1996年11月

***** うそばっかりのうささぎのはなし ********

ユキコさんに連れられて御殿場線に乗ったうささぎたち。

目的地はもう近い。

うささぎ「ユキコさんはぬいぐるみには興味ないんだあ。残念。」

ユキコ 「あたしは動物の方が好き。特に好きなのは鳥。

     鳥の飛んでいる姿を見るのが好き。」

クロクロ「このあたりは緑が多いから、野鳥がたくさんいそうだね。」

うささぎ「東京目黒でもカラスはたくさんいるよ。」

クロクロ「あっ、あそこにカラスが飛んでいる。」

ユキコ 「カラスはどこにでもいるに決まっているじゃない。

     でも何か様子が変ねえ。」

うささぎ「遠くでよく見えない。」

ユキコ 「あーあ、ちょうど野鳥観察用の双眼鏡を持っていたわ、

     それを出してと。。。。」

クロクロ「何か変わったものが見えますか?」

ユキコ 「カラスが何かをブラ下げながら飛んでいる。」

うささぎ「それって、”どこでもカラスの宅配便屋さん”だ。」

ユキコ 「ふーん」

クロクロ「何運んでいるのかなあ?」

ユキコ 「なにか水色のもの。」

うささぎ「形は?」

ユキコ 「小さくてよくわからないけど、ちょっとクロクロみたいな

     うさぎの形をしている。」

クロクロ「水色の小さいうさぎといえば。。。。。」

うささぎ「デズデモーナ。」

クロクロ「まさかねえ。」

つづく


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