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法律

源泉徴収に関する謎な話(1)

世の中にルール(規則)はある。

そしてそれが当然守られないことはある。

それは目立たなければ、暗黙の了解で、そのまま放置される。

例えば、田舎の誰もいない所で立小便をしたからといって咎められることはないが、皇居の警備員の前ですれば咎められるというような類のことは、枚挙に暇がない。

で、これから書くようなことも、恐らくきちんとしたルールがあるのだろうけれど、どうも適当なところがあるという話である。

(あんまり突き詰めると墓穴を掘ることになるので、なんとなくやっているようなお話です。・・・・ますます意味が分からなくなるかな。)

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源泉徴収(げんせんちょうしゅう)は、給与・報酬・利子・配当・公的年金等の支払者が、それらを支払う際に所得税などを差し引いて国に納付する制度である。

 

源泉徴収については、いつも疑問に思う。

 

ここでまず基本的な整理を。

事業所が源泉徴収をしなければならない前提は、以下の通り。

(1)支払人数?の問題

(1)常時2人以下のお手伝いさんなどのような家事使用人だけに給与や退職金を支払っている人
(2)給与や退職金の支払がなく、弁護士報酬などの報酬・料金だけを支払っている人

このいずれかであれば、源泉徴収をしなくてもいい。

 

(2)支払う相手が個人か法人かの違い

相手が法人の場合は源泉徴収をする必要がない。

 

(3)給与は当然だが、給与以外でも、次にあげるような支払いは、源泉徴収をしなければならない。

  1. 原稿料や講演料など
  2. 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
  3. 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
  4. プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
  5. 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
  6. ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
  7. プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
  8. 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金所得税法204条にある「報酬・料金等」に該当する場合
    http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/aramashi2006/…

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(4)外注費だと言い張っても、以下のような場合は、源泉徴収しなければならない。

1.他人が代替して業務を遂行すること、又は役務を提供することが認められるかどうか。
→当人にしかできない業務であり、当人が拘束されているのであれば、実質従業員であり、給与となります。

2.報酬の支払者から作業時間を指定される、報酬が時間を単位として計算されるなど時間的な拘束を受けるかどうか。
→外注であれば、成果物に対して報酬は支払われますが、労働時間に対しての報酬ということになれば給与となります。

3.作業の具体的な内容や方法について報酬の支払者から指揮監督を受けるかどうか。
→自己の責任において裁量をもって仕事をしているなら外注費で、指示された作業をしているなら給与となります。

4.まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失するなどした場合において、既に遂行した業務又は提供した役務に係る報酬の支払いを請求できるかどうか。
→成果物を渡さなければ報酬を請求できないという条件なら外注費で、労働時間を基準として支払うのであれば給与となります。

5.材料又は用具等を報酬の支払者から供与されているかどうか。
→費用負担という観点から、経費を自己負担していれば外注費、材料や用具の用意を会社負担でしていれば給与となります。

(参考:大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得税の取扱いに関する留意点について(情報)|申告所得税関係目次|国税庁

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基本的な整理をと言いましたが、これだけで、もう頭はかなりぐっちゃぐちゃです。

 

さて、話を戻しまして、源泉徴収に関しては、これだけ色々ルールがありそうなものですから、するのかしないのか位、はっきりしそうなものですが、実際にはそう簡単には行きません。

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例えばデリヘルの場合。

源泉しなければならないと思いますか?しなくてもいいと思いますか?

答えは分かりませんが、実際には両方のケースがあるのです。

 

デリヘルのような出張風俗の場合は、女のコがお客様から前金としてプレイ料金をお店の売上げとして預かり、閉店後のギャラ清算時に預かった金額の60~70%を受け取りますので、本来は下記のように源泉徴収しなくてはなりません。
そして税務署へ徴収した所得税額を申告・納税するのであります。
情報源: 風俗譲と税金|『風俗経営セミナーブログ』

 

こちらは正論で、源泉徴収しなければならない派。

先ほどの整理の中にも出てきましたが、ホステスやコンパニオンが源泉されるのに、デリヘルだと大丈夫っていうのは、かなり無理があるよなというお話。

ところが、

キャバレー、ナイトクラブ、バーその他これらに類する施設でフロアにおいて客にダンスをさせ又は客に接待をして遊興若しくは飲食をさせるものにおいて客に 侍してその接待をすることを業務とするホステスその他の者(以下この条において「ホステス等」という。)のその業務に関する報酬又は料金

デリバリーヘルスの場合は「キャバレー、ナイトクラブ、バーその他これらに類する施設でフロア」がないので、源泉徴収義務はないとしか僕は読めません。ということで、当事務所では源泉徴収はしないのを原則としています。しかし、ホステス(コンパニオン)報酬の源泉はそもそもホステスの納税率が低いことなどを理由に創設されたので、立法の趣旨を害するという見方もあります。

その一方で、ホステス(コンパニオン)を明確に外注事業者の枠に入れとく必要があります。そうでないと、税務署に従業員扱いされて給与所得での源泉課税を迫られる可能性があるからです。これを回避するためにはコンパニオンからローション、貸衣装代などを徴収する必要があります。1日辺り1000円程度かと思います。
情報源: デリバリーヘルス – 水商売の税金・節税・税務調査と税理士

 

ということで、こういうことが実際にかかれていますし、お目こぼしなのかもしれませんが、実際に女の子の報酬については、源泉徴収をしないで何年もそのまま申告がされている事業所も存在しています。

まあ、法の趣旨に照らせば、これはもう明らかだと思うのですが、スピード違反も見つからなければ大丈夫の論理で、これが通ってしまっているのだと思いますが・・・・・

なんだかなあ。

 

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