2004年6月の柿のたねニュース

普通学級に通う親の会報告(続編)

前回はゴールデンウィークの最中という「暴挙?」とも言える日程でしたが、今回は7月4日の日曜日、鷹番住区センターで場所を借りておこないました。夏休み前に一学期の報告を兼ねながら、各自話をしていただき、それを受けてみんなで意見交換をするといういつもの形式で、一応いくつかのポイントをあげていたのですが、この集まりならではの自由な話し合いとなりました。

特に介助のあり方をめぐる話では側に着くことのメリット、デメリットに様々な意見が出され、どうしても勉強のことを考えると横に着いてしっかり教えてほしいという率直な思い、一方でそれでは他の友だちとの関係や本人の自立の妨げになる部分もあり、できれば社会性を身につける場であってほしいという感想などがありました。今年度に入り公的介助(といっても人は親が探すことが多いのですが)の枠が増えたことにより、例えばプールの介助などについて、それぞれの学校でどんな対応がされているかなどの情報交換の持つ意味は大きく、黙っていたら何もしてくれない、学校からは何も言ってこないという状況から「どうなっているの?」という切りこんで少しづつ変わっていくかたちにはなってきました。本人の障害に対する理解のある学校は全面的に受け入れるところもありますが、個別のケースでの対応の違い、特に学校間の格差は今後に向けてなんらかの取組みを考えなければならない大きな課題として残されました。

これは単に体制の問題だけではなく、校長や教頭といった管理職や担任などの「人」という部分に依拠するところが大きく、そこをどうやって変えていくかがポイントです。現状では繰り返し学校と話し、時間を掛けて続けていくしかないのですが、それは親にとって我が子のことでもあり当然すべきことではありますが、きつさも伴ないます。また学校の問題は今や当事者だけではなく地域全体で解決していかなければならないテーマです。そのためには形式ばかりの開放だけではなく、第三者としての視点から話のできる関係、新しい地域の学校のあり方をみんなで考える必要があります。学校をもっと風通しがよい環境にするために、より多くの方に関心を持ってもらえることを強く望みます。それにはまず現状を知ること、学校教育への支援者としてぜひ学校における付き添い介助を体験してください。

(櫻原)