JuJu Club
 元々フュージョン・バンドをやっていたチュ兄弟と女性ヴォーカリスト、チュ・ダインによって結成されたポップロック・バンド。ネオアコからオルタナまでと、かなり守備範囲の広い音楽性をもっていますが、なんと言ってもこのバンドの特徴は、世界中探してもこの人しか出せないんじゃないかと思えるチュ・ダインのファニー・ヴォイスにあります。硬派なロック寄りのサウンドに彼女の声が交ざると、あら不思議、それはジュジュ・ワールドに突入です。

*ベスト盤は掲載しておりません。

Released
(Up)date
Jacket
Title
Comment
1996
1集

16/20

 大ヒット曲"16/20"を収録したジュジュ・クラブの出世作。コミカルさとシリアスさが同居している、この曲"16/20"が後のジュジュ・クラブ・サウンドの原形になっています。ただし、このアルバム自体はネオアコ色の強い作品に仕上がっています。
 また興味深い点では"Denis" by Blondie,"Carnival" by Cardigansそして"Bizarre Love Triangle" by New Order(というよりはDevine/Stattonのアコギ・バージョン)をカバーをしている点(ただし正式クレジットはBlondieのみ)で、彼らがニューウェーブ指向の強いバンドであることが伺えます。
 さらに面白い点では以前、台湾歌手ターシー・スーが、このアルバム収録曲"ナヌン ナ"(あたしはあたし)をカバーしていました。
 因に日本盤にはボーナス・トラックとして"コンジュビョン"(お姫様病)、"16/20"のリミックスを収録しています。 
1997
2集

Ranisanisafa

 1集でみせたネオアコ色を継承しつつも、オルタナ色を全面に打ち出した傑作。チュ・ダインの、矢のように飛んで来る高速ラップとオルタナ・サウンドの絡みは絶妙で、聞いていて心地が良いです。特に"スピルロブ"(エッセー・ラヴ)、"FX-ナ"、そして"Cyber Space"は完成度が高く、欧米ロックにも十分対抗できるだけの楽曲です。
 またダンス・ミュージック主流の韓国音楽メジャー・シーンに、このアルバムをチャート・インさせたことは画期的であったと言えます。
1998
3集

1:1

 ホ−ン・セクションを導入し、スカコアを意識したポップ・ロック・アルバム。2集で見せてくれたアレンジの緻密さもなく、また得意のネオアコ・サウンドも一切排除しているため、小粒なロック・ナンバーが並び、ジュジュ・クラブらしさはどうにかあるものの、メリハリのない作品になっています。
 またチュ・ダインも気持ち大人しめで、ジュジュ・クラブ作品としては少しパンチ不足の出来になっています。
1998
日本限定
Maxi.Single

The Christmas
EP

 ジュジュ・クラブがクリスマス・ソング"Feliz Navidad"をカバーした企画物。他には1集より"16/20"、2集より"ナン オヌルド"(あたしは今日も)、"パルリパルリ ノワ"(早く早くあなた来て)が収録されています。あくまでもファン用のアイテムといったところでしょうか。
2000
4集

Fun Fun

 韓国でのセールスがイマイチも音質、録音が良好で、駄作なしの好盤。オールド・スタイルではあるものの完全なロック・アルバムをコンセプトに、一曲一曲をかなり丁寧に作っています。またいろいろなタイプの曲を収録しているので聞いていて飽きません。確かに2集のような斬新さはありませんが、演奏も実にまとまっており、聞いていてとても気持ちが良い作品になっています。
2001

(02.1.3)

5集

So I Say

 ジュジュ・クラブ快進作。得意のコミカルな曲は一切なしで、全編シリアスな曲が連なっています。またチュ・ダインのヴォーカルも大人の女性に変化しており、とても緊張感を伴った作品に仕上がっています。
 R&Bに挑戦"Gud Morning"、これぞジュジュ・クラブ・ナンバー"Say Yes"、見事に歌いあげられた"It's Alright"、"ネガ  オリョッソ"、チュ・ダインのラップが久々にキマっている"Love Machine"、ニューウェーブ風な"フィマンヘ チョンジャ"等実に秀作揃いです。相変らずバック・トラックの音作りは綿密ですし、ジャンル不問のポップ・センスも光っています。

Judain

Released
(Up)date
Jacket
Title
Comment
2003

(04.8.12)

1集

Touch Your Heart

 チュ・ダインのソロ作品と思いきや収録カバー曲(1曲)を除く全曲の作詞作曲そして編曲をジュジュ・クラブで行っており、実質ジュジュ・クラブの6集といった作品。
 今作でも、いつもながらのジュジュ・クラブらしいポップ・ロックを聞かせてくれるのですが、やはり1、2集で見せてくれた勢いや奇抜さが感じられません。才能あるバックの二人ですから、何か新しいことにチャレンジして欲しいところです。

Perfect Kiss