基本情報
○解説
春風の詩人と呼ばれた「レミリー=レントン」氏が晩年を過ごした街で、彼の住んでいた家は観光名所として知られています。中層市民が多く住む一般的な住宅街なのですが、裏手の方は道が入り組み街灯も少ないためか、とにかく事件が頻繁に起こることでも知られています。また、奇怪な現象もよく発生するため、周辺に比べて地価はそれほど高くありません。
・関連:レミリー=レントン
▼分類
・種別:
主に住宅地
・交通:
普通
・治安:
普通〜悪い
・警察:
環外南警察署
▼噴水小道
噴水広場から続く水路が流れる裏道で、辺りにはいつも涼やかな音が響いています。レントン氏が住んでいた家は、この小道の中頃にあります。
▼文学小路
名もない文筆家や芸術家たちが集まる裏通りで、有名なアートジャム・ハウスがあります。
▼夜明け通り
全体に細々とした建物が多い地域で、全体に雑然とした印象を受けます。大通りに近い路地には、夜遅くまで開いている酒場などが並んでいます。裏通りには美術学校に通う貧乏学生が住む安アパートや、まかない付き賃貸住宅が並んでいます。
○事件
3年前に起こった『顔のない殺人事件』や、『切り裂く風』事件、『襲い来る足音』事件などが有名です。また、人喰い壁と呼ばれる怪物が出没したり、月夜に路上を影だけが走り抜けてゆくという噂などもあり、昼夜で全く印象の異なる街となります。
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施設・名所
○種類
▼公共
噴水広場▼一般
春風館、アパート「アートジャム・ハウス」、レストラン「枯れ葉のいたずら」、カフェ「象牙堂」
○噴水広場
アイリストールで最初にできた噴水だと言われておりますが、その起源は地下から自然に吹き上がる湧水池だったらしく、生活用水を得るために利用されておりました。この場所に観賞用の噴水が造られたのは聖歴500年代のことで、それ以来、市民たちの憩いの場として親しまれてきました。
広場の真ん中には、王国文学賞の受賞記念としてレントン氏の足形が残されています。その後、ここには高名な文筆家や芸術家の足型プレートが集められるようになり、憧れの人物と自らの足を重ねる若者たちの姿も見られます。
▼春詩祭:3月7日
春風の詩人と呼ばれたレントン氏がこの日に亡くなったことから、彼を偲ぶ追悼式が噴水広場で行なわれるようになり、後に詩の朗読などのイベントが開かれるようになりました。この日から1週間のあいだ、レントン氏通りにあるエミー・ホールに、詩人たちの応募した作品が展示されます。・関連:レミリー=レントン
○春風館
詩人「レミリー=レントン」が最後に住んだ家で、噴水小道の中程にあります。彼の没後、この建物は国家の所有物となりましたが、ファンや街の人々の要望で売却は取り止められ、一部を改装して記念館として一般に公開されることになりました。
中は殆ど当時のままの状態で残されており、レントン氏の生前の生活をうかがうことが出来ます。展示物の中で特に貴重なのは、若い頃に彼が描いたという幾つかの水彩画です。彼は若い頃は絵を描きながら諸国を放浪していたのですが、詩人となってからは小さな挿し絵しか描いておらず、事故で右手を痛めてからは全く絵を描くことが無くなりました。そのため、大きな作品は殆ど残っておらず、ここ以外の場所では滅多に見ることが出来ません。なお、その画風は詩と同様、柔らかい光を意識した繊細なタッチのものですが、当時はこういった作風は認められておらず、売れない放浪画家でしかなかったようです。・関連:レミリー=レントン
○アパート「アートジャム・ハウス」
貧乏な芸術家や文筆家がたくさん住む、文学小路にある集合住宅です。大家の「ダレン=ウィットマー」は趣味でアパート経営をしているらしく、若手の芸術家の支援をするために周辺の古い建物を買い取り、安い家賃で部屋を貸し出しています。パトロン気分で知り合いの画廊などに店子を紹介したりもするのですが、彼自身に芸術的なセンスはないらしく、その口利きが役に立つことは滅多にありません。
建物は複数のアパートを繋げたもので、中は迷路のようになっています。正面玄関は色タイルが張られたホールなのですが、これは前に住んでいた住人が勝手に貼ったものですし、他にも落書きまがいの前衛芸術が壁一面を覆い尽くしていたり、柱にレリーフが彫り込まれていたりします。
○レストラン「枯れ葉のいたずら」
レントン氏が生前よく通っていたというレストランで、手軽な値段で美味しい料理を食べられることから、周囲でも評判のいい店です。壁にレントン氏のサインが書かれていたり、現在のマスターの父親に贈られたという、幾つかの直筆の短文詩が飾られています。なお、これらの詩の中には、暗号のような文句が連ねてあるだけものもあり、酔っぱらって書いたものであろうと言われています。
・関連:レミリー=レントン
○カフェ「象牙堂」
海運業者や航海士などが集まる有名なコーヒーハウスです。ペルソニア帰りの客も多くおり、彼らが持ち帰った象牙細工が店に飾られていることから、このような店名となりました。
この店では船の持ち主たちに、海運情報や貿易情報をチラシにして提供しています。また、国外の噂話などを集めるのに便利な場所でもあることから、商社の人々も情報を集めに足を運んでいます。
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人物・集団
○集団
▼春陽会
春風の詩人「レミリー=レントン」のファンが結成したクラブで、自らも詩を嗜む人々の集まりです。3月7日に開催される、「春詩祭」の実行委員会の中核メンバーでもあり、毎年春には忙しい日々を送っています。
▼乞食賢者 タングロリア
種族:白人 性別:男 年齢:58 職業:乞食
居住:レントン氏通り 出身:アイリストール市解説:かつては神大学の教授だったという話もある人物で、噂に違わぬ知識の持ち主です。人生経験もかなり豊富なようで、相談事を持ちかければ、的確なアドバイスをもらうことができます。ただし、そのためには一杯の酒とつまみが必要になるようです。なお、よく躓く癖があるらしく、側溝にはまっている姿を見かけることもあります。
一言:「時のおもむくままに……」
・関連:路地梟
▼歌う白百合 シルヴィス=フェイノル
種族:白人 性別:女 年齢:26 職業:歌姫
居住:レントン氏通り 出身:ハノーヴ市解説:かつては王立歌劇団に所属していた花形のオペラ歌手だったのですが、理由も言わずに退団し、現在は酒場の歌姫として生計を立てています。しかし、その美貌と歌声は健在で、彼女の勤める酒場は常に賑わっています。
一言:「聞いてください……魂の歌を……」
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