特殊な行動

特殊な攻撃\不意打ち\保護行動\逃走


 

特殊な攻撃


 接近戦を行っている場合は、以下のような行動を選択することが出来ます。これらは攻撃を行う前に宣言すれば、誰でも試みることが出来る行動です。ここにある攻撃方法は選択ルールとして扱いますので、GMの判断で採用するかどうかを決めて下さい。

・用途
 武器データには用途という項目があります。なお、突撃と転倒攻撃に関しては、用途にこれらのオプションが書かれていない武器では、その行動を選択することが出来ません。


○突撃

 突撃を宣言した場合は、全力移動を行った後に相手を攻撃することができます。これは用途のところに突撃と表記されている武器のみに可能なもので、最低でも5mの距離を走り抜けなければなりません。
 攻撃判定に成功すれば、基本移動力(=技)をダメージに上乗せすることが可能です。攻撃がはずれた場合、まだ能動行動を行っていない相手は即座に反撃を試みることができ、逆に突撃をしかけた側の基本移動力をダメージに追加できます。なお、反撃を行った場合は、次に予定していた能働行動はキャンセルされたことになります。

対象武器:刀剣、長柄武器


○騎乗突撃

 馬などの動物、あるいはオートバイや自動車で突撃を仕掛けることができます。ただし、最低でも5mの距離を走り抜けなければなりません。これは騎乗操縦などの技能との同時判定となりますが、攻撃を行う人物と別に操縦者がいる場合は、攻撃の判定だけで構いません。
 動物の場合は基本移動力、乗用機械の場合はその時の[移動力−4](移動力1=時速4キロ)が追加ダメージとなります。反撃の処理は突撃の場合と同じですが、機械などの装甲で搭乗者がカバーされている場合は、機械そのものに攻撃をしかけることとなります。機械を破壊するためには、用途の欄に破壊と書かれている武器を用いる必要があります。そうでない武器で攻撃を行った場合、壊れるのは武器の側となります。

対象武器:刀剣、長柄武器


○転倒攻撃

 用途の欄に転倒とかかれている武器で転倒攻撃を試みた場合、相手の体勢を崩すことが可能となります。ただし、この時は相手にダメージを与えることはできません。
 攻撃が成功した場合は、相手は次のラウンドの間、運動に関する判定に成功値の分だけのマイナス修正値を受けます。ただし、この修正は−4までとなり、成功値が4以上だった場合は相手は転倒してしまうことになります。転倒した者は次のラウンドに起きあがることができますが、転倒中は運動に関係する全ての判定に−4の修正を受けます。

対象武器:投げ、竿状武器


○武器落とし

 相手が持っている武器や手を攻撃して、武器をはじきとばすことができます。これに対しては、防御あるいは剛力の技能で対抗判定を行うことが可能です。
 武器落としが成功した場合は、成功値×1mの距離だけ離れた場所に武器がとばされてしまいます。武器を拾うためには1ラウンドの時間が必要で、この間の回避判定には−2の修正を受けることとなります。

対象武器:格闘、切断武器、殴打武器、長柄武器、鞭状武器、特殊武器【各種】


○押さえつけ

 つばぜり合いの状態に持ち込んだり、格闘の技能によって相手を押さえつける行動です。この場合は達成値で上回った分だけ、相手に不利な修正を与えることが出来ます。ただしこの修正値は−4までとなり、それより不利な修正を受けることはありません。押さえつけられた側が相手から逃れる場合は、攻撃技能による対抗判定で勝利しなければなりません。
 押さえつけに成功しているうちは、相手は防御などの判定にマイナスの修正を受けた状態で判定を行う必要があります。しかし、同時に押さえつけを行っている方も全く同じ修正を受けることになります。

対象武器:格闘、切断武器、殴打武器、長柄武器、特殊武器【各種】


○追い込み

 牽制攻撃や力ずくではじき飛ばすことによって、相手を特定の場所に追い込むことが可能となります。この場合はダメージを与えることは出来ませんが、[成功値×0.5]mだけ相手を思った方向に移動させることが出来ます。ただし、最大でも5mまでしか効果はありません。
 せっかく追い込みをかけても、完全に包囲されていないのであれば、相手は次の行動で自分の思った方向に逃げることが出来ます。

対象武器:格闘、切断武器、殴打武器、鞭状武器、長柄武器、特殊武器【各種】、投擲武器、射撃武器


○締め

 相手を絞め殺すことが可能です。相手の防御との対抗判定に勝利し、締め付けに成功した場合は、それを振りほどくためには格闘の同士の対抗判定に勝利しなければなりません。なお、締めによるダメージは窒息のルールが適用されます。気絶した後も首を絞め続ければ、相手は死亡することになります。

対象武器:格闘


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不意打ち


○一般的状況

 敵の存在を認識しているかどうかによって、不意打ちが発生する場合があります。前もって敵の存在に気づいていなかった場合は、相手に一方的に攻撃されてしまうことになります。また、敵に気づかれずに忍び寄ることができれば、逆に相手の体勢が整う前に、一方的に攻撃をすることが可能となります。


・条件
 不意打ちが起こり得る状況というのは、相手の存在が確認できない場合に限られます。たとえば、角や茂みがある場所や扉を挟んだ向こう側に相手がいる場合、あるいは待ち伏せを行っている時などです。双方の意図に関わらず、もし足音が聞こえたり明かりで相手に気づかれる可能性がある場合は、それに応じた発見の判定を行うことになります。判定に成功して何者かの存在に気づくことができたならば、不意打ちのルールは適用されなくなります。

・精神的ショック
 もし、相手の接近に気づいていない場合は、遭遇と同時に精神的ショックのルールが適用されます。そして、影響度を目標とした判断抵抗の判定に失敗した場合は、以後1ラウンドの間は能動的な行動を行うことができなくなります。影響度はこちらの表を見て、GMが状況に応じて判断して下さい。

・結果
 片方が不意打ちに成功した場合、前もって戦闘の準備をしていたのであれば、1ラウンドの間だけ一方的に攻撃を行うことが可能です。ただし、相手は回避や抵抗といった受動的な行動を取ることができます。もし、どちらも相手に気づいていなかった場合は、双方が1ラウンドの間立ちつくすことになるでしょう。


○軍事知識:戦術(専門:知+記憶)

 実際の少人数での戦闘場面における作戦知識です。これによって、敵の行動を予測して裏をかいたり、陽動したりということができます。また、戦闘の形跡から、どの程度の規模の戦いがあったのか、あるいはどのような形態で戦闘が行われたのかを類推することができます。
 相手の裏をかこうとした場合、戦術同士の対抗判定となります。勝利した側は有利な舞台に敵をおびきよせたり、不意打ちを仕掛けたりすることが可能です。


・行動予測
 戦術の判定に成功した場合、相手の今後の戦術を予測することが可能となります。たとえば、相手の装備がわかれば、目的地がどこなのかを予測することができます。銃を持っていれば、銃撃に適した場所を探すでしょうし、兵糧や武器弾薬の量や地形から補給のポイントを予測することが可能となるわけです。ただし、これは相手の存在や状態を、何らかの手段で把握しておく必要があります。

・待ち伏せ
 行動予測に成功した場合は、相手の意図を推測して待ち伏せを行い、不意打ちをしかけることが可能となります。相手は知覚力や観察力の判定で対抗判定を行うことができます。不意打ちに成功した場合は、1ラウンドの間は一方的に攻撃を仕掛けることができます。

・例外
 もし長期的な戦闘経過や戦場を全体的に把握する必要がある場合は、軍事知識:戦略(専門:知+記憶)の判定を行わなければなりません。また、地理や地形的な知識を要する状況では、野外知識:地理(専門:知+記憶)や野外知識:自然知識(専門:知+記憶)といった技能が必要となることもあります。


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保護行動


 保護行動を宣言した場合、相手の攻撃から誰かをかばって、代わりにダメージを受けることができます。このルールは選択ルールとして扱います。GMの判断で採用するかどうかを決めて下さい。


・条件
 この行動を取れるのは、そのラウンドにまだ能動行動を終えていない者に限られます。宣言は相手が誰かを攻撃する直前でかまいません。しかし、実際にダメージを受けてしまった後に保護行動を選択することはできません。また、保護行動を選択したラウンドは、成功したかどうかににかかわらず、能動行動を取ることはできなくなります。

・距離
 かばう相手は技×1m以内に存在しなければなりません。

・術法
 術法から相手をかばうことも不可能ではありませんが、攻撃する者とかばう相手の間に割り込む必要があります。しかし、タイプが範囲となっている術や、視覚による認識を必要としない術は、保護行動をとっても無効となります。

・判定
 技能は反応抵抗を用い、相手の攻撃の判定値を難易度として判定を行います。目標とする数値は、達成値ではないことに注意して下さい。

・制限
 保護行動の判定に成功した後に、新たに防御や反応抵抗による回避判定を行うことは不可能です。防具の分だけダメージを減少させることは可能ですが、達成値の分を引くことはできなくなります。


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逃走


 通常は走るために判定を行う必要はありません。しかし、特殊な条件下では転んだりする可能性があるので、走って戦闘から離脱する場合などは、運動技術(一般:技+運動)の判定に成功しなければなりません。なお、この場合は持久力には関係しませんので、主能力値のを用いて判定を行います。


○戦闘からの離脱

 既にはじまっている戦闘からの離脱を目論んだ者は、運動技術の判定に成功しなければなりません。
 もし相手が先に能動行動を行ってしまった場合は、[移動力×5+達成値]mの距離を逃げることができます。相手の攻撃を回避してから逃げようとする場合は、回避判定に運動技術の技能を用いることになります。この時の移動距離には達成値を加えることができず、[移動力×5]mしか進めないことになります。なお、防御や反応抵抗による回避判定を行った場合、そのラウンドは[基本移動力×5]の距離しか移動することはできません。
 運動技術の達成値が0の時は転倒する可能性が生じるので、難易度1の反応抵抗の判定に成功しなければなりません。失敗した場合は転倒してしまったことになります。

 逃走した相手を追いかけて攻撃する場合は、競争ラウンドにおける行動処理が適用されます。詳しい内容についてはこちらをご覧下さい。


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