2011年 若松倫夫の植物画カレンダーの絵についてのコメント
 
表紙
ウメ
バラ科 [Prunus mume]
 Iさんのお庭の紅梅を教室の題材にいただき、運ぶ車内にひろがる梅の薫り。花の数が多く時間内には描ききれず、夜まで描き続けて完成。花言葉は「厳しい美しさ、あでやかさ」
 
1月
マンリョウ
ヤブコウジ科[Ardisia crenata] 
 我が団地の芝生によくマンリョウの実生が見られます。緑の葉と赤い実が好まれ、お正月の生け花にもよく使われます。千両は葉の上に実をつけるので鳥に食べられやすいが、万両は葉の下なので実がしっかり残るから、そう名付けられたとの説も。実が下だと描きにくいですが、実際の姿のままを時間をかけて描きました。花言葉は「寿(ことほ)ぎ」。
 
2月
ツバキ
ツバキ科[Camellia japonica]
 雄しべの一部が花びらに変化している様子がわかります。鉛筆スケッチだけで時間切れ。彩色は翌日もかかりました。Tさんがお庭で育てられた椿です。椿の花言葉は「贅沢、おしゃれ、至上の愛らしさ、謙遜の美徳」
 
3月
シナレンギョウ
モクセイ科[Forsythia viridissima]
 黄色絵の具の彩度が不満で、まっち絵の具製造から取り寄せて使うことにしました。その鮮やかな黄色の題材で身近であったのがこの花です。花言葉は「集中力」。
4月
カンザン
バラ科[Prunus cerasoides var. campanulata]
 ソメイヨシノが終わった後の華やかな八重桜で、新宿御苑でもたくさん見られます。農協売店で見つけ教室の題材に。花言葉は「優れた美人」。
 
5月
デルフィニウム・グランディフロルム
キンポウゲ科[Delphinium grandiflorum (=D.chinense)]
 青い花の色がとても鮮やかで、彩色に苦労しました。通称デルフィニウム、学名はデルフィニウム・グランディフロルム、和名はオオヒエンソウ。花言葉は「気まぐれ」。
6月
ガクアジサイ
ユキノシタ科[Hydrangea marcrophylla] 
 隣の階段のTさんが育てておられるガクアジサイ、ガクが大きく、色も鮮やかで濃く、団地のなかでもトップクラスの見事さです。お願いしてアトリエ植物画の題材にいただきました。花言葉は「謙虚」
 
7月
モモ
バラ科[Prunus persica]
 葉のついた桃が手に入るとはラッキー!。教室のIさんが、山梨で果樹園をしておられるお友達に葉のついた桃を注文され、段ボール一杯ご持参。開くと良い香りに歓声。花言葉は「チャーミング」
 
8月
スカシユリ
ユリ科[Lilium pseudolirion]
 東伏見教室で、みなさんとご一緒に2時間で完成。前日に描いたときより一回り小さいスケッチブックに、横長構図、より素速い描き方をしています。花言葉は「注目を浴びる、子としての愛」
9月
コムラサキ
クマツヅラ科[Callicarpa dichotoma]
 石神井川改修後にたくさん植えられ、見事です。昼の教室では葉が乾き丸まって、うまく描けませんでした。つづきを10日後の夜の教室で完成。花言葉は「聡明」
 
10月
ムベ
アケビ科[Stauntonia hexaphylla]
 常緑つる性木本植物。別名、トキワアケビ(常磐通草)。K氏邸の生け垣から一枝切っていただきました。
 
11月
プラタナス
スズカケノキ科[Platanus orientalis]
 団地では日当たり重視や大型車にさわると強剪定され、実なりが悪くなりました。夏に実を発見。剪定手加減をお願いし、時を待ってハシゴをかけて採りました。
古代ギリシャの哲人ピポクラテスが木陰で弟子達に医学を説いたといわれ、ヒポクラテスの樹とも。
 
12月
ガーデン・シクラメン
サクラソウ科[Cyclamen persicum]
 農協売店で入手、グリーンテール教室で、みなさんと一緒に描きました。花言葉は「清純、思慮深い、内気、はにかみ」