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「アトピー学校」で学ぼう!

高雄病院における「アトピー学校」とは?

 全国から年間延べ2万人を超えるアトピー患者さんが来院する高雄病院。そのうち約4百人が、高雄病院独自の入院プログラムである「教育入院」をしています。
 これは、リバウンドや感染症を患ってしまった重症患者さんが、緊急で入院するケースとは別に、「アトピーの自己管理」を目的とした入院プログラムで、通称「アトピー学校」と呼ばれています。退院後も症状を自己管理(コントロール)できるようになるために、患者さん自身が積極的に「アトピー治療」にとり組めるよう考えられたプログラムです。

「アトピー学校」のプログラムと意義
 
 「アトピー学校」のプログラムは、2週間から4週間の入院期間中に、医師、看護士、薬剤師ら医療スタッフによって毎日開催される講演に参加し、「アトピーの全体像」「スキンケア」「漢方薬」「ステロイド剤」「食生活」「心の持ちかた」などを学んでもらいます。適応があれば絶食療法を行うこともあります。

 高雄病院は、西洋医学、東洋医学、鍼灸、絶食療法、食養生、心理療法を治療の柱にしていますが、この「アトピー学校」のプログラムも、治療の方針の大きな柱となっています。そして、思春期以降成人患者さんにおいては根治がむずかしいアトピーにおいて、約9割強の患者さんが、症状の改善、または治癒するという実績につながっています。

 それは、江部康二医師が20数年にわたってアトピーの臨床にたずさわってきた経験から、「医療スタッフは、専門的な医療知識で症状改善の手助けはできても、治すのはあくまで患者さん自身である」という権威によらない医療を実践してきた賜物でもあります。

 別の言いかたをすれば、患者さん自身が、積極的に治療に取り組み、毎日の生活のなかで、症状をコントロールしながら、食生活をはじめライフスタイル全般を改善するなどの自己管理こそが、最も根治へつながる道であると確信した結果でもあるのです。

『dr. 江部のアトピー学校』

 アトピー学校は、1995年から現在のようなプログラムを実践してきました。
 高雄病院で働く医療スタッフが日々、講師をつとめています。江部康二医師も、その講師の一人です。そして、江部康二医師が、代表をつとめる「アトピー・ネットワーク・リボーン」(医師と患者のネットワーク)の機関誌『Reborn』に、その講演で話してきた内容を『アトピー徒然日記』という随筆風の記事として連載してきたものをまとめたものが、『dr. 江部のアトピー学校』です。

 『dr. 江部のアトピー学校』は、2001年7月に、『Reborn』編集部の曽我部ゆかりが編集し、NEC メディアプロダクツより上下2巻『心と体篇』『スキンケア篇』の形で初版3000部のみ刊行されましたが、2003年、出版社の業務撤退のあおりを受け、世間での話題が高まるなか、やむなく絶版となりました。
 
「この本に出会っただけで、実際に江部康二先生に診察していただかなくても、まるで診察をしていただいたような充実感を得ました」
「一向に湿疹と痒みが消えない毎日に途方もなく悩んでいました。この本を読んで、明るい気持ちになれました」
 などといった読者からのメッセージがたくさんアトピー・ネットワーク・リボーンには寄せられています。
 この本を手にとった多くの患者さんが、「アトピー治療の福音書」としてこの本を大切に思ってくださっている事実を受け、改訂版の形で再発行したいと思い、東洋経済新報社より増補改訂版の発行にいたりました。