基本情報
○解説
石造りや赤煉瓦の家々が立ち並ぶ、古い町並みを残した一画です。かつてこの通りの南端には市場街があり、周辺は非常に賑わっておりました。しかし、聖歴730年代に卸売り市場が東部へと移転してからは、一転して静かな地域へと姿を変えることになります。
現在のこの地域は、古めのレンガ造りの家が並ぶ中層市民の住宅街です。市の外れにあって、全体に小さな起伏が多い地域であることから、あまり住みやすい地域ではありませんが、周辺の住民には穏やかな人が多いため、静かに暮らすには良い街と言えるでしょう。
▼由来
通りの呼び名の由来には諸説あります。たとえば、かつてこの周辺に屠殺場があり、狩人が訪れて取り引きしていたからだという話もあれば、煉瓦造りの赤い壁の家が多いことが理由だといういう者もいます。また、夕日で辺りが真っ赤に染まる中に人が立つと、その長い影が矢に見えるからだという説もあるようです。
▼分類
・種別:
住宅地(中層〜中下層)
商業地
・交通:
普通〜やや少ない
・治安:
普通
・警察:
環外西警察署
▼小間物通り
小店舗や商品倉庫が並ぶ通りで、周辺の工房から仕入れた品々を安く手に入れることが出来ます。
▼旧市場通り
かつて市場があった場所の北側にある通りです。市場跡地の西半分は大規模な塵芥処理場が設置されており、朝はゴミの運搬車が頻繁に行き来しています。市場の近くに屠殺場があったため、通りの東側にはその頃の名残りで、自家製ソーセージの店や肉屋などが何軒かあります。特にソーセージが美味しいことで知られており、わざわざ遠くから買いにくる人もいるという話です。
▼塵芥処理場
近くに工房街や西市場があることから、通りの南端には塵芥処理場がつくられています。こういった施設は市の方々に置かれておりますが、この場所には聖歴730年頃まで市場街があったため、特に大きな敷地を持っています。周辺地域から出されるゴミはここに集められ、石炭殻や石炭灰、木材などがうずたかく積まれてゆきます。
▼ロルネット運河(赤波水路)
レスターファ川から西へ向かって流れる小運河で、農業用水の供給と水量調整のために用いられています。正式にはロルネット運河といいますが、かつて市場の近くに置かれていた屠殺場から流される血で、運河の水が真っ赤に染まっていたことから、一般には赤波水路の名で呼ばれています。なお、市場の移転とともに屠殺場は都市外部へ移されたため、現在は澄んだ水が静かに流れています。
▼灰殻通り
赤波水路の南側には、塵芥処理場から出るゴミを用いてつくる煉瓦の工場や、灰を用いる染め物屋などの工房が並んでいます。
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人物・集団
▼心に鍵を持つ男 黒皮のウィルバー
種族:白人 性別:男 年齢:45 職業:剥製屋
居住:赤矢通り 出身:アイリストール市解説:口数が少なく陰気な男ですが、優秀な剥製屋としてその腕前は高く評価されています。彼は昔、行方不明事件の容疑者として嫌疑をかけられたことがありますが、その時は証拠不十分で釈放されています。
限定情報:実際には彼が事件の犯人であり、地下の隠し部屋に剥製にした女性を飾っています。彼は変異の影響で、心を偽る術を身につけています。そのため、彼が心から信じさえすれば、自分は何もやっていないと思いこむことができるのです。ですから、たとえ術法で調べられても彼は無実だと証明されるでしょう。
一言:「どうしてって? 美しいじゃないですか……永遠にね……」
▼オムラン=マークリィ
種族:白人 性別:男 年齢:29 職業:繊維問屋
居住:灰殻通り 出身:アイリストール市解説:繊維問屋の若主人で、誰もが認める善人です。非常に面倒見がよく、困っている人を見捨ててはおけない性格です。そんな彼の欠点は無性に怪しいその容貌で、ギョロ目で薄い眉はまだよいとして、馬車の事故から人を救った時に頬に深く刻まれた傷跡と、そのせいで自然と引きつってしまう笑顔、そして心配性のせいか若くして白髪だらけになった頭など、見た目で犯罪者だと決めつけられることも少なくありません。彼は人柄と真逆なその容姿で損をしてばかりで、そのせいで少し傷付くこともありますが、周囲に気をつかわせるので顔には出さないよう気をつけています。
一言:「え? 気にしてないよ、うん」
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