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▼数値設定
プレイヤーはまず、ゲーム世界の中の自分となるプレイヤー・キャラクター(以下PC)の能力や技能を設定しなければなりません。ここで決定する数値は、多くの場合は高いほどゲームに有利にはたらきます。
▼立場と動機
PCが事件に関わるためには、職業人としての立場や個人的な動機など、何らかの理由が必要とされる場合があります。PCを作成する時には、どのようにしてシナリオに参加するのか、動機や手段を考えておかなければなりません。
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■ 能力値 ■ |
能力値には、特性とベース能力の2つの系統が存在し、合計で12種類があります。能力値は行為判定を試みる際の基準となるもので、数値が高いほど優れていることになります。
▼特性
キャラクターの境遇や持って生まれた運などの要素で、全部で5種類あります。
数値はそれぞれ[1D6+3]で決定します。この時、5D6を1度に振り、その結果を好きな能力に割り当てることが出来ます。
名称 | 説明 |
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経験 | 人生経験の深さをあらわします。 |
財力 | キャラクターの持っている財産の多さです。 |
運勢 | 運の強さをあらわす数値です。 |
自我 | 意思の強さや自分をいかに強く保てるかに関係します。 |
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キャラクターの勘の良さや物事の飲み込みの早さを示す数値です。 |
▼ベース能力
頭の良さや器用さなどの才能をあらわすための数値で、全部で7種類あります。これらはキャラクターが試みた行為が成功したかどうかを判断するために行う、様々な行為判定の基本値として用いられます。
数値はそれぞれ[1D6+3]で決定します。この時、7D6を1度に振り、その結果を好きな能力に割り当てることが出来ます。
名称 |
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知力 |
記憶力や分析能力の高さを示す数値です。 |
関連:記憶情報、知識、判断力など |
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感応 |
知覚力やその他の感覚の高さを示す数値です。 |
関連:知覚力、観察眼、芸術など |
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社交 |
人柄、口のうまさ、判断力などを含めた総合的な社交能力を表わします。 |
関連:会話、情報収集、人脈構築など |
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敏捷 |
素早くしなやかな動きができるかどうかや、バランス感覚の良さなどを示します。 |
関連:運動能力、隠密行動、移動力など |
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器用 |
手先の器用さを示す数値です。 |
関連:操作、作業、製作など |
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体力 |
筋力や耐久力の高さを示す数値です。 |
関連:近接攻撃、ダメージ、生命力など |
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霊力 |
霊的なパワーの高さを示す数値です。 |
関連:霊感、霊能技能、精神力など |
■ 耐久力 ■ |
▼抵抗力
抵抗力は抵抗判定と呼ばれる判定に用いる数値で、生命抵抗と精神抵抗の2種類があります。
◇生命抵抗
生命抵抗は毒や病気などの抵抗判定に用いるもので、数値は[体力+6]となります。
◇精神抵抗
精神抵抗は魔術や霊的な圧力に対する抵抗力で、数値は[霊力+6]となります。
▼生命力
生命力はPCの肉体的な耐久力を示す数値で、[体力+10]となります。PCが怪我などをするたびに、この数値は減少してゆきます。生命力はマイナスの値を取ることもあり、[−生命力](生命力の最大値にマイナスの符号をつけた値)以下となった時は数分以内に死亡します。
▼精神力
精神力はPCの持つ霊的な力を示す数値で、[霊力+10]となります。魔術や超能力を使用した際に、この数値は減少してゆきます。精神力はマイナスの値を取ることもあり、[−精神力](精神力の最大値にマイナスの符号をつけた値)以下となった時点で、自動的に昏睡状態に陥ります。
▼持久力
持久力は窒息状態に対する耐久性を示す数値で、[体力+10]となります。PCが窒息ダメージを負うたびに、この数値は減少してゆきます。持久力はマイナスの値を取ることもあり、[−持久力](持久力の最大値にマイナスの符号をつけた値)以下となった時は、窒息死してしまうことになります。なお、これは特殊な状況でしか利用しない数値なので、キャラクターシートには記入欄がありません。
■ 正気度 ■ |
正気度はキャラクターの意思の強さを示す数値で、作成時点での最大値は[自我+6]、上限値は[自我+10]となります。
PCは調査を続けてゆく過程で世界の禁忌に触れることになりますが、そういった脅威に出会うたびに正気度が減少する可能性があります。そして、正気度が0になるとPCは狂気に至り、ゲームに参加することが出来なくなってしまいます。なお、この数値は0までしか減少せず、マイナスになることはありません。
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能力値から導き出される数値で、ダメージボーナス、基底年数、行動力、移動力の4種類があります。
■ ダメージボーナス ■ |
ダメージボーナスには、体力ボーナスと霊力ボーナスの2種類があります。 ルール上では各ダメージボーナスを、体力B、霊力Bと略して表記する場合があります。
▼体力ボーナス(体力B)
体力ボーナスは物理的なダメージに関連する値で、[体力÷2]となります(端数は切り捨て)。PCが肉体による物理攻撃を行った場合、この分だけ相手に余分にダメージを与えることが出来ます。
▼霊力ボーナス(霊力B)
霊力ボーナスは魔術などの霊的なダメージに関連する値で、[霊力÷2]となります(端数は切り捨て)。魔術などを用いた場合、この分だけ相手に余分にダメージを与えることが出来ます。
■ 基底年数 ■ |
基底年数はキャラクターが受けた教育の程度を示す数値で、[経験+直感+知力]となります。
■ 行動力 ■ |
アクションシーンでの行動順番の早さを表わす数値で、[知力+感応+敏捷]となります。
■ 移動力 ■ |
PCの移動力は[敏捷+6]となります。PCが一定時間に移動できる距離は、移動力をもとに計算されます。
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PCの職業を決定します。職業は職業表の中から選択するようにして下さい。
■ 種類 ■ |
職業には主職業と副職業があります。
▼主職業
主職業は社会的に認められた正業ですが、生活の大半を仕事に費やすため時間的に余裕がなく、シナリオの中で自由に動けない可能性があります。
▼副職業
副職業はアルバイターや学生など時間に余裕があるものとなりますが、探索を行うために十分な資金がなかったり、技能に割り振るポイントが制限されることになります。
■ 基底年数 ■ |
職業には年齢制限が示されている場合がありますが、その場合は基底年数が基準を満たしていなければなりません。また、基底年数が記されている職業に就いた場合は、PCの年齢は基底年数以上に設定する必要があります。
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■ 基本 ■ |
技能は特定の分野ごとに設定されており、生物学、自動車運転、登攀といった種類があります。
▼所属能力
技能は特定のベース能力に所属するもので、それぞれ知力系技能、感応系技能といった具合に呼ばれます。
▼技能値
技能にはキャラクターの持つ知識や経験を示す技能値というものが設定されており、数値が高いほどその事柄に熟達していることを表わします。
▼判定
判定は1D20を振って行います。この時、ダイスの出目が技能値以下であれば行為は成功となります。
▼経験点
技能値は経験点を割り振ることによって、数値を上昇させることができます。
■ 技能の概要 ■ |
技能は一般技能、専門技能、霊能技能、独立技能の4つに分類されます。それぞれの系統にどのような種類が存在するのかは、データパートにある技能表や解説のページをご覧下さい。
▼一般技能
誰でも判定を試みることが出来る技能のことです。これらは最初、対応するベース能力の値と同じになります。
▼専門技能
専門技能に分類されているものは、ベース能力の値とは関係なく初期値が0となります。このため、予めポイントを割り振っておかなければ、基本的に判定を試みることが出来なくなりますので、注意して下さい。
▼霊能技能
主に霊能力(魔術、超能力など)として扱われる技能で、習得判定に成功しなければ身につけることが出来ません。詳細は「霊能力」のページをご覧下さい。
▼独立技能
特定のベース能力に所属しない特別な技能で、基本的には専門技能と同じように扱われるものです。ですから、技能の初期値は0となり、習得に成功するまで判定を行うことは出来ません。
これは何か特殊な経験を経ることで自然と身についてゆくもので、習得や成長には経験点を必要としません。どのような条件に従って成長するのかは、技能ごとに異なります。
■ 経験点 ■ |
経験点とは、これまでに習得してきた技能や知識の量を、数値で総合的にあらわしたものです。技能値は経験点を割り振ることによって、数値を上昇させることができます。
▼初期経験点
キャラクター作成時に与えられる経験点は、[特性値の合計(経験+財力+運勢+自我+直感)+追加ポイント]となります。通常のシナリオでは50点の追加ポイントが与えられます。
▼経験点の割り振り
◇一般技能
一般技能に経験点を割り振った場合、技能値は[ベース能力+経験点]となります。
◇専門技能
専門技能の場合は、割り振った数値がそのまま技能値として用いられます。たとえば、技能値を5にしたい場合は、経験点を5点割り振る必要があります。
▼技能値の上限
技能値の上限は以下のようになります。なお、これはキャラクター作成時における制限であり、後に成長を行う際には一切関係ありません。
◇一般技能の上限
一般技能の上限は、[ベース能力+6]までとなります。たとえば知力が8であれば、知力系技能に含まれる技能は、最大でも8+6=14までしか技能値を上げることが出来ません。
◇専門技能の上限
専門技能の場合、最初は対応するベース能力の値までしか、技能値を上昇させることが出来ません。
ただし、職業表において推奨技能と書かれている技能に限っては、一般技能と同じく[ベース能力+6]ポイントまで、経験点を割り振ることが可能となります。その他と書かれている推奨技能の場合、その職業に関連すると思われる技能を自由に選択することが出来ます。
また、趣味や独学で身につけたものとして、プレイヤーが3種類の専門技能を自由に選んで、推奨技能と同様に[ベース能力+6]までポイントを割り振ることも可能となります。
▼技能習得の制限
キーパーは必要があれば、専門技能の習得を制限することが出来ます。
▼未使用ポイント
キャラクター作成の時点で、経験点を全て使い切る必要はありません。余った分は未使用ポイントとして保持しておくことが出来ます。
▼調整
シナリオの難易度や参加人数に応じて与える初期経験点を変更したり、未成年のキャラクターで遊ぶ場合などに技能値の上限を設けるなど、キーパーの判断で調整を行なっても構いません。
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■ 基本 ■ |
エフェクトアクションと呼ばれる判定に関係するポイントです。エフェクトアクションには、シナリオアクションやサポートアクションといった判定が含まれます。
▼数値
影響力は0以上の値を取ります。数値はエフェクトアクションを1回行う毎に1点ずつ減少してゆき、0になった時は判定に挑戦することができなくなってしまいます。
▼獲得
影響力はシナリオ開始時にキーパーから与えられるもので、固定ポイントの5点に追加ポイントを加えた値となります。追加ポイントはシナリオの難易度に応じて決まり、シナリオ終了後に与えられる経験点の基準ポイントと同じ値となります。
◇固定ポイントの調整
シナリオの長さに応じて、キーパーの判断で固定ポイントを調整しても構いません。
◇追加ポイントの決定
追加ポイントを何点に定めるかは、経験点の基準ポイントを見てキーパーが判断して下さい。たとえば、これから行おうとしているシナリオが簡単なものであれば1点となりますし、難しいと予想されるシナリオの場合は3点となります。
基準ポイント | シナリオ難度 |
---|---|
0 |
ほとんど危険をともわない軽微なシナリオ |
1 |
それほど難しい要素のないシナリオ |
2 |
ある程度難しい要素の含まれる標準的なシナリオ |
3 |
難しい要素の多く含まれるシナリオ |
4 |
事件の解決に多大な努力を要する非常に難解なシナリオ |
▼経験点の変換
未使用の経験点を保持している場合、これを1点消費する毎に影響力を1点回復させることが出来ます。この変換は影響力を消費する直前に行なうもので、事前に用意しておく必要はありません。なお、逆に影響力を経験点に変えることは不可能となるので注意して下さい。
▼更新
残しておいた影響力を、次のシナリオに持ち越して使用することは出来ません。次回のシナリオに参加する際には、新しく[固定ポイント+追加ポイント]分が与えられることになります。
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■ 基本 ■ |
プレイヤーおよびキーパーは、シナリオアクションと呼ばれる判定を行うことによって、シナリオの展開に若干の影響を及ぼすことができます。技能判定と同様の方法(1D20)で判定を行い、その成否に応じて状況に何らかの変化が起こります。
▼種類
人脈、導引、縁故、所有、天運、啓示の6種類となります。
■ 設定 ■ |
能力値の組み合わせにより、以下のようなシナリオアクションが設定されます。
▼人脈(経験+社交)
判定に成功すれば、シナリオに自分の知り合いを登場させることができます。また、他のPCやキーパーが登場させたNPCと、何らかの関係を構築することも可能となります。
▼導引(自我+直感)
特定の物品や人間、あるいは状況などに惹きつけられる不可思議な力です。判定に成功すれば、自らの意志でそちらに向かうだけでなく、対象に魅入られてしまったかのような状態になります。シナリオに参加するための動機として用いたり、特定の人物に対する感情を示すためなどに利用することができます。
▼縁故(経験+運勢)
過去に関係したことがある人物、出来事、物品といったものを設定することが出来ます。キーパーが登場させたNPCや事件に対して、以前に何らかの接触があったという設定をつくることも可能です。
▼所有(財力+運勢)
ゲームの途中で、必要な物品を所持しているかどうかを判定します。事前に購入していなかったり、携帯していると宣告していない物品でも、判定に成功すればすぐに利用できるようになります。
▼天運(運勢+霊力)
運に影響を及ぼします。運によって左右されるような状況を好転させたり、偶然その場に遭遇したりといったことができるようになります。
▼啓示(直感+霊力)
ひらめきによって危険や未来の状況を察知したり、ふと気になった点を思い出したりすることが出来ます。
■ 保持対象の獲得 ■ |
シナリオアクションの中には、特定の対象を指定して判定を行うものがあります。たとえば、自身のコネクションを利用する場合などがこれに当たりますが、このような判定を行うためには、相手を保持対象としてあらかじめ獲得しておかなければなりません。保持対象についての詳しい説明は、シナリオアクションのページに書かれています。
▼設定
通常の場合、保持対象を獲得するためには、シナリオアクションの判定に成功する必要があります。しかし、キャラクター作成時には判定を行わず、作成ポイントを消費して保持対象を獲得することが出来ます。
◇作成ポイント
与えられる作成ポイントは能力値の【経験】と同じ値となります。これはシナリオ開始前に消費しなければならないポイントであり、残しておいてシナリオの中で利用することは出来ません。使わなかった場合は自動的に破棄されることになりますので、注意して下さい。
◇種類
獲得できる保持対象には、人脈判定で用いるコネクションと、導引判定で用いる魅了対象の2種類が存在します。
◇獲得
それぞれの保持対象には、保持レベルという数値が設定されます。これはキャラクターとの関係の深さや思い入れの程度を表わすもので、レベルが高いほど対象との関係が深いことを意味します。
通常、保持レベルはダイスを振って決定しますが、キャラクター作成時には作成ポイントを割り振って、自由にレベルを決定することが出来ます。レベルは+1〜+3までの範囲となり、レベルを1つ上昇させる毎に作成ポイントを1ポイント消費します。なお、レベルはマイナスになることもありますが、キャラクター作成時の場合は、キーパーの許可がなければ設定することは出来ません。
◇内容
キャラクター作成時に獲得した保持対象に限っては、あらかじめ内容を設定しておく必要はありません。設定は完全な空白としておいて、シナリオの中で必要になった時に詳細を決めることが出来ます。
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■ 財産 ■ |
所持金や貯蓄といった財産は、以下のようにして決定します。これらは持てる金額の上限であり、自分の判断で額を下げることも可能です。
なお、財産に関して厳密に決定する必要がない時は、簡易決定法を用いて構いません。この場合、すぐに利用できる貯蓄は[財力×経験]万円、所持金として携帯している額は[財力×1]万円となります。
▼定期収入(基準ダイス×財力)
職業ごとに決められた数値(ダイスで決定)に【財力】をかけた値が、PCの定期収入となります。これはその時点で自由に使うことが出来る金額の上限を示すもので、月給などの全体的な収入とは別になります。
◇所持金
キャラクターは1ヶ月あるいはセッション毎に、定期収入と同じだけの金額を所持金として手に入れることが出来ます。この分については、緊急の時でも所持しているものとして扱って下さい。
▼貯蓄額(基準ダイス×財力×経験)
職業ごとに決められた数値(ダイスで決定)に【財力】と【経験】をかけた値が、PCがすぐに利用できる財産です。これは銀行や金庫からその日のうちに引き出せる額となります。同じPCを長く用いる場合、適当な期間ごとに新たに貯蓄を追加していっても構いません。
▼総資産
所有物を含めた資産の総額であり、最初に求めた貯蓄額の5倍となります。これは貯蓄とは違ってすぐに利用できるとは限らず、換金などに時間を要する場合もあります。
なお、資産額の全てを自身の財産として設定しなくても構いません。キャラクターに相応しくない額だと思われる場合は、親の財産や友人などから借り受けられる分を含めた、利用できる金額の上限を示すものだと考えて下さい。
▼その他の資産
上記の他にも不動産などの財産を設定しても構いませんが、これらを換金してシナリオ内で用いることは出来ません。物品の場合も同様で、所持していてもシナリオの中で利用することは不可能となります。
■ 装備品 ■ |
▼基本装備
会社などから支給される物品や、身の周りにある品物(服、靴、筆記用具、日用品など)は、特に個人的に購入する必要はありません。これらは最初から所持しているものとして扱って下さい。なお、どの辺りまでが基本装備に含まれるかについては、キーパーの判断に委ねられます。
▼購入
装備は一般に入手できる品物である限りは、自由に購入することが出来ます。かかった費用は、総資産もしくは貯蓄額から引いて下さい。
▼特殊な物品
所持に規制がある物品(猟銃や刀剣など)や、入手が困難な物(特殊業務用品や非合法品)を所持したい場合は、キーパーの許可を得る必要があります。キーパーは必要であれば、それを入手するためのルート(人脈)や、入手のための判定(技能判定や所有判定)を要求しても構いません。
▼所持品の記入
PCが所持している物品は、きちんとキャラクターシートに記入しておく必要があります。ただし、キーパーが許した基本装備に関しては、この限りではありません。
■ パーソナルデータ ■ |
▼一般要素
名前、年齢、性別、性格などを決定します。これらは探索を行うのに無理のない設定にしておいた方が無難でしょう。
▼動機
シナリオに参加するために必要だと思われる場合は、PCが事件に関わるための動機を考えておく必要があります。
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