記録調査

文書検索住所


 

文書検索


 必要な図書を検索したり、文書の中から目的とする記述を探しだすには、捜索技術(一般:知+記憶)の判定に成功しなければなりません。GMは調べるものの程度によって、適当な難易度を設定して下さい。この技能の判定に失敗した場合は、検索に余分な時間がかかったり、あるいはまったく情報が得られなかったりします。
 この技能による判定は、1時間に1回などというように適当に時間を区切って行うとよいでしょう。また、1回の判定ですべての情報を与える必要もありません。何回か判定を行わせ、成功した部分の記述だけを与えて抜けている情報を推理させるというのも、ゲームの1つの楽しみ方です。
 それ単独では理解できない断片的な情報しか得られなかったのであれば、整理して意味を為すように組み換えてやる必要があるでしょう。パズル的な謎が含まれている場合は、霊感(一般:知+感応)による謎解きの判定を行わせても構いません。ただし、これによって得られるのは解読のためのヒントでしかありません。


○文書の所在

 何の文書に記録があるのかを思い出す場合は、学問に関する専門知識の判定を用いればよいでしょう。また、自分や所属集団が保有する文書の情報であれば、職業知識:データベース(専門:知+記憶)の技能で判定を行わせて下さい。


○専門知識

 検索した記述の中には、そのまま読んでも理解できない専門的な内容が含まれている場合があります。その場合は、専門知識による判定を行って解読させて下さい。もし、キャラクターが専門的な知識を一切持っていない場合は、大学に勤務する学者や民間の研究者などを探し出して解読を依頼するしかないでしょう。キャラクターにそのような知り合いがいるかどうかは、職業知識や地域知識などの判定で決定しても構いません。もちろん、全く無関係の職業に就いている場合は判定に成功しても情報が得られませんし、地域に専門家が存在しない場合も同様です。
 もし専門家が見つかったとしても解読には時間がかかりますし、それなりに料金を求められるかもしれません。料金は相手の財産レベルと拘束時間から割り出せばよいでしょう。なお、誰かに依頼をした以上は、自分たちだけで情報を独占できなくなるということも覚悟しなければなりません。


○翻訳

 文書に書かれている文字が必ずしも読めるものであるとは限りません。エルモア地方で使われている共通語であれば問題はありませんが、ペルソニア大陸の文字や古代の文字、あるいは盗賊語や暗号で書かれている文書は、その言語に関する専門分野を習得していなければ読むことができないのです。もしキャラクターがそれらの技能を持っていない場合は、翻訳家や専門の研究者に解読を依頼するしかないでしょう。盗賊語であれば裏組合の人間に、それぞれの組織で使われている暗号はその組織に属する者に読んでもらうことになるでしょうが、外部の者に容易に暗号を明かすはずがありません。アナグラムなど何かの法則があって、時間をかけて考えれば変換できる可能性がある場合は、謎解きの技能で判定させてもよいでしょう。


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住所


 役所の記録をまったくの他人が閲覧することはできませんが、住民として登録されてさえいれば、住所は警察に問い合わせれば簡単に調べることができます。それから、宗教施設には教区住民の記録があるので、目的に後ろ暗いところがあるのでなければ、教会を頼ってみるのも有効な手段です。また、町の人々や不動産屋に尋ねてみるという手段もありますし、他にも身分の高い人間やそれなりの功績を残した人物であれば、名士録や紳士録といったものから住所を調べることができます。音楽家名士録などといった分野別のものも存在しますし、都市であれば図書館に置いてあることもあるでしょう。
 もっとも、都市では住民登録を済ませていない人間も多く、簡単に調べがつくとは限りません。また、貧民街や廃屋に住んでいることもありますし、裏社会に潜んでいる場合にも捜索は困難となるでしょう。各地を放浪して歩く自由労働者などは、探し出す手段は存在しないと断言できるほどです。
 ある程度まで地域が特定できているのであれば、飲食店などの生活必需品を扱う店で聞き込みをするのも1つの方法です。また、乞食組合などから情報を買うことを考慮してもよいでしょう。貧民街であれば住民のまとめ役のような存在を探したり、都市浮浪児と取り引きをするという手段もあります。ただし、外部の人間が住民のことをかぎまわるのは反感を買うことでしょうし、仲間に不利益になることは簡単に教えてはくれないでしょう。

 もし知り合いがいるというのであれば、少し特殊なルートから調べ出すこともできます。移民の場合は移民管理局といった専門の公共施設がありますので、そこから足どりを辿ることができるでしょう。外国人であれば各国の大使館や入国管理局に記録が残ります。職業がわかっているのであれば会社や組合に問い合わせてもよいでしょうし、医者の記録や金融機関、それからローン会社の記録からも割り出せる可能性があります。
 孤児や天災の被害者は、救貧院や孤児院といった保護施設をあたってみればよいでしょう。少なからず手がかりが得られるはずです。孤児院からどこかの家庭に貰われていった場合でも、よほど古いものでもなければ役所と孤児院の双方に書類が残っているはずです。


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