基本情報
○解説
環状道路内の南東の端に位置する一画で、正式にはアモージュ地区といいます。アモージュというのは、この場所にある王家の所領をさす言葉で、一般には王宮地区と呼ばれています。
付近には王立劇場や新大陸記念館、それから国立総合病院などの大きな建築物が集中しています。環状道路(城壁通り)を挟んですぐ東側には中央警察署がありますし、王宮とその関連施設は警護の兵士たちで守られているため、周辺は非常に治安のよい地域となります。
▼分類
・種別:
特殊
・交通:
多い(観光名所)
・治安:
良い
・警察:
環道警察署
▼城壁通り
聖歴720〜730年代に行なわれた都市改造計画により、都市の中心部を取り囲んでいた大市壁(グランドウォール)は取り壊され、跡地に新しく環状道路が設置されることになりました。しかし、王宮地区がある通りと陸軍省/海軍省の本部だけは、防備のためにそのまま市壁が残され、これを迂回する形で環状道路が繋げられています。このため、この周辺を通る環状道路は城壁通りと呼ばれています。
▼黒馬通り
王宮広場に沿って走る、ゆるやかに湾曲した通りのことで、王宮衛士隊が黒馬に乗っていることから、このように呼ばれるようになりました。
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施設・名所
○種類
▼公共
王宮広場、王宮衛士隊司令部、城塞水道、栄光館、国立総合病院、中央警察署、内務省警察局本部▼一般
王立劇場
○王宮/アモージュ宮殿
アモージュ宮殿は聖歴572年に完成した建物で、城塞と宮殿の中間的な様式となっています。これはマルグリット王朝時代(聖歴403年〜549年)に建てられたフレイマー城を改築したもので、堅固な王城は増築と改修によって居住性を重視した宮殿へと姿を変えました。しかし、城塞として建てられた頃の名残として、王宮入り口前には城門と物見塔が立っており、環状道路側は高い城壁で覆われています。
かつては羨望と嫉妬の眼差しで見られていた王宮ですが、現在は国王や女王のスキャンダルが続いていることから、一般人からは冷ややかな目で見られることが多くなっています。王宮およびその周辺は王宮衛士隊(ロイヤル・ガーズ)が厳重に警備を固めており、これまで宮殿内部に侵入者が入り込んだことはありません。なお、象徴的存在でしかない現在の国王を暗殺するような事態は考えにくいため、経費の無駄だという声も大きいようです。▼王宮庭園(アモージュ庭園)
宮殿の庭園は外国の珍しい植物で溢れておりますが、周囲を覆う城壁のために一般市民が目にすることはありません。ここにはペルソニアの植物を育てるための熱帯庭園や、迎賓館なども建てられています。
▼迎賓館
迎賓館は四季の花々が咲く王宮庭園に設けられています。近々、この建物は改装が予定されており、建築デザインや家具のコンペティションが行なわれています。
○王宮周辺
王宮の周辺には幾つかの関連施設が置かれており、観光名所として公開されている場所もあります。
▼王宮広場
城門前の広場は様々な式典に利用される場所で、ここまでは一般の人々も足を踏み入れることが出来ます。▼王宮衛士隊司令部
ロイヤル・ガーズとも呼ばれる、アモージュ宮殿および関連施設を警護する陸軍特別部隊の司令部で、城門のすぐ前に建てられています。衛士たちは24時間体制でひたすら厳重な警備を行っています。▼城塞水道
アモージュ広場のにある、篭城戦に備えてつくられた昔の井戸と貯水施設で、地下30mくらいまで螺旋階段が続いています。現在は使用されていないため、観光名所の1つとして一般人にも開放されていますが、特に目を引く仕掛けもないため人気の面では今ひとつです。
○王立劇場
およそ200年の歴史と名声を誇る歌劇場で、ロンデニア王立管弦楽団および王立歌劇団が所属しています。王族、貴族、名士などの上流層が訪れる一流の劇場であり、一部の選ばれた劇団しか舞台にのぼることは出来ません。
国内では最大の規模を誇る劇場建築で、4階建ての円形歌劇ホールには2000席が用意されています。劇場の天井画は画聖「リュボール=チェルバ」の手によるもので、聖母アリアと聖カナタの姿が描かれています。これまで5度の改修が行なわれ、既に創設当初の面影はありませんが、天井画だけは現在まで継承されています。
▼上演
現在は『仮面の夜』というタイトルの、仮面紳士事件をアレンジした作品が上演されています。仮面紳士事件というのは、すぐ近くにある白鞘街で起こった実際の殺人事件であり、不謹慎であるという声も上がっています。▼追加情報
この劇場の地下には消火用の貯水施設がありますが、これはアモージュ広場の地下水道に繋がっていると言われています。
○栄光館
聖歴786年に、霊子機関を搭載したロンデニアの大型船が、これまで航行不可能といわれていた西海を越えて、新大陸の東海岸に到着しました。この大陸は探索隊の隊長であるエスティリオーネの名にちなんで、エスティリオと名付けられました。
栄光館はその功績を讃えるために建設されることになった記念館で、王宮広場の一画で現在工事を行なっている最中です。ここにはエスティリオーネの航海日誌や、採取した動植物の希少標本類、あるいは船の舵輪などが展示される予定です。・関連:エスティリオーネ=アークセルド
▼上陸記念像
正門をくぐってすぐの場所には、新大陸上陸を再現した銅像が建てられています。これはエスティリオーネとその親友だった「リクソン=バトラー」をモデルとしたものですが、リクソンは船の上で熱病に冒され、新大陸に上陸してまもなく亡くなっています。
○国立総合病院
城壁通り沿いにある国内最大の病院で、周囲はよく手入れされた芝生や広葉樹で囲まれています。装飾を排除して機能性のみを重視した、何の愛想もない横幅の広い直方体の建物で、入院用ベッドは400以上も用意されています。各分野に多くの優秀な専門医を抱えており、市の郊外には伝染病患者用の特別病棟も置かれています。急患は24時間受けつけてくれますが、通常の外来患者は15:00までとなります。
▼追加情報
病院の側では患者を選ぶことはしませんが、貧民が訪れることは滅多にありません。王宮の目の前にある病院ということもありますが、なんといっても下層市民では診察料が支払えないため、この付近で何かあった場合は紫陽花通りにある「トニー=ベイン診療所」を訪れるようです。
○警察施設
▼中央警察署
首都警察を統括する組織であり、首都機能および都市の重要施設等の警備と、広域に渡る犯罪の捜査を担当します。実質的な捜査に関しては、殆ど中央警察署が実権を握っており、その他の警察署で行われる捜査活動というのは、地域限定の小さな事件に限られます。なお、広域捜査は街区警察や地域警察と協力して行いますが、所轄との連携がうまくゆかないこともあったり、人手不足から広域犯罪とは関係ないような捜査に駆り出されることもあるようです。
◇追加情報:
最近何かと不祥事の多い警察組織は、あまり市民に頼りにされているとは言い難い存在です。裏で何をしているかわかりませんし、不当逮捕も相当数にのぼっており、適当な理由をつけて監獄へ送ることも珍しくはありません。・関連:レモレイド=サドラン、フェオリア=ゼノン
▼内務省警察局本部
国家全体の警察機構を統括する組織で、建物は中央警察署のすぐ隣に置かれています。
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人物・集団
▼国王リトマイア2世
種族:白人 性別:男 年齢:46 職業:国王
居住:王宮地区/王宮 出身:アイリストール市解説:能力的には特に問題はないのですが、女性関係に非常にだらしなく、現在も愛人との間でいくつかのトラブルを起こしています。しかし、こういったスキャンダルはあまりにもありふれていて、国民もまたかといった感じで苦笑して見守っています。
一言:「あなたは特別なのです、愛しい人よ」
・関連:王宮/アモージュ宮殿
▼王妃ルピテアシス
種族:白人 性別:女 年齢:42 職業:王妃
居住:王宮地区/王宮 出身:アイリストール市解説:国内のヴィルメンボア家から嫁いだ王妃で、お姫様育ちのわがままな女性です。熱烈な恋愛を経て結婚に至ったのですが、それも1年とは保たず、国王はすぐに他の女性に手を出して、2人の仲は急速に冷めてしまいました。彼女はそういった不満を美しいものを集めることで解消しており、宝石やドレスはもちろん、美少年をまわりにはべらせては、彼らに奉仕させることを楽しんでいるようです。
一言:「美しいものは大好きよ……特に、美しい少年はね……」
・関連:王宮/アモージュ宮殿
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