経済関連

概略商人経営者金融業者


 

概略


タイプ 解説

商人

 商店経営者や従業員、商品を売り歩く行商人、あるいは貴族の依頼を受けて遠隔地との貿易を行う者など、すべてが商人に含まれます。

経営者

 資金を出して労働者を雇用する資本家で、企業や工場、あるいは大農場の経営者などがこれに含まれます。

金融業者

 銀行家や金貸し、あるいは会計士などが含まれます。経済や経営について深い知識を持っています。


○解説

 資本主義経済が浸透している現在のエルモア地方では、経済に携わる職業は社会発展の基盤といってもいい存在です。物品流通は貿易商人がいなければ成り立ちませんし、工場でつくった製品も小売店がなければ人々の手に行き渡らないのです。
 この中には銀行家や商店経営者の他にも、ペルソニアの植民地で大農場を経営したり、あるいは貿易業者として穀物市場を一手に握ったりと、様々なタイプが存在します。また、世の中の種々の変化に伴い、新しい技術や発想を元にした事業も生まれています。着想次第では、巨万の富を得る可能性もあります。現在は鉄鋼業界や鉄道会社が躍進を遂げていますが、これからの産業としては自動車業界や新大陸開発への投資などが注目されています。


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商人


商人
タイプ:商人
身分:市民階級(中層)
最低年齢:12歳
財産レベル:自由
収入タイプ:固定/不定
標準収入:規模によってさまざま
推奨分野
 記憶技能:職業情報【各種】/教育知識/社会情報/物品情報【各種】
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/統制
必須専門技能
 職業情報【各種】:職業知識(知)/専門知識【各種】(知)
説明:自分で商店を経営する者や、大商人に雇われて働く者、商品を売り歩く行商人、あるいは貴族の依頼を受けて遠隔地との貿易を行う者など、すべてが商人に含まれます。
所持品:帳簿、ペン+インク


○解説

 商人には様々なタイプがあります。大きくは物流の中間で取り引きを行うものと、実際に品物を消費者に売る小売り業者に分かれます。
 取り引き業者とは、問屋などの卸売業者やその他の仲介業者のことです。美術商や海外業者との取り引きを行う貿易商人などもこの職種に含まれます。貴族や企業の依頼によって、品物を探して歩いたりすることもあるでしょう。取り引き業者は品物や経済に関する深い知識と洞察力がなければなりません。良い品物を見分ける鑑定能力や交渉の技術も要求されるでしょう。それから、その業界の常識や慣習といったものも知らなければなりません。
 小売り業者には商店経営者や雇われ商人、あるいは行商人などが含まれます。商品に関する知識はもちろんですが、地域の人々に信用されていることが大事となります。
 それから、発明品を商品化して社会に広めたり、あるいは駆け出しの画家の作品を発掘して世に紹介したりするのも、商人の1つの役目といえます。どんなにいい物でも商品とならなければ人々の目に触れ、役に立つことはないのです。そういった意味でも、商人という存在は社会にとって重要な位置を占めているといってもよいでしょう。


○条件

 商人はその業種や店舗によって形態が異なります。一般の店舗に雇われるということでしたら、特にこれといった条件はありません。ただし、貿易業者に務めている人間などの場合は、ある程度の学力が必要とされるでしょう。


○コネクション

 商人は同業者や地元の経済団体などに繋がりを持っており、そこから経済に関する動向や商品の情報を得ることができるでしょう。もちろん仕入先や納入先、お得意さんなどとも親交があります。


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経営者


経営者
タイプ:経営者
身分:富裕階級(中層)
最低年齢:18歳
財産レベル:自由(3〜)
収入タイプ:固定
標準収入:規模によってさまざま
推奨分野
 記憶技能:職業情報【各種】/教育知識/社会情報/物品情報【各種】/社交界
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/統制
必須専門技能
 職業情報【各種】:職業知識(知)/事務(知)/専門知識【各種】(知)
 教育知識:高等知識(知)
 社会情報:経済(知)
 統制:管理【各種】(知)
説明:資金を出して労働者を雇用する資本家で、企業や工場、あるいは大農場の経営者などがこれに含まれます。
所持品:なし


○解説

 資金を出して労働者を雇用する資本家のことです。企業経営者、工場経営者、農場経営者などがこれに含まれます。比較的新しい時代の職業で、社会の変化に対応する形で生まれたものです。幅広い知識や経済の動向に対する長期的な視野といったものが要求されます。
 エルモア地方における典型的な経営者というのは、いわゆる成り上がり者か、もともと財産のある家系の末裔です。制度改革によって特権階級から身分を落とした元貴族の家系である場合もあります。富裕階級に属しており、地元への貢献度によっては名士として扱われる立場です。一般市民から見れば身分の高い人間ということになりますが、あまりよい評価を得られないこともあります。世間ではやっかみの対象となることも多く、上流階級の人間からは金の力で上流階級の仲間入りを果たそうとする、図々しくあさましい存在と見られる場合もあります。上流階級のパーティに招かれることもありますが、そのような席で醜態をさらすと、ことさら軽蔑の眼差しを投げかけられたり、笑いものにされたりします。しかし一方では、資金繰りがうまくいっていない貴族や政治家から援助を頼まれることも少なくないのです。

 経営者は人に恨まれることが少なくない職業です。たとえば、労働条件について労働者たちと意見が食い違うことは多々あり、時には暴動にまで発展することがあります。この時代は雇用希望者が大勢いることから、労働条件が多少悪くても人は集まるものです。人件費を削ればその分だけ利潤は上がるのですから、賃金を減らすのはむしろ当然の考えなのでしょう。それから長時間労働はもちろんのこと、職場の衛生環境もひどいものです。また、労働中に事故が起こっても、何の保障もないのが普通です。見舞金を出さないばかりか、ミスを理由に解雇することさえあります。それから、工場が昔ながらの職人たちと競合することも多く、それらと対立することも多いのです。経営者はこのような問題にいつも頭を悩ませているのです。


○条件

 資本家として企業や工場を経営するためには、経済に関してそれなりの知識がなければなりません。そのため、だいたいは高等学校を卒業する程度の学力が必要です。中には大学校で経営学や経済学について学んだ者もいるでしょう。一方で、地道に店舗や工房を経営しながら、それを大会社や大工場にまで発展させたような人間もいないわけではありません。


○注意点

 経営者が参加するシナリオはあまり多くはないでしょう。多くの経営者は事務や会議、あるいは接待や交渉などで時間が忙殺されます。ただし、資本家と労働者の間の特有の問題というものもありますので、そのような問題を中心に添えたシナリオであれば、十分に活躍できるものと思われます。
 それから、少し特殊なのがペルソニア大陸の植民地などで大農場を経営する者です。このような場所では奴隷を働かせていることも多く、人種問題が絡むシナリオにも参加できる可能性があります。


○コネクション

 経営者は自分の下で働く人間を使うことができます。それから同業者や関連業者に繋がりがありますし、銀行家などの金融業界にも知り合いが多いでしょう。貴族や政治家、あるいは地元の名士と関係を持っている場合もあります。


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金融業者


金融業者
タイプ:金融業者
身分:市民階級/富裕階級(中層)
最低年齢:18歳
財産レベル:自由
収入タイプ:固定/不定
標準収入:規模によってさまざま
推奨分野
 記憶技能:職業情報【金融業】/教育知識/社会情報/物品情報【各種】
 判断技能:会話技術/駆け引き/観察力/統制
必須専門技能
 職業情報【金融業】:職業知識(知)/事務(知)
 教育知識:高等知識(知)
 社会情報:経済(知)
説明:銀行家や金貸し、あるいは会計士などが含まれます。経済や経営について深い知識を持っています。
所持品:なし


○説明

 銀行家や金貸し、あるいは会計士などがこれに含まれます。資本主義経済の世の中では、このような金融業者は社会を支える重要な役目といえるでしょう。変化の激しい世の中ですからお金を頼りにする者も多く、銀行へ預金することも一般的なことになっています。国家の政情が不安定になっても、お金さえあれば国外に出てもどうにか生きてゆけるものです。それから、新しい事業を興すために資金が必要な場合も、普通は銀行家や金貸しに頼ることを考えます。
 銀行家など資金の貸し付けを行う業務に携わる人間は、交渉能力や経済に対する深い洞察力も必要とされます。企業家に資金を貸す場合は、相手企業の展望についても予測できなければなりません。回収できない資金投入は絶対に避けなければならないのです。それから、顧客の人間性についてもある程度見抜けなければなりませんし、お金を扱う職業ですから人々の信用も得る必要があります。場合によっては不動産の鑑定能力を要求されることもあるでしょう。


・銀行家
 預金の受け入れや為替の取り引き、それから資金の貸し付けなどを業務としています。以前は都市にしか存在しませんでしたが、最近では地方の町にも支店が開設されるようになりました。

・金貸し
 個人経営の金貸しで、銀行ほど大きな金額を動かすことはありません。ちょっとした物品を担保として預ける、いわば質屋のようなものもこれに含まれます。中には悪徳な業者や非合法な金貸しも存在します。

・会計士
 銀行や企業に雇われて金銭の出入りを計算する専門職です。


○条件

 金融業者として働くためには、高等学校を卒業している程度の知識が必要とされます。一般の事務員とは異なり、経済や経営に対して深く理解していなければならないのです。ただし、非合法な金貸しなどは学歴を必要としません。

・経歴
 初等学校(6年)→中等学校(3年)→高等学校(3年):18歳


○注意点

 金融業者は労働時間が決まっており、定期的に休みを取ることもできます。収入もだいたい安定しており、生活に困ることもないでしょう。おおむね世間の信用も高いことから、シナリオによっては動きやすい職業といえるかもしれません。


○コネクション

 金融業者は同業者や経済界の人間と親交があります。それから顧客とは深いつき合いがあり、それが貴族や企業であることもあります。貸し付けを行っている相手ならば、多少の頼み事ならばきいてくれる可能性があります。
 それから、金貸しの中には裏社会と繋がりがある者もいます。そのような業者にはタチの悪い者もおり、暴力団と変わらない場合もあります。ギャングや裏組合が経営している店も存在するようです。


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概略商人経営者金融業者