建設業許認可と懲役刑

建設業許認可と懲役刑

さて、建設業の許認可を得るためには、当然ながら一定の要件が存在します。

普通、そういった要件については、まあこれも当たり前の話だが、そんなに難しい要件は存在しないと思う。

ところが、それにひっかかったりすることがあるから、世の中は面白いもんだ。

建設業の許可を受けるためには、法第7条に規定する4つの「許可要件」を備えていること及び同法8条に規定する「欠格要件」に該当しないことが必要です。

建設業の欠格要件のひとつに、

[7]禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者

というものがある。

なんか「禁錮以上の刑に処せられる」なんていうことは、あんまりないような気がするが、これが結構あったりするから笑える。

今回、私が出会った事例は、脱税ではあるが、交通事故だって、禁錮以上の刑になる場合はある。

 

禁固については、おさらいとしてこちらをお読みください。→禁錮・懲役・執行猶予・・・・・・・

 

さて、建設業許認可の場合、当然建設業の欠格要件にあるわけなので、役員が欠格要件に該当すると、建設業の許可の取り消しとなります。

(建設業法第29条)

更に細かく考察していくと、一体欠格要件に該当するのはいつになるのでしょうか?

例えば、裁判になり、判決が出たとします。(①判決日)

しかしながら、判決の確定は、控訴期限までに控訴されなかった場合に確定するとあります。

刑事事件の場合は、控訴期間が2週間ありますから、判決の確定は、仮に控訴をしなかった場合、判決の日から2週間後となります。

(②判決日から2週間後)

さて、「禁錮以上の刑に処せられ」た日というのは、いつになるんですかね?

その辺のことまで踏み込んで書いてあるものは、あまりありません。

行政書士によっては、判決が出る前に、役員を変更させておけなんていうアバウトな対策をあげるかたもいますが、その辺の所は専門家ならはっきりしてもらいたいとは思うのですが・・・・・・

条文解釈の問題です、執行猶予の要件を規定した刑法25条の解釈としては、「禁固以上の刑に処せられた」というのは、禁固以上の刑に処する確定判決を受けたこと、を言います。また、「処せられた」とは、その刑の執行を受けたことをいうわけではありません。執行猶予も「処せられた」ことになります。情報源: 「刑に処せられた者」の定義とは? – 弁護士ドットコム

とありますから、どうやら②のようですが・・・・・・

なんだかなあ。

 

【2017/05/09 追記】

その後、複数の弁護士の先生に質問した所、法律解釈論としては、判決の確定、つまり控訴期限終了後に判決が確定するので、それを処せられた日とすることになるという話でした。

但し、実務では何が起こりうるか分からないし、法律の立法趣旨から言って、裁判をすれば絶対に勝てるかというと、他に様々な要素が絡んでくるので、単純にこの法律の一条文だけで、実際がどうなるかは分からないと言われました。

まあ微妙ってことですね。

この件については、その後どうしたのかについて、機会があれば記載したいと思っています。