貧民

地域問題


 

地域


 アイリストールの人口増加の大きな要因の1つに、貧民の存在があります。産業の発展とともに、多くの人間が都市に仕事を求めて集まるようになりましたが、その大半は下層社会に属する者であり、いつ犯罪者となってもおかしくない立場にいます。


○地域

 貧困層の多くは貧民街と呼ばれる場所で生活しています。まともな家を持つ者は少なく、多くは安い賃貸住宅や廃虚に住み着いたりしています。


▼北部貧民街
 どぶ板通りや首吊り街は、昔から下層市民が集まっていた地域で、現在も多くの浮浪者や都市浮浪児が住んでいます。
 
▼南部貧民街
 新興住宅地であるフォーダー地区からウェッジ工業地帯の間には、新たな貧民街が形成されています。工場地帯へ近づくほど、人々の生活は貧しくなる傾向があり、一帯には仕事を求める人々や屑拾いなどが集まっています。
 
▼埠頭街
 埠頭街にあるブルックリン人工池(マーム・ポート)は、船舶の停泊場としても利用されています。この周辺には日雇い仕事を探す下層階級の人々が集まっているため、治安の悪い地域の1つとなっています。
 
▼ゴミ屋街
 市場街の対岸にあるゴミの集積場の周辺のことを言います。近辺にはゴミ漁りのために住み着いた人々が溢れ、土手には廃材を利用して建てたバラック小屋がびっしりと立ち並んでいます。最近では景観を損ねるという理由から、撤去を求める声が市議会でも上がっており、強制立ち退きが執行される可能性があります。


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問題


○犯罪

 貧民街では犯罪に巻き込まれる確率が高いため、中層以上の市民たちはあまり近づかないようにしています。特に北部貧民街は暗黒街が近く、ギャングのコンウォーリス一家が支配しているため、殺人なども当たり前のように起こる危険地帯となります。


○浮浪者

 仕事にあぶれた貧困者の多くが、浮浪者として公園や路上で生活を送っています。このような人々は、日雇い仕事やゴミ拾いで食い繋いだり、わずかな施しを受けることでどうにか生活していますが、やがて犯罪に走る人もいれば路上で野たれ死ぬ者も珍しくありません。
 浮浪者の増加は社会問題であり、政府主導での救貧活動も行なわれているのですが、その活動が実を結んでいるとはとても言えない状況です。なお、こういった人々が不当に逮捕され、植民地へと送られることもあるようです。


○子供

▼都市浮浪児
 彼らはスリやかっぱらい、あるいは強盗といった手段で日銭を稼いだりします。もちろん、犯罪行為のみで生活しているわけでなく、ちょっとした雑用などをこなして賃金を得たりもしますが、それはごくわずかな額でしかありません。
 こういった子供たちは数名から十数名ほどのグループをつくり、協力して生活をするのが一般的です。犯罪組織とは別に、子供たちのグループにも縄張りが存在し、壁に落書きをしたりマークを刻むなどして、グループの存在や影響力を誇示します。ギャングの抗争ほどではありませんが、グループ同士の縄張り争いが起こることもあります。


▼ストリートギャング
 貧民区の都市浮浪児たちが犯罪に手を染める確率は高く、将来的にギャングの一員となって働く者たちもいることから、最近では都市の大きな問題となっています。その予備軍となっているのが、ストリートギャングとも呼ばれる浮浪児集団で、年若いうちから犯罪者の手下として働き、情報屋の真似事や麻薬の密売などを行なっています。
 彼らは一見すると単なる子供ですが、マッチ売りや清掃夫などに扮して裏の仕事を行なっているので、警察もなかなか見分けことは出来ません。多くは歓楽街近くの裏路地などで活動していますが、どのギャング団も勢力を拡大しようとしているため、その他の地域で彼らの姿を見かけることもあるでしょう。
 また、最近では彼ら自身の組織拡大のために、他の都市浮浪児のグループを襲って、力尽くで傘下に納めようとする事件も頻発しています。しかし、これを取り締まろうとする者もおりませんので、当然のことながら自分たちの身は戦うか逃げるかして守らなければなりません。このため、彼らの間の争いは過激化する傾向にあり、まれにですが死者が出ることもあるようです。


▼人買い
 貧困にあえぐ農村などから子供たちを買い集めて、工場などに安い労働力として売る人間もいます。こういった子供たちの身元をごまかすために、偽の出生証明書や別の子供の証明書を使うのは珍しくありません。
 なお、人買い商人や犯罪親方と呼ばれる者たちは、街に溢れる浮浪児たちの存在で不法行為を隠すため、どぶ板通りと首吊り街の境界付近に居を構えることが多いようです。そのため、この場所は裏社会の人々から、人買い通りと呼ばれています。


○売春

 生活苦から売春を行なう者は後を絶たず、歓楽街の娼館や夜の街角では、数多くの女性が体を売って生活の糧を得ています。


▼地域
 当然のことながら、売春婦が多くいるのは歓楽街であり、北西部の暗黒街や中南部の百花通りといった場所では、たくさんの娼館が軒を連ねています。この他、埠頭街のマームポート付近や移民街の黒百合通りなども、多くの街娼がたむろする地域となります。

▼少女売春
 年端もゆかない少女たちが、言葉巧みに騙されて歓楽街の娼館で働かされたり、寒さや空腹に耐えかねて自ら身を売るケースも珍しくはありません。15歳以下の娼婦というのは全体の5%以下になりますが、それでも相当数の少女たちが娼婦として働いていることになります。なお、こういった少女売春婦はリトルラバーズと呼ばれているようです。


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