○種類
▼西部
パルムの丘、石切街道、レンフォードの町、ドルネー村、洞窟住居、石樹洞窟、フランジィ川、ロルネット運河(赤波水路)、エストルーク移民居住地
▼枯木ヶ原
パトリューク遺跡の北には、枯木ヶ原と呼ばれる森が広がっています。しかし、これは実際に木が枯れているわけではなく、落葉針葉樹が多く生えていることから、このように呼ばれるようになりました。
この森の開墾は進んでおらず、まだ多くの野生動物が生息しており、ここまで狩りに来る人々も多くいます。ただし、奥地の方には危険な変異体がいる上に、磁石が狂うということもあるため、狩人たちもあまり深くまで立ち入ることはしません。なお、この森にはトライホーンと呼ばれる、伝説の生物が隠れ住んでいるという噂もありますが、実際の目撃例もなく死体も見つかっていないことから、あくまでも伝承に過ぎないと考えられています。
▼エーゼルバインの町
旧市街の北部にある町です。ここは設定フリーの地域となりますので、各GMが自由に利用して下さい。
▼ウィルビッツ村
埠頭街の東にある村で、この一帯には湿地が広がっています。全体に農耕に向かない痩せた土地で、古い石垣で囲まれた牧草地では羊や牛の放牧が行われています。あちこちにある丘陵の上もすべて湿地で、泥炭が厚く堆積しています。
この村は正体不明の魔物や、フードを被った黒い亡霊の伝承で知られる土地でもあり、霧の中を歩くときは注意しなければなりません。また、ときどき現れる底なし沼や、その中に住み着いている怪物にも十分に気を配る必要があります。
▼ルーイ村
ウィルビッツ村とゼクセスの町の間にある小さな村で、麦類の栽培や牧畜などが行なわれています。
▼シェルニーの町
アイリストールから東に30kmほどのところにある町で、マーム川沿いに耕作地が開けています。ここは不遇の城と呼ばれるシェルニー城や、狩猟場があることで知られています。
◇シェルニー城
マーム川の中洲と、それにかかる橋の上に建てられている美しい白亜の城館です。ここは聖歴517年に、マルグリット王朝の最後の王ジオールが、永遠の美女と讃えられた愛人「クローディア=ブルーシェ」に与えた館です。この時、彼女は伯爵の地位も得ており、短い期間ですが城主としてこの館に住んでいました。しかし、ジオール王の専制政治に対して議会が立ち上がり、聖歴525年に戦いに破れて捕えられた王が処刑されると、クローディアも王の後を追って自ら命を絶つことになります。
その後、この城館は幾度も持ち主を変えるのですが、それらの全てが非業の死を遂げており、いつしか人々はここを不遇の城と呼ぶようになりました。聖歴734年に、最後の個人所有者であるマダム・ベルチャイルドが、原因不明の病で死亡してからは国家所有の建物となり、現在は国営ホテルとして利用されています。
▼パルムの丘
都市から南西に20kmほど行った辺りにある、古くから石切り場として利用されてきた場所です。田園を進んでゆくといきなり現われる、剥き出しの岸壁が連なる岩山で、山頂部や反対側の斜面には木々が生えています。ここからは主に石灰岩が切り出されますが、一部の地中からは薔薇色の花崗岩や水晶柱なども掘り出されています。
◇石切街道
パルムの丘と市内の組木通りを結ぶ道は「石切街道」と呼ばれており、毎年4月30日に行なわれる自動車レース(パルム杯)に利用されていることでも知られています。
◇レンフォードの町
パルムの丘のすぐ近くにある町で、切り出し場で働く作業員や大勢の石工が住んでいます。
◇ドルネー村
小麦の栽培や牧畜などを行なっている小さな村で、レンフォードの北に位置しています。この村の男たちは、農閑期になると石の切り出し作業に従事します。
◇洞窟住居
幾つかの岩山の中腹には、前聖歴以前のものと思われる洞窟住居があり、中には壁画が残されているものもあります。
◇鍾乳洞
岩山の一部には鍾乳洞が見られ、地下湖へ通じているものも存在します。
◇石樹洞窟
洞窟の壁が硫化水素で侵食され、中の岩石が樹氷のような複雑な形をしている洞窟です。非常に複雑な構造をしている上、足下が脆く危険も多いため、入り口はずっと封鎖されたままとなっています。なお、この洞窟からは卵型の白い石や、奇妙な動物の化石が多数発見されたことでも知られており、興味を持った地質学者や生物学者が調査に入ることもあるようです。・関連:自動車競技会・パルム杯
▼フランジィ川
アイリストールから南西に50kmほど行ったところにある、グレンディル山からレスターファ川まで続く小河川で、幅は20〜30mほどとなります。この川は昔から、パルムの丘から切り出した石を運ぶために使われてきました。なお、水深は浅いため大きな船の通航は出来ず、荷物や人の運搬は小型汽船やボートで行なわれています。
▼ロルネット運河(赤波水路)
レスターファ川から西に向かって緩やかに流れる小運河で、農業用水の供給、水量調整、都市からの物資の運搬などの用途で建設されたものです。流域には大きな溜め池が幾つもつくられており、淡水魚をはじめとする多種多様な生物の住処となっています。
正式にはロルネット運河といいますが、かつて市場の近くに置かれていた屠殺場から流される血で、運河の水が真っ赤に染まっていたことから、一般には赤波水路の名で呼ばれています。なお、市場の移転とともに屠殺場は都市外部へ移されたため、現在は澄んだ水が静かに流れています。
▼エストルーク移民居住地
市の西の郊外にある集落で、新規に移住して来たエストルーク移民が住んでいます。ロルネット運河(赤波水路)のすぐ近くにあり、すぐ西にはノルデンの村が見えます。
ロンデニア政府の支援はあるものの、移民たちの生活はたいへん厳しい状況にあります。居住用に提供されているのは、廃虚となっていた療養院を急いで改修した建物や、粗末な仮設の小屋、あるいは軍から払い下げられたテントなどで、食料の配給も満足なものとはいえず、人々は貧しい暮らしを余儀無くされています。
▼エリュシアンの町
市から南東に20kmほど離れた場所にある川沿いの町です。ここは幾つかの考古学的な発見のあった場所で、町の博物館にはそれらの発掘品が収められています。
◇セレンズの丘
町の郊外にあるセレンズの丘には、祭祀場と思われる石柱群があり、大きな柱石が円形の図形を描いています。聖歴760年代には、この近くで身長2mを超える人間の石棺が掘り出され、近くで副葬品と思われる装飾品も発見されています。なお、この周辺の地域は以前に吸血狼騒動が起こっておりますし、現在も危険な怪物が生息しているようで、観光などで訪れる人はあまりおりません。
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