基本情報
○解説
その名前に似合うとても治安のよい通りで、周囲を見回すと立派な建物が目につきます。この辺りには歌劇場が集まっており、古くには劇場通りと呼ばれていた時期もありました。通りの中頃には観光客相手のホテルやレストランが林立しており、外国人の姿をよく見かけます。
この地域についてあまりよく知らない人は、表通りの高級商店に目が行きがちですが、海戦公園近くの裏通りには老舗の専門店が軒を連ねており、質の良い品物を手に入れることが出来ます。その周辺には高級住宅街が広がっており、古いアイリストールの姿を残している邸宅が多く見られます。
▼分類
・種別:
商業地
住宅地(上層〜中上層)
・交通:
多い
・治安:
良い
・警察:
環道警察署
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施設・名所
○種類
▼公共
陸軍省中央消防局本部、アイリストール中央消防署、陸軍中央兵院、フィリアン海戦公園、童話図書館▼一般
歌劇場「バイオレット座」、宝飾店「霧椿」
○消防局施設
▼陸軍省中央消防局本部
ロニエル地方の消防業務を統括する陸軍の部局で、市庁舎のすぐ裏手に置かれています。
▼アイリストール中央消防署
中央消防局の敷地内には、アイリストール中央消防署が併設されています。敷地内には何台もの消防馬車が待機しており、消防隊員が訓練する姿を日頃から見ることが出来ます。なお、有事に水道管が破損することを想定して、この敷地の地下には湧水の貯水施設がつくられています。◇追加情報
消防業務は陸軍の担当となります。古くから訓練ばかりの陸軍の中で、唯一市民に人気があるのが消防隊で、入隊希望者も多いようです。
○陸軍中央兵院
首都特別防衛隊(大隊)の1中隊が待機している陸軍の施設です。ここに交代で詰める兵士たちは、平時は出動に備えて訓練を行なっています。建物は市庁舎の隣に置かれておりますが、これは古い時代に火薬庫として用いられていた塔を拡張・改装したもので、歴史建造物の1つに挙げられます。
○フィリアン海戦公園(軍艦公園)
船舶博物館、水族館、室内プールなど、数多くの水に関係する施設を備える公園です。かつてここに海軍の模擬海戦訓練場が置かれていたことから、古くは海戦公園の名で呼ばれていたのですが、現在は軍艦公園というのが一般的になっています。
聖歴733年、ロンデニアはペルソニア東部で、ラガン帝国から植民地の一部を奪うことに成功します。この前年に行なわれた「ヘズリア沖の戦い」の勝利を祝して造られたのが、公園中央に立つ戦勝記念像と軍艦のレプリカです。高い石柱の上に置かれた記念像は、この戦いでペルソニア軍を撃破した「ニールセン将軍」のもので、その周囲の四隅には天使像が飾られています。
軍艦のレプリカは全長20m以上もある巨大なもので、水を張るためにすり鉢状に掘られた模擬海戦場跡地に、木組みの台に支えられる形で置かれています。甲板には橋を通って渡ることができ、船の内部には当時の海軍の装備品や、ニールセン将軍の遺品などが展示されています。
○童話図書館
「故マデリーン=フォルトゥーロ」が集めた童話や児童文学作品の図書館で、その総数は1000冊以上にも及びます。
神大学で18年のあいだ教鞭を取った女史は児童文学の第一人者であり、自身も童話作家として活躍した人物です。女史の遺志により、死後に彼女の遺産を用いて、これらのコレクションを公開する図書館が設立されました。現在の館長は女史の夫であり、出版社の編集者でもあった「エドガー=フォルトゥーロ」で、現在は図書館の管理をしながら、古い時代の児童書を子供にもわかりやすい平易な文章に訳す仕事をしています。
これら児童向けの書物は、稀少本を覗いて一般に公開されており、自由に閲覧することが出来ます。ただし、貸し出しは行っておらず、館内の閲覧室か中庭で読まなければなりません。なお、ここには児童書ばかりではなく、かつて利用されていた初等学校の教科書や、教育資料なども揃えられています。これらの貴重本からは児童教育のみならず、ロンデニアの印刷技術の発達や、イラスト文化の変遷なども見て取ることができ、文化史の資料としても扱われています。・入館料:大人100エラン(子供は無料)
○歌劇場「バイオレット座」
当時の国王ジェドリアが、アイリストール市の誕生600周年を記念して、聖歴697年に建てた劇場です。その華麗な金装飾や天井画でも有名でしたが、何よりも特徴的だったのが菫色の舞台幕で、この劇場の名はそれに由来します。
人気の演目が数多く上演されただけでなく、バルコニー席の階上に天井桟敷を設け、あまり裕福ではない人たちも観劇できたことから、広く市民に愛された劇場でした。しかし、その後の714年に火災が起こり、建物の殆どを焼失することになります。それから間もなく市民から再建要望の声が上がり、1年後には創建当時の姿のまま立て直されたのですが、聖歴731年には再び失火で建物の半分を失うことになります。この時、女支配人の「レニー=ノエラ」も死亡しており、瓦礫の中から無惨な亡骸が発見されました。
その後、規模を縮小して再開された劇場では、新たにワインレッドカラーの舞台幕が使われることになったのですが、初舞台から間もなくして亡霊の噂が流れるようになります。それは「菫色の女」と呼ばれる紫色のドレスを来た女で、劇場関係者からはレニー=ノエラの霊魂ではないかと囁かれていました。彼女は舞台が始まる時にいつの間にか舞台袖にあらわれ、何をするでもなく上がってゆく舞台幕をただじっと見つめているというのです。その姿はやがて観客たちにも認識されるようになり、教会では丁重に再葬儀を執り行ったのですが、彼女の姿が消えることはありませんでした。それから間もなく劇場関係者たちから訴えが起こり、舞台幕が昔のように菫色のものに取り替えられると、その怪現象はぱったりと収まりました。
しかし、「菫色の女」が消えてしまったわけではなく、現在も劇場に住み着いて舞台の成功を見守っているのだと言います。実際、劇場で何か事故が起こりそうになる度に、不思議な現象が起こって災禍を免れているのです。その時に紫色をした影が通り過ぎてゆくのを、劇場関係者たちは何度も目にしています。また、上演中にボックス席の1つに座り、舞台を暖かい眼差しで見守っている「菫色の女」の目撃例は多く、現在もその席だけはいつも空席とされています。
○宝飾店「霧椿」
「霧椿」というのは有名な歌劇のタイトルで、バイオレット座でこの舞台が演じられた時に、この店のデザイナーがを手掛けた宝飾デザインが話題になったことから、後に店名がこの名に変えられることになりました。取り扱っているアクセサリーの全てがオリジナルで、同じデザインのものは1つも置いていないことでも有名です。なお、店名の通り、椿をモチーフにしたデザインが多いようです。
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人物・集団
▼夢見る老人 チャペク=クリーヴランド
種族:白人 性別:男 年齢:71 職業:商社/会長
居住:平和通り 出身:ケイディアン市解説:海運貿易商社の会長であり、非常にバイタリティに富んだ老人です。酒好き旅好き派手好き博打好き冒険好き話好きという人物で、よく旅人や冒険者を集めてパーティを開いては、旅の話を聞いて楽しんでいます。自身も妻と娘を連れて頻繁に海外旅行に出かけているようです。現在の奥さんのルクレチアとも旅先で出会い、再婚しました。その際にも何やら一騒動あったようなのですが、この件の経緯についてだけは詳しく語ろうとはしないようです(その他のことについては、訊かれなくとも話しまくるのですが)。
一言:「まだまだ若いモンにゃ負けんわい」
・関連:ルクレチア=クリーヴランド、ラケチャ=クリーヴランド
▼若妻 ルクレチア=クリーヴランド
種族:白人 性別:女 年齢:32 職業:主婦
居住:平和通り 出身:ユノス解説:もとは冒険者だったらしいのですが、事件に巻き込まれた際にチャペクと知り合い、40近くも歳の離れた彼と結婚することとなりました。結婚当初は財産目当てだと騒がれたものですが、2人のあまりに幸せそうな様子から、今では誰もそのことを口にする者はおりません。普段は穏やかな笑顔を絶やさない落ち着いた女性なのですが、いったん怒りだすと手が付けられないらしく、娘のラケチャも彼女には逆らうことができないようです。
一言:「これ、ラケチャ。いいかげんにしないと、母さん怒りますよ」
▼お祭り娘 ラケチャ=クリーヴランド
種族:白人 性別:女 年齢:14 職業:学生/中等学校
居住:平和通り 出身:アイリストール市解説:家庭教師泣かせの活発な娘で、父親に輪をかけたお祭り好きです。チャペクとは父と娘というよりも友達同士のような関係で、よく休みには一緒に出かけて遊んでいるようです。決してわがままというわけではありませんが、自分の考えを絶対に曲げようとはしない頑固な性格です。感情の起伏が非常に激しく、特に自分が正しいと思ったことを否定された時には、火がついたように怒りだします。
一言:「父さん、次のパーティはいつ?」
・関連:チャペク=クリーヴランド、ルクレチア=クリーヴランド
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