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事件を無事解決することができた場合、経験点として幾らかのポイントを得ます。プレイヤーはこれを消費して、技能の成長や霊能力の習得を行うことが可能となります。
■ 評価 ■ |
▼対象
プレイの評価は、各プレイヤーの判断とその結果に対して行うものです。プレイヤーの努力ではどうすることも出来ない要素(ダイス目の善し悪しなど)については、評価には含まれません。
▼結果
部分的にでも事件を解決できた場合は、キーパーの評価に応じた経験点を貰うことが出来ます。事件を全く解決できなかったり、ゲームから離脱してしまった時は、事件の規模にかかわらず経験点を貰うことはできません。
▼事件への関与
事件の解決を目指さなかったり、意図的に協力しなかったと思われるプレイヤーがいる場合は、その人物のみ経験点を減らしても構いません。
▼使用人数
キャラクターを2人以上用いた場合でも、貰える経験点は1人の場合と同じです。ここからそれぞれのPCに経験点を分配することになります。これは死亡や離脱したキャラクターがいる場合でも同じで、状態にかかわらず全てのキャラクターに経験点を割り当てなければなりません。
基本的に、経験点は均等に分配して下さい。ただし、割り切れなかった場合は、もっとも長時間用いたキャラクターから1点ずつ割り振ります。たとえば、2人のPCを用いた時に貰った経験点が3であれば、登場時間が多い順番に2点/1点といった具合に分配します。
■ 経験点の基準 ■ |
シナリオの難度に応じて決まる基準ポイントに、成功の度合いに応じた評価ポイントを加えたものが、最終的に与えられる経験点となります。
基準ポイント | シナリオ難度 |
---|---|
0 |
ほとんど危険をともわない軽微なシナリオ |
1 |
それほど難しい要素のないシナリオ |
2 |
ある程度難しい要素の含まれる標準的なシナリオ |
3 |
難しい要素の多く含まれるシナリオ |
4 |
事件の解決に多大な努力を要する非常に難解なシナリオ |
評価ポイント | 成功の度合い |
---|---|
±0 |
部分的にしか事件を解決することはできなかった |
+1 |
だいたいにおいて事件は解決した |
+2 |
事件を完全に解決した/優れた手段で事件を解決した |
■ 経験点の余剰 ■ |
技能の成長などにポイントを使わなかった場合、経験点は未使用ポイントとして保持しておくことが出来ます。ただし、これらはシナリオとシナリオの合間にのみ利用できるもので、シナリオの途中で成長処理などを行うことは不可能となります。
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■ 基本 ■ |
技能の成長や習得は経験点を消費して行います。なお、成長判定や習得判定に失敗した場合でも、ポイントは消費されることになります。
▼制限
1つの技能については、1回の成長機会につき1ポイントしか技能値を上昇させることは出来ません。ただし、シナリオとシナリオの間に長い期間があり、なおかつキーパーが認めた場合に限って、2ポイント以上の成長を行っても構いません。
■ 技能値 ■ |
▼成長判定
1ポイントの経験点を消費すれば、技能の成長判定に挑戦することが可能となります。経験点は判定の成否にかかわらず、1回の挑戦につき1点減少します。
▼判定
1D20で判定を行い、技能値より大きな数値がでれば1ポイント上昇します。
▼技能値の上限
技能値の上限は[ベース能力+10]となります。
▼例外
以上の方法で成長させることが出来るのは、一般技能、専門技能、霊能技能までとなります。独立技能は特殊な経験を経ることで自然と身についてゆくもので、経験点によって成長・習得を行うことは出来ません。なお、独立技能は特定のベース能力に所属しているわけではないので、技能値に上限はありません。
■ 専門技能の習得 ■ |
専門技能の習得は、事件と事件の間に十分な時間があった場合にのみ行うことができます。期間についてはキーパーが自由に判断して構いませんが、目安としてはだいたい1〜2か月ほどの時間が必要と考えて下さい。
▼判定方法
新たに専門技能を習得するためには習得判定に挑戦しなければなりません。この場合は、1D20を振って【直感】の値以下が出れば、習得に成功したことになります。
◇習得時間
長い時間をかけて習得を行った場合、判定にプラスの修正を得られることもあります。
▼経験点の消費
習得判定を1回行うためには、1ポイントの経験点が必要となります。これは判定に失敗しても消費します。
▼技能値の上昇
習得に成功すれば技能値は1へと上昇します。これには改めて経験点を費やす必要はありません。
■ 霊能力の習得 ■ |
もし機会があれば、ゲーム終了後に霊能力を習得することも可能です。
▼条件
霊能力の習得に必要な時間や条件は、各サプリメントやデータごとに設定されています。霊能力の習得は、この条件を満たした場合だけ可能となります。
◇機会
魔道書を手に入れたり魔術師に出会うなど、セッションの中で何らかの機会を得ていなければ、霊能力を習得することは出来ません。
◇キーパーによる制限
キーパーは習得を制限する権限を持ちます。
◇部分習得
キーパーが許可した場合は、準備時間が不足していても使用が可能となります。ただし、この場合の習得段階は部分習得までに制限されます。
▼習得判定
ベーシックルールの場合、[直感+霊能修正]を基準として判定を行い、成功すれば霊能力を身につけることが出来ます。
◇経験点の消費
習得判定を1回試みるためには、1ポイントの経験点を消費しなければなりません。
◇習得時間
長い時間をかけて習得を行った場合、判定にプラスの修正を得られることもあります。
▼技能値
習得に成功した場合、[霊力+霊能修正]が自動的に技能値となります。
■ 独立技能 ■ |
独立技能の習得と成長は以下のようになります。なお、これは個別のルール毎に設定されるもので、ベーシックシステムである『生贄症候群』では紹介されておりません。
▼基本
特定のベース能力に所属しない特別な技能で、基本的には専門技能と同じように扱われるものです。ですから、技能の初期値は0となり、習得するまで判定を行うことは出来ません。
▼条件
◇体験
独立技能は何か特殊な体験を経ることで自然と身についてゆくもので、経験点による獲得や成長を行うことは出来ません。
◇キーパー
PCがこの技能を獲得できるかどうかは、キーパーの判断に一任されます。技能の獲得や成長は、シナリオの途中で行わせることも可能です。
▼獲得方法
◇自動獲得
独立技能の場合は、習得や成長のために判定を行う必要はありません。技能値はキーパーが指定したポイント分だけ自動的に上昇します。
◇経験点
独立技能の場合、技能値が上昇しても経験点を消費する必要はありません。
◇技能値の上限
独立技能は特定のベース能力に所属しているわけではないので、技能値に上限はありません。
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■ 影響力 ■ |
▼余剰ポイント
シナリオ終了時に残っていた影響力は、次回のシナリオに持ち越して利用することは出来ません。ただし、次のシナリオを開始する前であれば、余剰ポイントを消費して保持対象を獲得したり、レベルの変更を行うなどしても構いません。
なお、セッションの途中に未使用の経験点を影響力に変換することは出来ますが、影響力からの変換は不可能となりますので注意して下さい。
▼回復
次のシナリオ開始時には、再び[固定ポイント+追加ポイント]の影響力を受け取ることが出来ます。
■ 精神影響の回復 ■ |
▼回復ポイント
回復ポイントを消費することで、正気度ダメージの回復や封印記憶の消去を行うことが出来ます。
◇獲得
回復ポイントは、シナリオ終了後に受け取った経験点と同じ値になります。これは経験点を消費して獲得するものではなく、別個に与えられるポイントなので注意して下さい。
◇余剰ポイント
使用しなかった回復ポイントを、経験点のように未使用ポイントとして保持しておくことは出来ません。
▼時期
回復を行うことが出来るのは、シナリオとシナリオの合間に限られます。シナリオの途中で回復を行うことは出来ませんし、心理学的な治療を行っている間はプレイに参加できなくなります。
▼正気度ダメージの回復
正気度ダメージは以下の方法で回復することが出来ます。ただし、長期的症状にある者は、その状態が解除されるまで正気度の回復は起こりません。
◇回復ポイント
1点の回復ポイントにつき、1D3点の正気度ダメージを治すことが出来ます。なお、正気度の現在値は、その時点の最大値(通常は自我+6)までしか回復することはありません。
◇心理学的治療
心理学による治療を受ければ、回復ポイントを消費することなく正気度を回復することが可能です。
▼封印記憶の消去
◇回復ポイント
正気度ダメージの基準値(判定失敗時)と同じ分の回復ポイントを費やせば、封印記憶を消去することが出来ます。回復ポイントを消費した場合は、正式な治療過程を経る必要はありません。
◇心理学的治療
心理学による治療を受ければ、回復ポイントを消費することなく封印記憶を消去することが可能です。
▼精神症状の治療
発狂状態やその後遺症の回復は、心理学的な治療を施す必要があります。
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事件を解決して経験を積むことにより、PCは功績点を獲得することが出来ます。これは選択ルールであり、採用するかどうかはキーパーが判断して下さい。
■ 獲得 ■ |
▼経験点の累積ポイント
シナリオに参加することによって獲得した経験点の合計は、累積ポイントとして記録されます。これは経験点そのものとは異なり、技能値の成長などに用いられるものではなく、獲得した経験点の分だけ増加してゆきます。なお、キャラクターの作成時に受け取った初期経験点は、未使用ポイントも含めて累積ポイントには含まれませんので注意して下さい。
▼功績点の獲得
経験点の累積ポイントが10点に達するごとに、功績点を1ポイント獲得することが出来ます。つまり、累積ポイントが10点、20点、30点……となった時に、それぞれ功績点を1点ずつ得られることになります。
▼消費
功績点の消費は永久的なものであり、1度使ったポイントが回復することはありません。
■ 使用方法 ■ |
功績点には幾つかの使い方があります。これらのうちどれを認めるかについては、キーパーが決定して下さい。
▼能力値の成長
功績点を1ポイント消費することで、能力値の成長判定に挑戦することが可能となります。
◇成長判定
判定方法は技能の場合と同じ方法となり、1D20の出目が[能力値+6]より大きければ、その能力値が1ポイント上昇することになります。各能力とも、成長させることが出来るのは、最大値である9点までに制限されます。なお、能力値が上昇すれば、耐久力、正気度、属性値などの関連数値も一緒に上昇します。
▼精神影響の回復
◇恐怖体験の克服
功績点を1ポイント消費すれば、封印記憶を1つ消去することが出来ます。
◇後遺症の克服
功績点を1ポイント消費すれば、発狂状態の後遺症を1つだけ癒すことが出来ます。この場合は過去の恐怖に打ち勝ったことになるので、減少した正気度の上限値も1ポイント回復します。
◇長期的症状の回復
功績点を1ポイント消費すれば、長期的症状による影響を軽減し、通常よりも早い復帰を果たすことが可能となります。回復の早さや程度については、キャンペーンの進行具合などを考えた上で、キーパーと相談して決定して下さい。
▼知名度の獲得
特定の業界での知名度を得ることが出来ます。これは基本的に、セッションでの活躍に関する内容に限定されるもので、本業やその他の活動における知名度とは異なります。
◇獲得
基本的に、知名度は1つの事件(シナリオ)ごとに別個の内容として扱います。1種類の知名度を得るためには、1ポイントの功績点が必要となります。
ただし、キャンペーンシナリオのように、複数のシナリオを通じて同じ事件に携わった場合や、幾つの事件を解決しても同様の知名度しか得られない場合は、一連のシリーズを1種類の知名度として扱って構いません。
◇効果
知名度があれば相手に話を通しやすくなったり、その活躍を知っている者からは自動的に信用を得られます。また、話を聞いた人がPCを頼って来たり、特定の業界での知り合いを得やすくなるなど、キーパーが認める範囲での数々の恩恵を得ることが可能となります。この他にも、知名度を利用して相手を威圧したり、捜査活動において主導権を握ったり、説得を行う時の根拠にする、といった使い方も出来るでしょう。
◇影響範囲
解決した事件のことを知らない相手には、この知名度は全く通用しません。同じ理由から、人に知られる可能性のない事件に関しては、知名度を獲得することは不可能となります。
なお、相手が話を知っているかどうかについては、いちいち判定を行う必要はありません。よほど関連性がない場合を除いて、噂程度でも話を聞き知っている可能性がある相手には、この知名度は有効に働くものとします。
▼悪影響の回避
シナリオを解決するための過程で、やむを得ず犯罪行為を行ってしまったり、周囲に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。また、一般的に知られたくない闇の知識が、世間に広く知られてしまうような事態に陥ることも考えられます。
このことで法的な罰則を受けたり、世間に悪い影響を与えたくないとプレイヤーが考えた場合、功績点を1点消費することで、事実や罰則を揉み消すことが可能となります。ただし、これはPCがそれなりの影響力を持っているか、揉み消すための手段に通じた人物を、コネクションとして獲得していることが条件となります。なお、キーパーが許可すれば、コネクションに含まれる人物の知り合いに、間接的に頼むことも可能です。
ただし、いずれの場合にせよ、誰かの手を借りた場合は相手に大きな借りをつくることとなります。ですから、逆に相手に何か頼み事をされた時に、それを断ることが出来なくなります。なお、自身の影響力でこれを行うにしても、まったく周囲に迷惑をかけないということは殆どあり得ませんので、何らかの制約を受けることになるでしょう。
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SacrificeSyndrome-Rule