼が宿ることは出来ないので、鬼魂同士がお互いを吸収しようと試みます。
・吸収
1日に1回の割合で鬼魂を基準とした判定を行い、成功した方が相手の鬼魂1ポイントを自分のものとすることが出来ます。双方とも成功/失敗していた場合は、ポイントの変動は起こりません。
・宿主への影響
鬼魂の吸収が起こった場合、宿主の精神は悪意の波動に包まれるため、鬼哭判定を行う必要があります。この時のダメージを封印する場合は、吸収した側の鬼魂が上昇することになります。
・鬼魂の活動
2つ以上の鬼魂が存在している時は、それぞれ幽鬼として宿主に影響を与えることは出来ません。
・鬼哭判定
鬼魂が重複している間に鬼哭判定を行った時は、いずれかの鬼魂にダメージが封印されることになります。この場合、鬼魂を基準とした対抗判定を行い、最終的に勝利したものがダメージを吸収することになります。
・鬼への影響
完全覚醒して鬼化してしまった体に、新たな鬼魂が宿ることはありません。
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