肉体的なダメージ

基本処理\負傷の基準\効果値の減少


 

基本処理


○肉体耐久値

 キャラクターはゲームの途中で、何らかのダメージを被ることもあります。アンバランスド・ワールドのルールでは、耐久値を減少させることで負傷の度合いを表わします。物理的な攻撃による負傷では、肉体耐久値(活力と生命)が減少することになります。

・適用の順番
 通常、肉体に与えられるダメージは、まず活力の方に適用されることになります。ダメージが蓄積し、活力がマイナスまで減少する場合には、生命の値にもダメージが及びます。つまり、活力は最低でも0までにしかならず、それ以上は生命にダメージを被ることになるわけです。生命の値はマイナスになることもあります。


◆肉体耐久値

活力  軽い怪我や疲労に耐える能力を表わします。
生命  キャラクターの生命力を表わします。命に関わる怪我に耐える能力です。


○攻撃ダメージ

 戦闘時のように特定の誰かによって加えられるダメージの場合は、相手の攻撃判定の達成値と、自分の回避判定の達成値との比較によって、実際に受けるダメージの程度が決定されます。
 攻撃が命中した場合、攻撃側の成功値(お互いの達成値の差)を算出します。これがダメージの基本値となります。この基本値に武器の打撃値を加えた数値が、実際に相手に与えるダメージです。つまり、たとえ攻撃が命中してもうまく回避していれば、ダメージは少なくてすむわけです。ダメージは更に防具の防御値の分だけ減少させることができます。最終的に防御値を引いた値を肉体耐久値から引いて下さい。

 ダメージ=[成功値+打撃値−防御値]


○効果値

 キャラクターは戦闘だけではなく、事故などでも負傷することがあります。戦闘では攻撃側の達成値を目標に回避判定を行うのですが、たとえば岩の落下によるような一般的な負傷の場合は、GMが任意に難易度を決定することになります。達成値が難易度以上ならば成功、すなわち負傷はせず、難易度を下回った場合は負傷することになります。ダメージは難易度から達成値を引いた値です。
 このように難易度とダメージの2つを同時にあらわすような値を、効果値と呼びます。効果値を用いる判定は、ダメージを与える側が行為判定をしない場合に適用されます。たとえば高いところから落下する場合や、強酸や火炎などによるダメージなどから身を守る場合には、この値を目標として判定を行います。
 こういったダメージに対する抵抗の仕方はさまざまです。たとえば落下の際のダメージであれば受け身をとることで被害を軽減できますし、落下物ならば反応抵抗で回避することができます。火炎などによるダメージは肉体抵抗の判定を行うことになります。特にルールで指定されていない場合は、GMはその状況に最も相応しいと思われる方法で対抗判定を行わせて下さい。

 ダメージ=[効果値−抵抗側の達成値−防御値]


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負傷の基準


 負傷の度合いについては以下のような目安があります。ひどい傷を負うような場合は6、重傷になるような場合は20というように、難易度を決定します。数値の微調整はゲームマスターが任意に行って下さい。


◆負傷の度合い

効果値 目安
 かすり傷
 軽傷
 ひどい傷
10  かなりひどい傷
15  きわめてひどい傷
20  重傷


 耐久値の平均値は9〜10です。また、活力までのダメージは疲労や比較的軽い怪我を表わし、生命については重い怪我を表しています。この点と上の表を参考に、負傷の度合いについてのイメージをつかんで下さい。


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効果値の減少


 効果値によるダメージは、以下の技能によって減少させることができます。効果値から達成値を引いた分が実際に適用されるダメージです。


○反応抵抗(技)

 反応抵抗によって減少できるのは、その場を飛び退くことによって回避できるダメージについてです。たとえば落下物をよけたり、仕掛けられている罠を飛び退いてかわすのは、反応抵抗による対抗判定に勝利しなければなりません。
 
・範囲の影響
 広範囲に適用される攻撃を回避する場合は、範囲が広くなるほど退避が困難になります。そのため効果範囲外までの距離が1mあるごとに、反応抵抗による回避には−1の修正を加えて判定を行わせて下さい。たとえば、半径5mに適用される爆発物の中心から逃れる場合は、−5修正を加えることになります。


○肉体抵抗(体)

 強酸や火炎などが実際に肉体に接触した時には、この技能によって抵抗を行います。他にも、ダメージを与える毒物に耐えるような場合も、肉体抵抗による対抗判定を行う必要があります。


○体術(一般:技+運動)

 アクロバットや受け身を行う時に使用する技能です。受け身をとることによって、落下のダメージを減少させることもできます。
 3mより高い位置から落下する場合、キャラクターは怪我をする可能性があります。この時、キャラクターは効果値を難易度とした体術の判定を行い、受け身によってダメージを減少することが可能です。
 高さ3mで難易度は3、以後50cm増えるごとに難易度は1ずつ増してゆきます。なお、このダメージは防具によって減点することはできません。


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