マイエル教/儀式

神聖儀式祭祀


 

神聖儀式


 マイエル教の儀式は、神や自然と接触するためのものと、穢れを清めるためのもの、人間の営みに関わるもの、そして修行の4つに分類されます。


○神事

・天導儀式
 神との接触を行うための儀式のことを総称していう言葉です。儀式の手順を導引と呼ぶ場合もあります。

・神舞儀式
 巫女が神事で踊る舞いのことを神舞と呼び、儀式そのものを神舞儀式といいます。巫女は儀式の間、神をその身に宿す役となり、常に清められた存在でなければなりません。神舞は歌や楽器の演奏に合わせて行われます。巫女は踊る時に肌を多く露出させ、特定の神や自然に関する薄衣を身に纏います。

・神納儀式
 神に供物を捧げ、その魂を鎮める儀式のことをいいます。捧げ物のうちで神の魂が宿ったとされるものは、神宝として神殿で保管されます。

・風水祈願
 自然物への祈願の儀式を一般にこう呼びます。雨乞いや洪水を納めるなどの儀式が一般的です。

・秘伝神事
 神殿の奥座殿にある神舞台でのみ行われる重要な神事で、年明けや開殿記念日などに行われます。


○浄化

・入殿儀式
 聖職者として神殿に入る時に行う儀式のことで、この日を境に神に全てを捧げることを誓わなければなりません。なお、聖母教会系の宗教機関と異なり、一般信者が特別な入信の儀式を行うことはありません。家の単位で管理しているので、信者の家系であれば生まれた時から入信していることになります。

・禊祓
 一般に行われる清めの儀式のことで、祭などの行事の際によく執り行われます。また、神殿に入る前に手を洗うのも一種の禊のための儀式となりますし、聖職者が体を水で清めたりすることも、この禊祓のうちに含まれます。

・忌祓
 既に穢れてしまったものを清めるための儀式のことをいいます。変異体の浄化なども、この儀式のうちに含まれます。

・守祓
 疫病を避けたり加護を受けるために行われる、いわば予防のための儀式のことです。


○生活

・結婚式
 地域全体で祝う風習があるため、純白の衣装で街を1回りしてから神殿に入り、式を終えたら鐘を鳴らしながら再び街を歩きます。この際に振舞酒などを行うのが習わしで、代わりに炊いたお米や魚などの食べ物を受け取ります。歩き回る距離が長いほど、幸せが長く続くと信じられています。

・鎮魂葬送式
 マイエル教では葬式のことを正式にこう呼びます。遺体は天国までの地図が刺繍された布で包まれます。


○巡礼

・托鉢巡礼者
 各地を旅しながら修行するものをいいます。生活の糧を托鉢に頼ることから、このような名がつきました。

・巡礼鈴
 巡礼者が通ることを合図するために鳴らす鈴や鐘です。宗派によっては杖の先に鐘が固定されている場合もあります。この鈴や鐘を使ってかけるのが鈴鐘系の術法です。


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祭祀


 マイエル教を信奉する地域では、以下のような祭が催されます。


○共通

・歳神祭
 年開けを祝うもので、宗派によって様々な形で祝いの儀式が執り行われます。眠らずに年を越すと良いことがあると考えられており、年が明けるまでは祈りを捧げて静かに過ごしますが、年が明けるとともに山車が街を練り歩き、活気に満ちあふれた祭となります。

・祈年祭
 その年の農作物の収穫に対して祈るもので、四季に1度ずつ催されます。まず冬には新しい年の生命を願う冬願祭が開かれ、次にその年の実りが豊かなことを祈る春祈祭を、そして夏には災害と災厄を除くための厄避祭があり、最後に秋の収穫に感謝する豊穣祭が開かれます。これらは他の盛大な祭と違って、村や町といった小さな地域単位で行われ、豊穣祭以外は静かに祈りを捧げるだけにとどまります。

・帰魂祭
 宗派ごとに決められた日に行われるもので、死者の魂が目覚めて生まれた家に戻るとされています。人々は酒などの捧げ物を用意して祖先の霊に迎え、感謝の祈りを捧げます。この時、家の前には浄化の炎をともしますが、これは悪霊が間違って入り込まないようにするための魔除けのものです。

・風水祭
 川や雨、あるいは嵐の害を防ぐために祈りを捧げる祭で、特に災厄の起こった次の年には念入りに行われます。


○宗派/神殿別

・御神祭
 年に1度行われる、神を降ろして神殿を清めるための祭です。鎮杜祭と呼ばれることもあります。神殿の奥座殿で行う場合が多く、一般には公開されないものが大半を占めます。

・奉納祭
 神に捧げ物をする時に行われるもので、一般信者が関わる儀式ではありません。基本的には奥座殿で催されます。

・器魂祭
 器物に感謝する祭祀であり、特定の職業ごとに日を決めて執り行われます。使われなくなった物品を集めて神殿に納め、供養をしてから燃やしたりします。

・初魚祭
 漁の安全と豊漁を海の神に願うもので、棺桶でつくった船を飾り立てて海へ流します。この際、身代わりの人形や札を船に乗せておきます。

・炎神祭
 野焼きを行う際に安全を祈願するもので、鶏を火にくべて神の心を鎮めます。

・大川祭
 セルセティアのヤハト川で夏に行われる祭で、河畔全体で盛大に催されます。川に様々な色で染めた長い布帯をさらすため、この時期の水辺は非常に華やかな雰囲気となります。


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