選択ルール

キャラクター作成願いと奇跡戦闘負傷と回復成長


 

キャラクター作成


 キャラクター作成ルールについて、以下の点を追加・変更しても構いません。


○キャパシティーポイント

 CPの平均的な消費量は[110+年齢]CPくらいになります。通常、キャラクターの作成時には、CPの消費について特に制限はありません。しかし、日常的な事件などを扱う場合は、あまり技能や能力が高くても逆に面白くなくなる可能性もあります。もしエルモア地方の平均的な人間を使ってプレイを行いたい場合は、[110+年齢]を消費できる上限ということにしても構わないでしょう。


○人種

 人種によって主技能値には幾らかの修正を受けることになります。しかし、これはあくまでも平均的な傾向の話でしかありません。たとえ、エルモア地方では黒人や赤人の地位は総じて低いため、高度な教育を受ける機会に恵まれていません。そのため、記憶に−2の修正を受けるのです。しかし、理由があれば特に修正を与える必要はなく、全ての修正を±0にして下さい。


○ダイスと振り分け

 能力値や主技能値の決定には、ダイスと振り分けの2つの方法を選ぶことができます。ダイスを振れる回数は特に指定しておりませんので、GMが自由に設定して下さい。ただし、多くても3回程度にとどめておくべきです。なるべくであれば、1回振ってダメなら振り分け方式に切り替えるようにするべきでしょう。


○専門分野の習得制限

 専門分野の習得には時間がかかるので、完全習得できる数を制限しても構いません。この場合、1種類の主技能に含まれる副技能については、主技能値と同じ数までしか専門分野を完全習得することはできないことになります。たとえば、主技能の記憶の値が6であれば、記憶に属する専門分野は6つまでしか完全習得できないのです。


○兼業キャラクター

 場合によっては、キャラクターが2つ以上の職業についていることもあるでしょう。たとえば、錬金術師は表向きの職業を持つことで、社会的な迫害からまぬがれています。
 その職業人として認められるには、それぞれの必須技能を習得している必要があります。なお、2つ以上の職についていても、必ずしも収入が増えるとは限りません。1人の人間が活動できる時間には限界があります。財産レベルについては、貴族のように領地からの収入があるというのでもなければ、それぞれの職業の平均値を用いるようにして下さい。
 なお、兼業というのはそう簡単なものでもありません。その上でシナリオに関わるのは、かなり困難なこととなるでしょう。また、裏の設定をつくってみたところで、他のプレイヤー(キャラクター)にとっては、結局やりにくいだけのことも多いのです。ですから、通常のキャラクターは1つの職業に絞るべきでしょう。


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願いと奇跡


○残留思念

 キャラクターが死亡した場合、プレイヤーが望めば残留思念(幽霊のようなものだと思って下さい)として意識を残すことができます。残留思念は奇跡と破滅を発動することができます。逆にいえば、それ以外のことを行うことはできません。その姿は決して生者に見えることはなく、術法や奇跡でも使わなければ意志の疎通を行うことも不可能となります。

・発動
 奇跡や破滅の対象となるのは、感情特性として設定されている相手についてのみです。奇跡ポイントや破滅ポイントは生前のものを持ち越すだけでなく、CPを5点消費すれば、1点の奇跡/破滅ポイントに変換することができるものとします。この変換は、プレイヤーの望む時に行うことができます。

・消滅
 ポイントが0になった場合、残留思念は消滅します。以後、二度と復活することはありません。なお、プレイヤーが強く望んだり、シナリオの都合ということでGMが設定するのであれば、残留思念から霊体になっても構わないでしょう。怪物データの霊体のページを見て、その意識に相応しいものを選択して下さい。傾向としては、奇跡を使って意識が消滅した場合は残留思念体や記憶体、破滅を使って消滅した場合は悪霊や怨霊などに変化することでしょう。


○感情供与

 感情判定の使用を宣言すれば、自分の判定値を上昇させることが可能です。感情供与のルールを用いた場合、感情レベルによる判定値の修正を、他の人に分け与えることができるようになりますす。この判定を行う場合、感情ベースは他者認識に限定されます。
 励ましの言葉をかけたり、あるいはそっと手を握ってあげたりして相手を力づけることによって、強い願いを相手の力に変えることができます。このルールを適用する場合は、なるべくであればプラス方向に使う時だけに限定しておいた方がよいでしょう。それから、相手側はこれを拒否することが可能です。


○奇跡と破滅の保持

 このルールを用いた場合、奇跡と破滅は宣言した直後に発動させる必要はなく、1つのシナリオ(あるいはセッション)が終わるまでその権利を保持できるものとします。このルールは他のゲーム参加者に対する予告としての意味を持ちます。奇跡や破滅の発動は非常に影響力が大きく、時にはシナリオの結果を左右することもあるでしょう。そのため、特にGMサイドとしては予告があった方がシナリオを構成しやすくなるはずです。
 もちろん、奇跡と破滅の保持は予告としてだけではなく、他にもルール的な意味あいがあります。保持していた場合の効果を以下に幾つか示しますので、好きなものを導入して下さい。なお、保持していた奇跡や破滅を使用しないままシナリオが終わった場合、これを「奇跡/破滅ポイントが流れる」と表現します。
 奇跡や破滅の保持を宣言した場合、その時点で奇跡/破滅ポイントは消費されます。ただし、感情ポイントは実際にこれを発動させる時に消費することになります。
 
・GMが接収
 保持しておいて流れた奇跡/破滅ポイントはGMに接収されてしまいます。GMはそのキャラクターに対して、シナリオ終了後のエピソードとしてこれを使用することが出来ます。

・全員が使用可能
 奇跡や破滅を場に保持しておいた時には、GMも含めて誰でも自由にこれを使用できるようになります。

・特定対象へ
 流れた奇跡/破滅ポイントは宣言した場所や、その時に接触していた物品などに保持されることになります。以後この場所で誰かが使用を宣言すれば、奇跡的幸運にめぐまれたり、あるいは破滅的なアクシデントに見舞われることになります。これはキャラクターだけではなく、GMやNPCも使用可能です。


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戦闘


○反応抵抗

 反応抵抗はその場を飛び退いて回避するもので、これを行った場合は体勢が大きく崩れてしまうことになります。ですから、反応抵抗を行った以後の1ラウンドは、能動的な行動にマイナス修正を与えても構いません。


○受動的行為

 回避や抵抗などの受動的な行為については、1ラウンドの間に何度でも試みることができます。しかし、連続で攻撃を受けたりすれば、その分だけ対応が遅れてゆくことも事実でしょう。ですから、受動的行動を1回行うごとに、次の行動には−1の修正値を受けるということにしても構いません。もちろん、この修正値は累積してゆきます。
 このルールはラウンド単位で区切って考えて下さい。このルールが適用されるのは自分の行動を試みた直後から、次のラウンドの行動の直前までです。次に自分が行動する番が来れば、累積した修正値はすべて0に戻ります。つまり、能動的な行動にはペナルティは受けないということになります。


○多人数での攻撃

 多人数の相手をするのは非常に難しいことです。一度に2人以上の相手と戦闘を行う場合は、1人につき全ての行為に−1の修正を加えても構いません。たとえば3人を相手にしている場合は、−3の修正を受けることになります。もっとも、取り囲むにしても限界がありますから、最大でも4人が限度とするべきでしょう。


○術法のイニシアチブ

 術法を使用する際には、精神の集中にそれなりの時間がかかります。ですから、行動の順番を決定する時に限って、術法系統の判定値から術法レベルを引いた値を用いることにしても構いません。もちろん、実際の判定の際には、このペナルティは関係ありません。元々の判定値を基準に行為判定をして下さい。


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負傷と回復


○耐久値の減少

・永久消費
 生命および自我が0以下になった場合、特別に深い傷を負ったことになり、それぞれの最大値が1下がることになります。これは負傷が回復しても元には戻りません。CPを消費して上昇させなければ、永久に低下したままとなるのです。

・後遺症
 永久消費に加えて何らかの後遺症が残るものとしてもよいでしょう。たとえば肉体的なものであれば、骨折や四肢の切断、神経の断裂といったことになります。これはGMがその状況に見合ったものを設定して下さい。治療には最低でも1ヶ月以上の時間がかかることになります。ひどい時には、術法でも使用しない限り一生治らないこともあるでしょう。


○瘴気による攻撃

 瘴気による攻撃(魔族系の術法も含む)で生命にまでダメージが及んだ場合は、生命の最大値が1下がることになります。これは負傷が回復しても元には戻りません。CPを消費して上昇させなければ、永久に低下したままとなります。


○疲労

 連続で作業したり過酷な環境下で活動するなど、キャラクターが疲労するような条件にある時は、肉体抵抗による抵抗判定を行わせて下さい。判定に失敗すると、失敗した回数だけ全ての判定に−1の修正を受けることになります。このペナルティは休息を取るまで受け続けることになります。


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成長


○専門分野の習得

 専門分野を新しく習得にはそれなりの時間がかかります。通常、ゲームの途中にこれを習得することはできませんし、同じキャラクターを長く使い続けたとしても、次のシナリオですぐ使用できるということにはなりません。GMは専門分野の習得を制限することが出来、時間が短いと感じた場合は成長を拒否しても構いません。


○技能の維持

 長い期間、まったくその副技能を使用していない場合は、技術が低下することになります。GMがほとんど使用していないと判断した副技能は、技能の維持についてチェックしなければなりません。期間はだいたい1か月を目安とすればよいでしょう。

 チェックは行為判定によって行われます。個人修正値を難易度として、対象となる副技能を用いた行為判定に成功すれば、特に数値が低下することはありません。しかし、判定に失敗した場合は個人修正値が低下します。失敗の度合いに関わらず、個人修正値を−1して下さい。これはCPを消費して上昇させるまで回復することはありません。
 判定を行うのは個人修正値を割り振っている技能だけです。低下するのも個人修正値だけであり、主技能値を下回る数値まで下がることはありません。


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キャラクター作成願いと奇跡戦闘負傷と回復成長