1998年9月の柿のたねニュース

柿のたね12周年の報告

長いようで短かった12年間。柿のたねは、13年目のスタート。これからもガンガン動いていきます。

柿のたねも今年で13年目を迎え、去る8月29日(土)上目黒住区センターに於いて12周年記念を開催しました。これまでは障害者の問題をめぐって活動をしている団体の方を講師にお招きしてお話しを伺った後、軽食を取りながらの交流会という形式でおこなってきましたが、今回は、逼迫する財政状況や人手の問題など柿のたねの現状を踏まえ、今後の活動の在り方について検討していくために、これまでのお祝い会的な要素だけでなく、活動の報告会という形式を加え、他団体のお話しに代えて、私と邦彦くんが春先に参加したピープル・ファーストの報告会と会わせて進めていきました。

最初に私がピープル・ファーストの報告を話して、いくつか質問を受けました。会議の報告というよりは、旅行の感想に近いものになってしまい、参加することに意義があるという事だけはわかりましたと、司会者につっこまれてしまいましたが、邦彦くんと二人での初参加という状況はまさにその通りで、けれどそれだけでも大収穫だったとは思うのですが、うまく伝えられなかったのが残念でした。一緒に参加した日本のグループにも連絡を取って報告集のようなものができていないか聞いてみたのですが、まだもう少し時間が掛かるようで、いずれ改めて紹介したいと思います。

その後、各活動の報告をプログラムに添って進行し、柿の木ハウスからは住居移転後、メンバーが多少入れ替わり、現在一名の居住者を募集中という状況が話され、恭子ちゃん、優子ちゃん、孝広くんなど柿のたねにかかわる個人の状況、金曜倶楽部や廃品回収、会計報告などが行われました。

新しいところとしては緊急介護についての話し合いの経過報告がありました。これは現在目黒区の緊急介護制度の中の社会参加という名目で利用できるものについて、年間12回の解釈をめぐり、これまでの1回を一日としていたものを本来の緊急介護の制度に準じて4時間とするというもので、区の改定では実質的に3分の1に縮小されることになり、到底のめる訳もなく話し合いの場がもたれました(その後、社会参加に限り従来どおり1日を1回とカウントすることになった)。そのほかには柿のたねのホームページがオープンし、報告されました。(ここですね)

参加者は柿のたねのメンバーのほか、最近NPOの学習会を共催しているワークインのメンバーや職員の方、就健をめぐって知り合い現在普通学級に通う女の子とお母さんなど新旧織り交ぜた顔が集まり、軽食を取りながら話に花を咲かせていました。料理は各自が持ち寄りということで、炊き込みご飯やお結び、唐揚げやサラダ、煮物などバラエティにとんでいて、そこそこあった量が終わるころには見事になくなっていました。

また会場では報告会の後の交流時間にビデオが流されていましたが、これは「大野城すばる園」という福岡県にある自閉症の方を受け入れている民間で始めての入所施設で、映画監督の西山正啓さんから島村さんが紹介されたものです。画面に登場する利用者を見ながら、みんな口々に恭子ちゃんに似ているね、とか彼は孝広くんタイプかななどと言っていました。当日は雑然としている中で流していたので、いずれ日時と場所を改めて上映会をしたいと思います。もし興味のある方はテープもお貸し致しますので、ご連絡下さい。

会場が引けた後は、恒例の2次会をすぐ近くの居酒屋で行い、そこには後から遅れて来た若者らが合流し、再び話に花を咲かせていました。

柿のたねも13年目に入りましたが、初めに書いたように今後活動を続けていくうえで、いろいろと見直しを進めていかなければならないことが山積みしています。しかし確かに遅々とした進行状況ではありますが、誰もが一緒に地域の中でという考え方は柿のたねの活動の基本として大切にしていきたいと思っています。それを支えて下さる多くの方の想いで柿のたねも続いていきます。今後ともよろしくお願いします。

(チェリー)

第3回NPO学習会報告

特定営利活動促進法施行条例案、都議会審議に入る
法人住民税(均等割)を免税との答弁あり

NPO法の学習会は、都議会議員で民主党政策調査会長である寺山智雄氏をお呼びして、9月10日から開催されている都議会に提出されている、NPO法の施行条例(特定非営利活動促進法施行条例)の内容と審議状況についてお話をお聞きした。

団体の事務所が1都道府県のみにある場合は、所轄庁は都道府県になり(複数の都道府県にまたがった場合は経済企画庁)、その認証の手続きを定めたものが条例として、今都議会に提出されているというわけだ。条例は6条で構成された簡単なもので、特別問題になるところはないようだったが、日程や、税金の取扱いなど新しい動きを知ることができた。

NPO法の施行は12月1日で、それにむけて、東京都は10月下旬に法人格取得の手引きを作成し、11月に都庁、立川、渋谷のウイメンズプラザで説明会を開く予定だ。

東京都は、ボランティア登録団体へのアンケートを行い、400団体位が法人格と取る予定との結果がでたとのことだが、都庁の担当官は7名しかおらず、予約制をとりながら対応するという状況だ。申請は、98.12.1から開始されるが、99.5.31までの申請の分は9月30日まで可否が決定される。

2回目の学習会でも論議され焦点のひとつであった、法人住民税(均等割)は、収益事業を行っていない団体については、12月に都税条例を改正して免除する予定との主税局長の答弁が17日の都議会本会議であったという。

法人住民税は7万円で、その内訳は都民税2万円、市民税5万円となっており、東京都23区は特別区なので都条例で7万円が免除されるが、市町村は条例で改めて定めなければならない。

鎌倉市では、すでに先取り的に免除を決め、山形県でも減免措置が決められた。

同じ名前のNPOの認可については、株式会社のような厳しさはないが、全く同じ名称の場合は認証されないだろうとのことだった。その詳細については6条の規則で定められるようだ。

寺山議員は本会議の合間を縫って話に来られたとのことで十分な時間はなかったが、議員自身もあしなが育成会のボランティアから都議を志されたということもあり、市民活動の視点からの報告、また直近の情報を聞かせていただき有意義な機会を得ることができた。

NPO法の学習会は、NPO法って何?ということから始まり、NPO法が生まれてくる背景、なぜ法人格が必要なのか、そのメリット、デメリットを現在の活動のあり方から議論をしてきた。諸契約の主体、寄付を受ける、不動産の所有、それらを個人から法人格を持った団体へと変えていくことは、手続きの問題を通しながら、自分たちの活動のあり方を捉え返さざるえなくなるだろう。特に柿のたねのように個人の想いから出発した活動体の場合その論議を深める必要があると思う。

今後、前述した東京都の手引きの取寄せ、説明会の参加等をワ−クインの皆さんと連絡を取合いながら、情報交換、もしくは必要に応じて学習会をやることを確認して、この「NPO法って何?」学習会については一旦終わりにすることとした。

(伊東さえ子)

夏ボラ体験記 〜汗をかくって素晴らしい〜

あつい日差しの中、毎月恒例の"市"にたくさんの若者達が参加してくれました。今回は、活気あふれる学生17人。汗をフキフキ!頑張ってくれました。これからも友達さそってバンバン遊びに来てください。


私は二階で服の売り子をしていました。最初は人がいっぱいいてとても大変だったけど、時間がたつにつれて人が少なくなっていて最後らへんはとてもひまだったけど、とても楽しかったです。また機会があったらボランティアをやりたいと思いました。

(土井紫野)

私はこのボランティアでビラ配りが一番心に残っています。暑くて、もらってくれる人もいたけどそのビラを見てくれた人がいたのでうれしかったです。それに一番大変だったのが後片付けでした。後片付けはしっかり片付けないと割れてしまうものもあったので工夫とかするのも大変だったけど障害者の人達とも触れ合えてうれしかったです。

(岡本優子)

暑くてつかれた。でも、思ったより少なかったお客さんが買いに来てくれたのでよかったです。

(生田智子)

最初は、ドキドキしてたけど店が始まってから友達ができました。名前はあずちゃんです。友達ができたから楽しかったです。

(高橋なつみ)

最初に思っていたのより今日の体験は楽しくて、充実していました。あまり人との触れ合いはなかったですが、人のいらなくなった物をまたリサイクルとして出す、それを人が買ってくれた時はとてもうれしかったです。もう一つに、今日はビラ配りもしました。いつも私の場合、無視して通ってしまったけど、これからはへんなビラ以外はちゃんと受け取ろうと思いました。今日はいい体験をしたと思いました。

(五十嵐裕美)

僕は活動をしてすばらしい体験をしました。一つは、バザーなどはしたことがないのにできた事と、その大変な準備と片付けができた事です。みんなで協力してがんばりました。二つ目は、ビラ配りです。知らない人にビラを配るなんてしたことがありません。そんな事などか印象に残りました。まだまだすてきなことがありましたが書ききれません。一番印象に残ったのは、やっぱり地域の人と触れ合って活動する事が印象に残りました。

(田中友治)

売り子はやれなかったけど、チラシを配れました。受け取ってくれない人もいたけど、受け取ってくれる人もいたので楽しかったです。準備や片付けはとても大変でした。

(清水悠樹)

いちばん大変だったのは、片付けです。売れ残ってしまった品物をダンボールに詰めるとき、形が合わなかったり、箱からはみ出してしまったりして苦労しました。あと、とにかく暑くて本当に大変でした。ジュースを3本も飲んでしまいました。でも、品物が売れたときはとてもうれしかったです。ありがとうございました。

(宮入さや)

想像していたよりずっと大変なので驚きました。しかし普段あまり話すことのできない、お年寄りの方々と話すことができてよかったと思います。こういったバザーは物のリサイクルにも役立つと思うのでもっとやるべきだと思います。いろいろな体験をしたボランティアでしたが、中でも心に残ったのがただなのに人々がいろいろな物を譲ってくれることでした。譲っていただいたものが売れるととてもうれしかったです。また機会があれば挑戦したいです。

(上原あずさ)

私は活動に向けてというところで人見知りを直したいと書いたけど、自分としては、結構直せたと思う。初めて会った人とも仲良く一緒に仕事ができて、うれしかった。またこういう機会があればぜひ参加したいです。

(佐々木彩虹)

僕はこの体験でいろいろなことを学んだ。僕はまだ使える物をしっかりと大切にしたい。この体験をしてよかった。もう一回やってみたいとおもった。

(佐藤浩)

私はこのボランティア活動を通してたくさんの人達と知り合えて本当に良かったと思いました。物を売るだけでなく、チラシを配ったりなど、普段はできないこともいろいろできたことと、物を売ったり荷物を片付けたりなど、いろいろできて楽しかったです。また機会があったら参加したいと思います。

(松崎さくら)

最初、用意していた時は何をやってイイのかわかりませんでした。でも、売り始めてからはやることもわかりだんだんたのしくなってきました。でも、とても暑くて大変でした。片付けは、箱の中に残った品物を詰めてました。今日の中では、一番私にとって大変なことでした。とても暑くて大変だったけど楽しかったです。また機会があったら参加したいと思います。

(栗原昌子)

ボランティア活動をしている中で、いろいろな人と話す機会があってとても良かったと思います。今日はとても暑く、大変でしたが、いろいろな事を学ぶ事ができたと思います。とても良い体験ができたと思います。ありがとうございました。

(富士原裕子)

私がこのボランティアに参加した理由は、ただ物を売るのが好きだからです。障害者とかいうのはあまり気にしないで応募しました。思ってたより品物が多くて驚きました。最初は本当に売れるのかなって思ってたんだけど、始まるとたくさんお客さんが来てビックリしました。けっこう楽しいなって思った。

(稲田小夜)

バザーの売っている所しか見たことがなかったので、こんなに準備や後片付けが大変だというのをやって初めてわかった。物をしまったり、出したりする場所も必要だしこのような作業が必要なバザーを月1回欠かさずやっているというのはすごいと思った。出すだけでも大変な作業で、買いやすいように並べたりするのはより困難だとわかった。少しでも役に立ったかどうか解りませんが、一日やれてよかったです。

(深澤優子)

仕事は大変だったけどとてもいい経験ができました。みんなで協力して仕事をするという事は本当にすばらしいと思います。またこんな機会があったら参加したいと思います。

(市川由香里)