紹介
○都市概要
アイリストールはロンデニア王国という島国の首都で、エルモア地方でも指折りの大都市です。この市が誕生したのは聖歴97年のことで、約700年の古い歴史を持つことになります。現在の人口は周辺地域も合わせると100万人に達しており、今もなお増加を続けています。
この街の特徴は霧と犯罪です。エルザ運河が造られてから、この街ではなぜか急に霧が出るようになり、「霧とアヤメが咲く街」などと呼ばれることもあります。これに伴って犯罪も増加し、今ではエルモア地方でも有数の犯罪多発都市となっています。
アイリストールには7つの顔があるといいます。
1つめは環状道路に囲まれた中心部の平和な地域です。ここは発展してゆく都市の姿を反映している場所で、首都に相応しい洗練された街並みを形成しています。なお、環状道路というのは城壁を解体して造られた大通りのことで、約50年ほど前に交通渋滞を緩和する目的で整備されました。
2つめは環状道路の外にある地域で、いわゆる庶民の住む場所となります。これらの地域は現在もすさまじい勢いで拡大を続けており、南部の郊外では次々と新しい建物がつくられています。
3つめは旧市街と呼ばれる地域で、アイリストール市が出来る以前はここに首都機能が置かれておりました。時代を感じさせる古い街並を数多く残しており、新しい建築物が増えてゆく都市の中心部とは対照的に、静かなたたずまいを見せる地域です。
4つめは貧民街で、都市には貧困に喘ぐ下層市民たちが大勢溢れています。彼らの生活は非常に過酷なもので、飢えや寒さで死んだ者が路上の片隅に転がっていることもあります。
5つめは犯罪都市としてのアイリストールで、数多くの不法行為が日々行なわれています。特に暗黒街と呼ばれるギャングが支配する地域は、警察でさえ迂闊に手出しできない危険地帯として知られています。
6つめは地下に広がる暗闇の迷宮です。アイリストールは早くから下水道が整備された都市ですが、これは非常に広大な上に複雑に入り組んでおり、市や警察の監視の目が全く届かない場所となります。そのため、古くから犯罪者や乞食たちがここを利用しており、地下ネットワークと呼ばれる情報網もつくられています。
7つめは夜の世界で、街は昼間の賑わいとはうってかわって静けさに包まれ、霧と闇に支配されます。夜闇に紛れて活動するのは犯罪者だけでなく、悪魔や怪物たちが犠牲者を求めて街を徘徊しており、出会った者を永劫の静寂へと連れてゆくのです。
○シナリオ適正
ロンデニアは工業化の進んでいる先進国家で、その首都であるアイリストールはエルモア地方有数の大都市であることから、基本的には殆どのシナリオに対応することが出来るでしょう。
都市の印象としては、あまりほのぼのとしたシナリオに向いた舞台ではありませんが、人口が多いということは日常で起きる問題も多いということであり、小さな問題や事件を扱うシナリオも扱うことが可能です。また、霧が多く下水道のような空間もあるため、怪物退治やホラーシナリオを遊ぶことが出来ますし、国際的に影響力を持つ国家の首都であることから、国家的陰謀やスパイが絡む事件などを取り扱ってみるのもおもしろいでしょう。
・タイプ:犯罪/変異現象/怪物/ホラー/機械/軍事(スパイ)/政治
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規則
○書式
▼解説
解説文の中に以下の注釈があった場合、その情報は以下のように扱って下さい。
◇追加情報
噂の類や一般市民の認識であり、事実に沿った正しい情報とは限りません。なお、ここに書かれている内容は、一般でも知られている情報となります。◇限定情報
GMしか知らない知識であり、プレイヤーはここに書いてある情報を読むことは出来ません。たとえ見たとしても、これらを知らないという前提でゲームを行なう必要があります。
▼施設・名所
◇種別
・公共:公共機関、広場・公園、学術機関、医療機関、観光施設など
・一般:店鋪、会社、遊興施設、クラブハウスなど
・個人:個人の邸宅や所有物など、通常は一般公開されていないもの
・特殊:王宮などの特殊な施設◇住宅
・高級 :上流階級に属する者や限られた資産家が住む大きな屋敷など
・上層 :富裕層の住む邸宅や高級アパートなど
・中上層:やや裕福な中層市民の住む一軒家やアパート
・中層 :一般市民の住む標準的な住まい
・中下層:労働者階級の者などが住む、やや手狭な住宅や安アパートなど
・下層 :住環境の良くないぼろアパートなど
・最下層:バラック長屋やテントなど最低限の住居
○キャラクター
▼情報/都市
経歴関連の個人分野として「アイリストール市」を獲得していれば、範囲情報などの判定を試みることが可能となります。
▼情報/地下街
◇個人分野
個人分野として「活動経歴:地下社会」を獲得していれば、地下街の社会についての情報を得ることが出来ます。また、職業言語の一種として、地下街で利用されている暗号もわかります。◇専門分野
地下道の地理情報を知るためには、「特殊地理」の専門分野(範囲情報)を獲得している必要があります。
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