基本情報
○解説
13ある中央教会のうちの1つ、『風の聖カナタ』教会が存在する地域です。国内の聖母教会組織の中心機能がここに置かれているため、この周辺を一般に神聖地区と呼びます。ここはエルモア地方でも有数の観光名所であり、国外からの巡礼者も多く訪れることから、非常に混雑した地域となります。
この周辺は昔から高級住宅地が広がっており、現在も重厚なつくりの古い建物が多く残っています。朝方の人通りの少ない時間帯に見る景色は、現在のアイリストールの喧噪を忘れさせ、過去に戻ったかのような錯覚を与えます。
▼分類
・種別:
宗教施設
観光地
住宅地(上層〜中上層)
・交通:
多い
・治安:
良い
・警察:
環道警察署
▼アヤメ通り
ダブレット橋と平和通りの間にある大通りで、アヤメ広場、神大学、三角広場に面しています。
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施設・名所
○種類
▼公共
『風の聖カナタ』教会、神大学/アイリストール校、アヤメ広場、ダブレット橋、ジェイル・ポート、三角市場
○『風の聖カナタ』教会
聖母アリアの娘『風の聖カナタ』を祀る聖母教会の大教会で、13ある中央教会(使徒教会)の1つとしてエルモア中に知られています。巡礼や観光のための数多くの人が訪れ、周辺は常に賑わっています。
この建物はミュンフ王朝(聖歴66年〜402年)の初期に建設が計画され、約20年の歳月をかけて完成しました。アイリストール市の正式な誕生は、この教会が完成した聖歴97年に合わせられています。
この建物は何度となく補修や増改築が行われていますが、外見は初期状態のまま維持されています。そのため、一般的に見られる聖母教会の建物のように大きな尖塔は存在せず、高さもそれほどではありません。しかし、建物外壁や正門に施された数多くの精緻な彫刻や、翼廊に並ぶ様々な聖人像などは、歴史と風格をまざまざと感じさせてくれます。また、正門を通ってすぐの礼拝堂に続くホールには、聖カナタが奇跡を起こした時の情景を描いた「ミュゼ=ボーディアン」作の絵画が飾られており、見る者をとにかく圧倒します。
▼墓所
墓所は建物の裏手にあり、ロンデニアの歴史上の人物の多くが埋葬されています。昼間は自由に入ることが出来ますが、夜間は墓守りと神官戦士が厳重に警備しています。この教会は都市の中心部に存在するため、これ以上拡張することは出来ませんので、墓参する者がいなくなった遺体は地下墓地へと移葬されます。ただし、王家や貴族、あるいは聖人や教会に貢献した人々の亡骸は、地下墓地ではなく礼拝堂から繋がる納骨堂に移され、それぞれの心臓と共に眠りにつくことになります。
◇追加情報
ごく稀に起こることですが、悪魔崇拝者などが納骨堂に忍び込み、呪詛に用いる目的で頭蓋骨や心臓を盗み出そうとすることがあるようです。
▼イベント
大きなイベントは以下の日に開かれます。この他、聖カナタ以外の使徒の生誕祭も行なわれますし、月末の聖節日には聖人を祀るための万聖礼拝が開かれています。・新年祭 : 1月 1日〜3日
・春節祭/アヤメの騎士祭 : 3月 6日
・聖母アリア生誕祭 : 6月13日
・聖カナタ生誕祭/アヤメ祭 : 7月 1日〜9日(本祭:7月7日〜9日)
・ユナス降臨祭 : 8月 1日
・聖雪祭/成長祈願祭 :12月14日
○アヤメ広場
聖カナタ教会と同じ時期につくられた大広場で、大勢の人々が訪れて憩いの一時を楽しみます。南の一角にある庭園には、100種ほどのアヤメやショウブが植えられており、全部で12万本の草花が5月〜7月にかけて咲き乱れます。
この市がアイリストールと名付けられたのは、聖カナタ教会が誕生した際に、広場に1万本の高アヤメが植えられたことに由来します。アヤメはカナタが最も愛した花であり、彼女を慕って後を追った戦士たちもアヤメの騎士を名乗ったと伝えられています。7月7日〜9日の3日間は、聖カナタの生誕を祝福するアヤメ祭りが開催され、ちょうどこの時期に3万本の高アヤメが花を咲かせます。
▼高アヤメ
アイリストールの名前の由来となったアヤメの亜種です。普通のアヤメよりも50cmほど背丈が高く、花期は6月中旬〜7月中旬となります。古くは魔除けとして軒先に吊しておく習慣があったようで、今でも夏になるとこの花を飾っているのを見かけることがあります。
○神大学/アイリストール校
聖母教会の附属機関の1つで、聖カナタ教会に併設されています。学問院と並んで非常に高度な知識を身に付けることができる場所であり、文系教育を行う大学校として機能しています。
基本的な構成は通常の大学と同じで、大学院も付属します。なお、神学徒以上の聖職者は、望めば無償で教育を受けることができます。ただし、試験を受けて入学しなければならないというのは、一般の学生と変わるところはありません。
○ダブレット橋
エルザ運河にかかる上水道をかねた橋で、神聖地区と枯葉通りを繋いでいます。人や馬車が通る道の下には、上水道の水管が引かれており、ここには点検用の通路も走っています。
橋の欄干の上には、定期的な間隔で聖人たちの像が飾られており、都市に入り込む魔を祓ってくれると言われています。そのため、ここは巡礼路の1つとなっており、巡礼者たちは行き帰りのどちらかに橋を歩き、聖人像の1つ1つに祈りを捧げます。
▼限定情報
上水管が走る下の橋道ですが、ここは橋の出入り口付近から降りて行くことができ、密かに犯罪者の逃走ルートに利用されています。しかし、その存在を知る一般市民はあまりおりませんし、警察もこの事実には全く気付いていないようです。
○ジェイル・ポート(北西の船着き場)
三角市場に面しているポートです。通常は食料の搬入などに利用されている場所ですが、もともとは囚人を旧市街北の監獄に送るために利用されていたため、このような名がつきました。
○三角市場
ジェイル・ポートから荷揚げされた品々が集まる市場で、その形状から三角市場と呼ばれています。もともとはエルザ・ポートの近くにあった北市場を分散移転したもので、規模はかつてのものよりも小さくなっています。
大通りに面した場所は観光客向けの店が並んでいますが、奥の方は露店が立ち並ぶ雑然とした雰囲気の空間となり、監獄通りに近い側は食料品や生活用品の店が多くなります。アヤメ広場がすぐ隣にあるためか、大通りに面した場所では花売りの露店が多く並んでおり、生活に潤いを求める人々が土産に購入してゆくようです。
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人物・集団
▼ラヴィニア=クリステル
種族:白人 性別:女 年齢:53 職業:聖母教会/主教
居住:神聖地区/聖カナタ教会 出身:ユナスフィール教国解説:聖カナタ教会の教会長を務める人物で、ロンデニアの教区教会を束ねています。いつも慈愛のあふれる微笑みをたたえた、とても子供好きの女性です。貧民の溢れるアイリストール市の現状を憂えており、さまざまな福祉活動を提言・実行しています。
一言:「そうですか……それではこうしたらいかがでしょう」
・関連:『風の聖カナタ』教会
▼フィレンツ=ファイク
種族:白人 性別:男 年齢:42 職業:聖母教会/司祭
居住:神聖地区/聖カナタ教会 出身:フォートワース市解説:聖カナタ教会に勤める司祭の1人で、悪魔や異端派が絡む問題の処理を担当しています。冷静で人を見る目があり、長所を伸ばすような指導ができる人物です。下位の神官たちには慕われており、何かと相談を持ちかけられることが多いようです。また、優れた浄化系の術法師でもあり、過去に何体かの悪魔を滅ぼしているようです。
一言:「適材適所……これが秘訣です」
・関連:『風の聖カナタ』教会
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