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はにわ/地
★★
【岩石族】
古代王の墓の中にあ
る宝物を守る土人形。
攻500
守500

遊戯「何じゃこりゃぁぁぁ!」
遊戯『お、落ち着いて、もう一人のボク!』
 こんなカードをデッキに入れた覚えはない。混乱の渦に叩き込まれる遊戯に、不気味な笑い声が会場内に響く。
バクラ「ヒャーハハハハー! お前はオレの罠にはまったんだよ遊戯ぃぃ…!」
遊戯「その声は…バクラ!」
 果たしてクリスマスツリーの上で高笑いしていたのは、しましまシャツを着た闇バクラだった。
バクラ「千年リングの能力によってカードを貴様のデッキに忍び込ませた! それと同じカードがあと2枚続けて出てくるぜぇ…」
遊戯「バカな…。はにわが3枚だと!」
バクラ「手札にはにわが3枚なんて状況では決闘を続ける気になるまい! お前はもう終わりだ、遊戯!」
遊戯「(く…。確かに、そんなことになったらまぬけ過ぎてやる気が起きないぜ…)」
海馬「フン、遊戯よ。貴様は色々なところから恨まれているようだな」
城之内「てめえバクラ! 何てことしやがる!」
 城之内の抗議もバクラはどこ吹く風である。その時、遊戯の首の千年パズルが光った。
遊戯『諦めないで、もう一人のボク! ボク達だって昔は「ワイト」とか入れてたじゃない!』
遊戯「(なんであんなカード入れたのか未だに謎だけどな…)」
遊戯『駄目だよそんなこと言っちゃ。どんなに弱いカードにも必ず可能性はあるんだから!』
遊戯「(相棒…。フ、そうだな。おかげで目が覚めたぜ!)」
 遊戯の目にいつもの自信が戻り、バクラへと不敵な笑みを向ける。
遊戯「礼を言うぜバクラ! こんな使い勝手のあるカードをオレにくれるとはな!」
バクラ「な…なんだと」
遊戯「はにわを攻撃表示で召喚!」
一同『!?』
 あまりのことに目を疑う一同。しかし遊戯のコンボはそこからだった。
遊戯「罠カード発動! 『連鎖破壊』!」
 攻撃力2000以下のモンスターが召喚されたとき、デッキ内の同じカードを破壊する罠が発動。遊戯のデッキを鎖が貫き、2体のはにわを破壊した。
バクラ「バ、バカな…。そんな手ではにわを葬るとは!」
遊戯「まだだぜ! 魔法カード『遺言状』!」

遺言状
魔法カード
このターンに墓地へ送られたモンスター
1体の代わりに、デッキから攻撃力15
00以下のモンスター1体をフィールド
上に出すことができる。

遊戯「特殊召喚するモンスターは――」
 遊戯のデッキから聖なるエルフの姿がフィールド上に現れる。
遊戯「『ホーリー・エルフ』! こいつを守備表示でフィールド上に出すぜ!」
 驚異の3連コンボにより、壁モンスターを呼びだした遊戯。当然、クリスマスルールが適用され…
海馬「く…。守備力4000だと!」
城之内「す、すげえぜ遊戯! あの状況を逆手にとって、無敵の壁モンスターを出すなんてよ!」
バクラ「く…。相変わらず大したタマだな。今回はオレ様の負けにしておいてやるぜ! ヒャーハハハハハー!」
遊戯「お前そればっかじゃん…」
 高笑いとともにバクラの意識は消え、元の獏良了に戻ったのだった。
獏良「あれ〜? ボク、なんでこんなところにいるんだろ?」
本田「わ、危ねえ! とっとと降りてこい!」
 かくして遊戯の場にはホーリー・エルフが1体。ターン終了を宣言し、城之内のターンに移る。
城之内「オレのターン! (く、感心したはいいけどよ、守備力4000…。これじゃあ遊戯には攻撃しようがないぜ)」
 遊戯との勝負を諦めた城之内は、海馬の場へ目を向ける。
城之内「ワイバーンの戦士を生け贄に捧げ、魔導騎士ギルティア召喚! 海馬のY−ドラゴン・ヘッドに攻撃だぜ!」
海馬「く…」
 実は海馬の場には『攻撃誘導アーマー』が伏せてあったのだが、この戦闘で受けるダメージはたったの350。使うのは惜しい…と、そのまま攻撃を受けた。
『ソウル・スピア!』
城之内「Y−ドラゴン・ヘッド撃破! 海馬、てめえのライフは3650に減るぜ! ターン終了!」
海馬「おのれ、かすり傷とはいえ凡骨ごときがオレに傷を負わせるとは…。ドロー!」
 手札に来たモンスターを見て、ほくそ笑む海馬。
海馬「X−ヘッド・キャノンを守備表示で召喚! ターンエンドだ!」
遊戯「オレのターン! (防御を固めたはいいが、攻撃の手がないぜ…) 磁石の戦士αを守備表示、ターンエンド!」
城之内「オレのターン! (ギア・フリード! よっしゃあ、海馬に総攻撃だぜ!) 鉄の騎士ギア・フリード召喚! 魔導騎士ギルティアとともに海馬に攻撃だ!」
遊戯「いけない! 城之内くん、危険だ!」
城之内「エ…」
 遊戯はそう言うが、X−キャノンヘッド、ミノタウルスの2体の守備モンスターは何事もなく破壊される。
城之内「な、なんだよ遊戯? カードを1枚伏せ、ターンエンド」
海馬「く…くくくく…ワハハハハ! しょせんは凡骨、決闘の先を読むことなどできるはずもないか!」
城之内「な…なんだとこのヤロ〜!」
海馬「オレは墓地からX−ヘッド・キャノン、Y−ドラゴン・ヘッドの2体の光属性モンスターを取り除き――代わりにこのモンスターを召喚する!」
遊戯「(特殊召喚モンスター!)」
海馬「そのカードは…」

神聖なる魂/光
★★★★★★
【天使族】
自分の墓地の光属性モンスター2体をゲームから
取り除き特殊召喚する。フィールド上に存在する
限り相手バトルフェイズの間、全ての相手モンス
ターの攻撃力は300ポイントダウンする。
攻2000
守1600
『神聖なる魂(ホーリー・シャイン・ソウル)』!

海馬「クリスマスルールにより能力倍増!」
城之内「(こ…攻撃力4000だと!)」
 半透明の霊魂モンスターに恐れおののく城之内。
海馬「特殊召喚モンスターはそのターンは攻撃できないが――ブラッド・ヴォルス召喚! 魔導騎士ギルティアに攻撃!」
城之内「ぐ…」
 魔導騎士ギルティアは破壊され、城之内のライフは3950。
海馬「ククク。次のターン、貴様の雑魚モンスターもろとも一気に葬ってくれるわ!」
城之内「く、くそ…」
海馬「ターン終了!」
遊戯「オレのターン…」
 攻撃力4000という神にも匹敵するモンスターが出ているとあっては、遊戯もうかつにモンスターを召喚できない。
遊戯「カードを一枚伏せ、ターンエンド」
城之内「ドロー! (ン…)」
 城之内がドローしたのは見慣れぬカード。どうやらクリスマスカードのようだが…

赤鼻のトナカイ/光
★★
【獣族】
このモンスターは戦闘によって破壊されない。
このモンスターが場に出ている間は、1ター
ンに1枚だけ相手の伏せカードを見ることが
できる。
攻300
守200

城之内「(なんじゃこりゃ…。ダセーッ)」
 世界に1枚のレアカードという割にしょぼい能力に、思わず落胆する城之内。しかしクリスマスカードに頼らなくとも、既に対応策は手札にあるのだ。
海馬「さあ凡骨よ、せいぜい無駄なあがきを見せるがいい!」
城之内「へへ…」
海馬「ほう…。追いつめられるあまり笑うしかなくなったか」
城之内「海馬よぉ…。確かに攻撃力4000はスゲーが、それは諸刃の剣だってことを教えてやるぜ!」
海馬「な、なんだと…」
城之内「オレのカードはこれだ!」

ものマネ幻想師
幻想カード
相手が場に出したカードを
コピーする。ただし「操り人形」
がなければモンスターはコピー
できない。
操り人形
永続魔法カード
このカードが場にある限り、
「ものマネ幻想師」はモンス
ターをコピーできる。


遊戯「(ものマネコンボ!)」
 操り人形の力により、ものマネ幻想師は神聖なる魂をものマネ。同じく攻撃力4000のカードとして城之内の場に出た。
城之内「どーだぁぁ海馬! これでてめーのモンスターを粉砕するぜ!」
海馬「フン、凡骨にしてはまあまあだが…。それで対等になったと思うのは浅はかなことだ」
城之内「な、何〜!」
遊戯「そうだ城之内くん。神聖なる魂の特殊能力を忘れるな!」
城之内「(特殊能力…!)」
 神聖なる魂は、相手のバトルフェイズ中に相手モンスターの攻撃力を300下げる。クリスマスルールにより600! 城之内のものマネ幻想師で攻撃しても、3400VS4000で敗れてしまうのだ。
城之内「甘く見てもらっちゃ困るぜ。それくらいは計算済みだぜ!」
海馬「何!」
城之内「罠カード発動! 『悪魔のサイコロ』!」
本田「おいおい、クリスマスに悪魔なんて呼び出すなよ…」
城之内「う、ウルセー! んなこと気にしてられっか!」
 悪魔が現れサイコロを振った。出た目は…4!
城之内「海馬ぁぁ! これでテメーのモンスターの攻撃力は1/4の1000! 一気にケリをつけてやるぜ! ものマネ幻想師の攻…」
杏子「こら城之内! 少しは警戒しなさいよ!」
本田「伏せカードが2枚もあるじゃねえか!」
城之内「(うっ…!)」
海馬「(チッ…)」
 すんでのところで攻撃を止める城之内。確かに伏せが2枚は危険だ。破壊輪やミラーフォースだった日には目も当てられない。
城之内「(ど、どうする…)」
海馬「フフン、どうした凡骨。臆病風に吹かれたか、情けない奴め」
城之内「う、うるせ〜。(くそ、サイコショッカーがありゃあな…。ん、待てよ)」
 先ほどしょぼいカードと切って捨てたカードに気がつく城之内。
城之内「さっきはすまねえなトナカイちゃんよ! お前の力を借りるぜ! 『赤鼻のトナカイ』守備表示!
海馬「赤鼻のトナカイだと!」
遊戯「(クリスマスカード!)」
 シャンシャンシャン…という鈴の音とともに、真っ赤なお鼻のトナカイさんが城之内の場に現れた。
城之内「暗い夜道はピカピカのお前の鼻が役に立つぜ! 特殊能力発動!」
 クリスマスルールにより能力は2倍! 赤い鼻が海馬の伏せた2枚のカードを照らす――『ドラゴンを呼ぶ笛』と『攻撃誘導アーマー』だ!
城之内「あ、あぶねえ。攻撃誘導アーマーは攻撃モンスターにも装着できる…。あやうくものマネ幻想師がやられるところだったぜ」
海馬「(おのれぇぇぇ! 凡骨の分際でオレの伏せカードを見破るとは、最大の屈辱!)」
城之内「っつーことは…。ギア・フリードで神聖なる魂を攻撃!」
 ギア・フリードも神聖なる魂の効果で攻撃力1200に落ちていたが、それでも攻撃力1000の神聖なる魂を破壊し、200のダメージを与えた。
海馬「ぐ…」
 攻撃誘導アーマーを使ってしまっては、次のものマネ幻想師の攻撃が直撃するため、黙って受けるしかない海馬。ライフは3450。
城之内「残念だったなぁ海馬、オレの場に攻撃力4000のモンスターをくれただけに終わってよ! ターン終了!」
海馬「オレのターン…」
 少しばかり弱気の海馬だが、ドローカードを見て顔色が変わる。
海馬「(ホーリー・ナイト・ドラゴン! これを場に出せば攻撃力5000、凡骨も遊戯も物の数ではない!)」
 しかしホーリー・ナイト・ドラゴンを召喚するには生け贄2体が必要。海馬の場にはブラッド・ヴォルス1体しかない。
海馬「かくなる上は勝負をかけてくれるわ! 魔法カード『命削りの宝札』!」
遊戯「何!」
城之内「手札増強か!」

命削りの宝札
魔法カード
手札を5枚になるように
ドローする。5ターン後、
すべての手札を墓地に置く。

 海馬が山札から3枚引いたその瞬間、いつもの強気の笑いが浮かんだ。
海馬「ワハハハハ! 凡骨よ、真の強者の前では貴様の姑息なデッキなど相手ではないことを教えてやる!」
城之内「な、何だと〜!」
海馬「魔法カード『エネミーコントローラー』!」
 場に現れたコントローラーのコードが延び、赤鼻のトナカイに装着される!
城之内「オ…オレの赤鼻のトナカイが!」
海馬「戦闘で破壊されない能力は厄介だからな…。ライフを1000払い――コマンド入力! ←→AB!」
 生け贄コマンドによりトナカイは生け贄にされ、さらにブラッド・ヴォルスも生け贄に…
海馬「見るがいい! この日に相応しい我がしもべの姿を……ホーリー・ナイト・ドラゴン召喚!!
 青白い炎に包まれた聖夜竜がフィールドに降臨する。クリスマスルールにより、その攻撃力は5000!
城之内「な、なんだとぉ!」
海馬「カードを1枚伏せ、ホーリー・ナイト・ドラゴンの攻撃! 対象はものマネ幻想師!」
 ものマネした神聖なる魂の能力により攻撃力は4400に落ちているが、それでも相手を破壊するには十分である。
城之内「なんてな! 甘いぜ海馬、罠カード発動! 『鎖付きブーメラ…」
海馬「カウンター魔法発動! 『罠はずし』!」
城之内「何ぃぃぃ〜〜!?」
 最後の砦も撃破され、ものマネ幻想師は輝く炎に包まれた。
『ホーリー・メルティング・フレイム!!』
海馬「ワハハハ、ものマネ幻想師撃破! ターン終了!」
城之内「ぐ…」
 城之内のライフは3550。場にはギア・フリード1体である。
遊戯「オレのターン! (諦めるな、城之内くん!) ビッグ・シールド・ガードナーを守備表示、ターン終了!」
 遊戯の場には守備モンスターが3体。ターン数はしのげるが、攻撃力5000に対抗する手段はない。
城之内「くそ…オレのターン!」
 気を奮い立たせるように勢いよくドローする城之内。そのカードは…
城之内「(天使のサイコロ!)」
 手札にはランドスターの剣士がある。クリスマスルールがあるので、うまくすればホーリー・ナイト・ドラゴンも倒せるが…
城之内「(いや、ダメだ。海馬の場には攻撃誘導アーマーがある。天使のサイコロの効果は1ターンのみ、一度かわされたらもう終わりだ…)」
 せめてショッカーかハリケーンがあれば…と嘆いてみても、ないものはどうにもならない。
城之内「く…。ギア・フリードを守備表示にして、ターン終了だ!」
海馬「オレのターン! ブレイドナイトを召喚! (厄介なのは遊戯のホーリー・エルフだが、伏せカードが気になる…。ここは先に凡骨を始末するか!) ホーリー・ナイト・ドラゴン、ギア・フリードを攻撃!」
城之内「ぐ…!」
 守備力1600のギア・フリードはひとたまりもなく、聖なる炎に焼き尽くされる。
海馬「そしてブレイドナイトで凡骨にダイレクトアタック、といきたいところだが…」
 ぴくん、と遊戯の腕が動く。
海馬「フフン。バトルロイヤルでは隣のプレイヤーへの攻撃は自分のモンスターを盾にできるからな。哀れな凡骨を攻撃すれば遊戯のホーリー・エルフが盾になるというわけだ。他人に守られるしかないとはつくづく雑魚めが…。ターン終了!」
城之内「な、なんだとテメ〜!」
遊戯「城之内くん!」
城之内「遊戯も余計なことすんじゃねえ!」
遊戯「落ち着け、城之内くん! 確かにオレはホーリー・エルフを盾にしようとしたが、それは海馬のライフを削るため。君に情けをかけたわけじゃないぜ!」
城之内「う…。す、すまねえ遊戯…」
遊戯「焦るな、城之内くん。自らのデッキを信じているなら、焦ることなどないはず…!」
城之内「(……!)」
遊戯「オレのターン!」
 引いたカードはバスター・ブレイダー。しかしここで召喚してもホーリーナイトの餌食になるだけだ。
遊戯「く…。ターン終了!」
城之内「オレのターン…!」
 城之内の場にモンスターはなく、次に海馬の攻撃を受ければすべては終わる。ドローカードに手をかけた城之内の目には、もはや焦りはなかった。
城之内「(遊戯の言うとおりだぜ。オレの魂を込めたデッキなら、必ずこのピンチを切り抜けてくれる…!) ドロー!」
 果たしてドローしたカードは…
城之内「よっしゃあ! 魔法カード『ハリケーン』!」
 場の伏せカードをすべて手札に戻す上級スペル。海馬の攻撃誘導アーマーも手札に戻った。
海馬「く…。凡骨の悪あがきか!」
城之内「ああ、最後まであがいてやるぜ。ランドスターの剣士を攻撃表示! そして――これがオレの切り札だ! 『天使のサイコロ』!」
海馬「(な…)」
遊戯「(天使のサイコロは攻撃力500以下のモンスターに対し、出た目の数だけ攻撃力を倍加させる。クリスマスルールにより、その能力は2倍!)」
本田「ランドスターの剣士は攻撃力500だから…。え〜っと、何が出りゃいいんだ?」
御伽「5なら相打ち、6なら勝利だ!」
 全員が固唾をのんで見守る中、天使がサイコロを投げ落とす…。
 出た目は――

『1』

城之内「(よ…よりによって1〜!)」
海馬「フン、貴様の今年の運は既に使い果たしたようだな」
遊戯「じ、城之内くん、来年はきっといいことがあるぜ!」
城之内「チ、チクショ〜」
 最後の賭けも不発に終わり、後には攻撃力500のランドスターの剣士が残るだけだった。
海馬「オレのターン! ブレイドナイトを生け贄に、カイザー・グライダー召喚!」
 攻撃力2400の6つ星モンスター、カイザー・グライダーが場に現れる。
海馬「カイザー・グライダーでランドスターの剣士を攻撃!」
城之内「ぐあっ…」
 ランドスターの剣士は散り、城之内のライフは1650。そして眼前にはホーリー・ナイト・ドラゴンが。
海馬「ホーリー・ナイト・ドラゴンのダイレクトアタック!」
遊戯「く…!」
城之内「おっと、待てよ遊戯!」
 思わずホーリー・エルフを盾にしようとする遊戯を、城之内は手で制する。
城之内「今度はさっきとは状況が違うぜ。攻撃を受ければホーリー・エルフはやられちまう。お前が不利になるだけじゃねーか」
遊戯「……。そうだったな、城之内くん」
城之内「さあ、来やがれ海馬!」
海馬「フン。しょせん敗者は敗者だが、潔さだけは認めてやる。ホーリー・メルティング・フレイム!」
 攻撃力5000が直撃し、城之内のライフはひとたまりもなく消滅した。
舞 「そこまで! 城之内、脱落!」
城之内「やーれやれ、負けちまったぜ! 遊戯、あとは頑張れよ!」
舞 「城之内…」
静香「お兄ちゃん…」
 堂々と決闘場を降りる城之内に、周囲からは拍手の音が起きるのだった。

海馬「くだらん回り道をしてしまったが…。遊戯よ、結局はこうなるのが我々の宿命! 今こそ真の決闘が始まるのだ!」
遊戯「海馬、オレは負けるわけにはいかない! 散っていった友のため、そしてオレ自身のためにな!」

 守備力4000のホーリー・エルフも、攻撃力5000のホーリー・ナイト・ドラゴンには歯が立たない。遊戯はこの状況にどうやって立ち向かうのか!





<つづく>



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