(ブナ)

ブナ科ブナ属−プナ−落葉高木

Fagus crenata

 「クイーン・オブ・ザ・フォレスト」

 大人の森を証明してくれる木

 ブナは北梅道西南部から鹿児島県の間に点在しています。温帯を代表する木で、適潤の肥沃地を好み、高さも約30メートルを越えます。ブナは様々な樹種が山々に育った後、最後に登場する木です。つまり、山の水分や養分が豊かになってから育つ木なので、ブナ林があるということは、生熊系的に見れば「完成された森」と言うことができるでしょう。
ブナは木へんに無いと書きます。かつて日本では余りにも身近で豊富な木であったために「木で無い木」と表現したのでしょう。ヨーロッバでは「クイ一ン・オプ・ザ・フォレスト(森の女王様)」と呼ぱれ、尊ぱれている木です。しかし、日本では戦後、プナ林を大規換に伐採し、パルブ用チップなど、およそプナの木の優秀さを無視するがごとくの扱いをしました。が、近年、白神山地が世界遺産に指定されたことにより、ようやくその価値が本格的に認められたと言えるでしょう。

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