基本情報
○解説
市庁舎から国立銀行までの間を通る環状道路です。通りの北側には市庁舎や消防署といった公共施設が、南側には老舗の商店や新しい百貨店、および高級ホテルなどが立ち並んでいます。ここをさらに南に進むと蔦通りとなり、主に富裕階級の人々が暮らす品の良い住宅街になります。
この周辺には国交を持つ国の大使館が多く置かれており、近くに馬車駅、観光協会事務所などもあることから、裕福な外国人観光客が好んで宿泊する地域となります。また、近年では移民も増えていることから、大使館前に並ぶ外国人を見かけることもあります。
▼分類
・種別:
公共施設
商業地
住宅地(上層〜中上層)
・交通:
多い
・治安:
良い
・警察:
環道警察署
▼愛人通り
かつて有名な高級娼婦「アンジェリア=アーシュリカ」が住んでいたことから、このように呼ばれるようになりました。
▼マロニエ通り
その名の通り、マロニエの街路樹が植えられている通りです。治安がよく買い物にも便利で、洗練された雰囲気の建物が並んでいるため、富裕層に人気のある住宅地となっています。
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施設・名所
○種類
▼公共
アイリストール市庁舎、文化広場、文化記念館、市史展示館、裁判所/合同庁舎、自然史博物館、中央馬車駅、大使館、術法協会/市南小支部、観光協会本部事務局
○アイリストール市庁舎
もともとの市庁舎は凱旋門のすぐ近くにありましたが、手狭になったために聖歴727年にこの場所に移転しました。旧庁舎は現在、中央郵便局の建物として利用されています。
ここは市役所であると同時に、市の行政事務局の合同庁舎としても利用されており、様々な部局がこの建物に集中しています。また、他にも図書館、市史資料室、イベント展示室、公共会議室、市民ホールなど、一般市民にも開放されている数多くの施設が設置されています。また、ホールには偉業を成し遂げた人物の記念像などが立ち並んでおり、アイリストールの歴史をかいま見ることが出来ます。
しかし、都市の拡張につれて内部は混乱の一途を極め、機能分散を余儀なくされています。そのため、図書館や会議室などの公共設備は移転作業が少しずつ進められており、かわりに都市開発室、災害対策室、鉄道委員会などの、新しい都市計画に必要な部局や委員会の部屋が設置されています。なお、市長公邸も旧庁舎の近くにあり、不便なことから近々移転する予定です。・関連:ヴィンセント=コール市長
○裁判所/合同庁舎
上級裁判所(州)、下級裁判所(市)などが置かれている建物で、大通りを挟んで市庁舎に面しています。
○文化広場
文化記念館と自然史博物館に接していることから、このように名付けられました。美しく刈り込まれた植木が特徴的な広々とした空間で、舗道や芝地は背の低い潅木や花壇で区切られています。
この広場は中央で交差する2本の広い道によって、4つの区画にきれいに分けられており、中心には噴水池が置かれています。それぞれ対角の区画が相似形になるよう設計されていて、北東と南西の区画には流水池と遊歩道が、北西と南東の区画には模様が刈り込まれた美しい芝地があります。芝地の模様は定期的に変更され、動物、天使、花などの模様を楽しむことが出来る、新しい観光名所の1つとなっています。
○文化記念館
ロニエル地方の文化・歴史に関する資料館で、文芸、美術、音楽、工芸といった芸術分野から、民俗文化や民話伝承など、様々な内容の資料・展示物があります。
▼市史展示館
市庁舎にある市史資料室を移転・拡張し、一般市民や観光客に開放しようというもので、文化記念館の別館を改装して開設準備を行なっています。目玉となるのは、市壁が残っている頃の光景を再現したミニチュアの都市模型で、建築家と職人を大勢雇ってようやく完成に漕ぎ着けました。開館予定日が迫っているため、現在は資料の移動と閲覧室のインテリア工事が急ピッチで進められています。
○自然史博物館
博物学者として名高い「ダナン=ウィート」男爵が提唱し、教育省の下部機関として設立された施設です。建物は前面の資料館とその裏手にある研究所とに分かれており、資料館のみ一般公開されています。資料館の建物は3棟あり、正面右手の動植物標本館と左手の鉱物・地質学資料館を、中央の自然博物史図書館で繋いだ形になっています。現在は新大陸から持ち帰った様々な博物標本の特別展示が行なわれており、物見高い人々で連日賑わっています。
・入館:大人500エラン、子供200エラン
○中央馬車駅
大使館通りの東端にある馬車のターミナル駅で、駅馬者や乗合馬車が頻繁に出入りしています。また、辻馬車の停車場もあり、ここにメッセンジャーを送れば馬車を呼ぶことが出来ます。
この駅を始発とする馬車のために、奥には大きな厩舎が置かれており、周辺には独特の匂いが漂っています。なお、ここにはアイリストール馬車組合の本部も置かれており、登録馬車の管理やナンバー発行などが行なわれています。
○大使館
通りの中ほどは、ルワール、カルネア、エストルークなどの国家の大使館が立ち並んでいます。建物の前には門番がいるため、一般の邸宅とはすぐに区別がつきます。また、近年では移民も多くなっているため、大使館前に人々が大勢並んでいる光景が見られることもあります。
○術法協会/市南小支部
術法協会の下部組織で、ロニエル地方支部の出張所となります。ロニエル支部は夢見街にあり、そちらはロンデニアの国家支部を兼ねています。
・関連:術法協会/ロンデニア国家支部
○観光協会/本部事務局
中央馬車駅のすぐ南にある観光協会の本部です。建物前にある旅行案内所では、観光コースの説明やガイドマップ等の販売、それから観光地やホテルの紹介などもしてくれます。
案内所は都市内の様々な場所に置かれており、どこでも同じサービスを受けることが出来ます。また、渡航者組合とも提携しており、組合員との仲介も行なってくれます。・関連:アイリストール・ガイド
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人物・集団
▼市長 ヴィンセント=コール
種族:白人 性別:男 年齢:54 職業:市長
居住:マーブル街/市長公邸 出身:アイリストール市解説:2期連続でアイリストール市長を勤めている人物です。汚職のはびこるこの都市の長でありながら、彼につきまとう黒い噂は少ないのは、余計なことは決してしないということを、政治家として生き延びるための方針としているからです。その点においては市民の支持をおおむね得ているようで、これといって特別な業績がないにもかかわらず、おそらく次の選挙でも彼が当選するだろうと予想されています。
限定情報:ヴィンセントが現在の地位を安泰としているのは、表に見えている理由だけではありません。彼が得意とするのは根回し工作で、事前交渉と綿密な相談を繰り返すことで、様々な難題をうまく調整して失敗を回避しているのです。そのために徹底して行なうのは接待や賄賂の類いではなく、詳細に渡る調査によって相手の弱味を探ることであり、少しずつ相手を切りくずして自分の優位性を確保するのです。そのため、市長の本当の姿を知る者は、「笑顔の脅迫者」「覗き見市長」「裏口訪問者」などと呼んでいます。
一言:「いやいや、無理を言ってしまって非常に申し訳ない」
・関連:アイリストール市庁舎、市長公邸
▼偽迷子 アンリエッタ=モードレー
種族:白人 性別:女 年齢:11 職業:スリ師
居住:大使館通り 出身:アイリストール市限定情報:無垢な子供を装って人々を騙し、隙を見て金品を奪うスリ師です。天使のように可愛らしい外見をしており、装いもきちんと整えられているため、相手は簡単に騙されてしまいます。ピーター=ノアという老人と組んでおり、彼と観光客が会話している隙に懐や鞄から金目の物をいただいたり、釣り銭詐欺で店から小銭を騙し取ったりしています。
もともと都市浮浪児として犯罪を繰り返して来た彼女ですが、公園のベンチで居眠りをしているノアの懐から財布を盗もうとしたところ、ヘマをして捕まってしまいます。しかし、警察に突き出されると思った彼女にかけられた言葉は、「次からは私と組んで稼いでみないか?」という実に意外なものでした。それから、彼女はノアの家で一緒に暮らしながら、コンビで犯罪を繰り返しています。十分な資産を持っているノアが、なぜ犯罪をに手を出すのか全く理解できませんが、とりあえず今が幸せであればそれでよいと考える彼女は、何も尋ねないまま不自然な生活を送っています。ただ、最近ノアが自分に家庭教師をつけて、人並みの教育を受けさせようとしてことだけは有り難迷惑だと思っており、勉強の時間も次はどうやって人を騙そうか考え続けています。一言:「あのね、おじいちゃんとはぐれちゃったの……」
・関連:ピーター=ノア
▼偽老紳士 ピーター=ノア
種族:白人 性別:男 年齢:64 職業:詐欺師
居住:大使館通り 出身:カンカーレ市限定情報:シルクハットを被り、ステッキをついて颯爽と通りを歩く白髪の老紳士ですが、実際はアンリエッタと組んで人々から金品を掠め取る犯罪者です。以前、彼は会社を経営していたのですが、詐欺師に騙されて全財産を失ってしまいました。それから彼は他人を信じることをやめ、各地を転々としながら投資詐欺を繰り返して生きて来たのです。
その後、酒場で偶然聞き付けた情報をもとに、実際に投資を行なって一財産を築き上げた後は、詐欺師をやめて安穏とした生活を送っていました。しかし、彼は犯罪のスリルに取りつかれており、やがて静かな生活を送ることに限界を感じはじめます。そんな時に出会ったのが、自分の懐から財布を盗もうとしたアンリエッタという都市浮浪児です。この出合いを運命と感じた彼は、それから2人でコンビを組んでスリや詐欺を行うようになり、楽しい毎日を過しています。
しかし、彼はだいぶ年齢を重ねているため、最近はアンリエッタの将来について深く考えるようになりました。既に財産は彼女に遺すことに決めており、そのための法的な書類もきちんと整えているのですが、彼女が自分のような詐欺師に騙されないか、とても不安を覚えるのです。そのため、最近では詐欺の手口だけでなく、きちんとした家庭教師をつけて教育を受けさせ、彼女が将来困らないよう一通りのことは済ませておこうと考えています。一言:「孫娘がお世話になったようですな。かたじけない(シルクハットを取って一礼)」
・関連:アンリエッタ=モードレー
▼逃亡音楽家 ワイリー=ローズナウ
種族:白人 性別:男 年齢:39 職業:音楽家/作曲家
居住:大使館通り 出身:カルネア連邦共和国解説:内戦で混乱状態にある祖国から逃げ出して来た音楽家です。カルネアでも有数の指揮者として知られていた彼は、ロンデニアから厚遇をもって迎えられ、現在は家族ともども不自由のない生活を送っています。しかし、故国を憂える心は失っておらず、友人たちの安否についても深く心配している彼は、1度帰国しようかと考えるようになっています。しかし、その考えは現実的ではなく、せめて知人に関する情報だけでも得られないか、色々と手を尽くしている最中です。
一言:「戻るも地獄、戻らぬも地獄……いっそ体が2つあったら……」
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