ルート141の寒暖計には12℃と書いてある。
半日待っても雨が止まず
探しに出かけることにした。
次に戻って来るのは2週間後。
その頃には、早い霜が落ちてくるかもしれず
手が遅れる可能性もある。
クリスマスに間に合わない。
行き止まりのどんずまりで車を停める。
それから、傘と鋏と袋を持って
急な坂をつるつる昇って行く。
スパイダーネストが雨を含んで壊れそうになっていた。
蜘蛛は春頃に生まれ、
一度も冬景色を見ることなく、何処かへ行ってしまった
と思っていたら、葉っぱの裏で雨宿りをしていた。
命は大切だ、と公共広告機構が言っている。
蜘蛛の命も大切だ。
と
ぼんやり頭で考えていた。
ココはどこボクはダレ
ぼんやり頭のボクはボクに帰り
まっかっかっかの
ニガイチゴ林に迷いこんでいたボクを発見した。
戻り迷路さえ見つかれば
クリスマスの準備が出来上がる。
10月10日(体育の日)
去年の林は、アスファルトで埋められてしまった。
どうして、ここに大きな道路が必要なのか理解出来ない。
どうして、ニガイチゴが必要なのか理解出来ないだろう。
おあいこだ。
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