職業組合
特定の職業に深く関わる情報は同業者組合(職業組合)から集めることができます。取引記録や調書、伝票や明細表、その他の種々の書類も閲覧できる可能性があります。古い記録ならばさして問題なく見せてもらうことができるでしょう。ただし、これらは同業者のための互助組織なので、所属するメンバーの不利益になるような情報は決して明かしません。逆に、キャラクターがこれらのメンバーであった場合は、何かと便宜を図ってもらえるでしょう。ただし、組合のルールをきちんと守っている場合に限られます。
○職人組合
鍛冶屋や石工といった職業人のための組合です。所属している職人の住所や名前はもちろん、製品の価格や材料の仕入先、国外の職人の動向や新技術に関する情報などを教えてもらうことができます。最近では工場と対立することも多くなっているので、相手の製品情報や市場評価といった話を聞くこともあるでしょう。
○商業組合
組合メンバーの情報のほか、市場の動向や経済に対する見通しなどの話を聞くことができます。貿易組合に加盟している場合は、国外も含めた経済情勢や流通状態、あるいは海路の安全などに関する情報を手に入れることができるでしょう。また、国外との貿易を行っている場合は、関税についての知識も聞くことができます。
○露店商組合
露店や市に関する情報だけでなく、裏組合の取り立て屋とのつき合い方なども教えて貰うことができます。また、よく盗みを働く都市浮浪児の特徴や対処法といった話も聞ける可能性があります。
○馬車組合
駅馬車や辻馬車の御者や関係者はすべて馬車組合の一員です。会社が経営している場合は、その会社に勤めた時点で自動的に組合員として登録されます。ですから、乗合馬車の巡回ルートといった情報だけでなく、組合員の名前や住所を調べることもできます。また、組合に登録されている馬車には全てナンバーが割り振ってありますので、ナンバーから馬車を探し出すことも可能です。ナンバーは市役所や警察署でも問い合わせることができます。
○歯車協会
オルゴール工や時計工、それから人形職人たちが所属する組合です。これらの職人たちは技術交流を行っており、国外に出かけて修行することもあります。ですから、国外での身分保証や住む場所の確保にも役立ちます。もちろん、その地域の細々とした情報も教えて貰うことができるはずです。
○乞食組合
乞食組合は乞食の保護が第1の目的です。他にも縄張りの区割りなどをして、場所争いを調停したりもしますが、人々に最も関係する仕事は情報屋としての役割です。街のいたるところにいる乞食ですから、情報の仕入れ先には事欠きません。また、情報伝達のスピードも他の追随を許しません。裏組合が持っている情報の中にも、乞食組合から仕入れたものが多々あります。
○冒険者組合
冒険者組合は最も特殊な形態の同業者組合といえるでしょう。これは正式な組織ではなく、彼ら自身のネットワークという程度のものですが、数は少ないながらもエルモア地方のほぼ全土に行き渡っています。冒険者組合は、冒険者が旅の途中で立ち寄る宿屋や酒場、および職業紹介所などの協力で成り立っています。彼らはそこで情報を仕入れて、仕事を請け負うのです。
○スパイギルド
超国家的なスパイ組織であり、特定の国家に所属している集団ではありません。金額次第ではどのような仕事も請負いますが、依頼主を裏切ることはないので信頼されています。ただし、裏社会の人間でないと繋ぎを取るのは難しいでしょう。
○渡航者組合
冒険者組合のように比較的緩い形態の組織であり、宿や酒場の協力で成り立っています。各地を回る旅人の身元の保証などを請け負うもので、大道芸人やサーカス芸人、それから巡礼者や傭兵などが登録していることもあります。ここでは交通や地理的な情報のほか、それぞれの職業におけるその町でのしきたりといったものも聞くことができます。頼めば斡旋屋への紹介も行ってくれます。ただし、その宿や酒場を利用することが条件となっています。修道院に集中していた巡礼客を獲得するためにつくられたという経緯があります。
○観光協会
観光地には必ずある組合で、宿や店、それからガイドたちが所属しています。観光情報やメンバーが経営する店舗についてはもちろん、立ち入ってはいけない危険な地域のことや町の歴史といったものも調べることができるでしょう。多くは駅の近くに建物があり、観光客には親切にしてくれます。
○漁港組合
船組合ともいい、その港についての詳しい情報を得ることができるでしょう。漁港の使用権に関わる問題を調整するのが役目であり、組合に所属している者の多くは地元の漁師たちです。船の持ち主や誰が何の漁を得意としているのかといった情報から、今後の天気の推移やその他さまざまなしきたりについて聞くことができます。
○資料館
組合や協会などでは、それぞれの産業の歴史を保存する目的で、図書館や資料館を所有している場合があります。ここでは過去の取り引きの記録や、古い工芸技術などの資料を集めることが可能です。観光ルートの1つとなっている場合もあり、せいぜい1〜5銀貨程度のお金を払えば自由に閲覧することができます。主要都市にある商工業組合関係のものが多いでしょう。
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宗教組織
○教会
教会や神殿には、どんなところでも必ず1人は聖職者がいます。ここでは宗教的な知識の他に、教区の人々の様子や住所、それから最近起こった事件のことなども尋ねることができるでしょう。他にも相談事を聞いてくれたり、異端知識を教えてくれたり、さまざまな情報を得ることができます。
○救護施設
困った人を助けるためにつくられた施設の中には、宗教機関が出資しているものもたくさんあります。施療院では治癒の術法で怪我や病気を治してくれるため、怪我人や病人が訪れている可能性があるでしょう。また、病気に関する情報を得ることができるかもしれません。
それから孤児院や救貧院といった救護施設も存在します。救貧院は浮浪者や天災などで家を失ったりした人たちのための住処であり、孤児院と同様、尋ね人の情報を得られる可能性があります。また、これらの施設を出た後の行き先に関する情報が残っていることもあるでしょう。
○墓地
墓地では死亡者に関する情報が得られます。生年や没年は墓碑に刻まれておりますし、墓堀がいればもっと詳しい情報が聞けるかもしれません。葬儀そのものに立ち会うことができれば、参列者から死者に関する噂が集められるでしょう。葬儀の後でも、知り合いが墓を訪れている可能性もあります。
狭い土地を有効に活用するために、地下墓地をつくっている町もあります。中には通路のように利用することができたり、あるいは浮浪者が住み着いていることもあるので、何かの痕跡を探したり話を聞くことができるかもしれません。
○付属大学
神大学や学問院といった場所では、学問に関する情報を広く集めることができます。付属の図書館もありますし、博物館のように標本を展示しているところも存在します。
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警察
大きな町であれば周辺地域の取り締まりの中心となる警察署がありますし、小さな町にも警察官や保安官が派遣されているものです。しかし、一般市民に犯罪の情報を簡単に明かしてくれるわけはありませんので、それなりに策を練るかコネが必要となるでしょう。
○事故記録
死亡記録や事故記録といったものは、ジャーナリズムを通じて一般に公開されるものです。改めて細かく調べる場合には手続きが必要であり、また自分で資料を探さなければならないこともあります。しかし、まだ事故と判明していないものであれば、警察は捜査を続行しているはずです。事件の解決に関する手がかりを持っている振りをすれば、警察官やその事件の担当刑事から直接話を聞くことができるかもしれません。たとえば、身元不明死体の知り合いかもしれないと名乗り出れば、死体を見せてもらうことができます。うまく話をもっていけば、その他の情報も聞き出せる可能性があります。ただし、嘘をつけば怪しまれたり犯罪になることもあるので、その点については注意しておく必要があるでしょう。
○事件記録
警察の記録は基本的には刑事や警察官、裁判官や弁護士などの法律家が閲覧することができます。あるいは上からの要請があればという制限つきで、軍人や専門調査官にも見せてもらえる可能性があります。コネがあればこっそりと新聞記者や私立探偵でも情報を流してもらえる可能性も考えられますが、見返りとして何らかの交換情報が必要となるでしょう。
○犯罪者
未逮捕の逃亡犯に関する情報は、それほど苦労せずに集めることができるでしょう。ポスターが貼られている場合もありますし、関係者であれば担当捜査官から直接話を聞くことも可能です。
○紛失物の捜索
紛失物の届け出は警察署や町の詰め所で行います。紛失物の種類、形状、紛失した時間や場所などを用紙に記録し、もし届け出があれば自宅に連絡してもらうことができます。なお、馬車などに置き忘れた場合はそれぞれナンバーが割り振られていますので、問い合わせることが可能となっています。このナンバーは営業許可証でもあり、馬車組合はもちろん、警察や市役所にも記録されています。
○特殊な組織
警察の中には港湾警察のように特定地域の警戒を任務としたり、秘密警察のように政治犯を専門に扱う部署も存在します。より詳しい情報を得たい場合には、これらの警察官から話を聞かなければならないこともあるでしょう。
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軍隊
○兵士
兵士からは軍の制度や同僚に関する話はもちろん、野外生活の知識や武器の取り扱いなどについて聞くことができるでしょう。また、それなりに地位の高い者は戦局や政治情勢についての知識も豊富です。それから、任務を共にしたことのある傭兵の話や、内部不正などについても聞き及んでいる可能性があります。
○戦死者記録
過去の戦死者については、たいていの軍で詳しく調査されています。ただし、近年では大砲の爆発によって死体が判別できないこともあり、死者の全ての名前がわかるわけではありません。行方不明者の列に記載されている場合もあるでしょう。また、逃亡兵や志願兵の記録漏れといったものも存在するため、遺族が直接確かめたもの以外は正確な記録とは言いがたいのが実状です。戦死者リストに記録されていながら、後から発見されたという例もよくあります。
○戦犯記録
戦犯に関する記録というのは、一般に非公開であり、よほど特別なことがなければ閲覧は許可されないでしょう。軍の内部でも上層部や情報部といった部署にいなければ見ることができません。
○研究室
戦略研究室や戦史研究室では、過去の戦争の記録やその時の陣形などを調べることができます。また、現在行われている戦争の状況や、将来的に予定されている戦略についても知ることができるでしょう。ただし、殆どの情報は部外秘となります。
それから、軍では兵器開発に関する研究が積極的に進められており、その分野の最先端にいる研究者もたくさんいます。軍は積極的にこういった人々を集めているので、話を聞く機会があれば非常に有益な情報が得られるかもしれません。しかし、重要な研究に携わっている人物には監視がついていることもありますので、接触には慎重になるべきでしょう。
○戦場
作戦命令は指令部から戦場へ伝えられ、戦況は戦場から指令部へと伝達されます。この橋渡しをするのが伝令兵であり、バイクや手旗信号などを使って連絡を行います。まれに、気球などで陣形を把握することもあります。
伝令兵を捕らえて相手の作戦を吐かせたり、あるいは始末することによって情報網を混乱させたりすることができます。また、望遠鏡で情報を盗み見たり、密偵を敵軍の中に放って情報を集めることも可能です。
○私設軍隊
貴族の中には個人で傭兵を雇い入れたり、警察官を飼い慣らして独自の兵力とする者もいます。こういった軍隊の規模や兵力に関する調査は、個々のケースによって大きく異なるでしょう。領主の無法が許されるような土地ではかなり大っぴらに活動しており、民衆への威圧といった意味あいが強いものです。逆に革命などをもくろんでいる場合は、存在そのものが秘匿されているのが普通でしょう。
○治安部隊
内乱状態にある国家や革命後の不安定な情勢のもとでは、人民主導の治安部隊が結成されることがあります。これらも土地によって形態は様々で、政府に認められて活動していることもあれば、村や町でまったく独自に設立したものもあるでしょう。
それから、軍の一部が上層部に内緒で占領地から略奪を行ったり、その地を支配しているというケースもあります。これらの情報を全く知らずに行動すれば、逮捕されたり不幸な事故を引き起こすことも考えられます。治安の悪い場所では、誰が支配権を握っているかということを常に把握しておくべきです。
○地下組織
革命軍や現政権に反発する政治団体といったものが、地下組織として活動している国もあります。反乱部隊として活動しているものには、ルワール大公国の黄人やロンデニアの植民地ファイン=ファウンドにいる奴隷たちの組織があります。また、皇帝の権威の強いカイテインやライヒスデール、それからフレイディオンといった国家では、政治結社などの地下組織が暗躍しています。これらの組織に接触することで、政権についての隠れた情報や隠れた民衆の声を聞くことができるでしょう。
○密偵
軍隊には情報部が設立されており、多くの密偵が他国に送り込まれています。密偵は訓練を受けたプロですが、連絡員は素人や情報屋などが務めていることがあります。場合によっては、買収されてスパイ行為を働く民間人もいるでしょう。プロを狙うよりも、こういった素人を相手にする方が罠も仕掛けやすいでしょうし、駆け引きも通用しやすいものです。なお、味方の諜報員のつもりでもダブルスパイかもしれませんので、密偵を前にした時は不用意な言動は避けるべきです。
○発掘品
軍は科学魔道文明の遺跡の発掘に力を入れていることもあります。特に神聖同盟の三国やライヒスデールといった国でその傾向が強いようです。しかし、これらの情報はトップシークレットなので、軍の上層部でも一握りの人々しか知らない可能性があります。研究に携わる人間にはほぼ確実に監視がつけられています。施設からの外出がまったく認められていないこともあります。
○兵器
取り扱いに関する話は一般の兵士からでも聞くことができるでしょう。また、横流し品の情報を知っている可能性もあります。戦車や飛行船といった特殊なものは、その部隊に所属する者しか取り扱うことができません。開発中の新兵器は工房や研究室に務める者しか知らない軍事機密なので、情報収集は非常に困難なことでしょう。
○行方不明者
軍が不当監獄を行っていることも珍しくはありません。捕虜に関する条約が守られていないこともあるでしょうし、秘密裏に人体実験を行っている可能性もないとは言い切れないのです。それから、他国の研究者を拉致して新兵器の開発に従事させることもあります。
○士官
支配貴族がいる国家では、士官の多くは貴族の家系の者です。また、中層身分の出自だとしても、士官となった以上は社交界や政治家とのつき合いは避けられないでしょう。特定の貴族と密接に結びついている場合もありますし、将来的に何らかの誘いを受ける可能性も考えられます。危険は伴いますが、こういった立場を利用して情報収集を行うこともできるでしょう。
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貴族
○居場所
現在でも支配者や政治家として活動している貴族を探し出すのは、それほど難しいことではありません。貴族名簿や紳士録といったもので地位や住所を調べることが可能でしょう。これらは図書館に置いてあることもあります。
ただし、失貴族ともなると話は別です。住んでいた屋敷を売り払って小さなアパートで生活していたり、国外へ逃亡している場合もあるのです。こういった場合は、まず血縁や縁故のある人物を当たってみるのが一番の近道でしょう。また、借金を抱えている可能性も考えられますので、金融関係者から話を聞いてみてもいいかもしれません。
○噂
貴族の噂や裏の情報といったものは、もちろん貴族に近い立場にいる者から聞くのが最も正確です。同じ貴族や上流階級の人間はもちろん、宮廷官吏や従者、それから使用人などからも情報を集めることができるでしょう。また、貴族のパーティや劇場、それから高級レストランやサロンといった場所でも、様々な噂が飛び交っているものです。
御者や狩猟番、メイドといった下働きの者はもちろん、貴族御用達の店に務める者や肖像画家なども何かを知っている可能性があります。また、肥料屋や運搬夫といった仕事に就いている者も、裏口からとはいえ貴族の屋敷に入ることができる人間です。また、エリスファリアのような庭園文化がある国では、庭木職人も定期的に貴族の屋敷で仕事をしています。
○軍人
貴族から軍の士官になる者は非常に多く、その筋から貴族の情報を入手できる可能性があります。一般市民から士官に昇格した者でも貴族のパーティに招待されることがあるので、そこで何か話を聞けることもあるでしょう。
○芸術家
一流の芸術家に出資するのは、貴族のステータスシンボルの1つです。貴族の屋敷で生活をしながら創作活動に励む者もいます。画家や音楽家といった芸術家だけでなく、人形使いなども貴族と親交がある職業です。
○家庭教師
貴族の中には子供を学校へやらずに、一流の家庭教師をつけて英才教育を行っている場合があります。家庭教師は子供の世話ばかりではなく、夫人の話し相手をしたりすることもあるので、様々な情報を知っている可能性があります。
○愛人
高級娼婦を囲ったり鑑賞奴隷を所有していることもまた、貴族のステータスシンボルなのです。これらの者はよく貴族の側におりますし、客が訪れた時に同席して接待をする役目を負うこともよくあります。また、高級娼婦はパーティや旅行に随行することもあるので、非常に様々な出来事を見聞きしているでしょう。
それから、国王などは側室を置いていることがあります。正妃との間にいざこざがある場合は、様々な噂が耳に飛び込んでくることでしょう。
○貴族監査室
貴族の圧政や不正を防止するために、政府が貴族の領内で密かに調査を行うことがあります。これらの情報が一般に流れることはありませんが、貴族や政治家たちの間で噂になることはあるでしょう。
○クラブ
上流社会の人間は、同じ趣味を持つ人間を集めてクラブを作ったりしています。クラブは趣味を主体とするものと職業を主体とするものの2つがあります。こういった人々は、ほどほどの値段で利用できる快適な部屋を借りて、メンバー同士の交流のために利用しています。ここで上流社会や趣味に関する様々な情報を得ることが出来るでしょう。
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会社・店舗
○露店
露店商人からは道行く人々が見えているので、人捜しの際の聞き込み対象として利用できるでしょう。露店には市場のような場所で集まって仕事をする者もいれば、広場で屋台を出している者なども含まれます。なお、ロンデニアにはチープアーティストと呼ばれる露店のアクセサリー屋がいるので、品物を買えば通行人に関する情報を教えて貰える可能性があります。
○一般店舗
商品に関係する話のほか、常連客の詳しい話や不審な客のことを覚えている可能性があります。また、商売敵の悪い噂などを話してくれるかもしれません。
○飲食店
食事ができる店には人が集まりますから、そこで様々な噂を聞くことができるでしょう。それから、雑誌や新聞を置いている店や、ペトラーシャにあるティーハウスのように、常連客や文化人が仕事をするために百科事典が置いてあるような喫茶店も存在します。
○宿泊所
旅人を探したり、遠方の情報を集めることができます。食事ができる施設があれば、外国人と知り合いになることも可能でしょう。ただし、宿泊名簿を直接見せてくれることはないので、名前や外見的情報だけから相手を探さなければなりません。偽名を使われていたり変装している場合は、非常に厄介なことになるでしょう。
○ホテル
ホテルは宿泊以外にもパーティが開かれたりしますし、外来客でもラウンジを利用することが可能です。いつ何の目的でパーティが行われたかや、パーティに集まった客の名簿も調べられるかもしれません。また、ラウンジで取り引きを行う貿易商人などもいることから、その話を盗み聞きできる可能性もあるでしょう。
○企業
会社に務めている者は同業者や関連業者、顧客の情報を調べられるでしょう。事務所には社員名簿もありますし、企業内の派閥に関する話も耳に入っているはずです。役員などは経済界の人間や、貴族や政治家といった人間と顔見知りである可能性があります。経済状況にも詳しい者が多いでしょう。外部の人間でも問い合わせれば製品に関する情報や、社員の連絡先などを教えてもらうことができます。
○金融関係
保険会社やローン会社といったものも存在しますので、内部にいる者は顧客の住所や家族構成、それから経済状態や健康状況について知ることが可能です。また、銀行では貴族の財産を調べることもできます。カーカバートのように外国貴族の預金も取り扱っている銀行では、その国の内部状況を推察することも不可能ではありません。それから金融関連会社ではブラックリストを共有しており、滞納者の情報を調べることができます。
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