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■ 基準 ■ |
ノイズダメージの基準となるのは、接触した思念レベルやフローラレベルとなります。この他、異能力によってノイズチェックが強制的に引き起こされる場合もあります。
▼思念レベル
思念はその想いの深さによって0〜3のレベルがあります。
◇直接思念
異能力によって他者の思念と直接接触した場合は、相手の思念レベルがノイズダメージの基準ポイントとなります。通常の人間の思念レベルは、キーパーが任意に設定することが出来ます。
◇残留思念
残留思念の場合、その時点での心理状態などによって、本来の想いより低いレベルの思念しか残されない場合も多くなります。この他、対象や場所に接触していた期間や、接触してからの経過時間にも左右されます。
ノイズダメージを受けた時は、精神的ショックがそのまま残留思念として残る可能性があります。この場合はノイズダメージを思念レベルの基準値として扱っても構いません。
◇フローラ
フローラに関する思念のレベルは、フローラレベルに応じた強さとなります。フローラに対する強い想いをダイレクトに感知した場合は、フローラレベルをそのまま思念レベルとして扱って構いません。
レベル | 程度 |
---|---|
0 | 特に思い入れのない通常の思考。 |
1 | 強い決意、譲れない思い、錯乱状態の思念など。 |
2 | 異常とも思える妄執、命がけの決意、発狂に至るほどの恐怖など。 |
3 | これ以上ないほど強力な思念。死んでも忘れないほどの激しい恨みなど。 |
▼フローラレベル
フローラレベルは0〜3までの範囲の値を取り、数値が高いほど対象への思い入れが強いということになります。
レベル | 認識 |
---|---|
0 |
普段は意識しないが重要な存在 |
1 |
特別に重要なもの/譲れない大事なもの |
2 |
とても愛おしい相手/決して欠かせない存在 |
3 |
他とは比較できないもの/至上の存在 |
▼判定結果
ノイズチェックに失敗した場合は、ノイズダメージの分だけラインが下がることになります。判定に成功した時は、ノイズダメージが基準値より1ポイント少なくなります。
◇決定的成功/致命的失敗
決定的成功が出た場合、ノイズダメージは通常の成功時より1ポイント少なくなります。逆に致命的失敗が出た場合は、ノイズダメージは通常の失敗時より1ポイント多くなります。
◇精神抵抗による減少
異能力に対して相手が精神抵抗を試みた場合、対抗判定の結果によってノイズダメージの基準値が変わります。結果が部分的成功だった時は、ノイズダメージの基準値は通常より1ポイント減少します。
▼ペインフローラ
ペインフローラの内容と同種の刺激によってノイズチェックが引き起こされた時は、本来のノイズチェックの他にペインフローラによる自己汚染が誘発されることになります。
この場合はノイズチェックを2回行うことになりますが、両方の判定結果をそのまま適用するわけではありません。双方の判定結果を比較して、より悪い影響が出た方を最終的な結果として扱って下さい。
■ 他者汚染(クロスロード) ■ |
異能力によって他者の強い思念に接触した場合は、ノイズチェックを行う必要があります。
▼思念
異能力を用いて強い思念に触れた場合は、直後にノイズチェックを行わなければなりません。
▼霊視
《霊視》によってノイズチェックを行うのは、異能力の発動判定を行って死魂思念(死者の念)に直接触れた時のみとなります。単に霊を目撃したり会話しただけでは、ノイズチェックを行う必要はありません。
▼特殊効果
異能力の発動判定で決定的成功が出た場合は、特殊な派生効果が発生します。
◇侵入効果
直接思念と接触した時は侵入効果が発生します。この場合は、互いの精神が直接的な接触を起こすため、双方とも相手の思念情報を得ることになります。
◇共鳴効果
残留思念と接触した時は共鳴効果が発生します。この場合は、異能者の周囲にいる者も、異能力の対象となる思念を感知することになります。
■ 自己汚染(ハートブレイク) ■ |
自己のフローラが傷つけられた場合には、ノイズチェックを行う必要があります。これは能動的異能力や幻影効果によって、強制的に引き起こされることもあります。自己汚染が生じた時のノイズダメージの基準は、関連するフローラのレベルとなります。
▼モラルハザード
常軌を逸した犯罪や超常現象を目にするなど、自己の概念や倫理観を揺るがすような事態に遭遇した時に、ノイズチェックを行う必要があります。
▼フローラブレイク
フローラに対する思いが何らかの理由で傷つけられた場合、ノイズチェックを行わなければなりません。たとえば、信じていた理想が偽りではないかと強く疑ったり、憧憬を抱いていた相手に幻滅した時などが、これに当たります。
▼ストレスノイズ
フローラを維持するために強い抑圧を受けたり、逆に強制的にフローラを守れない状態に置かれた場合にも、キーパーの判断でノイズチェックを行わせることが出来ます。ストレスノイズを受ける時の感情は、抑圧感、不安、恐怖、罪悪感、衝動、独占欲、嫉妬といったものとなります。
▼ロストフローラ
対象の死亡などによってフローラを永久的に失ってしまった場合にも、ノイズチェックを行う必要があります。また、キーパーが許可すれば、自分の意思でフローラを破棄することも可能です。この行為を自発的喪失(フローライレース)といいますが、これを行った場合もロストフローラと同様の効果が生じます。
▼幻像効果(ミラージュ)
フローラに宿る想いが潜在意識に働きかけることで、持ち主に幻像を見せる場合があります。フローラがペインフローラに変化している時は、フローラに対する誤解や相手の態度を曲解するなどの歪んだ思考が生み出されることになり、やがて幻像効果によってノイズチェックが発生する可能性があります。この場合はフローラブレイクやストレスノイズといった、自己汚染によるノイズチェックが引き起こされます。
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■ ショックダメージ ■ |
ノイズチェックに失敗した場合、それがPCの精神にどれだけの影響を与えるかを決定しなければなりません。その基準となる数値がショックダメージというもので、この値が大きくなるほど精神に大きな衝撃を受けたことになります。
▼ダメージの決定
ショックダメージは、その時に受けたノイズダメージの数だけD6を振って決定します。
◇0ダメージ
ノイズダメージが0の場合は、ショックダメージも0として扱います。0ダメージは無影響とは区別されますので注意して下さい。
■ 一時的汚染 ■ |
一時的汚染は短い時間だけ効果をあらわす、比較的軽い汚染状態となります。
▼被害段階
被害段階は1回の判定で受けるショックダメージの大小によって決まるもので、動揺状態、恐慌状態、錯乱状態の3段階があります。
◇条件と影響
ショックダメージと被害段階の関係は、以下のようになります。
段階 | 状態 |
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---|---|---|
1 | 動揺状態 |
ショックダメージが1〜5ポイントの場合 |
2 | 恐慌状態 |
ショックダメージが6〜10ポイントの場合 |
3 | 錯乱状態 |
ショックダメージが11〜15ポイントの場合 |
▼期間
◇接触ラウンド
ノイズチェックに失敗したラウンドは、移動や能動行動を試みることが出来なくなります。これはショックダメージが0の場合でも起こるので注意して下さい。
◇継続期間
1ダメージ以上のショックを受けた場合、汚染ラウンド以降も症状が継続します。追加される継続時間は[ショックダメージ×1]ラウンドです。
▼クリアチェック
継続期間が過ぎる前に一時的症状を改善するためには、クリアチェックに成功する必要があります。
◇開始
最初にクリアチェックが行えるようになるのは、汚染ラウンドから[被害段階×1]ラウンドが過ぎてからです。つまり、動揺状態の場合は次のラウンドから、恐慌状態の場合は2ラウンド目から、錯乱状態は3ラウンド目からとなります。
◇判定方法
クリアチェックの基準値は【自我】の値で、通常と同じように1D20で判定を行います。
◇判定間隔
クリアチェックは毎ラウンド試みることが出来ます。この他にも、相手の攻撃や痛み、新たなる精神的ショック、仲間の叱咤など、外部から何らかの影響を受けた時に、キーパーの判断で判定を認めてあげて構いません。
▼動揺状態(行動制限:専門技能/異能力)
動揺状態に陥ったPCは判断力を失い、周囲の状況を正しく把握できなくなります。場合によっては、軽い目眩などが生じることもあるでしょう。
この間は細かな作業を行ったり、落ち着いて思索することは困難となります。このため、キーパーが特別に認めない限り、専門技能および異能力を用いるための判定は、自動的に失敗したものとして扱われます。
▼恐慌状態(行動制限:専門技能/異能力、能動行動)
恐慌状態に置かれたPCは、混乱のあまり状況に応じた単純な行動しか取れなくなり、意思疎通もままならない状態へと陥ってしまいます。場合によっては悲鳴を上げ続けたり、目眩によって床にへたりこんだりすることもあるでしょう。
キーパーが特別に認めない限り、専門技能および異能力を用いるための判定は、自動的に失敗したものとして扱われます。また、自発的な判断を行うことが出来ないため、能動行動を試みることも出来なくなります。ただし、危険を逃れるための行動(回避、逃亡、潜伏など)をとることは可能です。
▼錯乱状態(行動制限:半NPC化)
この間、プレイヤーはPCを自由に行動させることはできず、キーパーの指示に従って動かさなければなりません。ただし、シナリオアクション、フローラアクション、ブルームアクションの3種だけは、プレイヤーの意思で行うことが可能です。
◇自己汚染
自己汚染によって錯乱状態に陥ったPCは、自身の行動を制御することが出来なくなってしまいます。
◇他者汚染
他者汚染によって錯乱状態に陥ったPCは、影響を与えた根本の存在に感化された状態となります。そして、接触した思念に操られて、汚染源と同じような行動を取ってしまいます。
■ 長期的汚染 ■ |
▼部分侵蝕
ブルーラインが0になるか、1度に16ポイント以上のショックダメージを受けたキャラクターは、即座に部分侵蝕の状態に陥ることになります。
この効果はブレイクスルーチェックに成功するか、精神科医などの治療によって回復するまで続きます。この間、PCはプレイヤーのもとから離れ、NPCとしてキーパーの管轄下に置かれることになります。
◇他者侵蝕
他者の思念によって部分侵蝕に陥ったPCは、最後にノイズダメージを与えた思念に支配されてしまいます。この間、PC本来の意識は外界との接触を殆ど断たれてしまい、侵蝕状態が解除されるか完全侵蝕の状態へと移行するまでは、異能力とフローラに触れる以外の方法では、外界とリンクすることが出来なくなります。
◇自己侵蝕
自己汚染による部分侵蝕は、自己侵蝕と呼ばれる特殊な状態として扱われます。この時に汚染を行うのは、虚無や孤独、あるいは錯乱する自身の心であり、それらマイナスの感情に支配されたままの状態へと陥ってしまいます。具体的な内容については、キーパーとプレイヤーが相談して決定して下さい。
▼ブレイクスルー
部分侵蝕の状態に置かれた者は、ノイズチェックを行わなければならないような事態や、自己のフローラに関係する大きな出来事(喪失の危機など)に遭遇した場合に限り、ブレイクスルーと呼ばれる解除判定に挑戦することが出来ます。この判定に成功すれば、侵蝕状態から解き放たれることになります。
◇チェック方法
ブレイクスルーチェックは【自我】を基準に行います。この判定にはプラスの修正値が与えられます。修正値の基準となるのは、接触した思念レベル、受けたノイズダメージ、行使された異能力のレベル、関与したフローラのレベル、といった数値です。複数の影響を受けた場合は、このうちから最も高い値のものを1つ選択して下さい。
◇ラインの回復
部分侵蝕が解除されると同時に、ブレイクスルーチェックの修正値の分だけ、ブルーラインが回復します。
▼完全侵蝕
部分侵蝕からのブレイクスルーに失敗した場合、完全侵蝕と呼ばれる状態へと移行します。この症状に陥ることをバーストすると表現します。
バーストしたキャラクターは、即座にサイコフローラと呼ばれる状態に陥り、悪意に汚染された存在へと変貌を遂げます。この時に生まれた人格は悪意や憎しみといった感情に支配されており、犯罪やその他の問題を引き起こす可能性が非常に高くなります。
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ノイズチェックによって、以下の判定が引き起こされる場合があります。
■ 異能力の覚醒 ■ |
ノイズチェックに失敗した場合、異能力の覚醒が起こる可能性があります。覚醒には異能レベルの上昇、封印の解除、再習得の3種類が存在します。
▼条件
◇異能力の上昇
ノイズチェックに失敗した場合は、上昇判定に挑戦することが出来ます。この判定に成功すれば、次のレベルの異能力を習得したことになります。
◇封印の解除
ノイズチェックに失敗した場合は、封印の解除判定に挑戦することが出来ます。この判定に成功すれば、封印が解けて異能力を使用できるようになります。
◇異能力の再習得
キャラクター作成時に習得判定に失敗した場合は、覚醒段階が無資格者となるため異能力を使うことは出来ません。しかし、ノイズチェックに失敗した際に1ポイントの影響力を消費すれば、無資格者でも再び異能力の習得判定を試みることが可能となります。
▼判定
それぞれの判定の基準は、その時に受けたノイズダメージの値となります。ただし、フローラに関連した出来事でノイズチェックが引き起こされた場合、[ノイズダメージ+フローラレベル]を判定の基準とすることが出来ます。
■ フローラ ■ |
▼ペインフローラの獲得
ノイズチェックに失敗して精神汚染が起こった場合は、ピュアフローラからペインフローラへの変化が引き起こされる可能性があります。段階が上の症状ほど汚染が起こりやすくなります。
ペインフローラの獲得を防ぎたい場合は、【自我】を基準とした抑制判定に挑戦することが出来ます。この判定に成功すれば、意思の力でフローラの汚染を防いだことになります。
▼自発的萎縮
自己汚染(モラルハザードを除く)によるノイズチェックが起こった時は、プレイヤーの判断でフローラの萎縮を試みることが出来ます。
萎縮が起こるためには、【自我】を基準とした判定に成功しなければなりません。チェックに成功すれば、フローラレベルが1レベル下降します。
■ ブレイクスルー ■ |
部分侵蝕の状態にある間に、ノイズチェックを行わなければならないような事態や、自己のフローラに関係する大きな出来事(喪失の危機など)に遭遇した場合、対象はブレイクスルーチェックに挑戦することが出来ます。判定を試みるかどうかはプレイヤーの判断に委ねられるもので、影響を受けた時に強制的に行われる判定ではありません。
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NoisyBlue-Rule