99.9 -刑事専門弁護士- 第9話 所詮ドラマだから・・・・・

99.9 -刑事専門弁護士- 第9話 所詮ドラマだから・・・・・

99.9 -刑事専門弁護士、おもしろいですね。

情報源: 日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-』|TBSテレビ

毎週録画して欠かさず見てます。

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さて、その第9話のラストシーンを見て、あれっと思い、

「やっぱり、あの結論には無理があるよね。」

とうちの奥さんに法律解説をしたら、

「そりゃ、ドラマだし。そんな難しい話どうでもいいから。」

と怒られてしまいました。

うちの奥様によれば、正確な法律解釈なんてどうでもいいとのこと。

ドラマに入り込んでいたのに、細かな法律の解説をされると、がっかり・・・・・なんだそうです。

まあそういう人も多いんでしょうね。

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でも、自分としては、どうしてもきちんと納得したかったので、ググっていたら、放送が6月12日で、既に6月13日にはこんな解説ブログが。

情報源: 松本潤が暴いた国仲涼子の真の狙い(胎児による代襲相続)を法律的に解説【99.9 刑事専門弁護士 第9話】

はあ、すげえなあ。

まあ細かい話はこの方のブログに任せるとして、

相続権を有している人が、犯罪を犯すと、相続権を失うのか?

という問題ですね。
(後段を読めば、犯罪を犯すとというより、告発しなかったということになるのですが、まあここでは、このままにしておきます。)

 

で、上記の方のブログを更に縮めてまとめてみると、このようになります。

民法第891条  次に掲げる者は、相続人となることができない。
第1号  故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

→これにより、お父さんを殺した長男は相続権を失う。ここまでは納得です。

民法第891条  次に掲げる者は、相続人となることができない。
第2号 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。

→これにより、お父さんを殺した長男を告発しなかった、次男と三男が相続権を失う。
但し書きには、殺害者が直系血族なら違うと書いてあるが、長男と次男・三男の関係は直系血族(世代が上下に直線的に連なる血縁者。自己の祖父母・父母・子・孫など。)ではない。

民法第887条第2項 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。

→ややこしいのは、次男の息子の存在ですが、上記の通り、普通なら代襲相続出来るはずも、次男の息子もお父さんを殺した長男を告発しなかったので、次男と同じ理由で、相続権を失う。

民法第886条第1項  胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。

→ということで、国仲涼子役の三男の嫁のお腹の中の子供が唯一相続権を持つ。

というのが、今回の肝なわけです。

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これだけだと、どうも、今回のシナリオでOK!ということになるのですが、実際はどうもそうではないような気がします。

上記の方のブログにも「実際のところ、今回のようなケースで次男や三男が欠格事由に該当するのかどうかは微妙ですが」と書いてあります。

実は私もこの点に着目していました。

理由はいくつか考えられますが、それはまあ後で記載するとして、ドラマではそこまで出来ませんよね。

ですから、そこを追及することに意味があるのかというと・・・・・

なんだかなあ。

 

よりリアルにするには、岸辺一徳あたりが、「まあ実際には、これこれこういう理由で、次男や三男や次男の息子が相続権を失わない可能性もあったんだから、うまくやったよね(国仲涼子は)。」位、言ってくれてもいいかとは思うんです。

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で、ドラマのストーリー通りにならない可能性は、裁判だからということになります。

例えば①

(最高裁判例 平成9年01月28日)
相続人の行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、右相続人は、民法891条の相続欠格者に当たらない。

と判断される可能性。次男と三男がこれになる可能性は残されていると思う。

 

例えば②

(大判大11.9.25)
被相続人を死に致すの意思なく単に傷害の結果其の死を誘致したる者は民法第969条第1号に該当せず。

と判断される可能性。まあこれはかなり厳しいが、長男に殺意がなかったと判断される可能性も0ではない。

 

例えば③

刑法第105条 前2条の罪については、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。
→前2条の罪 刑法第103条(犯人蔵匿等) 刑法第104条(証拠隠滅等)

と判断され、次男・三男が無罪となる可能性。これにより、民法891条2項の適用がされない可能性。

 

まあ素人の私がちょっと調べてもこれだけあるのですから、裁判になってみないと分からないような気がしますね。

親族間の問題は難しいですねえ。