2006年5月の柿のたねニュース

潮干狩り報告

というわけで、報告ですが…。ん〜、実はGW過ぎて月末近くなっているし、既によく覚えていない部分もありイベントの報告という形で書くのは初めてなのでちょっと困っていたりして。

さて、当日ですが参加人数は前代未聞の70名!募集人数は100人だった事を考えればそれに満たないまでも実はこちら側が「びっくりだよ!」っての。天気は快晴とはいかず午後からの降水確率が50%とまた微妙な数字で判断が難しいったりゃありゃしない。これが完全に降ると分かっていれば中止にしたしね。ま、実行委員も楽しみにしてる部分もあり強行開催決定。

やはり待ち合わせに遅れる人間多数ありで待ち合わせ場所から現地まで3段階に分かれて出向いたり場所が良く分からなかったり当日現地待ち合わせの人に会えなかったりで、まぁ色々とあるもんだと思いました。何せ初めてのイベントだけに用意する飲み物の量をどうしたらよいか、雨のときの対応は? 迷子が出たらどうしよう、など等心配は尽きませんでした。午前中何とか天気が持ってくれたお陰で浅利をいっぱいゲットできた人もいたし、子供たちはそれぞれ楽しんでいたみたいだし、初めての人達にも優しい潮干狩りだったのは午前中までさ。昼過ぎから豪雨(ほんの1時間位ですが)参りました。こんな時だけ天気予報が当たるなんて…。でも、実行委員はそんな事もあろうかと浅利の味噌汁を用意していたのだった。お陰で寒い中で体の芯から温まる味噌汁に皆舌鼓を打ちました。迷子も出ず、けが人も出ずに楽しいけどとぉぉぉぉってもタフなイベントが終りました。来年もやります。今年の教訓を活かして更に楽しめるイベントを用意しますので皆さんまたの機会にお会いしましょう!

許せない! 名ばかりの障害者自立支援法強行施行!!(その2)

障害者自身や家族、支援するグループ等の声を無視した形で成立した障害者自立支援法による介護給付の新制度は予想通りというか当然の結果として、現場ではさまざまな混乱が生じている。とくに上限管理について本来は行政がやるべき範疇だと思うが、一応管理義務の優先順位は決められているものの当事者が指定した事業所が管理することになった。

厚生、育成、精神通院などの「自立支援医療」の場合でも病院での治療費だけではなく薬も対象になるが、処方箋を出して薬を受け取る薬局では上限額の管理が出来ていないため、どの段階で上限額に達しているのかわからず一割の負担を取っていいのか利用者も薬局側も把握できていない。本来処方箋による薬局は指定がある訳ではなくどこで受け取ろうが自由なのだが、病院側の事務処理も繁雑になり、また新制度の周知が徹底されていないので混迷を極めている。

居宅介護派遣事業所では新制度に伴い全ての利用者と再契約をおこない、さらに半年後の10月からは外出介護が地域支援事業として市区町村に移行するためその時点で再度同様に契約の手続きをおこなわなければならない。また新制度の介護給付費請求に関しては正式な単価の通達がすでにサービスを提供している4月になってからで、請求様式も大幅に変わりかなり複雑になっているのだが、全事業所対象に一度説明会がおこなわれただけで(しかも膨大な資料を渡されて表面的に説明があったのみ)、それで全てを把握して処理しなさいということなのだから、これはもう滅茶苦茶なやり方だとしか言いようがない。上限管理については各事業所間でまた行政窓口との間で、何度もやり取りをしその都度訂正や確認がありゴールデンウィークを返上してやっとの提出にこぎつけるというまさに蜂の巣をつついたような状態だった(たぶん大概の事業所でそうだったのではないだろうか)。

利用者からすれば複数の事業所と契約をすることで、サービスの質の向上や選択の幅を広げてよりニーズに合った支援を受けられることになるのだが、事業所側からすると事務が煩雑化するので単独契約を望むところも出てくるのではないかと思う。

今後さらに単価の引き下げや支給量の頭打ちなどが予想されている。支給量を決定する106項目の聞き取り調査については、全国組織の障害者団体等が聞き取り項目に対する回答のハウツウを情報として提供しているが、支給量を少しでも獲得するためには障害の特性ゆえに「いかに能力的にできない」かを主張しなければならず、介護保険が導入されたときと同様に本人や家族はなかなか受け入れられない部分もあって難しい。

では今後いったいどうすればよいのか。これから各市区町村で障害福祉計画が策定されることになっているのだが、この中身についてどれだけ実質にあったものを盛り込ませることができるかにかかってくる。そのためにはより多くの声を挙げ、誰もがあたりまえに安心して地域で暮らせる支援のあり方をつくっていく他にない。柿のたねとしても要望や提言をまとめて行政に対し訴えかけていくつもりだが、ぜひみなさんのご協力をお願いしたい。これからも地域福祉に対する多くの関心を寄せていただきければと切に願っている。

(S)

4月イベントを終えて

脳性まひの障害を持ち、絵を描いていた佐藤映さんの絵を原画でみたいという思いがかなったのは、映さんが亡くなった後でした。

その佐藤映さんの生の絵を実家で目の前にして、その力強さと暖かさに、映さんの生を感じ、この絵を是非、映さんを知っている人はもちろん、知りあえなかった人たちにも見てもらいたい…と思いました。

映さんが最後に住んでいた北区で遺作展開催の手伝いをし、引き続き目黒でも開催したいという思いが、つのり「まひるのほし基金」で実現できないかと企画書を提出して相談して開催にこぎつけました。

あいにくと引き続きの場所が確保できず、それなら映さんの絵だけではなく、いろんな障害のあるひとも、ない人も、みんなで楽しめるイベントをやりたいなと企画した4月イベントでした。

結果から言えば、わたしの圧倒的な力不足で、開催期間までの時間が短すぎたこともあり、目黒のいろいろな団体とも一緒にやれたらと考えていたのですが、話しこんでいく時間がとれず、実質的には「柿の種有志」での動きになってしまったことや、「柿のたね」の恒例のイベントと日程がダブリ「柿のたね」の人たちからも多くの参加がなかったことが残念です。

とはいえ、私としては「柿のたね」が主に関ってきた以外の視覚障害の方や聴覚障害の方、講師で来てくださった難病の会の山本さんや、手話落語の菊千代さん…。新鮮で心新たになる思いでした。懲りずに、またの機会を狙っているところです^^。

自立支援法勉強会

以前に報告しましたので割愛させていただきます。

自立支援法学習会報告

GREEN CAFEにて

4月の1ヶ月をGREEN CAFEの壁面をお借りして佐藤映さんの遺作展を開催しました。同時に、佐藤さんのお母さんや仙台時代の知人のインタビューを交えて、今回壁面の都合で展示できなかった絵も含めて、DVDを作成し会場で常時上映をさせていただきました。

簡単なパンフレットも作れればよかったのですが、北区で作成したときのパンフレットを数冊置かせて自由に読んでもらうようにしました。

間近で映さんの絵を見られる良い環境でした。たまたまGREEN CAFEを訪れた方にも楽しんで貰えたなら良かったなと思っています。

GREEN CAFEにて(2)

北区に住む脳性マヒの糸井さんとその介助者バンドにオープンテラスで演奏をしていただきました。

朝からの不安定な天気で、演奏出来るかな・・と心配もしましたが、なんとか演奏が出来ました。

糸井バンドもメンバーの日程調整がこの日しかつかず、柿のたねのバザーと日程がダブッてしまい、天候もイマイチだったので「お客さんがいないよ〜〜」と電話がありましたが、演奏を始める頃には、北区の仲間も来てくれたりもして、外での演奏もいいもんだなぁという感じでした。糸井バンドのメンバーもその後バザーの打ち上げに一緒に参加して、交流できてトシちゃんは糸井バンドに協力することになったようです^^。

手話落語〜古今亭菊千代さん〜

手話落語を見るのは初めての体験でした。手際が悪くて、菊千代さんにも、参加者の方にも「どうなるの?」と心配をおかけしました。(m_m)

簡単な手話の説明と「七つの子」の歌を手話を教えていただきながら会場のみなさんと合唱しました。最初は恥ずかしそうにしていたみなさんも、段々手を大きく動かして一緒に手話で歌っていました。

私は、手話を全然出来なくて、「手話をやれない人が企画したの?」という雰囲気もありましたが、ふれあうという事は、それもありじゃない?と思います。でも、「手話って、なかなかいいなぁ」と思いました。これからちょっと習ってみようかな…とも。柿のたねには高瀬さんもいるしね。

落語のほうは、手話で話しているとほとんど感じさせない自然さで、手話でもきっと自然に聞けるんだろうなぁ…と想像しながら菊千代さんの芸を楽しみました。

手話の先生と二人三脚で作る大変さと、向く落語と難しい落語があるのだと話されていました。楽しい時間をありがとうございました。

笑うことは、免疫力を活性化するにもとっても良いことですよ。一緒に笑って過ごしたいですね。

(しまむら)