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異能力を用いて他者の強い思念に接触したり、フローラに関して精神的な影響を受けた場合には、精神汚染が引き起こされる可能性があります。このような事態に関するルールを「ノイジィブルー」といい、汚染の度合いはブルーラインの変動によって表現されます。
■ ブルーライン ■ |
ブルーラインは精神の健常性を示す数値です。これは他者の思念による影響や精神的な傷を受ける度に減少する可能性があります。ラインが下降するほど精神汚染の度合いが激しいことを示します。
▼最大値
キャラクター作成時におけるブルーラインの最大値は[自我+6]となります。
▼現在値の変動
ブルーラインはノイズチェックと呼ばれる判定の結果に応じて下降する可能性があり、現在値は最大値〜0までの範囲で変動します。なお、数値が減少することを、ラインが下がる(下降する)と表現する場合もあります。
◇0ライン
ブルーラインが0になると完全に汚染された状態となり、PCとしてゲームに参加することができなくなってしまいます。なお、ラインは0までしか下降せず、マイナスの数値を取ることはありません。
ラインが0になった時はノイズチェックに挑戦することは不可能となり、判定は自動的に失敗したものとして処理されます。この時は全く影響を受けないわけではなく、改めてブルーラインが0まで減少したものとして扱って下さい。
■ ノイズチェック ■ |
精神汚染が起こるかどうか判断するための判定のことを、ノイズチェックと呼びます。チェックはその時点のブルーラインを基準として行われ、判定に失敗した時は他者の思念に感化される可能性があります。
▼ノイズダメージ
ブルーラインに受けるダメージのことを、ノイズダメージと呼びます。ノイズチェックに失敗した場合は、ノイズダメージの分だけブルーラインが下降します。チェックに成功した時は、ラインに受けるダメージを基準値より1ポイント少なくすることが出来ます。
■ クリアチェック ■ |
ノイズチェックに失敗した時などに行う回復判定のことで、【自我】の値を判定の基準値とします。クリアチェックに成功すれば、その時の症状から回復することが出来ます。なお、クリアチェックに失敗してもラインが下降することはありません。
■ 異能力の覚醒 ■ |
ノイズチェックでラインが下降した場合は、異能力の覚醒判定を行うことが出来ます。詳しい判定に方法については、「異能力」のページをご覧下さい。
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■ 判定 ■ |
▼条件
精神汚染が行われるかどうかを判断するための判定のことを、ノイズチェックと呼びます。ノイズチェックを行う原因には幾つかの種類がありますが、全てノイズダメージを受ける可能性がある場合にのみ行われます。
▼判定方法
ブルーラインの現在値を基準として1D20でチェックを行い、ダイス目がブルーライン以下であればチェックは成功となります。
■ ノイズダメージ ■ |
ラインの下降を引き起こすような精神的影響の大きさは、ノイズダメージと呼ばれる数値で表現されます。
▼ラインの下降
ノイズチェックに失敗した場合は、ノイズダメージの分だけラインが下がることになります。判定に成功した時は、ノイズダメージが基準値より1ポイント少なくなります。
◇変動後のライン
ブルーラインはノイズチェックの結果によって下降する場合がありますが、次にチェックを行う際には変動後の値を基準として判定を行わなければなりません。なお、ラインの下降分は、ゲームが終わった後に幾らか回復する可能性があります。
◇ノイズ
ラインが下降した時は、一時的に視界がノイズがかった青いフィルターに覆われたように見え、頭痛や吐き気におそわれます。そして、しばらくの間は落ち着きを失ったり、精神錯乱のような状態に陥ることがあります。色彩はラインが下降するほど赤方向へとシフトしてゆき、最後には血のような赤へと変わってしまいます。
▼特殊な結果
◇決定的成功
決定的成功が出た場合、ノイズダメージは通常の成功時より1ポイント少なくなります。
◇致命的失敗
致命的失敗が出た場合、ノイズダメージは通常の失敗時より1ポイント多くなります。
▼0ダメージ
ノイズダメージの基準が0の場合でも、ノイズチェックに失敗すればわずかな影響を受けることもあります。また、致命的失敗が出れば1ダメージとなる可能性も残っていますので、キーパーが必要だと考えた場合は、0ダメージの時もチェックを行わせて構いません。
▼精神汚染
ノイズチェックに失敗した時は、他者の思念に感化される可能性があります。ブルーラインが0になってしまった時は特に激しい汚染状態となり、接触した思念との同一化が始まります。これはその他の精神的影響の全てに優先して起こるものです。
■ 他者汚染(クロスオーバー) ■ |
異能力によって他者の強い思念に接触した場合は、ノイズチェックを行う必要があります。
▼異能力による汚染
他者汚染によるノイズチェックが発生するのは、異能力を介して思念の接触が行われた場合となります。
◇思念
異能力を用いて強い思念に触れた場合は、直後にノイズチェックを行わなければなりません。
◇霊視
《霊視》によってノイズチェックを行うのは、異能力の発動判定を行って死魂思念(死者の念)に直接触れた時のみとなります。単に霊を目撃したり会話しただけでは、ノイズチェックを行う必要はありません。なお、思念の接触は異能者の側から行われるとは限らず、自分の気持ちを理解してもらうために、死者の側から働きかけることで行われる場合もあります。
◇侵入効果
異能力の発動によって侵入効果が発生した時は、互いの精神が直接的な接触を起こすため、双方とも相手の思念情報を得ることになります。この場合は接触を起こした双方とも、ノイズチェックを行わなければなりません。詳細については「特殊効果」の項目をご覧下さい。
◇共鳴効果
異能力の発動によって共鳴効果が発生した時は、異能者の周囲にいる者も思念を感知することになります。これによって精神汚染が発生した場合は、最も根本にある思念の影響を受けることになります。異能者はあくまで思念を媒介するだけであり、異能者の思念が周囲に影響を与えるわけではありません。詳細については「特殊効果」の項目をご覧下さい。
▼ノイズダメージ
他者汚染によるノイズダメージは、以下のような基準に従って設定されます。
◇直接思念
異能力によって他者の思念と直接接触した場合は、相手の思念レベルがノイズダメージの基準ポイントとなります。通常の人間の思念レベルは、キーパーが任意に設定することが出来ます。
恨みを抱いて死んだ者などの思念レベルは高い傾向にあり、接触するのは危険を伴います。しかし、殆どの状況では思念レベルは0となるので、よほどのことがなければラインの下降は起こりません。
◇残留思念
残留思念の場合、その時点での心理状態などによって、本来の想いより低いレベルの思念しか残されない場合も多くなります。この他、対象や場所に接触していた期間や、接触してからの経過時間にも左右されます。
ノイズダメージを受けた時は、精神的ショックがそのまま残留思念として残る可能性があります。この場合はノイズダメージを思念レベルの基準値として扱っても構いません。
◇フローラ
フローラに関する思念のレベルは、フローラレベルに応じた強さとなります。フローラに対する強い想いをダイレクトに感知した場合は、フローラレベルをそのまま思念レベルとして扱って構いません。
▼ノイズダメージの変動
以下の要因によって、ノイズダメージが変動する場合があります。
◇精神抵抗
精神抵抗を試みることができる異能力を用いた時は、対抗判定の結果によってノイズダメージの基準値が変動します。結果が部分的成功だった時は、ノイズダメージの基準値を通常より1ポイント減少させて下さい。
◇集団思念
集団によって刻み込まれた思念は、本来のレベルより高くなる場合もあります。
■ 自己汚染(ハートブレイク) ■ |
自己のフローラが傷つけられた場合には、ノイズチェックを行う必要があります。この判定は異能力を持つかどうかには関係なく、誰もが行わなければなりません。
▼モラルハザード
常軌を逸した犯罪や超常現象を目にするなど、自己の概念や倫理観を揺るがすような事態に遭遇した時に、ノイズチェックを行う必要があります。なお、《霊視》の異能力を持っている人間は、心霊現象などを見ても日常性が崩壊することはないので、ノイズチェックを行わなくても構いません。
◇ノイズダメージ
ノイズダメージはモラルのフローラレベル(通常は1レベル)が基準となります。なお、あまり衝撃の大きくない出来事や、一定期間のうちに何度も同じ状況に遭遇した場合は、キーパーの判断でノイズダメージを減少させても構いません。
▼フローラブレイク
フローラに対する思いが何らかの理由で傷つけられた場合、ノイズチェックを行わなければなりません。たとえば、信じていた理想が偽りではないかと強く疑ったり、憧憬を抱いていた相手に幻滅した時などが、これに当たります。
◇能動的異能力
フローラを傷つけるなど、精神にダメージを与えるタイプの異能力が使われた場合には、強制的にノイズチェックが引き起こされます。
◇ノイズダメージ
ノイズダメージは対象のフローラレベルが基準となります。ただし、心に受ける傷があまり深くないと判断される場合は、ノイズダメージを減少させても構いません。
▼ストレスノイズ
フローラを維持するために強い抑圧を受けたり、逆に強制的にフローラを守れない状態に置かれた場合にも、キーパーの判断でノイズチェックを行わせることが出来ます。
たとえば、自身のあるべき姿を周囲から強要されたり、何かを得るために他のものを犠牲にしなければならない時などに、ストレスノイズによるチェックが適用されます。他にも、目標が達成されない状態で長く置かれた場合や、大事なものを守るために誰かを見捨てた時なども、この条件に当てはまる出来事と考えてよいでしょう。
◇感情
ストレスノイズを受ける時の感情は、抑圧感、不安、恐怖、罪悪感、衝動、独占欲、嫉妬といったものとなります。
◇ノイズダメージ
ノイズダメージの基準となるのは、対象となるフローラのレベルや、切り捨てる対象への思い入れの度合いとなります。これはストレスの程度にも左右されるもので、限界に達していない状況では基準よりもダメージが軽減されます。
▼ロストフローラ
対象の死亡などによってフローラを永久的に失ってしまった場合にも、ノイズチェックを行う必要があります。なお、失われたフローラは、サイコフローラへと変化しない限りは、それまでと全く同じように扱うことが出来ます。
◇擬似的喪失
異能力などによって精神に影響を受け、対象を喪失したと思いこんでしまった場合にも、ノイズチェックを行わなければなりません。
◇自発的喪失
キーパーが許可すれば、自分の意思でフローラを破棄することも可能です。この行為を自発的喪失(フローライレース)といいますが、これを行った場合もロストフローラと同様の効果が生じます。
◇ノイズダメージ
ノイズダメージは対象となるフローラのレベルが基準となります。ただし、間接的に対象の喪失を知った場合に限り、キーパーの判断でノイズダメージを減少させても構いません。
▼その他の影響
これらの影響によっても、上記の自己汚染が引き起こされる場合もあります。
◇幻像効果(ミラージュ)
フローラに宿る想いが潜在意識に働きかけることで、持ち主に幻像を見せる場合があります。このことを幻像効果(ミラージュ)といいます。幻像効果についての詳細は、次ページの「ミラージュ」の項目をご覧下さい。
フローラがペインフローラという特殊な状態に変化している時は、フローラに対する誤解や相手の態度を曲解するなどの歪んだ思考が生み出されることになり、やがて幻像効果によってノイズチェックが発生する可能性があります。この場合はフローラブレイクやストレスノイズといった、自己汚染によるノイズチェックが引き起こされます。
◇恐怖/存在の危機
自らの存在に危機が及んだ場合、自身とフローラの関係が断絶されることを恐れ、ストレスによるノイズチェックが発生する可能性があります。ただし、これは自身の状況が正しく把握できている場合に限られます。急に襲われてフローラのことを考える間もないような時は、ノイズチェックを行なう必要はありません。
◇犯罪
自ら犯罪行為を犯してしまった場合に、ストレスノイズによる汚染が引き起こされることがあります。ただし、些細な犯罪に対して、いちいちチェックを行なう必要はありません。
◇苦痛
長く苦痛な状態に置かれている時は、孤独、怒り、悲しみ、あるいは自分を助けてくれない周囲への怨みといった感情によって、フローラに対する意識が歪められてしまうことがあります。これによってノイズチェックが発生する可能性もあります。
◇孤独
長く孤独な状態に置かれることで、さまざまなストレスを溜め込んだり、周囲に対する認識が歪められたり、自ら幻覚を生み出したりする場合があります。フローラと引き離されることも原因の1つで、これらによってノイズチェックが発生することもあるでしょう。
◇薬物
薬物による幻覚症状によって、ノイズチェックが引き起こされる場合があります。また、禁断症状による苦しみも、その原因の1つとなりうるものです。
◇情報
洗脳などの手段も含めて、同じ内容の情報に繰り返し接触したり、望まない情報を強制的に認識されたりした時は、精神に悪い影響を与える可能性があります。これによってフロラーラに対する思いが歪んだ場合は、ノイズチェックが発生することになります。
■ ショックダメージ ■ |
ノイズチェックに失敗した場合、それがPCの精神にどれだけの影響を与えるかを決定しなければなりません。その基準となる数値がショックダメージというもので、この値が大きくなるほど精神に大きな衝撃を受けたことになります。
▼ノイズチェックの結果
ショックダメージはノイズチェックに失敗した場合のみ受けるものです。ノイズチェックに成功していれば、何らかの要因でラインが下降しても、ショックダメージを受けることはありません。
▼ダメージの決定
ショックダメージは、その時に受けたノイズダメージの数だけD6を振って決定します。たとえば、ノイズダメージが2ポイントだった場合、ショックダメージは2D6で決定することになります。
◇0ダメージ
ノイズダメージが0の場合は、ショックダメージも0として扱います。0ダメージは無影響とは区別されますので注意して下さい。
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■ 基本 ■ |
ノイズチェックに失敗した場合、PCは接触した思念の影響を受けてしまいます。一時的汚染は短い時間だけ効果をあらわす、比較的軽い汚染状態となります。
▼被害段階
被害段階には動揺状態、恐慌状態、錯乱状態の3段階があり、後ろのものほど汚染の度合いが激しくなります。被害段階は1回の判定で受けるショックダメージの大小によって決まるもので、いきなり錯乱状態に陥る場合もあります。
◇条件と影響
ショックダメージと被害段階の関係は、以下のようになります。
段階 | 状態 |
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---|---|---|
1 | 動揺状態 |
ショックダメージが1〜5ポイントの場合 |
2 | 恐慌状態 |
ショックダメージが6〜10ポイントの場合 |
3 | 錯乱状態 |
ショックダメージが11〜15ポイントの場合 |
▼影響の重複
既に一時的影響に置かれているPCが、さらにショックダメージを受けた場合は、最も重い症状を適用して下さい。
■ 基本症状 ■ |
一時的汚染に陥ったキャラクターは、被害段階によらず以下のような共通の影響を受けることになります。
▼アクション
ノイズチェックに失敗したラウンドは、移動や能動行動を試みることが出来なくなります。これはショックダメージが0の場合でも起こるので注意して下さい。
▼注意力
一時的汚染の状態に陥っている間は、ショックを与えた対象に意識が集中したり、逆に対象から目を背けようとすることによって、周囲への注意力が薄れることになります。このため、死角での出来事には殆ど気付かないものとして、キーパーの判断で〈聞き耳〉や〈観察力〉といった判定を却下することが出来ます。
▼助力
この間は状況を正確に把握するのが困難だったり、自分のことだけで精一杯となる可能性があるため、キーパーの判断で他人への助力を却下しても構いません。これには周囲に的確な指示を出したり、逃走時に他人の手を引くといった行動も含まれます。どのような助力までが認められるかは、状況や被害段階に応じて決定して下さい。
▼その他
一時的汚染の影響下にある間は、普段は何気なく行っている事でも、手を滑らせるなどして失敗してしまう可能性があります。このためキーパーが必要と考えれば、車のキーを差し込んだり懐から素早く物を取り出すといった行動に対しても、能力判定を要求して構いません。
■ 段階別の症状 ■ |
精神汚染を受けた場合は、被害段階に応じて以下のような症状があらわれます。
▼動揺状態
動揺状態に陥ったPCは判断力を失い、周囲の状況を正しく把握できなくなります。場合によっては、軽い目眩などが生じることもあるでしょう。この時にどのような態度を示すのかは、キーパーが個々の状況に合わせて描写して下さい。
◇行動制限:専門技能/異能力
この間は集中して作業を行ったり、落ち着いて思索することは困難となります。このため、キーパーが特別に認めない限り、専門技能および異能力を用いるための判定は、自動的に失敗したものとして扱われます。
▼恐慌状態
恐慌状態に置かれたPCは、混乱のあまり状況に応じた単純な行動しか取れなくなり、意思疎通もままならない状態へと陥ってしまいます。どのような態度を示すのかは、キーパーが個々の状況に合わせて描写して下さい。場合によっては悲鳴を上げ続けたり、目眩によって床にへたりこんだりすることもあるでしょう。
◇行動制限:専門技能/異能力、能動行動
キーパーが特別に認めない限り、専門技能および異能力を用いるための判定は、自動的に失敗したものとして扱われます。また、自発的な判断を行うことが出来ないため、能動行動を試みることも出来なくなります。ただし、危険を逃れるための行動(回避、逃亡、潜伏など)をとることは可能です。
▼錯乱状態
この間、プレイヤーはPCを自由に行動させることは出来ず、キーパーの指示に従って動かさなければなりません。ただし、シナリオアクション、フローラアクション、ブルームアクションの3種だけは、プレイヤーの意思で行うことが可能です。
◇自己汚染
自己汚染によって錯乱状態に陥ったPCは、自身の行動を制御することが出来なくなってしまいます。たとえば、フローラを殺害された場合などは、硬直したまま何も反応しなかったり、暴れて誰かを攻撃するといった具合です。
◇他者汚染
他者汚染によって錯乱状態に陥ったPCは、影響を与えた根本の存在に感化された状態となります。そして、接触した思念に操られて、汚染源と同じような行動を取ってしまいます。この間、PCは犯罪の手がかりとなる情報を、自身の行動の中に写し出すかもしれません。
■ 継続期間 ■ |
一時的汚染が継続する期間は、被害段階とショックダメージの大小に応じて決まります。
▼継続期間
1ダメージ以上のショックを受けた場合、汚染ラウンド以降も症状が継続します。追加される継続時間は[ショックダメージ×被害段階]ラウンドです。
◇動揺状態:[ショックダメージ×1]ラウンド
恐慌状態:[ショックダメージ×2]ラウンド
錯乱状態:[ショックダメージ×3]ラウンド
▼自動的回復
継続時間が完全に過ぎれば症状は自動的に回復し、次のラウンドからは自らの判断で行動できるようになります。
◇回復直後の反応
キーパーが要求した場合、回復直後のラウンドにおける行動は、周辺状況の確認のために費やさなければなりません。
◇回復後の影響
一時的汚染の影響から回復しても、しばらくの間は頭痛に悩まされたり、精神的に消耗したままである可能性があります。ただし、これはPCの行動の妨げになるような、大きな影響ではありません。
■ クリアチェック ■ |
継続期間が過ぎる前に一時的症状を改善するためには、クリアチェックに成功する必要があります。
▼判定機会
◇開始
最初にクリアチェックが行えるようになるのは、汚染ラウンドから[被害段階×1]ラウンドが過ぎてからです。つまり、動揺状態の場合は次のラウンドから、恐慌状態の場合は2ラウンド目から、錯乱状態は3ラウンド目からとなります。
◇間隔
以降のクリアチェックは、毎ラウンド試みることが出来ます。
◇タイミング
アクションシーンでは、準備パートでクリアチェックを行うことになります。通常シーンの場合は、キーパーが任意に判定の機会を与えて構いません。
◇特殊な条件
準備パートの他にも、相手の攻撃や痛み、新たなる精神的ショック、仲間の叱咤など、外部から何らかの影響を受けた時に、キーパーの判断で判定を認めてあげて構いません。
▼判定方法
クリアチェックの基準値は【自我】の値で、通常と同じように1D20で判定を行います。
◇致命的失敗
クリアチェックで致命的失敗を出した場合は、継続期間が終わるまでクリアチェックを試みることが出来なくなってしまいます。
▼回復の度合い
ショックダメージによる一時的汚染は、クリアチェックに成功すれば改善されます。回復後は通常と全く同じように、自らの判断で行動できるようになります。
◇回復直後の反応
キーパーが要求した場合、回復直後のラウンドにおける行動は、周辺状況の確認のために費やさなければなりません。
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特に大きい精神的影響を受けた場合は、PCの精神が長期的に汚染されてしまうことになります。
■ 部分侵蝕 ■ |
ブルーラインが0になるか、1度に16ポイント以上のショックダメージを受けたキャラクターは、即座に部分侵蝕の状態に陥ることになります。
▼基本
部分侵蝕の状態に置かれたキャラクターは、汚染を引き起こした思念に侵蝕され、正常な精神状態を保つことが出来なくなってしまいます。
◇種類
部分侵蝕には、自己汚染によって起こる自己侵蝕と、他者汚染による他者侵蝕の2種類があります。
◇継続期間
ブレイクスルーチェックに成功するか、精神科医などの治療によって回復するまで、この効果は延々と続くことになります。
◇NPC化
この間、PCはプレイヤーのもとから離れ、NPCとしてキーパーの管轄下に置かれることになります。キーパーが認める場合に限り、プレイヤーは許される範囲でPCの行動を選択することが出来ますが、それ以外の部分はキーパーの指示に従ってPCを行動させなければなりません。
◇瞬間的回復
激しい痛みや精神的ショックなど、PCが外界から何か強い刺激を受けた場合は、キーパーの判断でクリアチェックを行わせても構いません。これに成功すれば、キーパーが認めた期間(1〜数ラウンド程度)だけ自分を取り戻し、周囲の状況を把握したり短い言葉を発することが出来ます。
▼他者侵蝕
他者の思念によって侵蝕状態に陥ったキャラクターは、最後にノイズダメージを与えた思念に支配されてしまい、それを表向きの人格として生きて行くことになります。この時の仮想的な人格のことをペルソナ(仮面)と呼びます。
◇意識
この間、キャラクター本来の意識はクラックと呼ばれる心の隙間に置かれることになり、外界との接触を殆ど断たれてしまいます。そして、侵蝕状態が解除されるか完全侵蝕の状態へと移行するまでは、異能力とフローラに触れる以外の方法では、外界とリンクすることが出来なくなります。
この間も周囲の状況を把握することは可能ですが、頭の中は霧がかかったようにぼんやりしており、よほどのショックがない限り反応することはありません。
▼自己侵蝕
自己汚染による部分侵蝕は、自己侵蝕と呼ばれる特殊な状態として扱われます。この時に汚染を行うのは、虚無や孤独、あるいは錯乱する自身の心であり、それらマイナスの感情に支配されたままの状態へと陥ってしまいます。具体的な内容については、キーパーとプレイヤーが相談して決定して下さい。
■ ブレイクスルー ■ |
部分侵蝕の状態に置かれた者は、何らかの強い精神的な刺激を受けた時に、ブレイクスルーと呼ばれる解除判定に挑戦することが出来ます。
▼条件
ノイズチェックを行わなければならないような事態や、自己のフローラに関係する大きな出来事(喪失の危機など)に遭遇した場合に限り、対象はブレイクスルーチェックに挑戦することが出来ます。判定を試みるかどうかはプレイヤーの判断に委ねられるもので、影響を受けた時に強制的に行われる判定ではありません。
▼チェック方法
ブレイクスルーチェックは【自我】を基準に行います。
◇修正値
この判定にはプラスの修正値が与えられます。修正値の基準となるのは、接触した思念レベル、受けたノイズダメージ、行使された異能力のレベル、関与したフローラのレベル、といった数値です。複数の影響を受けた場合は、このうちから最も高い値のものを1つ選択して下さい。
◇結果
この判定に成功すれば、侵蝕状態から解き放たれることになります。しかし、判定に失敗した時は、完全侵蝕の状態へと陥ります。
▼回復
部分侵蝕の状態から解き放たれた後は、通常と全く同じように行動できるようになります。
◇ラインの回復
部分侵蝕が解除されると同時に、ブレイクスルーチェックの修正値の分だけ、ブルーラインが回復します。
◇直後の反応
回復してしばらくの間は、目覚めた後のようにぼんやりした状態が続きます。アクションシーンの場合、最初の行動は周辺状況の確認のために費やさなければなりません。
◇侵蝕対象の記憶
他者侵蝕の状態が解除された場合、PCは一時的に相手と部分的に同化していたことで、侵蝕対象についての詳しい情報を得られる可能性があります。情報の程度については、キーパーが任意に決定して下さい。
■ 完全侵蝕(バースト) ■ |
部分侵蝕からのブレイクスルーに失敗した場合、完全侵蝕と呼ばれる状態へと移行します。この症状に陥ることをバーストすると表現します。
▼サイコフローラ
バーストしたキャラクターは、即座にサイコフローラと呼ばれる状態に陥り、悪意に汚染された存在へと変貌を遂げます。
▼意識
汚染対象に完全に侵蝕されてしまったキャラクターの意識は、汚染源となった思念や自己の歪んだ想念との融合を果たしてしまいます。この時に生まれた人格は悪意や憎しみといった感情に支配されており、犯罪やその他の問題を引き起こす可能性が非常に高くなります。
▼幻視
バースト時にはそれまでのフローラが真紅に染まり、はらはらと花弁が散ってゆく幻影が見えます。そして新たに、サイコフローラの種類に応じた色の薔薇が花開く映像が脳裏に浮かびます。
▼フローラの選択
キーパーは1つの対象を選択して、それをキャラクターのサイコフローラとして設定することが出来ます。この時に選ぶことが出来る対象は、自身が保持しているフローラか、接触した思念(ブレイクスルーの引き金、もしくは侵蝕対象)の持ち主のフローラとなります。詳しくは「サイコフローラ」のページをご覧下さい。
◇内容
フローラの内容は、すでに設定してあるものが維持されます。他者のフローラを自己のものとして取り込む場合でも、相手が保持していた時の内容をそのまま複写することになります。
◇レベル
サイコフローラとなった場合は、現在の値よりもフローラレベルが上昇します。PCの場合は1D3レベル上がりますが、NPCの上昇値についてはキーパーが任意に決定して構いません。ただし、レベルの上限は3となりますので、それより数値が大きくなることはありません。
◇シードへの変換
PCの保持するフローラのうち、サイコフローラとして選択されなかったものは、全てシードとしてクラック(心の隙間)に保管されることになります。
▼精神影響
◇ブルーライン
サイコフローラの状態に陥った場合は、最後にダメージを受けた時点の数値でラインが固定されてしまいます。
◇ノイズチェック
サイコフローラの持ち主は、ノイズダメージを受けるような事態に遭遇しても、ノイズチェックを行う必要はありません。彼らはノイズダメージによってラインが下降することはありませんし、一時的汚染も起こらなくなります。
◇衝動
サイコフローラの持ち主は、フローラやそれに関連する事柄に関して、周囲から何か精神的な刺激を受けた場合に、簡単に精神状態が不安定になってしまいます。ただし、【自我】を基準としたクリアチェックに成功すれば、一時的に衝動や悪意を抑え込むことが出来ます。
◇解除
サイコフローラとなったキャラクターは、心理学的な治療に成功しなければ、完全侵蝕の状態を解除することが出来なくなります。
■ ゼロフローラ ■ |
ブレイクスルー判定で致命的失敗を出した場合、PCのフローラはゼロフローラと呼ばれる状態へと変化します。ゼロフローラは非常に特殊なサイコフローラであり、大事なものを全く持たない人間となってしまいます。
▼幻視
バースト時にはそれまでのフローラが真紅に染まり、はらはらと花弁が散ってゆく幻影が見えます。そして新たに氷の薔薇が花開く映像が脳裏に浮かびます。
▼フローラ
この状態に陥ってしまった時は、ゼロフローラという新たなフローラを獲得することになります。
◇内容
ゼロフローラの持ち主は大事なものを何も持たない存在であるため、フローラの内容は設定されません。
◇フローラレベル
ゼロフローラはフローラレベルを持ちません。このため、彼らの思念はいかなる精神汚染も引き起こさないという特徴があります。
◇シード
それまで保持していたフローラは、全てシードとしてクラックに保管されることになります。
▼精神影響
◇ブルーライン
ゼロフローラになった者は、その時点の値にかかわらずブルーラインは0で固定されてしまいます。
◇影響
彼らの精神に影響を与える手段は、異能力もしくは心理学的なアプローチのみに限られます。ノイズダメージを受けるような事態に遭遇しても、ノイズチェックを行う必要はありませんし、衝動に突き動かされることも一切ありません。
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NoisyBlue-Rule